“The Montreal Tapes” (Jul.7.1989) Charlie Haden w. Paul Bley, Paul Motian
Charlie Haden (bass)
Paul Bley (piano) Paul Motian (drums)
Charlie Hadenのモントリオールのジャズフェスでのライブ録音。
全8公演のうち7番目、Paul Bleyとのトリオ。
メンバー共通のアイドルなのであろうOrnette Coleman曲が半分と各人のオリジナル曲。
ぶっ飛んでいくジャズと端正なジャズが入り混じる構成。
ピアノがKeith Jarrettになると“Somewhere Before" (Aug.1968)、"Hamburg '72" (Jun.1972)などの名演があるのですが、もちろんそれらとは違う色合いのピアノトリオ。
冒頭“Turn Around”から突っ走り、明後日の方向にぶっ飛んでいくピアノ、クールにビートを刻み続けるドラム、ベース。
あのセンチメンタリズムの極み、タメにタメて崩れそうで崩れないピアノが登場する場面は、”New Beginning”、” Ida Lupino”、” Body Beautiful”あたり。
なぜかいつものように大きくは崩れない端正な演奏。
フリージャズ風の激しい演奏もありますが、Ornette Colemanのボサノバなども含めて軽快に爽やかにまとめた感じでしょうか。
このシリーズの中では本作と“In Montreal” (Jul.6.1989) w. Egberto Gismontiがほどほど甘美で硬派ではないのかもしれません・・・ってどれだけ硬派な音楽やってるんでしょね。
”Quartet West” (1987)とか、いかにもハリウッドな甘さもいいのですがね。
ハードボイルドなロマンチストの一作。
posted by H.A.