吉祥寺JazzSyndicate

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Pat_Metheny

【Disc Review】“Tap: Book of Angels Volume 20” (2013) Pat Metheny

“Tap: Book of Angels Volume 20” (2013) Pat Metheny

Pat Metheny (acoustic guitar, electric guitar, bandoneon, sitar guitar, baritone guitar, orchestra bells, orchestrionic marimba, keyboards, piano, bass guitar, tiples, percussion, electronics, flugelhorn)
Antonio Sánchez (drums) Willow Metheny (vocals)



 Pat MethenyによるJohn Zorn楽曲集。
 “The Orchestrion Project” (2010)の後、”Unity Band” (2012)の後の時期の制作。
 盟友Antonio Sánchezのドラムをサポートに迎えたソロ演奏。
 メロディ自体はいつもの作品と違ってJohn Zornのそれ、サウンドもここまでは無かった色合いが中心。
 ズルズルのロックギターと電子音の絡み合いの激しい音からスタート。
 フリージャズの演奏、あるいは ”Imaginary Day”(1997)にこんな感じもあったように思いますが、この人のここまでハードロックなギターは珍しいなあ。
 他にもいくつかのそんなロックな演奏がありますが、これがまたピッタリはまった凄い演奏。
 ロックギタリストPat Metheny、畏るべし。
 他の楽曲ではフリージャズピアニストPat Metheny、畏るべし、の場面もあります。
 また、Antonio Sánchezのジャズっぽくないロックなドラムがタイトでグルーヴィーで、これまたカッコいい。
 アコースティックギターになっても中近東系?の不思議感。
 ギターソロになると徐々にいつもの雰囲気が出てきたかな・・・と思っていたら、いつの間にかまたエスニックな別世界に・・・
 ギターシンセサイザーが鳴り出してもまた同じ。
 ハードロックあり、フリージャズあり、エスニックあり。
 Pat Methenyとしてはやはり異色な作品。
 異質だけども、カッコいいなあ。






(録音or発表年)  Group/ Solo/ Suport
(Jun.1974)   Jaco” with Jaco Pastorius
(Jul.1974)    Ring” Gary Burton 
(Dec.1975)  Bright Size Life” 
(Dec.1975)  Dreams So Real” Gary Burton 
(1976)    Passengers” Gary Burton 
(1977)    Watercolors” 
(Jan.1978) ”Pat Metheny Group” 
(Aug.1978)  New Chautauqua
(Jun.1979) ”American Garage
(Sep.1979)  Shadows and Light” Joni Mitchell
(May.1980)  80/81” 
(Sep.1980)  As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls” Lyle Mays, Pat Metheny 
(1980)    Toninho Horta” Toninho Horta
(Sep.1981)  “The Song Is You” Chick Corea
(Oct.1981) ”Offramp” 
(1982)   ”Travels” 
(1983)  Rejoicing” 
(1983)  ”All The Things You Are” with The Heath Brothers
(1983)  “Move To The Groove” with The Heath Brothers
(1984)  ”First Circle” 
(1985)  The Falcon and the Snowman” 
(1985)  “Contemplacion” Pedro Aznar
(1985)  "Encontros e Despedidas" Milton Nascimento
(1986)  Day In-Night Out” Mike Metheny
(1985)  Song X” with Ornette Coleman
(1987)    ”Still Life (Talking) ” 
(1987)  “Story Of Moses” Bob Moses
(1987)  Michael Brecker” Michael Brecker
(1989)    ”Letter from Home” 
(1989)  Question and Answer” 
(1989)  “Electric Counterpoint” Steve Reich
(1989)  Reunion” Gary Burton 
(1989)  Moonstone” Toninho Horta
(1989)  ”WELCOME BACK” 矢野顕子
(1990)  Parallel Realities” Jack DeJohnette
(1990)  Parallel Realities Live...” Jack DeJohnette
(1990)  “Tell Me Where You're Going” Silje Nergaard
(1991)      ”The Road to You” 
(1991-2) Secret Story” 
(1992)  Till We Have Faces” Gary Thomas
(1992)  ”Zero Tolerance for Silence” 
(1993)  Wish” Joshua Redman
(1993)  I Can See Your House from Here” with John Scofield
(1994)  “Noa” Achinoam Nini
(1994)  “Te-Vou !” Roy Haynes
(1994)  "Angelus"  Milton Nascimento
(1995)     ”We Live Here” 
(1996)     ”Quartet
(1996)  Passaggio per il paradiso” 
(1996)  “Sign of 4” with Derek Bailey
(1996)  Pursuance” Kenny Garrett
(1996)  Beyond the Missouri Sky” with Charlie Haden
(1996)  "Tales from the Hudson" Michael Brecker
(1997)  ”The Elements : Water” David Liebman 
(1997)    ”Imaginary Day
(1997)  The Sound of Summer Running” Marc Johnson 
(Dec.1997)  Like Minds” Gary Burton 
(Jul,Aug.1998) Jim Hall & Pat Metheny” 
(1999)  A Map of the World” 
(1999)  “Dreams” Philip Bailey
(1999)  Time Is of the Essence” Michael Brecker
(Aug.1999)   ”Trio 99 → 00” 
(1999-2000)    ”Trio → Live” 
(2000)    Nearness of You: The Ballad Book” Michael Brecker
(2001)    ”Reverence” Richard Bona 
(2001)    ”Speaking of Now” 
(2002)     ”Upojenie” 
(2001,3)   One Quiet Night” 
(2003-4)   ”The Way Up” 
(Dec.2004)  Tokyo Day Trip” 
(Oct.2005)  Day Trip” 
(Dec.2005)  Metheny/Mehldau Quartet” 
(Aug.2006)  Pilgrimage” Michael Brecker
(Dec.2006)  Metheny/Mehldau” 
(2007)    Quartet Live" Gary Burton  
(2009)    Orchestrion” 
(2010)    The Orchestrion Project” 
(2011)    What's It All About” 
(2012)    Unity Band” 
(2013)    Tap: John Zorn's Book of Angels, Vol. 20” 
(2013)    “SHIFT” Logan Richardson
(2013)    KIN (←→)
(2014)    The Unity Sessions
(2015)    Hommage A Eberhard Weber”  
(2016)    Cuong Vu Trio Meets Pat Metheny” Cuong Vu


posted by H.A.


【Disc Review】“The Orchestrion Project” (2010) Pat Metheny

“The Orchestrion Project” (2010) Pat Metheny

Pat Metheny (guitar, orchestrionics)

The Orchestrion Project
Pat Metheny
Nonesuch
2013-02-12


 Pat Metheny、orchestrionicsによるソロ演奏、“Orchestrion” (2009)に次ぐ第二弾、映像作品制作を主とした教会での無人のライブ演奏音源。
 “Orchestrion” (2009)五曲全てを演奏し、さらに過去の楽曲のセルフカバーに即興演奏を二編、全13曲。
 音の作りも前作と同様に、マリンバの響きがエスニックで、自動演奏の生楽器のサウンドがどことなくノスタルジックながら、複雑に動きまくる音、それでいてポップで聞きやすい音。
 懐かしい曲から即興演奏まで、激しい系からバラードまで、凄い演奏が揃っていますが、とりわけなのは前作のタイトル曲の再現“Orchestrion”、ハイテンションで疾走する”We Live Here” (1995)収録の”Stranger in Town”でしょうか。
 自動演奏でよくここまでグルーヴし、疾走し、高揚感を出せるものだと呆れるやら、感動的やら・・・
 即興演奏の二曲はドラムとのDuoに加えて、その場で楽器を選択したうえで、ギターとシンクロした様々な楽器で短いフレーズを作りながらそれらを重ね、ループさせながら全体の音を作っていくスタイル。
 おのずと同じフレーズの繰り返しが中心となるミニマルミュージック的になるのですが、徐々に音量とテンションが上がっていく構成はこれまたとてもドラマチック。
 などなど含めて本作も凄い「ソロ」演奏が並びます。
 が、なんだかんだでPat Metheny Groupのサウンドっぽいのが何とも趣き深いというか、何と申しましょうか・・・




posted by H.A.


【Disc Review】“The Orchestrion” (2009) Pat Metheny

“The Orchestrion” (2009) Pat Metheny

Pat Metheny (guitar, orchestrionics)

Orchestrion
Pat Metheny
Nonesuch
2010-01-26


 Pat Metheny、orchestrionicsによるソロ演奏。
 ピアノ、ドラム、ベース、マリンバ、ビブラフォン、ギター、オルガン的な楽器などの自動演奏とギターとの共演。
 プログラミングした自動演奏ながらあくまで生楽器の音。
 デジタル臭はなく、極めて自然にグルーヴし、疾走し、漂う音。
 ヒタヒタと迫ってくるようなビート感と、極めて複雑ながらメロディアスでときに幻想的、ドラマチックな展開はまさに一人Pat Metheny Group状態。
 全五曲の各曲長尺な演奏。
 冒頭の組曲“Orchestrion”は超弩級にドラマチックな一人”The Way Up” (2003-4)状態。
 静かに始まり複雑な展開、目くるめくようなリズムブレイクにすさまじいユニゾン・・・などなどを経て、ラテンな疾走と高揚~沈静まで、15分を超えるなんともすさまじい演奏。
 こりゃスゲーや。
 バンドでの演奏であれば凄いなあ・・・ってな感じでいいのだけども、フレキシブルな楽器の絡み合い、自然なグルーヴや疾走、強烈な高揚感までを計算尽くでプログラミングし、事実上、独りで同時に演奏しているのだろうから、もはや言葉がありません。
 これでもかのドラマチックさに加えて、マリンバ系の音がしっかり効いていてエスニックな感じもするし、どことなくある時計仕掛け感がノスタルジックな感じなど含めてなんとも複雑な質感。
 それらを背景に弾きまくられる、いつも通りの丸い音のギターのインプロビゼーションもすさまじい限り。
 名曲揃いなだけにPat Metheny Groupとしてやっていればまた違った大名作に・・・なんてことは愚かな考えなのでしょう。
 おそらくは前人未到の凄い音楽、しかもそこそこポップでサラリとも聞ける音。
 こりゃスゲーや。




posted by H.A.


【Disc Review】“A Map of the World” (1999) Pat Metheny

“A Map of the World” (1999) Pat Metheny

Pat Metheny (acoustic guitars, piano, keyboards) 
Gil Goldstein (orchestrator, conductor, organ) Steve Rodby (acoustic bass) Dave Samuels (percussion) and Orchestra

A Map of the World (1999 Film)
Warner Bros / Wea
1999-11-15


 Pat Methenyによる映画のサウンドトラック?。
 ”Imaginary Day” (1997)と”Speaking of Now” (2001)の間の時期の制作。      
 中心となるのはアコースティックギターとGil Goldsteinが率いる優雅で美しいオーケストラとの共演。
 センチメンタルな空気感は近い時期のサントラ作品“Passaggio per Il paradiso” (1996)にも共通しますが、質感は異なります。
 ナチュラルでアコースティックな一貫性のある音作り。
 バラード中心ですが、後の“One Quiet Night” (2001,3)シリーズのように沈んだ感じ、静的な感じではなく、ほどよい風が吹くアメリカの大草原的な爽やか系。
 “Beyond the Missouri Sky”(1996)に近い感じかもしれませんが、もっと明度、透明度が高く、優雅かつさり気ない音。
 全編でアコースティックギターのシングルトーンが前面に出て、メロディもあのPat Metheny節。
 他の作品と比べてマニアックな成分が薄くて、いい感じで普通な雰囲気。
 優雅で洗練されたGil Goldsteinのオーケストラの音ゆえでしょうか?
 アルゼンチン系、現代フォルクローレ系の作品にこの種の空気感の作品が多いのですが、共通するのは全体を漂う郷愁感。
 本作はさながらAmerican Saudadeってな感じ。
 景色が次々と変わっていくような音の流れ、細かく刻まれた全28曲ですが、サントラ臭はなく純音楽作品として極めて上質で心地よい音。
 隠れた名作。
 聞き流しても気持ちよさそうなさり気なさは、CaféのBGMに最高の音なんだろうなあ・・・
 和みます。




posted by H.A.


【Disc Review】“Passaggio per Il paradiso” (1996) Pat Metheny

“Passaggio per Il paradiso” (1996) Pat Metheny

Pat Metheny (Instruments)

Passaggio Per Il Paradiso
Pat Metheny
Geffen Import
1998-10-20


 Pat Methenyによる映画のサウンドトラック。
  ”Quartet” (1996)、”Beyond the Missouri Sky” (1996)と同じ年の制作。
 ギター、ピアノ、シンセサイザー、その他、一人での演奏、制作。
 中心となるのはストリングス、シンセサイザーのサウンドを前面に出したスローバラード。
 その合間々に挟まれるアコースティックギターで繰り返し奏でられる何曲かの美しいメロディ。
 長い演奏はありませんが、それらはどれも絶品です。
 それらがアクセントとなりつつ、幻想的で物悲しい音の流れが続きます。
 いつものサウンドとは異なりますが、メロディ自体はいつものどことなく懐かしさが漂うPat Methenyのバラード。
 ここで描かれるParadisoは明るくてのほほんとした感じではなく、物悲しくて幻想的。
 静かで沈んだ感じですが、あくまで前向き。
 きっとそんなSaudadeな映画なのでしょう。
 違うのかな?




posted by H.A.


【Disc Review】“The Falcon And The Snowman” (1984) Pat Metheny Group

“The Falcon And The Snowman” (1984) Pat Metheny Group

Pat Metheny (Guitar Synthesizer, Acoustic Guitar, Electric Guitar)
Lyle Mays (Synthesizer, Piano) Steve Rodby (Acoustic Bass, Electric Bass) Paul Wertico (Drums, Percussion) Pedro Aznar (Voice)
David Bowie (voice) 
National Philharmonic Orchestra, Ambrosian Choir

 Pat Metheny Groupによる映画のサウンドトラック。
 名作連発期、“First Circle” (1984)と”Still Life (Talking)” (1987)の間、Pat Metheny Group名義。
 あくまでサントラ、いきなり聖歌隊で始まるし、この期の色合いの南米度はほどほど、Pat MethenyよりもLyle Maysの色合いが強い感じ、ビート感も重め、ジャケットもいつもの雰囲気ではないし・・・
 が、メロディ、コードの動きはなんだかんだでPat Metheny Groupの音楽。
 ポストECMの時期、近い時期の“Lyle Mays” (1985)に近いのかもしれませんが・・・
 スキャットとシンセサイザーが作る幻想的な空気感にリリカルなピアノ、掻き鳴らされるアコースティックギター。
 あの丸っこいクリーントーンのエレキギターが出て来ないのが寂しいのですが、その分Pedro Aznarのヴォイスが映える場面、あるいはシンセサイザーが作る宇宙的、幻想的な場面が多い構成。
 ポップスからシンセサイザーミュージック、クラシック的な音までさまざまな表情。
 David Bowieとの共演も含めて、このポップでてんこ盛りな感じはECMでは作らせてもらえないんだろうなあ・・・
 この後、Geffen RecordsでのPat Metheny Groupの快進撃が始まります。




posted by H.A.


【Disc Review】“Montreal Live 89” (Jul.3, 1989) Pat Metheny Group

“Montreal Live 89” (Jul.3, 1989) Pat Metheny Group
Pat Metheny (guitars)
Lyle Mays (keybords) Steve Rodby (bass) Paul Wertico (drums) Pedro Aznar (voice, guitar, percussion) Armand Marsal (percussion,voice)
 
Montreal Live 89
Pat Metheny
Hihat
2016-04-15
パット メセニー

 Pat Metheny Group、ラジオかテレビ音源からのブートレッグ、2016年リリース。
 “Letter from Home” (1989)の頃、私の最も好きな時期、ブラジル色を入れた時期のコンサートの音源。
 “The Road to You” (1991)といった近い時期のライブアルバム、DVDもあるのですが、そちらはCD一枚、一時間前後に圧縮されていたこともあり、全体が聞けると思うと、つい・・・
 予想に違わない素晴らしい演奏。
 音質も”The Road to You”とまではいかずとも、普通に十分に楽しめる音。

Disc1.
●Phase Dance
〇Have You Heard
 Every Summer Night
 Change Of Heart
〇Better Days Ahead
〇Last Train Home
〇First Circle
 Scrap Metal
 Slip Away
 If I Could
 Spring Ain’t Here
 
Disc2.
●Straight On Red
●Are You Going With Me?
 The Fields, The Sky
 Are We There Yet?
 (It’s Just) Talk
〇Letter From Home
〇Beat 70
 Miuano
〇Third Wind

 “Have You Heard”で始まり、”Third Wind”で締めるのは当時のお約束だったのかもしれませんが、オープニングに懐かしの” Phase Dance”、締めの前には“Still Life (Talking)” (1987)のオープニング曲” Miuano”。
 当時のライブを観た人、ブートレッグを聞いている人からすれば定番で当たり前の流れなのかもしれませんが、初めて当時のライブの全貌に振れる立場としては新鮮です。
 いわゆるブラジル三部作”First Circle” (1984), “Still Life (Talking)”, ”Letter from Home”(1989)の美味しい所を集めてきたような選曲。
 さらには“Travels” (1982)にしか収録されていない変則サンバの隠れた名曲”Straight On Red”やら、”Question and Answer” (1989) 収録曲やら、その他諸々。
 “The Road to You”との重複は上の〇、“Travels” (1982)とは●。
 ”Phase Dance”、”Straight On Red”など、”Travels”の方がスッキリしているかもしれないけども、こちらの方がハイテンション、凄まじいまでの熱感、疾走感。
 目くるめくような名曲名演の連続。
 柔らかくしなやかで、ヒタヒタと迫ってくるようなビート、少し湿り気と哀感があるサウンド。
 私的には一番好きな時期、一番好きなメンバーのPat Metheny Groupがぎっしり詰まっています。
 音楽の密度としては、各々の作品、”The Road to You”の方が高いのかもしれないけども、それらを全部まとめて楽しめる一作として、よろしいのでは。
 ブートレッグながら、無人島アルバムになる・・・かな?

 Pat Metheny Groupの活動は”The Way Up” (2003,2004)で事実上停止しているのだと思いますが、そろそろ復活しないでしょうかね。
 超大作“The Way Up”でやり切った・・・、懐メロはやらない・・・、と言われてしまうと納得してしまうところではあるのですが・・・
 いずれにしても、もうこの頃の音には戻れないのでしょうね。
 
 


posted by H.A.

【Disc Review】“New York November 1979” (Nov.1979) Pat Metheny Group

“New York November 1979” (Nov.1979) Pat Metheny Group
Pat Metheny (guitars) 
Lyle Mays (piano, oberheim, autoharp, organ) Mark Egan (bass) Dan Gottlieb (drums)
 
New York November 1979
Pat Metheny
Hi Hat
2017-01-20
パット メセニー

 Pat Metheny Group、“American Garage” (1979)直後のラジオかテレビ音源からのブートレッグ、2017年リリース(なのだと思います)。
 ブートレッグにはあまり手を出さない(出さなかった)のですが、先に入手した“Montreal Live 89” (Jul.3, 1989)があまりにも素晴らしかったので、グループ結成前の“Boston Jazz Workshop, September 1976” (Sep.21.1976)、さらにMark Egan、Dan Gottlieb時代のライブも聞いてみたくなり入手。
 “Travels” (1982)ではもうSteve Rodbyに交代していたし、どのくらい印象が違うのか気にもなる時期。
 まだ普通にフュージョンっぽいバンドサウンド、ロックっぽさもありますが、この頃から柔らかなこのバンド独自のビート感と、艶のある丸いクリーントーンで突っ走るギター。
 “Boston Jazz Workshop, September 1976” (Sep.21.1976)の疾走感はそのままに、粗っぽさが消え、よりまとまった完璧な演奏、音質もまずまず。
 “Pat Metheny Group” (1978)、“American Garage” (1979)をそのまま再現したようなステージ構成。
ライブながら一糸乱れない完璧な演奏からすれば、初期のこのグループのアルバムはこれだけ持っとけば・・・なんてのは言い過ぎですが、そんなステージ構成、演奏。
  “Phase Dance”で始まるのは後々までのお約束として、”April Joy”、“Jaco”、“Cross The Heartland”、 “American Garage”、”James”など、公式のライブアルバムで聞けない名曲のライブバージョンが聞けるのが嬉しいところ。

Disc1.
 Phase Dance
 Airstream
 April Joy
 Unity Village~The House Of The Rising Sun~The Windup
 The Epic

Disc2.
 James
 Old Folks
 Jaco
 The Magicians Theater
 San Lorenzo
 Cross The Heartland
 American Garage

 “Travels” (1982)と比べると元気な印象の本作。
 やはりMark Eganがベースだからでしょうかね。
 ” April Joy”、”Jaco”のベースソロはこの人のいる時期ならでは。
 終盤は、公式アルバムでは収録されていない、あちこちのオリジナル曲を合わせたようなサンバっぽいチューン“The Magicians Theater”でドーカンと盛り上がって、名曲”San Lorenzo”で締め。
 アンコールはあの”Cross The Heartland”~”American Garage”。
 完璧なステージ構成。
 好みからすれば“Montreal Live 89” (Jul.3, 1989)頃のサウンドがベストなのですが、シンプルで明るい心地よさがあるのはこちら、その中間が“Travels”ってな感じでしょう。
 いい感じで進化しているようなこの時期のPat Metheny Group。
 過渡期と呼ぶには適当ではない完成度・・・というよりも、爽やかで明るく元気なアメリカンフュージョンのPat Metheny Groupの第一期が完成したのがこの時期なのでしょう。
 アメリカンなフュージョンのステージですが、柔らかさしなやかさは特別。

 この後”80/81”(May.1980)、”As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls” (Sep.1980)などのソロ作品、”Toninho Horta” (1980)などへの客演などを経て、Steve Rodby、Nana Vasconcelosを迎えた新展開、”Offramp”(Oct.1981)へ。
 ブラジル色が入り、私にとってはベストな音が始まる一歩手前。
 が、このステージも別のテイストながら最高です。

※近い時期のステージから。


posted by H.A.

【Disc Review】“Boston Jazz Workshop, September 1976” (Sep.21.1976) Pat Metheny

“Boston Jazz Workshop, September 1976” (Sep.21.1976) Pat Metheny
Pat Metheny (guitar)
Lyle Mays (piano) Mike Richmond (bass) Dan Gottlieb (drums)
 
BOSTON JAZZ WORKSHOP
PAT METHENY
HIHAT
2016-09-16
パット メセニー

 Pat Metheny、“Bright Size Life”(Dec.1975)と”Watercolors”(Feb.1977)の間、 “Passengers” (Nov.1976) Gary Burtonセッション の二か月前、放送音源からのブートレッグ。
 これは前から出回っていたのでしょうか?私が初めて聞いたのは2016年。
 Jaco Pastriusはもちろん、Eberhard Weber、Mark Eganの参加もありませんが、ここから半年後の”Watercolors”のサウンドが出来かかっています。
 初期のPat Methenyの柔らかでしなやかなビート感、サウンドはEberhard Weberの影響、透明度の高い美しい音はECMの色合いと思っていましたが、このアルバムを聞く限り、Pat Metheny自身、あるいはLyle Maysとのコンビの色合いと考えた方が適当なのでしょうね。
 音質はよくはないですが、ま、十分に楽しめます。
 冒頭、Lyle Maysのピアノが入った”Bright Size Life”なんて、ありそうでない演奏。 
 全編でピアノがキレまくっています。
 オリジナルよりもハイテンション。
 続く名曲“River Quay”、ちょっとベースが暴れ気味なのはご愛敬、後のPat Metheny Groupのお三方はこの時点で完璧。
 ギターはもちろん出来上がったPat Metheny サウンド、さらに盛り上がってしまうLyle Maysのピアノのソロがとてもカッコいい。
 さらにはジャズスタンダード“There Will Never Be Another You”。
 ちょっと変わった質感ではありますが、きちんと4ビート、バース交換までしているのが微笑ましいというか、何というか。
 これまたLyle Maysのジャズピアニスト振りがカッコいいけど、ちょっとベースの人、飛ばし過ぎ。
 続く“Watercolors”で突っ走るギター。
 やっぱりこの人は4ビートよりこっちだなあ。
 “Passengers”収録の二曲を経て、“Watercolors”収録の”Ice Fire”、“Bright Size Life”収録の“Unquity Road”から、珍しい直球なラテン曲で締め。
 やはりEberhard Weberがいるといないとでは印象は異なり、荒っぽい場面も少なくないのですが、いかにも”Watercolors”が生まれる空気感は十分。
 ま、半年前ですから当然ですか。
 “Bright Size Life”でもない、“Watercolors”でもない、”Pat Metheny Group” (Jan.1978)でもない、過渡期のPat Metheny & Lyle Maysサウンド、少々普通のジャズ・フュージョン寄り。
 が、柔らかでしなやかなビートと、明るくて爽やか、透明感のある音。
 やはり特別です。
 
 


posted by H.A.


【Disc Review】“The Sound of Summer Running” (1998) Marc Johnson

“The Sound of Summer Running” (1998) Marc Johnson
Marc Johnson (bass)
Bill Frisell (electric, acoustic guitars) Pat Metheny (electric, acoustic guitar) Joey Baron (drums & tambourine)

Sound of the Summer Running
Marc Johnson
Polygram Records
マーク ジョンソン



 Marc Johnson、再びスーパーギタリスト2名を迎えたアルバム。
 “Right Brain Patrol” (1992)、“Bass Desires” (1985)いずれとも違うムード。
 それらよりも明るく穏やか。 素直なフォーク、カントリー色が強いアメリカンロックな音。
 8ビートの軽やかで緩やかなリズム。
 Pat Methenyはいつもながらな感じですが、冴えた感じのカッコいいソロ揃い。
 変幻自在のBill Frisellも本作では穏やかなカントリーテイストなロックギター。
 ベース、ドラムも基本は穏やかながら、ビートが乗ってくるとグルーヴが強くなって、本性が出てしまいそうになりながら、激しくはならないなあ・・・
 アメリカ系の人はみんなこの手の音を聞いて育ってきて、こんな感じの穏やかで明るい音楽が好きなんでしょうね。
 しばらくロックからは遠ざかっているし、ハードなモノはもう楽しめないと思うのだけど、このくらい緩いと、気持ちいいなあ、なんて思います。 




posted by H.A.
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