吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

vibraphone

【Disc Review】“Passengers” (1976) Gary Burton

“Passengers” (1976) Gary Burton
Gary Burton (vibraphone)
Pat Metheny (electric guitar) Steve Swallow (electric bass) Eberhard Weber (bass) Dan Gottlieb (drums)

Passengers
GARY BURTON QUARTET
MUSICSTORE
ゲイリー バートン


 Gary Burton、Pat Methenyを迎えた三作目。
 ギターのMick Goodrickが抜け、ドラムが後のPat Metheny GroupのメンバーDan Gottliebに交代。
 さらに“Ring” (Jul.1974)に続いて再度Eberhard Weberが客演したアルバム。
 “Ring”に比べると各人の役割が明確になり、全体的にスッキリとし、インタープレーも整理された印象。
 楽曲はPat Methenyが半数。
 他もいわゆるフュージョン色の強い曲で、それがこの期のバンドのイメージ。
 Patの曲は明るく爽やか系、この時期の彼の色。
 その他の曲を含めてギターソロもまずまず広いスペースをもらっています。
 Eberhard Weberからは“Yellow Fields” (1975) のタイトル曲。
 メンバーの名前からは浮遊感が強い音ができそうなイメージがあるのですが、全体的にはキッチリしたエキサイティング系のジャズ・フュージョン。
 バンドの印象を決めているのは、リーダーもさることながら、不動のベーシストSteve Swallowの音なのかもしれません。
 Gary Burton、Pat Metheny、Eberhard Weberの共演はここで一旦終わりますが、この後、三者ともにECMで素晴らしい作品を量産。
 Pat MethenyとEberhard Weberのコラボレーションは名作”Watercolors” (1977)へと続いていきます。




posted by H.A.

【Disc Review】“Dreams So Real” (Dec.1975) Gary Burton

“Dreams So Real” (Dec.1975) Gary Burton
Gary Burton (vibraphone)
Mick Goodrick (guitar) Pat Metheny (12-string-guitar) Steve Swallow (electric bass) Bob Moses (drums)

Dreams So Real
Universal Music LLC
ゲイリー バートン


 Gary Burton、前作“Ring” (Jul.1974) からEberhard Weber が抜け、レギュラーバンドでの録音。
 Carla Bleyの作品集。
 Pat Methenyのデビュー作“Bright Size Life” (Dec.1975)と同月での録音。
 ドイツの同じスタジオ、ドラマーも同じ、連続するセッションなのかもしれません。
 冒頭のタイトル曲は強い浮遊感、幻想的なバラード。
 Gary Burtonの真骨頂。
 全編リーダーの独壇場ですが、最高の演奏。
 この線かと思いきや、続くはベースが強烈なOrnette的4ビート曲。
 Steve Swallow ってこんな攻撃的な演奏していましたっけ?
 超高速なビートを背景に展開されるヴィブラフォンの凄まじいソロ。
 少しビートを落として(曲が変わって)、続くはPat Metheny。
 もちろんこの時点で完全に今に通じるフレージング。
 さらにGary Burton を挟んで、師匠Mick Goodrick の少々ロックでサイケなソロ。
 そんな感じで3者のフロント陣の対比も面白いのですが、基本的にはリーダーのスペースが大きく、Gary Burtonの華やかで浮遊感の強い音を楽しむべき作品。
 スローでは幻想的な浮遊感、アップテンポでは強烈な疾走感。
 残響音が心地よいことこの上なし。
 Pat Methenyの大活躍は次作“Passengers” (1976)以降。
 それにしてもCarla Bleyのわかりやすいようで不思議系のメロディとGary Burtonは合いますねえ。 




posted by H.A.

【Disc Review】“Ring” (Jul.1974) Gary Burton

“Ring” (Jul.1974) Gary Burton
Gary Burton (vibraharp)
Eberhard Weber (bass) Michael Goodrick (guitar) Pat Metheny (guitar, electric 12-string-guitar) Steve Swallow (bass) Bob Moses (percussion)

Ring
Universal Music LLC
ゲイリー バートン


 Pat Metheny、ゲスト参加作品、未紹介アルバムから、私が知る限り。
 Pat Metheny Groupの作品はこちら
 Pat Methenyのソロ名義、共同名義の作品はこちら
 Gary Burtonバンドから、Michael Brecker他への客演、現時点の最新作“Cuong Vu Trio Meets Pat Metheny” (2016)まで。


 Gary Burton、2人のベース、2人のギターを迎えた変則バンドでのコンテンポラリージャズ。
 クレジットからするとGary Burton のバンドにEberhard Weberが客演した扱い。
 Eberhard WeberはECMでの初作“The Colours Of Chloë” (1973)を作ったばかり。
 ECM総帥Manfred Eicherとしても諸々の可能性を試そうとしていた時期なのでしょう。
 ”The Colours Of Chloe”のカバーも収録されています。
 Pat MethenyはこれがECMでの初録音。
 但し大きくフィーチャーされるわけではありません。
 ギターの2人は背景を作る役割。
 少々1970年代を感じさせる音使いで妖しいムードを醸し出しています。
 後から聞いた立場としては、Gary Burtonの華やかな浮遊感と、Eberhard Weberのスペーシーな浮遊感が融合して、さらにPat Methenyの浮遊感の強いギターが加わると・・・
 などと想像してしまいますが、残念ながらそんな印象の場面はわずか。
 Eberhard Weberの居場所が曖昧な印象。
 また、前面に出るギターは師匠?のMichael Goodrick。
 まだ各人ともに手の内の探り合い、ってな感じでしょうか。
 メランコリックな曲、ジャズロック、などなど、さまざまなテイスト。
 ギターが作る妖しい音を背景にして、ビブラフォン、ベース、ギターがメランコリックなソロを奏でていく形。
 ジャズっぽさは強くありませんが、ジャズ、ロック、フォークあたりが混ぜ合わさった独特の色合いのコンテンポラリージャズ、あるいはジャズロック。
 オリジナルよりもソリッドでフュージョン色が強い、ドラマチックな”The Colours Of Chloe”で締め。
 この後、Pat Methenyは”Bright Size Life” (Dec.1975)を制作、彼を含めたGary Burton Quintetは“Dreams So Real” (Dec.1975)へと続いていきます。




posted by H.A.

【Disc Review】“Giya Kancheli, Themes From The Songbook” (2010) Dino Saluzzi / Gidon Kremer / Andrei Pushkarev

“Giya Kancheli, Themes From The Songbook” (2010) Dino Saluzzi / Gidon Kremer / Andrei Pushkarev
Dino Saluzzi (Bandoneon)
Andrei Pushkarev (Vibraphone) Gidon Kremer (Violin) and others

Themes from the Songbook
Giya Kancheli
Ecm Records
 ディノ サルーシ 
 ギドン クレーメル 
 アンドレイ プシュカレフ 



 Dino Saluzzi、グルジアの作曲家Giya Kancheliの作品集。
 バイオリニストGidon Kremer、ビブラフォンAndrei Pushkarevとのトリオ。
 バイオリンの登場場面は少な目、バンドネオンのソロ、ビブラフォンとのDuoの場面が目立ちます。
 映画か劇のサントラとして使われた曲をピックアップしているのでしょうかね。
 難解系か緊張感高い系かと思いきや、いつものDino Saluzzi Worldに近い、郷愁感を湛えた曲ばかり。
 若干の沈痛度はありますが、あくまで優しいメロディ。
 メロディアスでいつも以上に幻想的で強い揺らぎのある音空間。
 ビブラフォンの残響音が作る幻想的な空気の中を漂うバンドネオン、彩りをつけるバイオリン。
 誰も強い音は出しませんし、性急なフレーズもありません。あくまでゆったりとした静謐な音空間。
 Anja Lechnerとの共演 ”Ojos Negros”(2006)では強い「うねり」のようなものを感じますが、本作は穏やかな波のようなイメージ。
 三者ともに浮遊感の強い音使いですが、ピッタリとした調和。
 Dino Saluzziの揺らぐ音にはクラシック系の人の方が合うんでしょうかね。
 とても穏やかで優しい揺らぎの音楽、音空間。




posted by H.A.

【Disc Review】”Rios” (1995) Dino Salussi, Anthony Cox, David Friedman

”Rios” (1995) Dino Salussi, Anthony Cox, David Friedman
David Friedman (Marimba, Vibraphone, Percussion) Dino Saluzzi (Bandoneon, Voice, Percussion) Anthony Cox (Acoustic, Electric Bass)

Rios
David Friedman
Intuition
ディノ サルーシ 
デビッド フリードマン 
アンソニー コックス 


 すごい取り合わせのトリオ。
 ジャケットもフリーか、プログレか、ってな感じでちょっと怖そうなアルバム。
 が、これが穏やかなコンテポラリージャズ。
 楽曲をほぼ等分に持ち寄っていますので、誰かがリーダーといった感じではないのでしょう。'My one and only love'なんてのも入っています。
 三者ともスタイリストですが、ぶつかることなくいい感じで絡み合った演奏。
 Dino Saluzzi一人になると独特の浮遊感、例の「揺らぎ」が出ますが、合奏になるとビシッと合わせてきます。たとえファンクなベースラインでもカッコいいインプロビゼーション。
 推進力が強くよく動くベースと、強いドライブ感のマリンバ。
 そして揺らぎたい気持ちを押さえつつも?バンドに溶け込むバンドネオン。
 全体的に穏やかな分、地味な印象もありますが、いいアルバムです。
 なおこの作品の続編“Other Worlds”(1997)がありますが、バンドネオンはDino Saluzziではありません。Al Di Meoraのバンドと似た顛末。
 Dino Saluzzi、ファミリーを除いて同じ人と沢山の録音はしないようです。チェロのAnja Lechnerだけが例外ですかね。

※音源がないので別の名手との'My one and only love'。これは合いそうな組み合わせだけども、共演は“From The Green Hill” (1998) Tomasz Stankoだけなのかな?


posted by H.A.

【Disc Review】“Salzau Music On The Water” (2006) Danielsson, Dell , Landgren

“Salzau Music On The Water” (2006) Danielsson, Dell , Landgren
Lars Danielsson (bass) Nils Landgren (trombone) Christopher Dell (vibraphone)

ラーシュ ダニエルソン

 Lars Danielsson番外編。
 ミュージシャンはお三方+風、鳥。
 湖畔にwind-bell並べて、鳥のさえずりと風に任せてインプロビゼーション・・・、でもないか?
 まあ、そんな感じの自由な音楽。ゆるくて、のどかで、平和でいい感じ。
 訥々としたvibraphone, 抑えたtromboneがとても素敵だし、Larsさんらしくグルーヴする演奏もたくさんありますのでご安心を。

posted by H.A.

【Disc Review】“Right Time, Right Place” (1990) Gary Burton , Paul Bley

“Right Time, Right Place” (1990) Gary Burton , Paul Bley
Gary Burton (vibraphone) Paul Bley (piano)
 
Right Time Right Place
Gary Burton
Gnp Crescendo
1992-01-21
ゲイリー バートン
ポール ブレイ

 いかにもな組み合わせのECMなお二人。
 共演盤はたくさんあるのでしょうか?
 Paul Bleyさん次第では難解でぶっ飛んでしまいそうな可能性、無きにしもあらずの組み合わせですが、美しいバラードを中心とする佳曲の素直な演奏。
 ビブラフォンとピアノのデュオといえば、Gary Burton、Chick Coreaの共演盤が有名ですが、それらと比べて抑制された演奏。
 パーカシッブなイメージが強かったそれらに比べて、このアルバムはあくまでメロディアス、終始ゆったりとしたリズム。
 ちょっと刺激的が足らないといえばそうなのかもしれないけども、穏やかで心地よいバランス。
 Paul Bleyのピアノは独特の後ろ髪を引かれるようなタメと、徐々に拡散していくような音使いが相変わらずカッコいい。
 素直な音の流れから外れそうで外れてなくて、やっぱり外れて、でも気がつくともの凄く美しいフレーズが連発される・・・といったなんともいえない不安定さというか、安定というか・・・。
 やり過ぎると難解になるのでしょうけど、このアルバムでは全曲いい感じで収まった感じ。
 Gary Burtonの華やかさと安定感はいつも通り。
 全編通じてECM的な気難しさはなく、ゆったりと落ち着いて聞ける音楽。
 いわゆる名盤ではないのかもしれないけども、気楽に聞けるいいアルバムです。




posted by H.A.

【Disc Review】“Big 3” (1975) Milt Jackson, Joe Pass, Ray Brown

“Big 3” (1975) Milt Jackson, Joe Pass, Ray Brown
Milt Jackson (vibraphone) Joe Pass (guitar) Ray Brown (bass)
  
The Big 3
Universal Music LLC
2009-02-25
ミルト ジャクソン
ジョー パス




 和らいではきましたが、やはり暑いので涼しげな音、Joe Passシリーズ。
 こちらは大御所御三方による余裕の演奏。
 ビブラフォンとクリーントーンのギターの組み合わせであれば涼しくならないわけがない。
 ドラムもピアノもいないだけに音が薄くて、それが心地いい。
 ちょっとした空間にビブラフォンのリバーブのかかった音だけが残っていたり、何とも涼しげ。
 主役はMilt Jacksonなのでしょう。いつも通りの元気いっぱいのインプロ。
 これがピアノだったら熱く(暑く)なるのかもしれませんが、ビブラフォンの冷たげな鉄の響きがいい感じ。
 得意のブルースも結構入ってますが、この編成だとこれまた涼しげ。
 もちろんJoe Passはいつも通りのクールネス。涼しげな音で涼しげなフレージング。
 この人のブルースも涼しげでいいですねえ。
 大御大Ray Brownも控えめながら好サポート。
 ちょっとアップになるとカッコいいノリ、どんなコード進行でもカッコいいソロの人だけに、もっとフィーチャーされてもいいのにね。
 といったところで、全体を通じて、大人で落ちついた穏やかな音。
 いっそのことバラードアルバムにしてしまえばもっと涼しいんだろうけども、まあ贅沢は言えませんね。



posted by H.A.
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