吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

flute

【Disc Review】“Sin Palo” (2011) Juan Pablo Di Leone

“Sin Palo” (2011) Juan Pablo Di Leone
Juan Pablo Di Leone (flutes, voice, piano, harmonica, percussion, keyboards)
Carlos Aguirre, Hernán Jacinto (piano) Andrés Beeuwsaert (Keyboards) Nicolás Ibarburu (guitar)
Fernando Silva, Pablo Giménez, Quique Ferrari, Fancisco Fattoruso (bass)
Martín Ibarburu (drums, cajón) Facundo Guevara (percussión) Mariano Cantero (drums, percussion, accesorios, cajón peruano) Roberta Cunha Valente (pandeiro) Juan Quintero, Luna Monti (voice)
 フルートを中心としたマルイチインスツルメンタリストJuan Pablo Di Leoneの現代フォルクローレ。
 “Andrés Beeuwsaert” (2015)など、Andrés BeeuwsaertAca Seca Trioの諸作に参加していた人。
 彼らに加えてCarlos Aguirre閥などなど、豪華なサポート陣。
 Carlos Aguirreに通じる現代フォルクローレがベース、水彩画のジャケットアートもいかにもなそれ系ではあるのですが、強めのビートのラテンフュージョン、AOR風ポップス、などなど、いろいろな色合いが交錯するアルバム。
 本人のメイン楽器?であろうフルートを前面にフィーチャーするだけではなく、ピアノを弾いたり(上手い!)、歌ってみたり。
 楽曲は、ウルグアイのHugo Fattoruso、アルゼンチンのGustavo Leguizamonが何曲か取り上げられ、その他Carlos Aguirreなどなど。
 冒頭二曲は穏やかで優し気な現代フォルクローレ。
 旧い曲なのだと思うのですが、現代のヒットチャートに載っておかしくないキャッチーなメロディの素晴らしい演奏。
 この線か・・と思っていると、続くはキメの多いラテンフュージョン、さらに続くCarlos Aguirreナンバーもハイテンションな演奏。
 ・・・てな感じで、いろんな色合いの楽曲が交錯します。
 南米の近年の若手アーティスト、実験的な要素を入れ込む人も少なくない中、この人の場合はいずれもポップ。
 この種の音楽の定番のしっとり系も何曲かありますが、情緒に浸る感じではなく、明るく元気でカラッとした感じ。
 ロック、ポップスはほとんど聞かなくなってしまいましたが、このくらい南米フォルクローレやジャズが混ざった感じだとちょうどいい感じ。
 とても素敵な南米ポップス、現代版。




posted by H.A.

【Disc Review】“Slaves Mass” (1977) Hermeto Pascoal

“Slaves Mass” (1977) Hermeto Pascoal

Hermeto Pascoal (piano, keyboards, clavinet, melodica, soprano sax, flutes, guitar, vocals)
Ron Carter (acoustic bass) Alphonso Johnson (electric bass) Airto Moreira (drums, percussion, vocals) Chester Thompson (drums)
Raul de Souza (trombone, vocals) David Amaro (guitars) Flora Purim (vocals) Hugo Fattoruso, Laudir de Oliveira (vocals)

スレイヴス・マス+3 (BOM1120)
エルメート・パスコアル
ボンバ・レコード
2014-07-19


 ブラジルのピアニスト、マルチ楽器奏者~クリエーターHermeto Pascoalのブラジリアンフュージョン。
 元々、Airto Moreira が渡米しMilesバンド加入する直前まで同じバンドで活動していたようで、本作のプロデュースもAirto Moreira、Flora Purim夫妻。
 ジャズマニアから見ればあのごっついアルバム”Live Evil” (Feb.Jun,Dec.19,1970) Miles Davisに数曲だけ参加して、場違いとも思える穏やかで柔らか、不思議なテイストを醸し出していた人。
 Miles Davisからすれば、Chick Coreaに変わってKeith Jarrettとツインキーボードができて曲が書けるヤツを連れてこい、とAirtoに頼んだのでしょうかね?
 あるいは、Flora Purim “Open Your Eyes You Can Fly” (1976)、“Encounter” (1976、1977)の音作りの中心人物のひとり、といったイメージでしょうか。
 それらのアルバムでは、ハードなGeorge Duke主体と思われる曲に対して、柔らかな音楽、特にアルバム全体がHermeto Pascoal が音作りの中心と思われる“Encounter” (1976、1977)は隠れた大名作。
 本作もFlora Purim諸作と同時期、同じようなジャズ系、Weather Report系のメンバー、ブラジル人メンバーを集めたブラジリアンフュージョン。
 ブラジル東北部の人のようで、ボッサ、サンバっぽさはありませんが、ブラジリアン特有の柔らかさの漂う音。
 少々の毒気、サイケっぽさは感じないでもないですが、とてもしなやかなブラジアリアンフュージョン。
 エレピが主導する柔らかで最高に心地よいブラジリアングルーヴと柔らかなメロディを中心に、ブラジルの山奥っぽい音、フォークロックっぽい曲、Weather Report的、あるいは“Bitches Brew” (Aug19-21,1969) Miles Davis的ジャズファンクから混沌~激烈なインプロビゼーション、さらにはEgberto Gismontiっぽい曲、ピアノソロ、などなど、1970年代のブラジルてんこ盛り。
 いろいろ混ざっていることもあり、ちょっと聞きでは違和感があるかもしれませんが、構成に慣れてしまえば、いろんなところから素敵な演奏が飛び出してくる面白い作品。
 LPレコードでは最後の曲、”Cherry Jam”などWeather Report、あるいは初期Return to Foreverの香りが漂う最高にカッコいい演奏。
 さらにそれに続く、CDのボーナステイクの長尺の演奏がちょっとびっくり、強烈な疾走感と柔らかなグルーヴが合体した最高の演奏。
 ファンキーかつ疾走感のあるグルーヴと哀愁が漂うメロディと強烈なインプロビゼーションの連続。
 Weather Reportに匹敵するようなカッコよさ。
 超絶なリズム隊なゆえになせる業なのでしょう。
 心地よさ最高。
 とても怖いジャケットですが、中身、特に終盤は最高です。


 

posted by H.A.  


【Disc Review】“A Música Livre de Hermeto Pascoal” (1973) Hermeto Pascoal

“A Música Livre de Hermeto Pascoal” (1973) Hermeto Pascoal

Hermeto Pascoal (electric piano, flute, soprano sax, voice, sapho, percussion, etc.)
Mazinho (alto, tenor sax) Hamleto, Bola (flute, tenor sax)
Nenê (drums, piano) Alberto (bass) Anunciação (percussion, drums)
and Strings, Orchestra, others

ア・ムジカ・リーヴリ・ジ・エルメート・パスコアール
エルメート・パスコアール
ユニバーサル ミュージック
2015-06-10


 ブラジルのピアニスト、マルチ楽器奏者~クリエーターHermeto Pascoalのブラジリアンフュージョン、フラジリアンジャズ、あるいは、インスツルメンタルMPB。
 ビジュアルからは想像できない、とても優しいメロディ。
 Egberto Gismontiの音楽から気難しさを取り除いたといったムードでしょうか。
 ”Live Evil” (Feb.Jun,Dec.19,1970) Miles Davisでも激烈なライブの間に挟まれる、場違いなほど優し気で幻想的な楽曲、演奏を提供していましたが、そんなサウンド。
 ブラジル北東部の出身、サンバ、ボッサの色合いは薄くて、Forroあたりの色合いが一番強いのでしょうかね?
 諸々の要素が入り混じっている感じですが、ブラジル独特の郷愁感が流れるメロディ群。
 Egberto Gismonti的な名曲”Bebe”からスタート。
 ピアノ、フルートとストリングスの柔らかな音が絡み合う優しいアンサンブル。
 とても優雅なメロディとアンサンブルが続きます。
 サックス、フルートを中心としたインプロビゼーションもなかなかカッコいいよくて、とても素敵なブラジリアンジャズの場面もしばしば。
 時にはクラシカルなほど優雅な音、が、突然グシャグシャと崩れ、また何事もなかったような優雅な音に戻るような不思議なアレンジ。
 あるいは端正なジャズビッグバンドかと思っていると、動物の鳴き声が錯綜するわ、とても上手とは言えないボーカルがのってくるわ、囁きやざわめきが・・・
 アバンギャルド、あるいはサイケと言えばそうかもしれませんが、感情むき出しで激烈に、とかいった感じは全くなく、あくまでクール。
 それらの微妙なバランス、アンバランスがこの人の真骨頂であり、人気の秘訣なのでしょうかね。


 

posted by H.A.  


【Disc Review】“Ritmo + Soul” (2000) Jane Bunnett & The Spirits Of Havana

“Ritmo + Soul” (2000) Jane Bunnett & The Spirits Of Havana ‎
Jane Bunnett (Flute, Soprano Saxophone)
Roberto Occhipinti (Acoustic Bass) Lucumi (Bata, Congas) Pancho Quinto (Bata, Congas, Cajón) Ernest ''Lel Gato'' Gatell (Bata, Vocals) Dafnis Prieto (Drums) Njacko Backo (Kalimba, Vocals) Hilario Duran (Piano, Vocals) Larry Cramer (Trumpet) Dean Bowman (Vocals)

Ritmo + Soul
Jane Bunnett
Blue Note Records
2000-05-23
ジェーン バネット

 Jane Bunnett、もう一枚。お約束のキューバン・ジャズ。
 バンドを作って10年ぐらいの時期なのでしょうか、音がまとまってきて、洗練された感じだし、私が知る限りでは一番ジャズっぽいかもしれません。
 “Spirits of Havana” (1991)の頃のような熱気は薄らいできているのかもしれませんが、余裕が出てきたというか、リラックスしているというか。
 パーカッションの分厚い音も何となくスッキリ、いつものド派手なピアノも少々抑え気味。
 コード進行、メロディもキューバ一色というより、ジャズ、ポップスっぽいモノも多いし、アレンジもいつもよりジャズっぽい。
 わずかですが4ビートとかも出てくるもんね。
 リーダーはいつも通りのノリノリの吹きまくり。
 歌モノではこれしかないようないカッコいいオブリガード、インストでは少々長尺なインプロビゼーション。
 長くなっても個々のフレーズの抑揚、加速感は強烈だし、起承転結が感じられる素晴らしい構成。
 また、先のアルバムに比べると、各人のソロ回しをスムースにアレンジしている分、ジャズっぽさが強いのでしょう。
 すっきりしたキューバン・ジャズが聞きたければこれ、強烈なキューバン・ミュージックが聞きたければ“Chamalongo” (1998) 、とにかくエキサイティングなやつを聞きたいときは“Spirits of Havana” (1991)、ってな感じで聞き分けるといいんでしょうかね。




posted by H.A.

【Disc Review】 “Rendez-Vous Brazil/Cuba” (1995) Jane Bunnett

“Rendez-Vous Brazil/Cuba” (1995) Jane Bunnett
Jane Bunnett (soprano saxophone, flute, melodica)
Filo Machado (vocals, guitar) Celso Machado (vocals, percussion) Larry Cramer (trumpet) Hilario Duran (piano) Carlitos Del Puerto (bass)
 
Rendez-vous
Justin Time Records, Inc.
1995-08-12
ジェーン バネット





 Jane Bunnett、タイトル通り、得意のキューバに加えて、ブラジル色が入り混じるラテンジャズアルバム。 
 キューバ一色のアルバムに比べて柔らかないイメージ。
 より爽やかで洗練された感じでフュージョンっぽさも少々。
 パーカッションがいつもより薄く、ギターが相対的に目立つのも、リーダーがフルート中心なのもいかにもブラジルっぽい感じ。
 ところがピアノが強めに弾きだすといきなり強烈なキューバン・ジャズ。
 やはり出自は隠せませんねえ。
 では中途半端かといえば、全くそんなことはなし。
 安っぽさは一切なしの高質で上品な質感の音。
 もの凄くカッコいいラテン・ジャズ~フュージョン。
 このカッコよさ、普通とは明らかに違う、数段上の質感はどこから来るのか?
 リーダーは言わずもがなとして、リズムなのか?メロディなのか?ピアニストなのか?ドラム、ベースなのか?
 いずれにしてもラテン・フュージョンっぽいアルバムの中では最右翼に来るアルバム。

posted by H.A.
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