吉祥寺JazzSyndicate

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Shagrada_Medra

【Disc Review】“Pompeya” (2015) Mati Mormandi

“Pompeya” (2015) Mati Mormandi


Mati Mormandi (piano, voice)

【輸入盤】Pompeya [ Matias Mormandi ]

 アルゼンチンの男性シンガーソングライターMati Mormandiのタンゴなのか、スパニッシュなのか、フォルクローレなのか・・・なんともカテゴライズできないアルバム。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 全編ピアノの弾き語り。
 現代フォルクローレ、いろんな色合いがあるのですが、この人は力強い系。
 躍動感のある強いタッチのピアノと堂々とした歌。
 スパニッシュ~フラメンコってな感じもないのですが、タンゴの色合いは強めに混ざっている様に感じるし、あるいはフランス、イタリア辺りな感じもします。
 クラシック、舞台音楽とかの雰囲気もあるかもしれません。
 そんな南米とヨーロッパが混ざり合うような、フォルクローレだけでなく諸々の音楽が混ざり合うような不思議なムード。
 詩の朗読から始まり、思いつめたようなバラード、口笛の楽し気なような哀し気なような音の流れ、その他諸々、一人芝居を見ているよう。
 言葉が分からないのが何とも・・・
 Shagrada Medraでは異色な作品でしょうかね?
 それとも似た感じの作品も知らないところにたくさんあるのかな?
 ヨーロッパの香りが残る古き良きアルゼンチン、そのマニアックな側面・・・ってな感じの一作。


 


posted by H.A.


【Disc Review】“Matriz del agua” (2015) Martín Neri

“Matriz del agua” (2015) Martín Neri


Martín Neri (guitar, voice)
Carlos Aguirre (piano, accordion, keyboard, flute) Claudio Bolzani (guitar, voice) Julio Ramírez (accordión) Fernando Silva (bass, cello) Luciano Ruggieri (drums) Facundo Guevara, José Piccioni (percussion) Agustina Schreider (violin)
Juan Quintero: (Arranging strings):
Luis Ciliberti, Mariana Alarcón (violín) Marcelo Ajubita (viola) Adriana Bonaudi (cello)

【送料無料】 Martin Neri / Matriz Del Agua 輸入盤 【CD】
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 アルゼンチンのシンガーソングライター~ギタリストMartín Neriの現代フォルクローレ。
 とても静かでセンチメンタルな音。
 Carlos Aguirreが何曲かに参加し、ギターとボイスにチェロ、バイオリン、アコーディオン、ピアノなどが絡み、鳥や水の音のSEがコラージュされ・・・といったこの界隈ではオーソドックスな構成なのですが、彼の作品を含めて他のアーティストとは雰囲気が異なります。
 多くがスローテンポで少し沈んだ感じ。
 少しダークな質感で、緊張感、哀感も高め。
 ギターは繊細・・・というよりも、意外なところで途切れ途切れになるぶっきらぼうな感じ。
 寂寥感の強いしゃがれ気味の声で熱唱するボーカルはこの界隈では珍しいタイプ。
 ざっくりとした・・・といった語感が合いそうな音作り。
 音数が少なく間の多いゆったりとした音の流れの中に置かれていく哀しげな声。
 が、メロディがキャッチーでオシャレ、寂寥感は強くて沈んだ感じなのだけどもなぜか明るいムード・・・このアンバランス・・・
 何が何だかわからないバランスなのですが、これがカッコいい。
 大人の男の哀愁とか、そんな感じ。
 オシャレなバーにはあまり似合わないのかもしれないけども、うらぶれた街角とか、誰もいない寂しげな河岸とかにはピッタリの音。
 川沿いミュージック、男の哀愁版。
 アルゼンチン、川沿いのTom Waits・・・ってのも違うか・・・
 哀愁漂う現代フォルクローレ。
 名作です。




posted by H.A.


【Disc Review】“Música Argentina de Cámara” (2015) Luis Barbiero

“Música Argentina de Cámara” (2015) Luis Barbiero


Luis Barbiero (flute) 
Ramiro Gallo, Emilia Brumnich (violín) Nicolás Rossi, Gabriela Peirano (cello) Celina Federik (piano) Mauricio Bernal (marimba) Matías Marcipar (clarinet) Víctor Malvicino (soprano sax)
Ensamble de cuerdas:
Sebastián Orlando, Martín Larraburu, Alejandro Rodrigo, Sergio Sanagustín; Soledad Rodríguez (Violins) Lucrecia Morisse, Marcelo Barolín (Violas) Virginia Núñez, Enrique Catena (cellos) Contrabajo: Fernando Silva (Contrabass)



 アルゼンチンのフルート奏者Luis Barbieroのクラシック室内楽的現代フォルクローレ。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 自身のフルートが前面に出る場面はあまりなく、ストリングスのアンサンブルを中心とし、楽曲によってさまざまな編成に変えていく構成。
 いかにもフォルクローレなワルツ系奇数拍子が印象に残るフワフワと漂うな優雅な音の流れ。
 基本的には穏やかで優し気な表情なのですが、少しテンションが高い曲はEgberto Gismonti的な感じの雰囲気の楽曲もあります。
 クラシックな色合いが強いからなのかもしれませんが、やはり南米、お国、地方は違っても、どこかでつながっているのかもしれません。
 その他、ストリングスアンサンブルとピアノによるとても美しいバラードやら、マリンバと穏やかな管との絡み合いやら、チェロを背景にしてジャズっぽいソプラノサックスやら・・・
 いろんな編成、いろんなテイストが交錯しますが、基本的には明るい色合い。
 穏やかで、優し気で、前向きで、懐かし気で、ちょっととぼけたようで、実は複雑に入り組んでいて、マニアックで・・・
 きっとアルゼンチンの景色、空気感の描写なのでしょう。




posted by H.A.


【Disc Review】“Litoraneo” (2014) Cecilia Pahl

“Litoraneo” (2014) Cecilia Pahl


Cecilia Pahl (voice)
Matias Arriazu (guitar) Sebastian Macchi (piano) Fernando Silva (bass) Mariano Cantero (percussion, drums)
Carlos "Negro" Aguirre (piano) Leo Genovese (Rhodes) Lucas Monzón (accordion) Daniel Maza (bass) Richard Nant (flugel horn) Joana Queiroz (clarinet) Mariano Cantero, Pablo Palleiro, Ignacio Álvarez (percussion)

Litoraneo
Cecilia Pahl
SHAG
2015-05-26



 アルゼンチンの女性ボーカリストCecilia Pahlの現代フォルクローレ。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 ギターとSebastian Macchiのピアノトリオのオーソドックスな編成のカルテットを中心に、御大含めたさまざまなメンバーが加わるバンド。
 ポップで少々ジャジー。
 メンバーから想像されるような繊細な感じがそこかしこにあるのですが、躍動感、明るさも前に出る絶妙なバランス。

 歌うのはシルキーなようなハスキーなような、少々ミステリアスなボイス。
 余裕たっぷり、貫禄十分な感じですが、力が抜けて優し気な南米スタイル。
 Coqui Ortiz、Sebastian MacchiShagrada Medra勢他、南米系、明るく穏やかな表情のメロディを中心に、楽しげだったり哀しげだったり、キャッチ―なメロディが揃っています。
 ブラジルのサンバ的な高揚感、サビのリフレインが陶酔感を誘うアッパーなナンバーも何曲か。
 これまたうるさくなくて、上品でカッコいい。
 現代フォルクローレってよりも、アコースティックな現代アルゼンチンポップスって感じの方が似合うのかもしれませんね。
 明るくて楽し気で、落ち着いた雰囲気。
 Shagrada Medra、定番の音、ポップス寄り。
 これも名作です。


 


posted by H.A.


【Disc Review】“Cantos Sin Dueno” (2012-2014) Agueda Garay

“Cantos Sin Dueno” (2012-2014) Agueda Garay


Águeda Garay (composer, piano)
Carlos Aguirre (piano, voice) Celina Federik (piano) María Inés López, Pablo Ascúa, Luis Medina, Rubén Paolantonio (guitar) Silvio Bisegna (accordion)
Gonzalo Carmelé (bass) Edu Bavorovsky, Gonzalo Díaz, Nahuel Ramayo (percussion, drums) Gabriela Peirano (cello)
Diego Núñez, Darío Céspedes (soprano sax) Agustina Cortés, Francisco Cecchini (alto sax) Martin Testoni (tenor sax) Guillermo Astudillo (clarinette)
Natalia Pérez, Andrea López Ibáñez, María Paula Rodríguez (voice)

Cantos Sin Dueno
Gueda Garay
Shagrada Medra


 アルゼンチンの女性作曲家、ピアニストÁgueda Garayの現代フォルクローレ作品。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 全曲オリジナル曲。
 自身のピアノ演奏は半数ほどに留まり、楽曲ごとにゲストを迎えて編成も変えていく構成。
 おそらくはクラシックの人なのでしょう。
 それらしい楽曲を間にちりばめながら、いかにもな現代フォルクローレの優し気な音の流れ、ポップでキャッチーな楽曲が交錯します。
 冒頭はとてもセンチメンタルなCarlos Aguirreのピアノの弾き語り。
 彼の曲でしょ、と思ったらリーダーの曲。
 続いてギター、アコーディオン、女性ボーカル絡み合うフォーキーな演奏から、クラシカルなピアノソロ。
 但し、演奏はゲストピアニスト。
 四曲目でようやく本人がピアノを弾きギターと女性ボーカルをフィーチャーしたバラード。
 このピアノがカッコいい。
 美しく繊細な音。
 ピコーンパコーン、ピキピキパキパキ・・・と書くと趣も何もないけども、そんな高音が舞い降りてくるような、Carlos AguirreAndre Mehmari的な音使い。
 タメもしっかり効いています。何で全部自分で弾かないんだろ?
 ・・・ってな感じの演奏が続きます。
 そして最後に収められた、静かで穏やかなサンバ調の”Agua y sal”のさり気ない哀感の素晴らしいこと・・・
 各曲の表情は異なりますが、あくまでフォーキーで前向きな、現代フォルクローレ。
 柔らかなビートと優しいメロディ、哀し気な男声女声にそのコーラスワーク、ガットギターとピアノの静かで上品な音の流れ。
 現代フォルクローレ、あるいはフォルクロレリックジャズのショーケースのようなアルバム。
 穏やかで優しい現代アルゼンチンの音。
 名作です。


 


posted by H.A.


【Disc Review】“Miro por la ventana” (2013) Fernando Silva

“Miro por la ventana” (2013) Fernando Silva


Fernando Silva (bass, guitar, voice)
Carlos Aguirre (piano, keyboard, accordion, flute voice) Sebastian Macchi (piano, voice)
Marian Ruggieri (piano, celesta) Andres Beeuwsaert (piano, electric piano, synthesizer) Claudio Bolzani (guitar, voice) Nico Ibarburu, Luis Chavez Chavez (guitar)
Gonzalo Diaz (percussion) Eugenio Zeppa (bass clarinet, clarinet) Juampi di Leone (flute) Guadalupe Abero (voice) etc.

Miro por la ventana 〜 窓の外を眺めて
Fernando Silva
bar buenos aires
2014-04-10



 アルゼンチン、現代フォルクローレのベーシストFernando Silvaのリーダー作。
 Carlos AguirreAndrés BeeuwsaertAca Seca Trioなど、アルゼンチンの現代フォルクローレ、フォルクローレ的ジャズ諸作の数多くに参加する人。
 名作“Luz de agua” (2005)、”Luz de agua: Otras canciones” (2015) のメンバー。
 本作はそれらの諸作よりも少々ジャズフュージョンの方に振れたサウンド。
 リーダーのオリジナル曲に加えてCarlos Aguirre二曲。

 何曲かの歌ものは、漂うようなビートに瑞々しいギターと舞い落ちるようなピアノ、儚げなボイス、コーラス、そしてフレットレスベースが映える、あのCarlos Aguirreの世界。
 あるいは、少々ジャズに寄ったAndres Beeuwsaert的世界、きっちりとしたビートのロックな色合い、はたまたJaco Pastrius的なベース、ファンクなベースのジャズフュージョンな演奏、いわゆるアルゼンチン音響派的な不思議な電子音、生活音などが交錯する場面もちらほら・・・
 などなど、この界隈のさまざまな色合いがてんこ盛り。

 Carlos Aguirre的、“Luz de agua” (2005)的センチメンタリズム、繊細さはほどほどに、躍動感が前面に出たサウンド。

 オーソドックスな現代フォルクローレ、アルゼンチン・ジャズフュージョンの中に納まろうとしない、あるいはそこから飛び出そうとするムードが充満しています。
 アヴァンギャルドとまではいかずとも、攻めた感じ十分。
 さて、最後に数十秒の空白を作ったうえで収められた、過激なシークレットトラックは本気か遊びか?
 ・・・などなど含めて、今のアルゼンチンのいろんなサウンドが詰め込まれた一作。


 


posted by H.A.


【Disc Review】“En Nosotros” (2013) Susana Ratcliff

“En Nosotros” (2013) Susana Ratcliff


Susana Ratcliff (voice, bandoneon)
Sebastián Gangi (piano) Sebastián Henríquez (guitar) Lucas Homer (bass) Ana Ponce (percussion)
Irene Cadario, Florencia Ciaffone (violin) Alejandro Becerra (cello)
Constancia Moroni (clarinet) Sebastian Tellado (flute)
Luna Monti, Juan Quintero, XOchitl Galan Molinet, Fito Hernandez Estrada, MarIa de los Angeles Ledesma (voice)



 アルゼンチンの女性バンドネオン奏者&ボーカリストSusana Ratcliffの現代フォルクローレ。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 ピアノとギターを中心とした音の上を漂い跳ねるバンドネオンと、少しスモーキーなボイスでの柔らかくて優しい歌。
 さらに彩りを添える、定番の木管とストリングス。
 楽しげで優しげな音の流れは、フォルクローレな感じはもちろん、穏やかなタンゴな感じだったり、ブラジルのForroっぽい感じだったり、あるいはフランス、イタリアな感じだったりします。
 オリジナル曲にキューバ~南米のさまざまな楽曲に加えてCarlos Aguirreを一曲。
 どこか小さな町のカーニバルで聞こえてくるような楽曲が多いかもしれません。
 素朴で楽し気。
 もちろんうるさくはなく、穏やかです。
 少々ベタな哀歌も優し気な声、音で子守歌のようにも聞こえます。
 カリブ、あるいは地中海な香りも少々。
 全体を包み込むようなノスタルジックで懐かしげな空気感。
 明るくて楽しげな現代フォルクローレの一作。




posted by H.A.


【Disc Review】“Genealogia” (2013) Trio Gallo-Mendez-Pilar

“Genealogia” (2013) Trio Gallo-Mendez-Pilar


Ramiro Gallo (violin) Ernesto Mendez (guitar) Andres Pilar (piano)



 現代フォルクローレのインツルメンタルトリオ。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 フォルクローレな編成ですが、全体のムードはスパニッシュ~イタリアン~南フランス~タンゴ。
 Diego Schissiあたりにも通じる、フォルクローレな空気感も強い現代のタンゴというか、タンゴの香りが強い現代フォルクローレというか。
 スパニッシュなギターに、転げまわるピアノ、跳びまわるバイオリン。
 現代フォルクローレとすると少々情熱的。
 悲し気なメロディは激情を発する・・・とまではいかずとも、情緒表現が直接的。
 強めのビートにメリハリのある音の流れ。
 計算しつくされているであろう複雑に変化するアンサンブル。
 三者が絡み合いながら激しくアップダウンする演奏を中心として、今にも止まりそうなスローテンポのとても悲しい表情のバラードまで、いろんな色合いが揃っています。
 なぜかイタリアや南フランスな感じもするのは気のせいでしょうか?
 アルゼンチンはスペインからの影響が強い、と思っていましたが、実は地中海系全てが繋がっていたのでしょうかね?
 そんなそこはかとないことを考えてしまう、ブエノスアイレス~アンデス、あるいは南米~南ヨーロッパを繋ぐような一作。




posted by H.A.


【Disc Review】“Sol y Luna” (2013) Lilián Saba, Marcelo Chiodi

“Sol y Luna” (2013) Lilián Saba, Marcelo Chiodi


Lilián Saba (piano) Marcelo Chiodi (flute, quena, soprano sax)
Juan Falú, Carlos Moscardini, Jorge Jewsbury, Roberto Calvo, Néstor Gómez, Juan Carlos Maddío (guitar)
Quique Ferrari, Ricardo Cánepa (contrabass) Matías González (bass) Horacio López (drums) Rubén Lobo, "Colo" Belmonte, Facundo Guevara (percussion)
Rubén "Mono" Izarrualde (flute) Néstor Tomassini (clarinet)
Liliana Herrero (vocal)

Sol Y Luna
Lilian Saba / Marcelo Chiodi
Shagrada Medra
2014-05-30


 アルゼンチンの女性ピアニストLilián Saba、管楽器奏者Marcelo Chiodi の現代フォルクローレ~アルゼンチンジャズ作品。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 ボーカル曲はゲストの一曲のみでインツルメンタルがメイン。
 とても穏やかなアンサンブル。
 二人の静かで穏やかな演奏にいろいろなゲストが彩りを加えていくスタイル、
 Carlos Aguirreほど切ない系ではなく、あっさりとしたセンチメンタリズム。
 二人のオリジナル曲その他の楽曲のメロディ自体はセンチメンタルなのですが、ピアノも管楽器も端正で素直、あっさりとした印象。
 木管の柔らかな響きと、クラシック、ジャズ、ポップスが入り混じる上品で穏やかな癖のないピアノの音の流れ。
 ベタつかない哀愁感が、ほどよい感じでジャジーな空気感を醸し出しています。
 スローな漂うような演奏を中心に、アップテンポも織り交ぜながら、インプロビゼーションのスペースもたっぷり。
 ドカーンとくるエキサイティング場面はありませんが、サラサラと流れていくような、爽やかで瑞々しい音の流れ。
 少し懐かし気な優しい音。
 ジャジーな現代フォルクローレ、あるいはフォルクローレ的ジャズの典型。
 部屋の空気が浄化され、湿度が少し下がるような・・・




posted by H.A.


【Disc Review】 “Lo Mejor de Cada Casa” (2013) Martin Sosa

“Lo Mejor de Cada Casa” (2013) Martin Sosa


Martin Sosa (guitar, piano, voice)
Luis Medlina, Marcelo Stenta (guitar)
Cristian Bortoli, Jorge Fandermole, Yusa, Willy Gonzalez, Mariano Ferrando (bass)
Maximiliano Moaglianese, Maiano Sosa, Juancho Perone (percussion) 
Jaun Carlos Baglietti (voice)
Martias Marcipar (clarinet, sax) Lina Goldsack, Elina Goldsack (flute) 
Ana Sune, Pamela Cuello, Jorge Fandermole, Natalia Perez, Silvia Calcagno, Analia Garcetti, Mauro Bertotti, Chany Suarez, Adrian Abonizio (voice) and others

 アルゼンチンのシンガーソングライターMartin Sosaの現代フォルクローレ。
 Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
 アコースティックな楽器が優し気に響き、朗々歌う男声。
 フォーキーな色合いで、躍動感は少々強め。
 オリジナル中心のメロディはCarlos Aguirreほどは湿っぽくはなく、元気で明るい印象でしょう。
 ギターとパーカッションが絡み合う、エスニックで静かなサウンド。
 穏やかなビートとフォーキーで明るいメロディ。
 アルペジオ、例のCarlos Aguirre的ユニゾン、シングルトーン、その他諸々が交錯するギターのアンサンブルが全体のサウンドをしっかり作り、フルートやらクラリネットやらコーラスやらが優し気に彩りを加えていきます。
 明るくて淡々とした音の流れに、ほのかに漂うセンチメンタリズム。
 複数のギターでのアンサンブル、ユニゾンでのオブリガード、コーラスはあのCarlos Aguirreの世界。
 パーカッションとコーラスだけのアカペラ的な楽曲も何曲かあります。
 Carlos Aguirre的でありながらも明るい系、素朴な感じでフォーク寄り。
 十二分に洗練されていていろんな仕掛けがありますが、都会的ではなくあくまで自然体。
 オシャレになりそうでなり切らないところが、なんとも寛げます。
 とてもナチュラルなサウンドが心地よい一作。




posted by H.A.


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