吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

vocal

【Disc Review】“Agora” (1976) Dóris Monteiro

“Agora” (1976) Dóris Monteiro

Dóris Monteiro (Vocals) 
Ricardo Gilson (Keyboards) Geraldo Vespar, Helio Delmiro (Guitar) Luisao (bass) Wilson Das Neves (drums) Sivuca (Accordion) and others



 ブラジルの女性ボーカリストDóris Monteiro、1970年代MPB。
 ジャズな色合いは今は昔、ソウル、フォークの色合いが強くなったブラジリアンポップス。
 シャキシャキしたエレキギターのカッティング、フワフワしたエレピの心地よい音に、エレキベースが弾む柔らかなグルーヴ、さり気ないホーンのアンサンブル。
 もともと昼っぽい感じの人でしたが、夜の酒場とは無縁な感じの明るい空気感。
 ガットギターやオルガンではなく、エレキギターやエレピが前面に出るサウンドは、時代は変わりました感ありあり、ポップなサンバやボサノバ。
 ジャズならば“She Was Too Good to Me” (1974) Chet Bakerのブラジリアンポップス版といったところでしょうか。
 そんな音を背景に、サラサラと流れていくクールなヴォイスの淡々とした歌。
 今の耳で聞いてもとてもオシャレでカッコいい、いわゆるレアグルーヴたっぷり。
 少し前にプチブームがあったようですが、さもありなんな心地よさ。
 ジャケットは深刻系のフォークかプログレっぽいですが、中身はブラジリアンのしなやかなグルーヴが全体を包み込む、柔らかな陽だまりのような音。




posted by H.A.



【Disc Review】“Doris” (1971) Doris Monteiro

“Doris” (1971) Doris Monteiro

Dóris Monteiro (Vocals) and others

Doris Monteiro
Doris Monteiro
2004-11-30


 ブラジルの女性ボーカリストDóris Monteiroの1970年代のMPB。
 基調はサンバ~ボサノバですが、1940-60年代のジャズの香りが薄くなって、ソウルなホーンの彩りが印象に残るサウンド。
 ストリングス、オーケストラの出番もまだ残っているし、何曲かのコテコテのポップス曲も含めて、それら全て、いろんなテイストが入り混じる色合い。
 時代は1970年代初め、楽器が電化されていく過渡期、ジャズが後退し、ロック、ソウル、ポップスが定着した時期。
 そんな新しい色合いを取り込みつつのごった煮感。
 一貫しているのは、哀愁と陽気さが交錯するサウダージなブラジリアンメロディと、クールなような、しっとりしているような、すっとぼけているような・・・そんな何ともいえない蠱惑なヴォイス。
 後ろのサウンドはソウルな感じが強くなってきましたが、あくまでジャジーで優しいブラジリアンポップスな感じなのは、その素敵なヴォイスゆえでしょうかね。
 そんな1970年代入り口サウンドなDórisさんの一作。




posted by H.A.


【Disc Review】”Dóris, Miltinho E Charme” (1970) Dóris Monteiro, Miltinho

”Dóris, Miltinho E Charme” (1970) Dóris Monteiro, Miltinho

Dóris Monteiro, Miltinho (Vocals) and others

Doris Mitinho E Charme
Doris Monteiro/Miltinho ドリスモンテイロ/ミルティンホ
Emi
2002-10-12


 ブラジルの女性ボーカリストDóris Monteiro、男性ボーカリストMiltinhoとのDuoでのサンバでジャジーなブラジリアンポップス。
 背景を作るのはウッドベースにピアノ、ギター、パーカッション、菅楽器のオーソドックスなジャズサンバコンボ。
 ストリングスやオーケストラのサポートはありません。
 ”Doris Monteiro” (1964)などの諸作と比べると少々素朴な感じ。
 シンブルな編成、ボサノバをベースにあくまで静かで落ち着いたバンド。
 そんな音を背景にしたクールな女声と朗々としたサンバな男声。
 いくつかのメドレーで奏でられていく、サンバ、ボサノバの名曲たち。
 いろんな色合いの素敵なメロディがサラサラと流れていきます。
 緩やかで楽しげ、のほほんとしていて、何ともいい感じ。
 そんなのどかでアコースティック、ジャズサンバなDórisさんの一作。




posted by H.A.


【Disc Review】”Mudando De Conversa” (1969) Dóris Monteiro

”Mudando De Conversa” (1969) Dóris Monteiro

Dóris Monteiro (Vocals) and others



 ブラジルの女性ボーカリストDóris MonteiroのジャジーなMPB。
 1960年代の終わり、ロックやフォークがシーンを席巻し、エレクトリックMilesやらアヴァンギャルドやらサイケやらが華やかなりし頃なのでしょう。
 が、本作はそれらの香りがしない、優雅でジャジーなブラジリアンポップス。
 ヴィブラフォンのクールな響きに、オルガン、ピアノ、ギター、カバキーニョ、フルートにオーケストラ。
 アクセントをつけるホーンのアレンジが現代的になり、この期のMPBの定番の洗練されたコーラスワーク・・・
 カラフルなサウンドとこれまたカラフルでポップなメロディ。
 もちろんヴォイスはあのクールネス。
 ”Doris Monteiro” (1964)あたりと同じっちゃあそうなんですが、ジャケットのポートレートと同様に、モノクロからカラーになった感じでしょうかね。
 でもやっぱり空気感は1940-60年代の心地よいノスタルジー、とても穏やかで暖か。
 以前、ポップス色が強いブラジルものが苦手でしたが、最近はこっちの方が心地よくて・・・
 これまたパラダイスな音。




posted by H.A.


【Disc Review】“Simplesmente” (1966) Dóris Monteiro

“Simplesmente” (1966) Dóris Monteiro
Dóris Monteiro (Vocals) and others

シンプレスメンチ
ドリス・モンテイロ
インディペンデントレーベル
1996-07-21


 ブラジルの女性ボーカリストDóris MonteiroのジャジーなMPB、1960年代中盤作。
 ガットギターとピアノが先導する、静かでクールなボサノバサウンド。
 柔らかな管楽器とときおりのストリングスが彩付けをする、穏やかな空気感。
 諸作の中ではポップス色は薄目、この期のトレンドだったのであろうオルガンも聞こえません。
 ゴージャスではなくシンプル、音の厚みはなくて薄目で静か。
 シンプルながらとても洗練されたボサノバサウンドに乗ってくる、クールでベタつかない、淡々としたヴォイス。
 Jobimなどの有名曲はありませんが、選ばれたブラジルの楽曲はどれもサウダージたっぷりの郷愁メロディ。
 サラサラと流れていく、心地よい音。
 何のことはなさそうで、気がつけば部屋の空気がすっかりキレイなるような、そんな音。
 これ、結構な名作だと思うんだけどなあ・・・


 

posted by H.A.


【Disc Review】”Doris Monteiro” (1964) Dóris Monteiro

”Doris Monteiro” (1964) Dóris Monteiro

Dóris Monteiro (Vocals)
Walter Wanderley (Organ) Tenorio Jr. (Piano) Luiz Marinho (Acoustic Bass) Theo De Barros (Electric Bass) Edison Machado (Drums) and others

サマー・サンバ
ドリス・モンティロ
ユニバーサル ミュージック
2014-07-23



 ブラジルの女性ボーカリストDóris Monteiro、ジャジーな1960年代MPB。
 Voiceは少し低め、淡々としているけどもしっとり系。
 いわゆるウイスパー系ではないけども、力の入らない歌がとてもクール。
 クールでウォーム、なんて矛盾した言葉が似合う、柔らかなオルガンを中心とした、あの時代のブラジリアンジャズな柔らかな音。
 大仰なオーケストラが後ろで鳴っていても、なぜかサラっとした質感。
 コテコテのポップなようで、ベトつきなし。
 きっちり作り込まれた感じだけども、それらをたっぷりのリバーブでくるんで、ゆるくて暖かな空気感、パラダイスな音。
 どこか浮世離れした時間、柔らかで優雅で、さらにクールで、心地よさ最高。




posted by H.A.



【Disc Review】“Cantora Não” (2017) Manu Cavalaro

“Cantora Não” (2017) Manu Cavalaro

Manu Cavalaro (voice)
Salomão Soares (piano, keyboards) Fábio Leal (guitar) Franco Lorenzon (bass) Rodrigo Digão Braz (drums) and others
 ブラジルの女性ボーカリストのコンテンポラリージャズ~MPB。
 ボサノバではなく、あくまでコンテンポラリージャズな音。
 よく弾むエレキベースに縦横無尽なピアノ、エレピ、複雑ながら柔らかなビートをたたき出すドラムのピアノトリオ。
 明るく元気いっぱいな空気感を含めてDani & Debora Gurgel閥っぽい感じですが、さらにエレキギターがたっぷり加わります。
 そのギターとピアノがカッコいい。
 艶やかなクリーントーンの現代的ジャズなギターに、クラシカルからファンク、ジャズまで多彩な表情のピアノ。
 明るい色合い、あくまで陽性だけども、あちこちに飛びまくる複雑なオリジナル曲。
 そんな音を背景にした少しスモーキーで優しげなボイスのテクニカルな歌。
 現代のジャズ寄りMPBの定番的な音、柔らかなグルーヴを醸し出す超一線級の演奏に、優し気で不思議なボイスは、欧米系とはどこか違う心地よさ。
 はまるとなかなか抜けられまへん。




posted by H.A.


【Disc Review】“Christmas Songs” (2005) Diana Krall

“Christmas Songs” (2005) Diana Krall

Diana Krall (piano, vocals)
The Clayton/Hamilton Jazz Orchestra
Jeff Hamilton (drums) Robert Hurst (bass) Anthony Wilson (guitar) Gerald Clayton, Tamir Hendelman (piano) Jeff Clayton (alto sax, flute) Keith Fiddmont (alto sax, clarinet) Rickey Woodard, Charles Owens (tenor sax, clarinet) Adam Schroeder (baritone sax, bass clarinet) Rick Baptist, Sal Cracchiolo, Clay Jenkins, Gilberto Castellanos (trumpet) William Barnhart, Ira Nepus, George Bohanon, Ryan Porter (trombone) Tommy Johnson (tuba) Rick Todd, David Duke, Joe Meyer, Brad Warnaar (French horn) Joe Porcaro (percussion)

Christmas Songs
Diana Krall
Verve
2005-11-01


 懐かしいクリスマスアルバム。
 ものすごーく久々に聞いてみると、巷にあふれるアルバムとはちょっと違う、徹底的に洗練された音。
 いわゆるポップス仕立てではなく、ブルージーでジャズなこの人らしい音。
 よき時代のアメリカンなノスタルジー。
 


【Disc Review】“Amor De Verdade” (2018) Diana Horta Popoff

“Amor De Verdade” (2018) Diana Horta Popoff


Diana Horta Popoff (vocals, piano, flute)
André Mehmari (piano, bandolim, keyboards, flute, orchestration) Mathias Allamane (bass) Christophe Bras (drums)
Yuri Popoff (vocals, guitar) Lena Horta (flute)

Amor De Verdade
Diana Horta Popoff
Latina
2018-09-19


 ブラジル出身、フランス在住のボーカリストDiana Horta PopoffのMPB、第二作。
 Toninho Hortaの姪御さん、前作“Algum Lugar” (2013)では叔父様も参加しての電子音混じりの作品でしたが、本作はAndré Mehmariの完全サポート付き。
 本人またはAndré Mehmariのピアノ、ファンクなエレキベース、ジャズっぽいドラムのピアノトリオに、シンセサイザー?、フルートその他が彩り付けする構成。
 ポップで浮遊感、不思議感たっぷりのオリジナル曲。
 そんなサウンドを背景にしたキャンディなウィスパーボイス。
 ポップな音の後ろでなんだか凄そうなピアノが鳴っていますが、André Mehmari的な高貴な感じは少々のみ。
 弾き倒しくてしかたないけど今日はこのくらいにしておいてやろう・・・ってな控え目な感じというか、ウズウズしている感じが何とも微笑ましいというか何と申しましょうか・・・
 そんなこんなで浮遊感と幻想的な感じがたっぷりのポップサウンド。
 それに加えてフレンチポップなオシャレさ、洒脱感もちらほらするのは、やはりメンバーの拠点ゆえの空気感なのでしょう。
 Clementineさんをもっと淡く不思議にしたような空気感。
 そんな春の陽だまりのような、のどかでオシャレなブラジリアンポップス。




posted by H.A.


【Disc Review】“The Book of Longing” (2018) Luciana Souza

“The Book of Longing” (2018) Luciana Souza

Luciana Souza (voice)
Chico Pinheiro (guitar) Scott Colley (bass)



 ブラジル人ボーカリストLuciana SouzaのシンプルなトリオでのMPB。
 ギターはブラジリアンジャズの名手、ベースは現代ジャズのファーストコール。
  “Brazilian Duos” (2002), “Duos 2” (2005), ”Duos 3” (2012)などの純ブラジル系MPB、 ニューヨーク系コンテンポラリージャズ人脈とのジャズ寄りのMPBではなくて、フォーキーな感じに寄せた音。
 アコースティックギター、クリーントーンのエレキギターがオーバーダビングされ、ベースが穏やかに下を支える、静かなサウンド。
 そんな音を背景にして、スモーキーでミステリアス、さらに優し気なヴォイス。
 ときおりのいかにもChico Pinheiroな突っ走るエレキギターがアクセント。
 Leonard Cohenを何曲かにオリジナル曲。
 基本的にはフォーキーでわかりやすいポップスなのですが、静かな空間の中でこの人の声が響くとなんだか幻想的。
 ブラジルぽかったり、ポップスぽかったり、ジャズっぽかったり、いやらしくないほどほどのポップネス。
 ほどよい浮遊感、幻想的な空気感と都会的な洗練が入り混じる音、非日常感は少々のみ、ポップ方向にも寄り過ぎず。
 現実と幻想のほどよいバランスの時間。




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