吉祥寺JazzSyndicate

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Vardan_Ovsepian

【Disc Review】“Hand In Hand” (2016) Tatiana Parra, Vardan Ovsepian

“Hand In Hand” (2016) Tatiana Parra, Vardan Ovsepian
Tatiana Parra (voice) Vardan Ovsepian (piano)


Hand In Hand [CD] Tatiana Parra / Vardan Ovsepian 2016-04-26
ヴァルダン・オヴセピアン タチアナ・パーハ

 ブラジルのボーカリストTatiana Parra、アルメニア出身のピアニストとのDuo第二弾、2016年最新作。
 ピアノとのDuo作品としては“Aqui” (2010) Tatiana Parra & Andras Beeuwsaert、“Lighthouse” (2014) Tatiana Parra & Vardan Ovsepianに次いで三作目。
 ピアニストは前作と同じアルメニア出身のVardan Ovsepian。
 同様にブラジル、ミナス、あるいはフォルクローレに加えて、クラシックの色合いが強い印象。
 楽曲も同様にVardan Ovsepianの複雑なオリジナル曲が中心ですが、本作では半数程度。
 Jobim、Milton Nascimentoなど、ブラジル曲が多めにチョイスされています。
 その分“Lighthouse” (2014)よりも柔らかくなっているかもしれません。 
 Tatiana Parra、声自体はブラジル音楽的voice、透明度高い系の人ですが、作る音楽は強烈にアップダウンする音使い、キリリとしたテイスト。
 もちろんブラジル的浮遊感もありますが、ハイテンションで複雑な節回し。
 優雅ですが、フワフワ、のほほんとした感じではありません。
 Vardan Ovsepianはクラシック系の人なのでしょう。
 ブラジル系アルゼンチン系とは違う音使い。
 インプロビゼーションが始まるとエキサイティング系ヨーロピアンコンテンポラリージャズの色合いですが、楽曲、全体の印象は複雑なクラシックの色合い。
 諸作から推察すると、Tatiana Parraが純ブラジル、純南米的ではないテイストの音楽をやりたくて、Vardan Ovsepianを指名したのでしょうかね?
 本作も冒頭から複雑なメロディラインをピタリと並走するピアノとスキャット。
 激しく上下する音。
 相変わらずの透明度の高い美しい声と抜群のボイスコントロール。
 強烈な疾走感のピアノ。
 マシンガンのような・・・といったニュアンスは合っていないのかもしれませんが、柔らかでしなやかながら、それを想い起してしまうような怒涛のような音の流れ。
 ブラジルエスニック、東欧エスニック、クラシックが交錯する音。
 「ブラジル音楽のクリエイティブ系」でもあるし、「クラシック系現代的音楽のブラジル風味」でもあるし、複雑な色合い。
 寛いでボケーっと聞くタイプの音ではなく、ピリッとした緊張感。
 ジャンルを超越した新しい質感の音であることは間違いありません。




posted by H.A.

【Disc Review】“Lighthouse” (2014) Tatiana Parra & Vardan Ovsepian

“Lighthouse” (2014) Tatiana Parra & Vardan Ovsepian
Tatiana Parra (voice) Vardan Ovsepian (piano)

Lighthouse
Tatiana Parra
ヴァルダン・オヴセピアン 
タチアナ・パーハ


 ブラジルのボーカリストTatiana Parra、アルメニア出身のピアニストとのDuo。
 最新作“Hand In Hand” (2016)の前の作品。たぶん。
 人気作“Aqui” (2010) Tatiana Parra & Andras Beeuwsaert と同じく雑味なしの完全なDuoですが、少々ムードは異なります。
 また、前作?“Inteira” (2010)とも印象は異なります。
 アルゼンチンのAndras Beeuwsaertのフォルクローレとジャズの色合いが強いピアノ、あるいは南米色も強かった“Inteira”に対して、クラシック寄りの印象の本作。
 Vardan Ovsepianのオリジナル曲中心、それがアルバム全体のイメージを決めているのでしょう。 
 複雑に上下するメロディとクラシックテイストのピアノ。
 ピアノは同じくアルメニア出身のスーパーピアニストTigran Hamshianに近い雰囲気もあります。
 何かしらの相互の影響、あるいはアルメニア独特の色合いがあるのでしょう。
 “Inteira” (2010) Tatian Parraについても、いつもの南米曲が少々違ったものに聞こえるのですが、その不思議な色合いが強調され、複雑でハイテンションになった感じでしょうか。
 冒頭から激しく上下する複雑なラインのユニゾン。
 凄みのあるピアノ。
 決して難解なわけでも激しいわけでもないのだけども、何かしら周りを寄せ付けないような厳しいムード、強い緊張感。 
 テンポが上がると強烈な疾走感のピアノ。
 さらにそれにピタリとついていく、あるいはリードしてしまうスキャットボイス。
 透明な声。
 さりげなくてかわいらしいようで抜群の歌唱力。
 この人のボーカルにも凄みを感じます。
 少々不思議系ながらあくまて爽やかな“Aqui” (2010)に対して、不思議系で妖しさもある本作。
 南米音楽特有、遠くを眺めているような郷愁感は少々のみ。
 どちらがいいかはお好み次第。




posted by H.A.
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