吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Paul_Desmond

【Disc Review】“Pure Desmond” (1974) Paul Desmond

“Pure Desmond” (1974) Paul Desmond

Paul Desmond (alto saxophone)
Ed Bickert (guitar) Ron Carter (bass) Connie Kay (drums)

Pure Desmond
Paul Desmond
Sony Jazz
2003-09-15


 Paul Desmond、久々のギタートリオとの共演集。
 ギターはJim Hallではなくて、彼よりも少し粘りのあるフレージングのEd Bickert。
 かつてと同様にクールに刻まれるビートに優し気なアルトサックス。
 次々と演奏されるジャズスタンダード。
 が、時代は1970年代、録音を含めて少し質感は異なります。
 ベースが弾みながらぐんぐんとハンドを引っ張り、少し太くなったギターの音。
 アルトも少しきらびやかになり、その上でリバーブが増えた感じでしょうか。
 シンプルな1950-60年代型のモダンジャズの音からゴージャズなオーケストラ入りフュージョンを経て、落ち着いた1970年代型ジャズな音。
 これはこれでまた別の味わい。
 それでもやはり、アルトの音は全身が弛緩していくような素敵な響き。
 Paul Desmondに外れなし。




posted by H.A.


【Disc Review】“Skylark” (1973) Paul Desmond

“Skylark” (1973) Paul Desmond

Paul Desmond (alto saxophone)
Bob James (piano, electric piano) Gábor Szabó, Gene Bertoncini (guitar) George Ricci (cello) Ron Carter (bass) Jack DeJohnette (drums) Ralph MacDonald (percussion)

Skylark
Paul Desmond
Epic Europe
2003-10-28


 Paul Desmond、ジャズフュージョン寄りのコンボ作品。
 エレピの音が浮遊感を加え、エレキっぽいウッドベースがグルーヴを作り、ハイテンションなジャズドラム、ちょっとソウル、サイケが混ざるエレキギター。
 全部合わせて1970年代の音。
 何も変わらないのがアルトサックス。
 ベースがぐんぐん前に進もうが、ドラムが煽り立てようが、あくまでクールで優しい音。
 あるいは静々とガットギターで”禁じられた遊び”が奏でられようが、アルトが鳴ればあの時代のジャズ。
 さらにバックが煽れば1960年代のモードを経た1970年代のジャズフュージョンのハイテンションな音。
 エレクトリックMilesの影響がここまでも・・・なんて野暮ことが頭をよぎる場面も・・・
 “She Was Too Good to Me” (1974) Chet Bakerとも同じ時代かあ・・・
 背景の音は変われど、Chet BakerさんもここでのPaul Desmondも何も変わらないクールネス。
 大御大Milesさんとはまた違ったハードボイルドネスがカッコいいなあ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Bridge over Troubled Water” (1969) Paul Desmond

“Bridge over Troubled Water” (1969) Paul Desmond

Paul Desmond (alto saxophone)
Herbie Hancock (electric piano) Gene Bertoncini, Sam Brown (guitar) Ron Carter (double bass) Jerry Jemmott (Fender bass) Airto Moreira, Bill Lavorgna, João Palma (drums) and Orchestra

明日に架ける橋(紙ジャケット仕様)
ポール・デスモンド
ユニバーサル ミュージック クラシック
2005-12-14


 Paul Desmond、エレキサウンドを前に出したポップなジャズフュージョンな一作、Simon & Garfunkelの楽曲集。
 “Summertime” (1968)に続くアルバム、ボサノバの“From the Hot Afternoon” (1969)と同年の制作。
 企画自体はなんだかなあ・・・と思ってしまいますが、楽曲は折り紙付きの名曲揃いだし、気鋭のジャズメンを集め、豪華なホーンにストリングス。
 "El Condor Pasa" で幕を開け、"Mrs. Robinson","Scarborough Fair"を挿みつつ、 涙々の"Bridge over Troubled Water"で締める、絵にかいたようにコマーシャリズムに溢れた構成。
 それでも、Milesバンドを脱した頃であろうHerbie Hancockのエレピが浮遊感を醸し出し、Ron Carter含めたモダンジャズをはみ出した手練れな演奏のジャズにボサノバ。
 その上に乗ってくる、いつもながらにクールなアルト。
 1970年代の一歩手前、時代の波に乗ろうとするポップで洗練されたなサウンドと、優しく頑固なアルトサックス。
 ポップ寄りなサウンドですが、これはこれで結構かと。




posted by H.A.


【Disc Review】“Summertime” (1968) Paul Desmond

“Summertime” (1968) Paul Desmond

Paul Desmond (alto saxophone)
Herbie Hancock (piano) Jay Berliner, Joe Beck, Eumir Deodato, Bucky Pizzarelli (guitar) Frank Bruno, Ron Carter (bass) Leo Morris (drums)
Mike Mainieri (vibraphone) Joe Venuto (marimba) Jack Jennings, Airto Moreira (percussion)
Wayne Andre, Paul Faulise, Urbie Green, J. J. Johnson, Bill Watrous, Kai Winding (trombone) Burt Collins, John Eckert, Joe Shepley, Marvin Stamm (trumpet, flugelhorn) Ray Alonge, Jimmy Buffington, Tony Miranda (French horn) George Marge (flute, oboe) Bob Tricarico (flute, bassoon)


 Paul Desmond、ジャズオーケストラを従えたCTIでの制作、その第一弾。
 モダンジャズから一歩はみ出した旬な人たちを集めた豪華な編成。
 全体の音はハイテンションになり、ジャズの定番曲、得意のボサノバからBeatlesナンバーまで含めたポップな選曲、Don Sebesky仕切りのアレンジに、コンパクトに納められたCTIサウンド。
 が、ホーン陣の入り方はあくまで上品で控え目、うるさくなくてスッキリしたいつもの上品なPaul Desmondサウンド。
 Herbie Hancockのピアノがフューチャーされ、ギタートリオを背景にした諸作の少し沈んだ感じはなくなり、きらびやかにはなりました。
 それでも、アルトサックスの紡ぐ音は、何事もなかったようにいつも通りの優しくて穏やかな音。
 軽やかなサンバ”Samba With Some Barbecue”に、Don Sebeskyの"Olvidar"ときて、これやるの?な"Ob-La-Di, Ob-La-Da"と続き、後はジャズスタンダードやらボサノバやら。
 いろんな色合いですが、普通にメロディが吹かれるだけで優しく穏やかなPaul Desmondワールド。
 全部合わせてしっとりさはほどほど、軽快なPaul Desmondの一作。




posted by H.A.


【Disc Review】“Easy Living” (1963,1964,1965) Paul Desmond

“Easy Living” (1963,1964,1965) Paul Desmond

Paul Desmond (alto saxophone)
Jim Hall (guitar) Gene Cherico, Percy Heath, Eugene Wright (bass) Connie Kay (drums)

EASY LIVING
PAUL DESMOND
RCAVI
2016-07-22


 Paul Desmond、本作はジャズスタンダード集。
 人気作“Take Ten” (1963)、ジャズな“Glad To Be Unhappy” (1963-1964)、ボサノバの“Bossa Antigua” (1963-1964)と同時期。
 この期の定番、Jim Hall をはじめとするギタートリオを従えた静かで優しい音。
 冒頭の”When Joanna Loved Me”からトロトロ状態。
 これまた全身が弛緩するような柔らかで甘い音の流れ。
 ビートが上がっても、聞き飽きたスタンダードのメロディが流れても、何ら気をてらうことの無いオーソドックスな演奏でも、なぜか特別な柔らかな空気が静かに穏やかに流れていきます。
 優しいアルトの後は、これまた静かに、でも転げまわるようなギター。
 あくまで淡々とビート刻むベースとドラム。
 全部含めて少し沈んだ空気感。
 薄目の音の隙間に響く各楽器のエコーまでがカッコいいなあ。
 静かで落ち着いたジャズの時間。
 静かでオーソドックスなジャズだと、これか“Glad To Be Unhappy” (1963-1964)が古今東西のベストではないかな?




posted by H.A.


【Disc Review】“Take Ten” (1963) Paul Desmond

“Take Ten” (1963) Paul Desmond

Paul Desmond (alto saxophone)
Jim Hall (guitar) Gene Cherico, Eugene Wright (bass) Connie Kay (drums)

Take Ten
Paul Desmond
Colum
2010-07-16


 Paul Desmond の人気作。
 同時期の制作、同じメンバー、ボサノバの“Bossa Antigua” (1963-1964)、ジャズな“Glad To Be Unhappy” (1963-1964)を合わせた感じ。
 さらに変則ジャズを交えつつのPaul Desmondさんのショーケース的な構成。
 "Take Five”の変型版“Take Ten”で始まり、続くはラテンな“El Prince”、ジャズな “Alone Together”ときて、”Nancy “を挿みつつボサノバが続いて、最後はジャズ。
 何を演奏してもこの人しか吹けない優しいアルトサックスの音。
 その音が鳴った瞬間に、全身の力が抜けて、ふにゃーっと弛緩してしまうような心地よい空気が流れます。
 後ろは軽やかなリズムにとても涼し気なJim Hallのギター。
 とても優しい音ですが、クールで少し沈んだ感じがハードボイルドでカッコいい。
 この人のアルバムに外れなしですが、これが代表作に異論なし。




posted by H.A.


【Disc Review】“Together” (1974-1977) Chet Baker & Paul Desmond

“Together” (1974-1977) Chet Baker & Paul Desmond
Chet Baker (Trumpet) Paul Desmond (Alto Saxophone)
Bob James, Kenny Barron (Electric Piano) Roland Hanna (Piano) Jim Hall (Guitar) Ron Carter (Bass ) Tony Williams, Steve Gadd (Drums)

チェット ベイカー
ポール デスモンド


 Paul Desmond番外編。
 人気者二人の共演を集めた安易なコンピレーション・・・と侮ってはいけません。
 とても素晴らしい作品。
 確かにあのJim Hall"Concierto de Aranjuez"やChetの作品やらなんやら、共演作から引っ張ってきただけ。
 ジャケットもさえない。
 おまけにベースは1970年代独特のウッドなのかエレキなのかわからない音、エレピの使い方が中途半端だったり、Jim Hallが出たり引っ込んだり・・・
 でも、Paul Desmondのアルトがちょっと聞こえると、とても穏やかでまろやかな彼の世界。
 あるいはChet Bakerのトランペットが何倍もカッコよく聞こえる相乗効果。
 いろいろな意味でPaul Desmondの凄みが際立つ作品。
 いずれにしても、とても心地よい、1970年代ジャズの隠れた大名作オムニバス。




posted by H.A.

【Disc Review】“1975: The Duets” (1975) Dave Brubeck, Paul Desmond

“1975: The Duets” (1975) Dave Brubeck, Paul Desmond
Dave Brubeck (piano) Paul Desmond (alto sax)

1975: The Duets: Originals (Dig)
Dave Brubeck
A&M
2009-08-11
ポール デスモンド
デイブ ブルーベック


 少し硬質なピアノの音、とても柔らかなアルトサックスの音。
 演奏し尽くされたスタンダード曲。
 熱くはならないインプロビゼーション。
 何のことはないどこにでもありそうなジャズ。
 ただただ、静かで平穏な時間が流れるのみ・・・
 それがこんなにカッコいいのは何故?




posted by H.A.

【Disc Review】“From the Hot Afternoon” (1969) Paul Desmond

“From the Hot Afternoon” (1969) Paul Desmond
Paul Desmond (alto saxophone)
Edu Lobo, Dorio Ferreira (guitar) Ron Carter (bass) Airto Moreira (drums, percussion) Wanda De Sah, Edu Lobo (vocal) and others

ポール デスモンド

 豪華オーケストラを従えたPaul Desmondのボサノバ作品。
 Milton Nascimento、Edú Loboの楽曲集。
 時代を感じるアレンジのテイストはお好み次第。
 優雅でノスタルジックととらえるか、少し過剰かなあととらえるか。
 いずれにしても、少々ベタつき気味の選曲、少し強めのリズムを含めてPaul Desmondとしては異色の作品。
 でも、背景変われど、彼自身はどこ吹く風。
 何ら変わることなく自然体、飄々とアルトを吹く。
 いつもの艶やかでまろやか、儚いような切ないようなアルトの音。
 とても優しい音だけど、ハードボイルド。
 また、これまた彼にしては異色のボーカル入り曲が出色。
 鬼気迫るWanda De Sah(?!ちょっとビックリ)の凄み。
 これも素晴らしいアルバム。




posted by H.A.

【Disc Review】“Glad To Be Unhappy” (1963-1964) Paul Desmond

“Glad To Be Unhappy” (1963-1964) Paul Desmond
Paul Desmond (alto saxophone)
Jim Hall (guitar) Gebe Wright, MiGene Cherico (bass) Connie Kay (drums)

グラッド・トゥ・ビー・アンハッピー
ポール デスモンド
SMJ
2014-02-26


 前掲“Bossa Antigua” (1963-1964)と同時期、同メンバー、こちらはジャズ。
 とても静かで素敵なジャズ。
 西海岸のジャズ、でもWest Coast Jazzと書いてしまうと違和感のある音。特別なPaul Desmondの音楽。
 穏やかで愁いを湛えたアルトサックス、楚々としたギター、淡々と刻まれるリズム。
 低い音圧、薄い音のバンドサウンド。
 誰一人として決して熱くはならない。
 でも、とても豊か。
 優しいPaul Desmondの音楽。




posted by H.A.
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