“In Cerca Di Cibo” (1999) Gianluigi Trovesi, Gianni Coscia
Gianluigi Trovesi (Piccolo, Alto, Bass Clarinet) Gianni Coscia (Accordion)
ジャンルイージ・トロヴェシ
イタリアのクラリネット奏者Gianluigi Trovesi、同じくイタリアのアコーディオン奏者Gianni CosciaのDuo作品。
イタリアのクラリネット奏者Gianluigi Trovesi、同じくイタリアのアコーディオン奏者Gianni CosciaのDuo作品。
近年では“Birdwatching” (2015) Anat Fortで素晴らしい客演、リーダー作も“Vaghissimo Ritratto” (2007) Gianluigi Trovesiなどなど、たくさんのアルバムがありますが、これがECMでの初制作でしょうか?
ECMの管楽器奏者に多い艶のある張り詰めた音、さらに強いクラシックの香り。
本作はイタリアの作曲家Fiorenzo Carpiの映画音楽?を中心とした作品。
それをアコーディオンとのDuoで演奏するのだから、オシャレで上品、哀愁が漂う音になること受け合い。
冒頭から低くストリングスのように響くアコーディオンの音を背景にして、朗々と奏でられる物悲し気なワルツ。
クラシカルでノスタルジックなムードの穏やかな演奏が続きます。
一曲一曲がコンパクトに納められ、次々と情景が移ろっていくような作り。
ジャズ的なグルーヴや興奮、強烈なインプロビゼーションの場面はわずかですが、暖かで緩やかな時間が流れていきます。
“New Cinema Paradiso”の寂寥感まではいきませんが、コミカルな楽曲含めて、小粋な演奏が続きます。
明るい方のイタリアンテイスト、フレンチとも共通する色合い。
のほほんとした感じ。
ECMとしては異色な作品なのでしょう。
明るく暖かな音はレーベルカラーとは全く違います。
21世紀になってからはこんな作品もちょこちょこありましたかね。
平和な昼下がりのECMな音。
ジャケットもそんな感じですね。
