吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Stan_Getz

【Disc Review】“Getz/Gilberto'76” (May.1976) Stan Getz/ João Gilberto

“Getz/Gilberto'76” (May.1976) Stan Getz/ João Gilberto
Stan Getz (Tenor Sax) João Gilberto (Guitar, Vocals)
Joanne Brackeen (Piano) Billy Hart (Drums) Clint Houston (Bass)

Getz/Gilberto '76
Stan Getz
Resonance Records
スタン ゲッツ 
ジョアン ジルベルト





 
 Stan Getz、João Gilbertoの共演ライブ、2016年発表。
 “The Best of Two Worlds” (May.1975)の一年後、アメリカ西海岸のライブハウスでの演奏。
 当時のStan Getzバンドに客演した形、そのライブのJoão Gilbertがフィーチャーされた部分を抜き出したのでしょう。
 録音もJoão Gilbertの声に合わせたミキシング。
 目の前で歌っているような生々しさ。
 その分、サックスを除く他の楽器が沈んで聞こえますが、まあ良しとしましょう。
 全体のムードは静謐な“Getz/Gilberto” (1963)よりも、華やかな”The Best of Two Worlds” (May.1975)に近いのでしょう。
 淡々としたギターのビートと、その上で自在にズレを作っていくようなVoice。
 聞きなれたはずの定番”5月の雨”、”白と黒のポートレート”などが新鮮に聞こえます。
 何曲かはStan Getz抜きの静謐なJoão Gilberto世界。
 グラスが軽くぶつかる音が目立ってしまう静かな時間。
 サックスの音はちょっと大きすぎるかな?
 やはり“Getz/Gilberto” (1963)の抑制的なムードは特別だったのでしょうね。
 それでもメロディアスでカッコいいソロの連続。
 メロディアスな上にきちんと起承転結を作ってくる人だけに、間奏の入り方、まとめ方、歌とのつなぎがどうなるのか意識して聞くと面白いなあ。
 サックス自体はJoão Gilbertoがいない自身のアルバムと同じなのかもしれませんが、静と動の対比、静から動、動から静への繋がりがGetz/Gilbertoのカッコよさなのでしょう。
 想像した音といえばその通りなのですが、やはりGetz/Gilbertoは特別です。

※同時期、Joao Gilbertoのいない別の演奏から・・・



 Stan Getzのボサノバシリーズ。
 ジャズサンバの方が言葉としては似合いそうですね。
 やはりJoao Gilbertoの参加作は一味違います。
 また“Getz/Gilberto”は極めて特別なアルバム。
 沈んだムードが支配する凄みは別格。
 “Getz/Gilberto'76”にも少しだけそれを期待しましたが、なかなかそうはいきません。
 でもすべて名アルバムです。

(Feb.1962)   “Jazz Samba” 
(Aug.1962)   “Big Band Bossa Nova” 
(Feb.1963)   “Jazz Samba Encore!” 
(18,19,Mar.1963)“Getz/Gilberto” 
(21,22,Mar.1963)“Stan Getz with Guest Artist Laurindo Almeida” 
(May.Oct.1964) “Getz Au Go Go” 
(Oct.1964)   “Getz/Gilberto Vol. 2” 
(May.1975)   “The Best of Two Worlds” 
(May.1976)   “Getz/Gilberto'76” 


posted by H.A.

【Disc Review】“The Best of Two Worlds” (May.1975) Stan Getz

“The Best of Two Worlds” (May.1975) Stan Getz
Stan Getz (Tenor saxophone) João Gilberto (vocals, guitar)
Heloisa (Miúcha) Buarque de Hollanda (vocals) Albert Dailey (Piano) Clint Houston, Steve Swallow (Bass) Billy Hart, Grady Tate (Drums) Airto Moreira, Reuben Bassini, Ray Armando, João Gilberto, Sonny Carr (Percussion) Oscar Castro-Neves (guitar)

スタン ゲッツ 
ジョアン ジルベルト

 “Getz/Gilberto” (1963)から10年超、スタジオ録音では二度目の共演。
 さすがに時間が経ち、時代が変わって前作とは違う、ブラジリアンジャズ、あるいはMPBの雰囲気も漂う作品。
 “Getz/Gilberto” (1963)の静謐な凄みはありません。
 明るくて元気な現代的な音作り。
 それでもJoão Gilbertoはいつも通りで変わっていません。
 Stan Getzも変わっていないのかもしれません。
 が、録音~ミックスも手伝ってか、サポートメンバー、サックスは元気いっぱい系。
 1970年代ジャズ全盛、あるいはフュージョン時代自体の入り口、ミュージシャンはアメリカ人中心、アレンジがOscar Castro-Nevesなこともあるのでしょう。
 Jobimナンバー中心に言わずと知れた名曲揃いですが、アップテンポ、にぎやかで華やかなムードが印象に残ります。
 Stan Getzも吹きまくり。
 それでもJoão Gilbertoが歌いだすと浮かれたムードが抑制され、あの世界へ・・・
 João Gilbertoの新しい奥様Miúchaも参加。
 Astrud Gilbertoが素人っぽい危うさが魅力だったのに対して、Miúchaは上手さ抜群。
 歌い方からするとジャズシンガーなのでしょうかね?
 フィーチャーされるのは数曲のみ、他の作品での録音も少ないのは残念なところ。
 現代的なGetz/Gilberto。
 時代も周りの音も変わりましたが、João Gilbertoは変わりません。
 それがカッコいいなあ。




posted by H.A.

【Disc Review】“Getz/Gilberto Vol. 2” (Oct.1964) Stan Getz/ João Gilberto

“Getz/Gilberto Vol. 2” (Oct.1964) Stan Getz/ João Gilberto
Stan Getz (tenor sax)
Gary Burton (vibraphone) Gene Cherico (bass) Joe Hunt (drums) Astrud Gilberto (vocal)
João Gilberto (guitar, vocal)
Keter Betts (bass) Helcio Melito (drums) 

ゲッツ/ジルベルト#2+5
スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト
ユニバーサル ミュージック
スタン ゲッツ 
ジョアン ジルベルト


 
 

 Getz/Gilbertoと銘打たれていますが、Stan Getzカルテット、João Gilbertoトリオの二バンドの別々の演奏がベース。
 ボーナストラックとして、Stan GetzカルテットへのAstrud Gilbertoの参加、最後の二曲のみJoao含めて全員で演奏するステージ。
 三グループ、概ね三当分の時間配分。
 Stan Getzカルテットは“Getz Au Go Go” (May.Oct.1964)の一部と同ステージ?、1970年代的ジャズ。
 文句なしにカッコいいジャズですが、ボサノバっぽさは全くありません。
 João Gilbertoトリオは完全に彼の静謐な世界。
 ベースとドラムがサポートにつきますが、極めて控えなのがいい感じ。
 静かなギターとボイスが生きるバンドサウンド。
 聞きなれた弾き語りもいいのですが、ビートが定まり、いつもとは違う静かなグルーヴがあって素晴らしい演奏。
 この静謐さこそが“Getz/Gilberto” (1963)の世界観。
 アナログ盤だとここまでのようですが、ここから先のAstrud Gilberto参加3曲、さらにJoão Gilbertoが加わる2曲もいい演奏。
 “Getz Au Go Go” (May.Oct.1964)と曲がかぶったり、ハウリングしたり、細かなミスがあったりするのでカットしちゃったのでしょうね。
 João Gilbertoがギターを弾きだすと完全にあの静謐な世界観。
 スタジオ録音のような完璧さ、凄みはないにしても特別な音。
 Stan Getzのサックスも抑制されたあの世界観。
 あのStan Getzの音をもってしても抗しきれないJoão Gilbertoの支配力の凄さ。 




posted by H.A.

【Disc Review】“Getz Au Go Go” (May.Oct.1964) Stan Getz

“Getz Au Go Go” (May.Oct.1964) Stan Getz
Stan Getz (tenor saxophone)
Astrud Gilberto (vocals) Kenny Burrell (guitar) Gene Cherico (bass) Helcio Milito (drums) Gary Burton (vibes) Chuck Israels (bass) Joe Hunt (drums)

Getz Au Go Go [12 inch Analog]
Stan -Quartet- Getz
Imports
スタン ゲッツ 
アスラッド ジルベルト

 Stan Getz、自身のバンドにAstrud Gilbertoを迎えたライブ録音。
 一部はStan GetzカルテットにゲストとしてAstrud Gilbertoを迎えたステージ、一部は“Getz/Gilberto Vol. 2”と同じステージからの抽出なのでしょう。
 半数以上は端正なジャズ。
 Gary Burtonの参加が大きいのだと思いますが、モダンジャズな感じではなく既に1970年代的なムードのジャズ。
 やはり進歩的な人たちです。
 もちろんStan Getzはいつものジャズなサックス、元気いっぱい系。
 モダンで元気いっぱいな音を背景にして淡々と歌うAstrud Gilberto。
 堂々とした歌いっぷりですが、この人ならではのアンニュイなムード。
 ジャズスタンダード"Only Trust Your Heart"、"It Might as Well Be Spring"がよくボサノバでアレンジされるのは、このアルバムが端緒なのでしょうかね?
 もちろん神様Joaoがいないと“Getz/Gilberto” (1963)のような沈んだ凄みは出ません。
 でもこちらの方がジャズ~ボッサの定番サウンドなのでしょう。
 ジャズメンが演奏するジャズサンバの定番サウンドの完成された音、そんなアルバム。




posted by H.A.

【Disc Review】“Stan Getz with Guest Artist Laurindo Almeida” (21,22,Mar.1963) Stan Getz

“Stan Getz with Guest Artist Laurindo Almeida” (21,22,Mar.1963) Stan Getz
Stan Getz (tenor saxophone)
Laurindo Almeida (guitar) George Duvivier (bass) José Paulo, Luiz Parga (percussion) Dave Bailey, Edison Machado, Jose Soorez (drums) Steve Kuhn (piano)

ローリンド アルメイダ

 Stan Getz、次のパートナーはボサノバギターの大御所Laurindo Almeida。
 “Getz/Gilberto” (18,19,Mar.1963)とは一日開けただけのセッションのようです。
 それとは違って“Jazz Samba” (Feb.1962)、“Jazz Samba Encore!” (Feb.1963)に近いムードでしょう。
 “Getz/Byrd”, ”Getz/Bonfá”, “Getz/Gilberto”に続く本作は“Getz/Almeida”。
 Laurindo AlmeidaのBud Shunkの共演は1950年代ですので、ジャズの人とボサノバの人の共演のパイオニアはGetz/Gilbertoではなくて、その二人なのかもしれません。
 Laurindo AlmeidaのギターはLuiz Bonfá、またCharlie Byrdにも似ているように思います。
 この人が現代ブラジリアンギターの創始者のひとりなのかな?
 João Gilbertoとは違う感じなのも興味深いところ。
 少し硬めの音質、軽やかなコードワーク、コードワークとオブリガードを中心としたソロ。
 とても優雅です。
 Stan Getzはちょっとテンション高い系。
 楽曲はLaurindo Almeidaのオリジナル+ブラジル曲。
 これまたクールで優雅な作品。




posted by H.A.
Profile
記事検索
タグ絞り込み検索
最新記事
  • ライブドアブログ