吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Patricia_Lobato

【Disc Review】“Dois em Pessoa volume II” (2017) Renato Motha, Patricia Lobato

“Dois em Pessoa volume II” (2017) Renato Motha, Patricia Lobato

Renato Motha (guitar, voice, wind instruments, bass, drums, percussion, etc.) Patricia Lobato (voice, ganzá, triangle, tamborim)
Tiago Costa (piano) Bruno Conde (guitar) and strings



 ブラジルの男女Duoによるとても穏やかなMPB。
 名作”Dois Em Pessoa” (2003)と同様、ポルトガルの詩人Fernando Pessoaの作品にメロディを付けた楽曲集、第二弾。
 もちろんそちらと同質、Duo+αの少人数の演奏なので、さらに静かで穏やかな音。
 ガットギターの漂うような音とシルキーな男女なボイスの絡み合い。
 Joao Gilberto流儀ながらそれを何倍も優しくしたような男声と天使のような女声。
 少し沈みつつも前向きな、いつものこの二人の音。
 二枚組、全26曲のオリジナル曲。
 まあ、よくもここまでたくさんキャッチーなメロディが出てくるなあ・・・
 さらに多くの場面で鳴っているTiago Costaのピアノがとても素晴らしい。
 派手なインプロビゼーションこそありませんが、漂うような舞い落ちるような音。
 一部ではECMっぽい空気感の場面もあるのですが、そこまでひねくれてはなくて、Carlos AguirreAndre Mehmariをもっと静かに繊細にオーソドックスにしたような音使い。
 あるいは、神様Antonio Carlos Jobimを意識したのかなあ・・・ってなボサノバ王道の音の流れもそこかしこに。
 おまけにときおり聞こえるストリングスの響きが優雅の極めつけ。
 先の同企画”Dois Em Pessoa” (2003)よりもこっちの方が緩い感じ、よりサラサラとした感じですかね?
 それが最高。
 気がつけば、ふにゃー・・・としてしまうような心地よい脱力感。
 このコンビの作品は全て楽園ミュージック。




 posted by H.A.

【Disc Review】“Suspiracoes” (2011) Patricia Lobato

“Suspiracoes” (2011) Patricia Lobato

Patricia Lobato (voice)
Tiago Costa (piano, keyboards) Sylvinho Mazzucca (bass) André Queiroz Limão (drums)
Renato Motha (guitar, voice, voice trumpet) Serginho Silva (Tamborim, Ganzas)

Suspiracoes
Patricia Lobato
Independent
2014-06-24


 ブラジルMinasの男女Duo、Renato Motha, Patricia Lobatoの女性ボーカリストの方、Patricia Lobatoのソロアルバム。
 おそらく2017年時点で唯一のアルバム。
 ピアノトリオ+ギターを従えたジャジーなMPB作品。
 プロデューサーはRenato Motha、楽曲は彼の作品が中心、Duoでの作品"Rosas para João" (2008)とピアノもベースも同じメンバー、基本的にはDuo作品と同じ色合い。
 が、サンバ~ボッサは一部のみで、素直な4ビートが多い感じでしょう。
 ギターは多くの楽曲で鳴っていますが、ピアノが前面に出る場面が多いこともあって、よりジャズな感じ。
 もちろん前面に出るのが全てPatricia Lobatoの楽園ボイス。
 あのRenato Motha, Patricia Lobatoの楽園サウンドをジャズに寄せて、全編であのシルクのような超美声が聞けるアルバム。
 1940年代のジャズのようなノスタルジックな雰囲気も醸し出しつつの優雅でリラックスした音。
 この人たちのいつもの色合いとはイメージが違うジャケットも、そんな古いジャズの線を狙ったのかな?
 珍しいRenato Mothaのエレキギターも何曲か。
 もし楽曲がジャズスタンダードだったらどうだったのかわかりませが、いつも通りにスタンダードのようにキャッチーでナチュラルなRenato Mothaのメロディ。
 どうアレンジしてもカッコよくなりそうな楽曲に、つつましやかながら手練れたジャズの演奏、極上の美声。
 そんな感じのとても素敵な「ジャズボーカル」アルバム。




posted by H.A.


【Disc Review】"Rosas para João" (2008) Renato Motha, Patricia Lobato

"Rosas para João" (2008) Renato Motha, Patricia Lobato

Renato Motha (guitar, vocal, glockenspiel, samplers, SE) Patricia Lobato (vocal, percussion)
Tiago Costa, Felipe Moreira (piano) Sylvinho Mazzucca (bass) Esdra Ferreira (drums) Serginho Silva (percussion) Mauro Rodrigues (flutes) and more

Rosas para João
Renato Motha E Patrícia Lobato [dist. Tratore]
2013-05-03


 ブラジルMinasの男女Duo、同郷のブラジルの文学作家João Guimarães Rosaへのトリビュート作品集。
 “Dois Em Pessoa” (2003)はポルトガルの詩人の作品、“Shabds” (2007)はマントラがテーマでしたが、言葉からインスパイアされて曲を作るタイプなのでしょうかね?
 どんな作家は情報をもっていないのですが、このDuoのいつもながらに優しく穏やかな音、さらにポップ。
 このDuoの作品、ギターの弾き語り+パーカッションのイメージが強いのですが、ギターのみではなく、“Dois Em Pessoa” (2003)と同様にピアノ、ベース、パーカッション、木管楽器が入ったオーソドックスなボサノバ編成であることも大きいのでしょう。
 こちらの方が普通なのだけども、このDuoの音としては新鮮に聞こえます。
 ボサノバ、ワルツ、フォルクローレ風、フォーク風、ポップス風、その他諸々、楽曲はいつものRenato Mothaを中心としたオリジナル曲。
 この人の曲はどれも巨匠のブラジリアンスタンダード曲のような優雅さ、さらに現代的でキャッチーなメロディ。
 さらにとてもナチュラル。
 いい曲が揃っています。
 中心となるのはRenato Mothaの優し気でほんの少しだけ渋め、ベルベットのような声。
 それに寄り添い、半数ぐらいでは前面に出るPatricia さんの天使の声は言わずもがなの美しさ、シルクのようにサラサラとしていて、上品な艶。
 まあ、何と申しましょうか、凄いボーカルコンビ。
 “Antigas Cantigas” (1999)などの弾き語り中心の音数が絞られた作品の方が、浮遊感、楽園ムードが強いのかもしれないけども、繊細で躍動感もあるバンドサウンドは、それとはまた別種の心地よさ。
 極上のポップス。
 もし時代が1960年代であれば、このアルバム、収録曲もブラジリアンスタンダードになったのかもね。
 今の時代でもまだ間に合うのかな?
 そんな感じの特別な良質感。
 柔らかな陽だまりのようなブラジリアンミュージック。




posted by H.A.


【Disc Review】“Shabds” (2007) Renato Motha, Patricia Lobato

“Shabds” (2007) Renato Motha, Patricia Lobato

Renato Motha (guitar, voice trumpet, Synthesizer, conga, tabla) Patricia Lobato (voice, percussion, tabla)
Ronaldo Gino (Programing, Synthesizer)

サウンズ:平和のための揺らぎ
ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート
SPACE SHOWER MUSIC
2007-03-21


 ブラジルMinasの男女Duoの瞑想ミュージック。
 “In Mantra” (2009)、“Sunni-E” (2012)に先立つマントラシリーズの第一弾なのだと思います。
 Mantra(≒真言、讃歌、祭詞、呪文、祈祷の言葉?)にメロディを付けた楽曲集。
 メロディ自体は、一部の厳かなものを除けばRenato Motha, Patricia Lobatoのブラジリアンなそれ。
 サウンドもこのDuoの静かで穏やか音なのですが、とても不思議な言葉の響き。
 その短いフレーズの徹底的な繰り返しが、瞑想あるいは陶酔に誘う音の流れ。
 薄目のSEを背景として、ギターと声とパーカッションのみ。
 とても静かでとても穏やか、メロディアスな優しい音。
 アバンギャルドでもなく、哀しげでも沈痛でもない、かといって楽しげでもなく、強く刺激されるわけではない、フワフワとした時間がひたすら続きます。
 悟ったような穏やかさとクールネス。
 “Antigas Cantigas” (1999)あたり、その他のブラジル音楽作品も十二分にトリップできる音でしたが、ここまで来たか・・・というか、ここまでやるか・・・というか、然るべき帰着というか・・・
 誰の企画なのか、誰の志向なのかはわかりませんが、このブラジルDuo元来の美しくて穏やかな音にフィットした音作りなのは確かでしょう。
 マニアックさは少々のみ、過度ではない非日常感も、現実とは大きくは乖離しない程度のちょうどいいバランスのように思います。
 その意味では日常の気分転換、気持ちの清涼剤、あるいは瞑想への入り口にはピッタリなのでしょうねえ。
 ありそうでなかった(?)、ヒーリング&トリップミュージック。
 ヨガ教室のBGMの定番?とのことですが、確かにそんな音です。




posted by H.A.


【Disc Review】“Sunni-E” (2012) Renato Motha, Patricia Lobato

“Sunni-E” (2012) Renato Motha, Patricia Lobato
Renato Motha (guitars, instrumentos vocalizados, assovio, kalimba, kântele, marimba de vidro, tigela tibetana, tabla, gongô, orquestra, baixo sintetizados) Patricia Lobato (vocal, ganzás, tablas)
Ronaldo Gino (elctronics) Jyoji Sawada (contrabass) Yoshida Daikiti (sitar) André Mehmari (piano) Chico Amaral (soprano sax) Edson Fernando (percussion) Felipe José (cello) Mauro Rodrigues (flute) Paulo Thomas (violin) Pedro Jácome (ukulele) Rafael Martini (escaleta) Victor Mazarelo (harmonium, taclados)
Leonora Weissmann, Rafael Martini, Leopoldina, Sergio Pererê, Ana Denise, Ana Trivellato, Alzira Maria Lima, Jorge Lima, Beatriz Orsini, Claudia Mol, Cristina Saliba, Gurujeet Kaur, Mahan Atma Kaur, Maria Angela Lobato, Paula Cury, Prem Lella, Rosana Monteiro, Rosângela Mota, Rukmini (voice)

スニエ
ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート
SPACE SHOWER MUSIC
2012-06-27


 ブラジルMinasの男女Duo、”Shahds” (2007)、“In Mantra” (2009)に続く、マントラ(≒真言、讃歌、祭詞、呪文、祈祷の言葉?)にメロディを付けて演奏した、とてもとても穏やかな音楽。
 ボッサなビートの登場場面はほとんどなく、Minasなのか、インドなのか、はたまた南の島なのか、国籍不明な楽園~瞑想ミュージック。
 たっぷりなボリュームの二枚組。
 とても穏やかな”Bhakti”、躍動感の強い”Shakti”の二部構成。
 たくさんのメンバーが参加していますが、もちろん中心はギター+二人のボイスの静かな音。
 各種打楽器、管楽器、コーラス、などなど要所で加わりながら進む音。
 CD一枚目”Bhakti”はゆったりとした漂うようにゆらぐビート。
 ゆったりとしたビートと、短いフレーズの繰り返しが陶酔を誘う、穏やかな瞑想ミュージックが続きます。
 静かに爪弾かれるギターの音、Patricia Lobatoの美しい漂うような声は、“Antigas Cantigas” (1999)と同様、南の島~ハワイな感じまで漂う楽園ムード。
 CD二枚目”Shakti”に移っても空気感は変わりません。
 少しテンポが上がり、爪弾かれていたギターがストローク中心になった感じ、よりフォーキーさが強くなった感じでしょうか?
 いずれにしても、これまた短いフレーズを繰り返す瞑想ミュージック。
 もちろん静かさ、穏やかさは変わりません。
 続けて聞いていると、感覚が麻痺してくるというか、どこか遠い所に連れて行ってくれるというか・・・
 心が解放され、気持ちが穏やかになる・・・かな?




posted by H.A.

【Disc Review】“In Mantra” (2009) Renato Motha, Patricia Lobato

“In Mantra” (2009) Renato Motha, Patricia Lobato
Renato Motha (vocal, guitar) Patricia Lobato (vocal, tabla, ganzá)
Jyoji Sawada (contrabass) Yoshida Daikiti (sitar)

イン・マントラ
ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート
SPACE SHOWER MUSIC
2010-09-08


 ブラジルMinasの男女Duo、そのままのタイトルから想像されるような瞑想ミュージック、日本でのライブ録音。
 スタジオ録音作”Shahds”(2007)のライブバージョンといったところ。
 基本的な空気感はそれと同じ。
 ライブとは思えない完璧な演奏に、一切ぶれのない完璧な歌、コーラス。
 低く響くアルコを中心としたベースが加わることで音の厚みが増した感じですが、かえって繊細な音作りになった感じもします。
 あるいは、一部でシタールやタブラが絡みつつ、無国籍感がさらに強くなった感じでしょうか。
 インドなのかブラジルなのか、国籍不明な音。
 とても穏やかなこのDuo本来の音に加わる、聞き慣れない、あるいはどこか遠いところから聞こえてくるような民族楽器の響きと、ときおり現れる聞き慣れない音階が不思議なスパイス。
 ここまでの集大成的に、ボッサ~ブラジリアンな曲があってもよさそうなのですが、マントラを歌詞にした瞑想ミュージックのみ。
 Jobimとかやっても場には似合わないのかな?
 この二人の音だとそんなことはないと思うのだけども・・・
 もちろん、これまたどこか穏やかな世界に連れて行ってくれる、心地よいトリップミュージック。




posted by H.A.


【Disc Review】“Planos” (2005) Renato Motha, Patricia Lobato

“Planos” (2005) Renato Motha, Patricia Lobato
Renato Motha (vocal, guitar, piano, trompete vocalizado, percussion) Patricia Lobato (vocal, percussion)
Esdra Ferreira (drums) 

プラーノス
ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート
SPACE SHOWER MUSIC
2005-10-19


 ブラジルMinasの夫婦Duo。
 後に”Shahds” (2007)、“In Mantra” (2009)などの瞑想的な音楽の制作を始めますが、本作は“Dois Em Pessoa” (2003)などと同様に、素直なボッサ~ブラジリアンサウンド。
 Minasのアーティストということですが、本作では全編オーソドックスなボサノバ。
 それもJobim、Joao Gilbertoへの120%のリスペクトが感じられる音作り。
 全曲オリジナル曲はJobimの洗練された音の流れ。
 何曲かで弾かれるつつましやかなピアノは、Jobimそのままな音。
 ボイスは、Joao Gilberto的な力の抜けた優しい歌。
 オーソドックスな音の流れは、たくさんありそうな・・・と思ってしまいますが、何とも微妙ないいい声をしていらっしゃいます。
 Patricia Lobatoはウイスパー系ではありませんが、透明度の高い声の可憐系。
 それもその美しさが図抜けています。
 私が知る限り、近年のブラジルの透明度の高いキレイ系の女性ボーカリストは、Roberta SaGisele de Santiがツートップだと思っていますが、彼女らに並ぶような美しい声。
 上に上がると自然に裏返る、しっとり系の落ち着いた声、歌。
 静かに爪弾かれるギターと穏やかなグルーヴに、美しい女声と優しい男声。
 ヒーリング度最高。
 だから後の瞑想ミュージックに行ったのかどうかわわかりませんが、どこか安らかなところから聞こえてくる・・・そんな音。
 ”Shahds” (2007)、“In Mantra” (2009)などのマントラ系は変わった感じなのでちょっと・・・とお感じの向きには、この時期あたりの諸作をどうぞ。
 とても静かで心地よい、最上のボサノバ、ブラジリアンサウンド。
 さらにもっとまったりとして楽園度最高なのが“Antigas Cantigas” (1999)。
 どれもとても穏やかなトリップミュージック。 




posted by H.A.


【Disc Review】“Dois Em Pessoa” (2003) Renato Motha, Patricia Lobato

“Dois Em Pessoa” (2003) Renato Motha, Patricia Lobato
Renato Motha (voice, guitar) Patricia Lobato (voice, ganza)
Maruo Rodrigus (flute) Firmino Cavazza (cello) Felipe Moreira (piano) Eneias Xavier, Kiko Mitre (bass) Esdra Ferreira (drums) Serginho Silva (percussion) Ronaldo Gino (Electronic effects) and others

Dois Em Pessoa
Renato Motha
Sonhos & Sons Brasil
2004-10-12


 ブラジルの男女Duoによる、とても静かで穏やかなボサノバ~サンバ~MPB、二枚組。
 ポルトガルの詩人Fernando Pessoaの作品にメロディを付けた楽曲集。
 一枚目はオーソドックスなボサノバ。
 ピアノトリオにギターとボイスのシンプルな編成。
 ブラジリアンスタンダードの名曲群のような素晴らしいメロディ揃いのオリジナル曲。
 神様Jobimの影響が強いのだと思うだけど、もっとシンプルでナチュラルな感じ。
 ときおりポロポロと前面に出るピアノも、Jobimのそれっぽくてとても優雅です。
 Renato Mothaのボーカルスタイルは、これまた神Joao Gilbertoの影響が強い感じでしょうか?
 もちろん声質は違って艶々系だし、あそこまでウイスパーではなく、沈んだ感じでもないのですが、端々におっ?と思う場面ばしばしば。
 さらにPatricia Lobatoの超美声。
 透明度の高い可憐系、自然に鼻に抜けていく、軽くてサラサラとした質感の歌。
 後の”Shahds” (2007)、“In Mantra” (2009)などの瞑想サウンドのイメージに引きずられているわけではないのだけども、淡々と刻まれるサンバビートが陶酔感を誘う、トランス度の高い音。
 天上のサンバ・・・ってな語感がピッタリ、かな?

 もう一枚はサンバのビートを抑え、スローなテンポ中心のブラジリアンサウンド。
 空気感はそのままに、もっとフォーキーだったり、ノスタルジックだったり、一時期のPat Metheny風だったり、あるいは現代的なポップス風だったり・・・
 ミナス系の伝統的なサウンドの色合いを、現代的に整理したのでしょうかね?
 Renato Mothaのボイスを中心にとても優しい歌。
 一枚目よりもテンポを落とし、音数を減らし、もっともっと穏やかでゆるーい感じ。
 徐々に徐々に時間の速度が遅くなっていくような感覚・・・
 こちらも現実逃避にはもってこいのサウンド。
 二枚ともに、とてもナチュラルで、とてもとても優しいトリップミュージック。
 これまた最高。




posted by H.A.


【Disc Review】“Antigas Cantigas” (1999) Renato Motha, Patricia Lobato

“Antigas Cantigas” (1999) Renato Motha, Patricia Lobato
Renato Motha (voice, guitar, trompete vocalizado, etc.) Patricia Lobato (voice)
Esdra Ferreira (percussion) Marcelo Rocha (Clarinette) Zaira Fernandes Mota (voice) Roberio Molinari (piano)

Antigas Cantigas
Motha
2007-10-16


 ブラジル、ミナスの夫婦Duoによるブラジルの伝統曲集。
 後にボサノバの“Dois Em Pessoa” (2003)など、マントラに曲を付けた瞑想音楽”Shahds” (2007)、“In Mantra” (2009)など、いろんな色合いの作品を制作していますが、本作はボサノバ、サンバ以前、タイトル通りにブラジルの「古い歌」。
 とても静かで、とてもとても優雅でノスタルジックな音。
 リオデジャネイロ系ではなく、ミナス系のブラジル音楽を聞いていると、ときおりハワイっぽい楽園ムードの曲に出会う事があるのだけども、このアルバムは全編それ。
 全編スローテンポ。
 軽快なサンバや洗練されたボサノバではなく、もっとまったりとした穏やかで落ち着いたビート。
 基本的にはギターとボイス、ときおり背景がピアノに変わったり、ボイストランペット?、木管楽器、パーカッションが加わったりの、静かでゆったりした音の流れ。
 ボーカルはRenato Mothaの男声中心。
 とてつもない美声の奥様は、全曲に参加しているわけではないのですが、前面に出れば天使の声の楽園ムード。
 このDuoの作品は、どれも静かで穏やか、上品ながら、どこか遠い所に連れて行ってくれるトリップミュージックなのだけども、私的には本作が極め付け。
 誘う先は、遠い昔のブラジルの山奥、あるいはビーチ。
 南の島、やはりハワイあたり。
 楽園度最高。
 アートワークから推察すると、本作、結婚記念アルバムなのでしょうかね?
 そんなイベントにもピッタリな感じ。
 これ、最高。




posted by H.A.


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