“Harmony” (2019) Bill Frisell
Bill Frisell (Guitar)
Luke Bergman (Guitar, Baritone Guitar, Bass, Voice) Hank Roberts (Cello, Voice)
Petra Haden (Voice)
Bill Frisell、2019年作。
とても静かで穏やか、漂うような現代的アメリカンミュージック。
ほぼ全面でフィーチャーされるボーカルPetra Haden、チェロにHank Roberts!。
これはアヴァンギャルドにドカーンと・・・なんて感じではありません。
終始ゆったりとしたテンポ、強い浮遊感、穏やかなムード。
ヴォイスと楽器が漂うように絡み合い、ときおりの電子音、チェロの響き、不思議なメロディのオリジナル曲も含めて、幻想的でフォーキーな音。
御歳さておき少女的なヴォイスと少しスペーシーな色合いを付けたエレキギター絡み合いを中心に、男声コーラス、サポートのギター、ベース、ときおりのチェロなどを含めた柔らかな音の重ね合い。
アルバムのタイトルはバンドの名前でもあるようで、確かにハーモニーにポイントを置いた音作りなのでしょう。
フワフワとした音の流れの中に響くとても繊細で儚いエレキギターのオブリガードが琴線をくすぐる、そんな場面がそこかしこ。
フワフワとした音の流れの中に響くとても繊細で儚いエレキギターのオブリガードが琴線をくすぐる、そんな場面がそこかしこ。
アルバム一枚、ずーっとそんな音。
フォーキーでアメリカンノスタルジーたっぷりな曲に加えて、クリスマスな感じに仕上がった“On The Street Where You Live”が絶品だったり、珍しく超センチメンタルなメロディ、と思ったら父上Charlie Hadenの曲だったり。
最後までトゲ、毒は無し。
哀しげで、でも前向きな感じ、懐かし気でノスタルジックな空気感は、南米とはまた違った、さながらAmerican Saudade。
posted by H.A.