吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Nana_Vasconcelos

【Disc Review】“Amor Brasileiro” (1998) Vinicius Cantuária

“Amor Brasileiro” (1998) Vinicius Cantuária

Vinicius Cantuária (Guitars, Percussion, Voice) Naná Vasconcelos (Percussion, Voice)
Michael Leonhart (trumpet) Arto Lindsay (guitar)

Amor Brasileiro
Vinicius Cantuaria
インディペンデントレーベル
1998-04-15


 Vinicius Cantuária、1998年、Naná Vasconcelosとのコラボレーション作品。
 二人のDuoを中心として、数曲でゲストが加わる構成。
 アコースティックギターを背景にして、例のブラジリアンネイティヴなパーカッションとヴォイス、クールなVinicius Cantuáriaのヴォイスの絡み合い。
 少人数の静かで落ち着いた音。
 仕掛けは最小限に抑えられ、あくまでナチュラルな音。
 録音はニューヨーク、十二分に洗練されていて、あくまでVinicius Cantuáriaワールドですが、それに風と土の香りを加えていくようなNaná Vasconcelosの妖しい音。
 半数ほどのオリジナル曲にボサノバスタンダード、MPBスタンダード。
 いつもの構成、前作“Sol Na Cara” (1996)にも近いフォーキーで静かなサウンドですが、もう少しブラジル寄りな感じ。
 電子音も聞こえません。
 わずかに使われるエレキギターが特別にカッコよかったりもするのですが・・・
 都会的に過ぎず、洗練され過ぎず、とんがり過ぎず、そして素朴に過ぎない、ちょうどいいころ合いの自然な音。
 どこか遠い所を眺めるような空気感。
 ここから先は都会で夜なVinicius Cantuária、お洒落な“Tucumã” (1999)へと続きます。




posted by H.A.


【Disc Review】“If You Look Far Enough” (1988,1991,1992) Arild Andersen, Ralph Towner, Nana Vasconcelos

“If You Look Far Enough” (1988,1991,1992) Arild Andersen
Arild Andersen (bass) Ralph Towner (guitars) Nana Vasconcelos (percussion, voice)
Audun Kleive (snare drum)

If You Look Far Enough
Arild Andersen
Ecm Import
アリルド アンデルセン 
ラルフ タウナー
ナナ バスコンセルス
 


 ECMオールスターでのトリオ+αでのセッション。
 編成は普通のギタートリオなのですが、このメンバーですので普通ではありません。
 Ralph Townerのトリオではハイテンションな名作”Batik” (1978)がありますが、全く違う質感。
 楽曲提供からするとリーダーはArild Andersenなのでしょう。
 Ralph Townerの出番は少なめ、ベースがリードし前面に出る場面、Arild Andersen、Nana VasconcelosのDuoでの演奏が印象に残ります。
 Arild Andersenのいつものド派手なベースが炸裂するハイテンションな演奏から、穏やかなスタンダード演奏まで多種多様。
 ブンブン唸るベースに瑞々しいギター、妖し気なパーカッションと幻想的なボイス。
 そういった演奏を想像してしまいますが、それは2-3曲。
 そちらは、サディスティックなまでに攻撃的なベースと、それに呼応するハイテンションなギター。
 何かの格闘技を見ているような演奏。
 淡々とビートを出し、時折奇声を挟むNanaさんがレフリー役。
 そんな演奏を間にはさみながら、半数以上は穏やかで幻想的な演奏。
 ゆったりとしたテンポと妖しげで抽象的なメロディ。
 ループを使ってシンセサイザー的な音を作っているベース。
 妖しげなビートを出し、奇声を上げるNanaさん。
 先の展開が予想できないフリーインプロビゼーション的な演奏が印象に残ります。
 ちょっと気の利いたメロディと演奏力で押し切ってしまえばそれだけで凄いグルーヴの凄いアルバムができていしまいそうですが、そうはしないクリエイティブな人達。
 凡人からは想像できない明後日の方向に向かって進んでいるように感じる部分も無きにしも非ず。
 さすがECM、Arild Andersen。




posted by H.A.

【Disc Review】“Duas Vozes” (1984) Egberto Gismonti

“Duas Vozes” (1984) Egberto Gismonti
Egberto Gismonti (guitar, piano, dilruba, wood flutes, voice)
Naná Vasconcelos (percussion, berimbau, voice)

 エグベルト ジスモンチ 
 ナナ バスコンセロス 

 “Dança Das Cabeças”(Nov.1976)から8年後?のDuo作品。
 密林系の妖しい雰囲気はこちらも同様。
 冒頭からから妖しさ満点。
 あの名曲”ブラジルの水彩画”が見事に解体。
 他にも前半はレロレロレロレレレレレー、なんてボイス、後半がとてつもなく美しい名曲”Don Quixote”だったりとか、なんとも面白い構成。
 Biancaなんて曲もありますが、Bianca Gismontiのことなのでしょうね。
 全体的には少し緊張感が和らいで、リラックスして聞ける感じ、湿度も低めでサラリとした感じ。
 もちろんジャズっぽさはなし。
 民族音楽調、もちろんブラジルなのでしょうが、どこの国なのか、どこの山奥なのかさっぱりわかりません。
 山奥で響いてそうな妖しげな打楽器の音とボイス。ウッフィウッフィ、ケケケケケーとかね・・・。 さらに、どのジャンルにもとらわれそうもないギター、ピアノ。
 静謐、と言えばそうかもしれないなあ・・・
 ってな感じ、全体を通じた明るいムード、少しすっとぼけたような感じも含めて和めるアルバム。
 ECM、変わり種でも気軽に聞けるEgberto Gismonti。


※Nana Vasconcelosが2016/3/9に亡くなられたとのこと。
 ご冥福をお祈りいたします。



posted by H.A.

【Disc Review】“Saudades” (Mar.1979) Naná Vasconcelos

“Saudades” (Mar.1979) Naná Vasconcelos
Naná Vasconcelos (berimbau, percussion, gongs, voice)
Egberto Gismonti (guitar, string arrangements) Stuttgart Radio Symphony Orchestra

ナナ バスコンセロス

 ブラジリアンパーカッションのNaná Vasconcelos、ECMでのリーダー作はオーケストラとの共演作。
 Collin Walcott、Don Cherry との“Codona” (Sep.1978) Codonaを制作後、Pat Methenyとのコラボレーション”As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls” (1980) “Offramp” (1981) 前の作品。
 Egberto Gismontiとの “Dança Das Cabeças”(Nov.1976)の二年余後。
 Egberto Gismontiは、演奏では一曲のみの参加ですが、アレンジ全般を受け持っていたのでしょう。
 なんともすごい作品。
 Naná Vasconcelosはあくまでネイティブな演奏とボイス。
 オーケストラはあくまでクラシック音楽の端正で洗練されたそれ。
 間を取り持つEgberto Gismonti。
 緩やかで穏やかな音。
 ビリンボウやパーカッションの演奏は予想の範囲としても、美しいオーケストラのちょっとしたブレイクに、クェックェッケケケケーー・・・とかのボイス・・・
 ????
 が、それらがぶつかっているわけでもなく、不調和を起こしているわけでもない不思議な協調。
 優し気に見守るような西洋音楽と、自在に動くネイティブな音。
 都市と自然、現代と古代の共生・・・なんてことを考えたのかどうかはわからないけども、そんな感じ。
 Egberto Gismontiの頭の中がいつもそうなっているのかなあ・・・と思ってみたり。
 この強烈なミスマッチをシレっとやって、キッチリまとめてしまうクリエイティビティの凄み。
 恐れ入りました。


※Nana Vasconcelos、2016/3/9に亡くなられたとのこと。
 ご冥福をお祈りいたします。



posted by H.A.

【Disc Review】“Dança Das Cabeças” (Nov.1976) Egberto Gismonti

“Dança Das Cabeças” (Nov.1976) Egberto Gismonti
Egberto Gismonti (8-string guitar, piano, wood flutes, voice)
Nana Vasconcelos (percussion, berimbau, corpo, voice)

 エグベルト ジスモンチ 
 ナナ バスコンセロス 


 これが、Egberto Gismonti、Nana VasconcelosともにECM初録音なのでしょうか?
 Nana Vasconcelosは”Codona” (Sep.1978) 、”As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls” (1980) Pat Metheny & Lyle Mays、”Offramp” (1981) Pat Metheny Group、あるいはリーダー作”Saudades” (Mar.1979)の前、Egberto Gismontiもこれ以前のECMでの録音は見当たりません。

 さて、これはいきなり妖しげな楽園ミュージック。
 よくよくわからないパーカッションやら鳥や動物の擬声?やらの間から聞こえる笛の音・・・。
 ブラジルの山奥ですごしているとこんな音が聞こえてきそうですね。
 楽しげでもあるし、神秘的でもあるし。
 これが、ミナス?ブラジルの密林?の雰囲気なのでしょうかね?
 基本的にはのどかで平和な感じなのだけど、Gismontiさんのギターやピアノが鳴り出すと急に現代的、都会的になり、強い緊張感、独特のグルーヴ。
 と思っていると、いきなりレロレロレロレロレーーーってなボイス・・・。
 こりゃすごいや。
 後に共演するあのPat Methenyもこの種の音をやりたかったんだろうな、と思う場面も多々。
 長尺な組曲が2曲ですが、要所で現れるメロディが素敵で展開も多彩。
 ブラジル系音楽といっても、青空と海の景色は見えてきませんし、湿度高めな空気感。
 海辺のリゾートではなく、密林にトリップしたくなったら効果テキメンな音楽。
 以降、Egberto Gismontiは名作を量産、Nana Vasconcelosはあちこちから引っ張りダコ。
 これをドイツのレーベルで作ってしまうこのお二人ならびに、プロデューサーManfred Eicherの慧眼に感服。

※Nana Vasconcelosが2016/3/9に亡くなられたとのこと。
 ご冥福をお祈りいたします。




posted by H.A.
Profile

jazzsyndicate

【吉祥寺JazzSyndicate】
吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。
コンテンポラリー ジャズを中心に、音楽、映画、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

記事検索
タグ絞り込み検索
最新記事
  • ライブドアブログ