吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Sergio_Santos

【Disc Review】“Partir” (2015) Fabiana Cozza

“Partir” (2015) Fabiana Cozza
Fabiana Cozza (voice)
Swami Jr. (7strings guitar) Jurandir Santana (guitar) Marcelo Mariano (bass) Douglas Alonso (drums) Felipe Roseno (percussion) 
André Mehmari (piano) and others

パルチール(PARTIR)
ファビアーナ・コッツァ
ALMA BRASILEIRA
2015-09-16


 ブラジルのサンビスタ(サンバを歌う人)Fabiana Cozzaの現代サンバ。
 正直、リーダーについての詳しい情報はもっておらず、André Mehmariの参加に惹かれて聞いた作品。
 当のAndré Mehmariの参加は一曲のみでアレレ・・・?
 さておき、ソウルフル&しっとり系の歌が映える、ナチュラル系、しっとり系のサンバアルバム。
 ギター、ベースとパーカッションが背景を作り、エレキギター、カバキーニョ系の弦楽器が彩りを加える構成。
 うるさくなく、あくまで上品で静かな音。
 エレキギターがちょっと変わっていて、クリーントーンながら少し前のクリエイティブ系ロックな感じで、新しいんだか、古いんだか、いい感じの不思議感のアクセントになっています。
 カバキーニョっぽくエレキギターを弾いているのかな?
 そんな音を背景にして、堂々としたしっとりボイス。
 楽曲はおそらく伝統曲が中心なのだと思いますが、現代の人も混ざっているのでしょう。
 さり気なく、Gisele_De_Santiなんて名前もあり、それはいかにもそんな感じの現代的でポップなしっとり系なので、同姓同名ではないのでしょう・・・?
 そんなちょっとノスタルジックないいムードと、現代の香りが交錯する構成。
 André Mehmariの参加曲はサンバではなく、フォーキーなバラード。
 ついついぶっ飛んだサンバを期待してしまうのですが、そちらは全編それの“Três no Samba” (2016) Eliane Faria, André Mehmari, Gordinho do Surdoで聞くとしましょう。
 いつもの零れ落ちるようなピアノ。
 控え目な演奏ですが、上品にぶっ飛んでいます。
 ともあれ、他はいい感じの現代サンバ、しっとり系。
 陽気で楽し気なようで、ほのかな哀愁が漂う、本場のサンバ、共通の空気感。
 Mehmariさんの事は忘れて、それを楽しみましょう。




posted by H.A.


【Disc Review】“Ernesto Nazareth Ouro Sobre Azul” (2014) Andre Mehmari

“Ernesto Nazareth Ouro Sobre Azul” (2014) Andre Mehmari
Andre Mehmari (piano)
Neymar Dias (bass) Sérgio Reze (drums)

Ernesto Nazareth Ouro Sobre Azul
Andre Mehmari アンドレメーマリ
Estudio Monteverdi
2014-10-05


 Andre Mehmari、ブラジルのピアニスト、作曲家Ernesto Júlio Nazarethの作品集。 
 ソロピアノ(+α)。
 Ernesto Júlio NazarethはブラジルのChopin、あるいはブラジルのScott Joplinと呼ばれている人のようです。
 もちろんクラシック中心の作品。
 クラシックについては全く疎いので、その観点での善し悪し、その他諸々は分かりません。
 が、とても優雅でジャズの耳にとっても素敵な音楽。
 微妙なタメと強烈な疾走が交錯する音の流れ。
 全くのクラシック作品ですがAndre Mehmariの音楽だなあ・・・と思います。
 もちろん彼のルーツの大きな部分がErnesto Nazarethなのでしょう。
 初期の作品からクラシックの色合いは強いのですが、近年はそれが強くなっているようにも感じます。
 バラード的なスローテンポな曲もちろん、Scott Joplinよろしくラグタイムっぽかったり、コミカルだったり、決して高尚な感じでだけでもなく、ノスタルジックな香りをふりまきつつ進む音楽。
 ・・・と思っていたら、終盤に乱入するドラム、ベース、エレピのアバンギャルド一歩手前~ジャズピアノトリオな演奏。
 とても素敵です。
 こんな音が低く流れているカフェがあれば最高です。
 さて、私もいつかクラシックを好んで聞く日が来るのでしょうか・・・?
 さて・・・?


※ライブ映像から。


posted by H.A.


【Disc Review】“Rimanceiro” (2013) Sergio Santos

“Rimanceiro” (2013) Sergio Santos
Sergio Santos (voice, guitar)
Sílvio D’Amico (guitar)

Rimanceiro
Sergio Santos
インパートメント
2013-09-15


 ブラジル、ミナスのシンガーソングライターSergio Santosの静かなMPB作品。
 アフリカンなエスニックテイスト、ブラジリアンジャジーなテイストなど、いろいろな作品がありますが、本作はギターと声のみの静かなアルバム。
 どれもそれぞれにカッコいいのですが、やはりこのフォーマットは特別な色合い。
 “Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) João Bosco、”Durango Kid”(1993) Toninho Horta、“João Voz é Violão” (2000) João Gilberto、“Rosa" (2006) Rosa Passos、“Cancao da Impermanencia” (2016) Guinga、その他諸々、たくさんの名品があります。
本作はギターが二本ですが、同じく素晴らしい作品。
 João BoscoToninho Horta作品よりは静かだけども、他の上記作品よりも明度や躍動感は強め。
 ギターはアルペジオ中心の静かで柔らかな音使い。
 ボサノバのビートは数曲のみで、フォルクローレっぽさが漂うミナス的な音の流れ。
弾き語りではなく二台のギターの微妙な絡み合いが、強い浮遊感を醸し出していると思います。
 フワフワとした柔らかい音を背景にした優し気な歌。
 楽曲はいつものときおりアフリカンな空気を感じる、柔らかなブラジリアンメロディのオリジナル曲。
 João GilbertoRosa Passosのような沈んだ凄みはないけども、ナチュラルで瑞々しい優しい音。
 これだけサラリとしていて、普通に聞こえて、それでも何となく引っ掛かる奥の深そうな音もなかなかないように思います。
 André Mehmariとの共演やアフリカンな色合いもいいのだけども、この編成は特別、とてもカッコいいと思います。
 この人の作品はどれも名作。
 ・・・なのですが、廃盤になるのが早くて・・・




posted by H.A.


【Disc Review】“Litoral e interior” (2009) Sérgio Santos

“Litoral e interior” (2009) Sérgio Santos
Sérgio Santos (voice, guitar)
André Mehmari (piano) Rodolfo Stroeter (bass) Tutty Moreno (drums) 
Andrea Ernest Dias (flute) Marcos Suzano (percussion) Sílvio D’Amico (guitar) Jota Moraes (Vibraphone) Fabio Cury (Fagote) Éser Menezes (Oboé) Luca Raele (clarinette) and Strings, others

Litoral & Interior
Sergio Santos
Biscoito Fino Br



 ブラジル、ミナスのシンガーソングライターSergio SantosのMPB作品。
 “Áfrico” (2002)、“Iô Sô” (2007)のアフリカンなブラジリアンな感じ、“Sergio Santos” (2004)の洗練されたジャジーなMPBに加えて、クラシックな色合いを加えたアルバム。
 André MehmariJoyceバンドが引き続いてサポートするとともに、ストリングスの登場場面が増えています。
 クラシカルな色合いとドラマチックなテイストが・・・と思っていたら、André Mehmariがアレンジその他に関わっているようだし、全編に参加。
 ストリングス主体のクラシック風、サントラ風、スキャットとアコーディオン、管が絡み合う曲、サックスがフィーチャーされるジャズ曲など、インスツルメンタル中心の楽曲が何曲か。
 André Mehmariとしても名作“Canteiro” (2010, 2011)制作直前のようで、そんな色合いもちらほら。
 それらが“Sergio Santos” (2004)のような洗練されたサンバ、ミナス的なボーカル曲の間に挿入される構成・・・
 というか、実質的に半分半分だし、ボーカル曲についてもAndré Mehmari的な複雑なアレンジでさまざまな楽器が絡み合う構成。
 ピアノも後ろの方で跳びまわっています。
 冒頭はいつものギターとボイスでスタートしますが、ビートが入るとヒタヒタ迫ってくるようなブラジリアンの色合いの緊張感のあるグルーヴ。
 あの一時期のPat Metheny Groupのムード。
 それに続くのは映画のサントラ的なオーケストラ曲、さらにはジャジーなサンバ・・・
 そんな感じで色々なテイストの素晴らしい演奏が続きます。
 楽しげだったり哀しげだったり、ボッサだったりジャズだったりクラシックだったり・・・全く違うテイストのようで不思議な統一感。
 一編の映画を見ているようなストーリー性と完成度。
 締めは優雅で美しいストリングスオーケストラのワルツから、ギターとゲスト女性ボーカルとのDuoで静かな幕。
 もちろんリーダーのボーカルはいつものゴムまりのように弾む柔らかで優しい声。
 楽曲も全て彼のオリジナル、メロディ自体はいつもと同様。
 が、ここまでの延長線のようで、意欲作であり、新機軸。
 MPBとして扱ってしまうには、あまりにも多彩で複雑、高度な演奏。
 でも、聞いた感じは極めてナチュラルでポップ、明るくて楽し気。
 現代ブラジリアンサウンドの最高峰・・・は大袈裟なのかもしれませんが、そんな凄みのある作品。
 繰り返しますが、しかもポップ。
 これは凄い作品、でしょう。




posted by H.A.


【Disc Review】“Iô Sô” (2007) Sergio Santos

“Iô Sô” (2007) Sergio Santos
Sérgio Santos (voice, guitar)
André Mehmari (piano) Rodolfo Stroeter (bass) Tutty Moreno (drums) 
Andrea Ernest Dias (flute) Marcos Suzano (percussion) Sílvio D’Amico (guitar)
Dori Caymmi, Joyce (voice) and Strings

Io So
Sergio Santos
Biscoito Fino
2007-10-01


 ブラジル、ミナスのシンガーソングライターSergio Santosのアフリカ風味も混ざるMPB作品。
 本作も“Áfrico” (2002)、“Sergio Santos” (2004)に引き続きAndré MehmariJoyceバンドがサポート。
 但し、“Áfrico” (2002) と同様に半数ぐらいの楽曲のみ。
 “Sergio Santos” (2004)の洗練を少々“Áfrico” (2002)の方向に戻し、洗練とエスニックのちょうどいいバランス、といったところでしょうか。
 いきなりDori Caymmiのボイスが登場し、御大Joyceも参加しています。
 数曲、ストリングスオーケストラも参加し、布陣は豪華です。
 それでも本作、上記作品に比べて静かで穏やかです。
 涼し気なギターと静かなパーカッションを中心とした演奏だからでしょうかね。
 André Mehmariのピアノもしっかりフィーチャーされていて、Joyceさんの参加曲はやたら元気ですが・・・
 楽曲はいつも通りのオリジナル曲中心。
 アフリカンな空気感が漂うブラジリアンな音。
 “Áfrico” (2002)と同様、リオデジャネイロの直球なサンバ、ボッサなリズムはあまり出てきません。
 それがミナスな音の特徴のひとつと言われればそうなのかもしれません。
 もちろん、南米あるいはミナス特有の浮遊感とそこはかとない哀愁、郷愁感が全編を覆い、優し気な歌声はここまでの諸作通り。
 但し、少々しっとり系、穏やかな楽園ムード。
 このくらいクールダウンした感じの方が、優し気なボイスにフィットしているように感じるし、陰影も出て、私的には好み。
 リゾートのビーチの夕暮れ、あるいは、夏のトワイライト~少し熱が落ちた夜にピッタリした音、ですね。




posted by H.A.


Profile
記事検索
タグ絞り込み検索
最新記事
  • ライブドアブログ