“Side-Eye NYC (V1. IV)” (2019) Pat Metheny
Pat Metheny (Guitar)
James Francies (Keyboards) Marcus Gilmore (Drums)
Pat Metheny、新作は新メンバーでのトリオ。
スタジオ録音とライブ録音が半分ずつ。
少し前の録音、“From This Place” (2019)とも時期は遠くないのだと思いますが、全く違うメンバー。
ドラムは長年の盟友Antonio Sanchezではなく同世代の名手Marcus Gilmoreへ、キーボードは若手コンテンポラリージャズの名手。
デジタル色も交えつつのコンテンポラリージャズ。
キーボードは21世紀型。
Herbile Hancockな感じに、Hip Hop的というか、ミニマル的というか、そんな色合いも交えつつの今な感じのコンテンポラリージャズピアノ&オルガン&シンセサイザー。
冒頭は長尺で激しい演奏のライブ音源。
ドラムは静かにヒタヒタと迫ってくる系、“Still Life (Talking)” (1987)あたりのあの感じ。
静かな緊張感、シンセサイザーとフワフワしたエレピが絡み合う中でギターが奏でる物憂げなメロディ。
複雑に形を変えながら、中盤から終盤に向けて激しいインプロビゼーションとともにテンションを上げていくバンド、強い高揚感の中での幕。
今風ポップな先端ジャズに彩られたドラマチックなPat Methenyサウンド。
なるほど、新基軸はこの線か・・・
と思いきや、以降は意外にも普通な感じのコンテンポラリージャズフュージョン。
続くBetter Days Ahead、他にもBright Size Life, Turnaround, The Batといった懐かしい楽曲も演奏され、それらはどこかで聞いたバージョンに近い感じ。
他にもジャズブルース・フュージョンやら、爽やかフュージョンっぽい感じやら。
ギターはいつも通りですが、リズムはひねった感じがそこかしこ、キーボードはジャズフュージョンの形を守りつつも変幻自在、アグレッシブなインプロビゼーション。
“From This Place” (2019)は壮大でゴージャスな音絵巻でしたが、本作は少々カジュアル、今風コンテンポラリージャズ。
さて、次は本作の一曲目の線なのか、あるいは”The Way Up” (2003-4)や“From This Place” (2019)路線なのか、それらのフュージョンなのか、はたまたもっと別な形なのか。
さて、、、?