吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Modern_Jazz

【Disc Review】“Song for Ellen” (Aug.1992) Joe Pass

“Song for Ellen” (Aug.1992) Joe Pass

Joe Pass (guitar)

Songs for Ellen
Joe Pass
Pablo
1994-11-04


 Joe Pass、アコースティックギターでの独奏。
 亡くなる二年前の演奏、1994年発表。
 後に発表される“Unforgettable” (Aug.1992)と同じセッションでの録音。
 同じくソロの名作“Virtuoso” (1973)の熱気ではなく、近年の“Finally” (Feb.1992)に近いムードの抑制された演奏。
 ここでもメロディ、インプロビゼーションはコードとアルペジオ、オブリガードで装飾され、たくさんの音が弾かれています。
 バラードばかりではなく、半数ほどはテンポを上げたスウィンギーな演奏。
 が、それら含めて、とても静かです。
 耳に馴染んだ有名曲のオンパレード、端正な演奏ながら、どこか非日常的。
 流れていると徐々に周囲の景色が変わっていくように感じます。
 ノスタルジックとは語感が違う、哀しそうでも暗くはない、どこか懐かしい空気感。
 南米系とは一味、二味違う、American Saudadeな音。
 遠い所に連れて行ってくれるトリップミュージック。
 続く“Unforgettable” (Aug.1992)は、漂うようなバラード演奏が集められ、よりSaudade。
 どちらがいいかはお好み次第。




posted by H.A.


【Disc Review】“Finally” (Feb.1992) Joe Pass, Red Mitchell

“Finally” (Feb.1992) Joe Pass, Red Mitchell

Joe Pass (guitar) Red Mitchell (bass, vocal)

Live in Stockholm
Joe Pass
Polygram Records
1993-03-23


 巨匠お二人のライブ録音、ストックホルムでのステージ。
 かつての激しいジャズ、フュージョンブームの熱は落ち、落ち着いたムードで奏でられていくジャズスタンダードの数々。
 ギターの音も飾り気のないジャズの音に戻りました。
 少し沈んだムード。
 ベースも饒舌ながら落ち着いた演奏。
 ベースがいる分、“Virtuoso” (1973)のようにガシガシとコードやオブリガードを自身で挿む必要もなく、シングルトーンでのテーマ~インプロビゼーション、コードでのバッキング。
 オーソドックスです。
 指は速く動きます。
 が、テーマのメロディはむしろタメを効かせて遅れ気味に置かれていき、要所々のフレーズ、オブリガードでときおり、いや、しばしば聞かれる例の神技高速フレーズ。
 それら含めてとても繊細。
 このくらいの感じがちょうどいいなあ。
 あの激しい演奏を経てはじめて到達する境地・・・かどうかはさておき・・・、それはとても穏やかで優しく、そしてオーソドックス。
 やはり名人芸、あるいは神技。




posted by H.A.

【Disc Review】“Checkmate” (1981) Joe Pass, Jimmy Rowles

“Checkmate” (1981) Joe Pass, Jimmy Rowles

Joe Pass (guitar) Jimmy Rowles (piano)

Checkmate
Joe Pass
Ojc
1998-05-06


 ギターとピアノ、大御所二人のDuo。
 とてもまったりした音。
 演奏されるジャズスタンダードはバラードばかりではないし、お二人の指はほどほど速く動いているのですが、なぜかまったり。
 その原因は、飾り気を完全に排したギターの音なのか、ピアノの音使いなのか、録音の具合なのか、今回は徹底的に静かにやろうぜ、なんて申し合わせたのか・・・、わかりません。
 ともあれ、後ろや装飾はピアノにお任せして、ギターはシングルトーン中心の落ち着いた演奏。
 ピアノはちょっと変わったことやってみようかな?ってな感じもありますが、なんだかんだでスウィンギーなジャズピアノ。
 オーソドックスなジャズの静かなスタンダード演奏のはずが、どこに転がっていくのか予測できません。
 ってな感じで、まったりした不思議な演奏。
 一聴ではあれ?かもしれませんが、慣れてくるとこれらのバランスというか、アンバランスさが何とも心地よく響いてきます。
 心地よい、まったりの時間。




posted by H.A.

【Disc Review】“Quadrant” (1977) Joe Pass, Milt Jackson, Ray Brown, Mickey Roker

“Quadrant” (1977) Joe Pass, Milt Jackson, Ray Brown, Mickey Roker

Joe Pass (guitar) Milt Jackson (vibraphone) Ray Brown (bass) Mickey Roker (drums)

Quadrant
Milton Jackson
Ojc
1991-07-01


 “The Big 3” (1975)のメンバーにドラムを加えたカルテット。
 そちらは涼しいジャズでしたが、本作は熱血系。
 ドラムが入ったからなのか、選曲なのか、そんな気分だったのか、よくはわかりませんが、オーソドックスなジャズながら激しい系の強烈な演奏。
 アップテンポなジャズに、バラードでクールダウンしつつのファンク、ブルース。
 ゆっくりしたテンポの曲でも、まるで短距離の競争をしているかのように高速フレーズを出し続けるビブラフォンとギター。
 その後ろの方からグングン前に押し続けるベース。
 ファンクを含めて、さすが御大、何をやっても堂に入っていらっしゃいます。
 ベースを意識して聞くと、派手な演奏を繰り広げるフロントのお二人は、あくまで御大の掌の上で必死で全力疾走しているようにも聞こえてきます。
 さすが御大。
 “The Big 3” (1975)も同じような感じだったので、本作の激しさはMickey Rokerさんの存在が大きかったのでしょうかね。
 いずれにしても、さすがの4人衆の強烈なジャズ。
 名人が集まれば何でもできます。
 そんな演奏集。




posted by H.A.


【Disc Review】“Resonance” (1974) Joe Pass

“Resonance” (1974) Joe Pass

Joe Pass (guitar)
Jim Hughart (bass) Frank Severino (drums)

Resonance
Joe Pass
Pablo
2000-10-10


 Joe Pass、トリオでのライブ録音。
 未発表音源のようですが、演奏も録音もいい感じ。
 冒頭のスタンダードから怒涛の弾きまくり。
 ギターが燃えるんじゃないの、ってなぐらいの高速なフレーズの連続。
 Jobimの優雅なボサノバになってもお構いなし、中盤過ぎれば火の出るような高速フレーズ。
 トレードマークのソロ演奏、バラード、ゆったりした演奏でクールダウンする場面もありますが、気がつけば指が速く動き出して、どうにも我慢できません。
 バンドも会場もノリノリ、やんややんやの大喝采。
 ここまでくれば音数が多過ぎるとか、うるさいとかといった感想は野暮。
 どこまでも続いていくような音符の洪水にありがたくに身を任せ、一緒に突っ走ってしまうのが吉。
 ハードフュージョンやスパニッシュの人もビックリ、エネルギー全開、ハイテンションジャズギター。
 もちろんギターはクリーントーン、端正な4ビート、決して大音量ではなく、あくまで上品なジャズ。
 が、オーソドックスなジャズでここまでハードなのは珍しいのではないのかな?
 おっと、近くに“Portraits of Duke Ellington” (1974) Joe Passなんてのがありましたね。




posted by H.A.


【Disc Review】“Portraits of Duke Ellington” (1974) Joe Pass

“Portraits of Duke Ellington” (1974) Joe Pass

Joe Pass (guitar)
Ray Brown (double bass) Bobby Durham (drums)

Portraits of Duke Ellington
Joe Pass
Pablo
1990-10-25


 Joe PassのEllington曲集。
 優雅な名曲、名コード展開を背景にして、動きまくり、突っ走るギター。
 この期、“The Big 3” (1976)、“Quadrant” (1977)など、名手Ray Brownとの共演作が何作かあり、それぞれにムードが違う感じ。
 そちらの二作ではベースが主導していたようにも聞こえたのですが、本作はあくまでギターが主導。
 突っ走りまくるギターの後ろで、しゃあないなあ・・・なんて感じでビートを出している感じ。
 Ray Brownさんの牽引力はいつも通りで、グングン前に進む感じなのですが、それよりも速くたくさん弾くぞー、ってなギター。
 そこまで弾かなくても・・・、とか思ったり思わなかったり。
 超絶な” Caravan”っていったい何なんでしょう・・・
 さておき、人数が少ない分、ベースのインプロビゼーションもたっぷり。
 そこからウォーキングに戻る瞬間がカッコいいし、派手なオブリガードもよく聞こえてきます。
 この人のベースを聞いていると、ジャズってカッコいいなあ・・・って思います。
 おっと、Joe Passさんのリーダー作でしたね。
 そんな生々しい超絶名人芸てんこ盛りのアルバム。




posted by H.A.

【Disc Review】“Virtuoso” (1973) Joe Pass

“Virtuoso” (1973) Joe Pass

Joe Pass (guitar)

Virtuoso
Joe Pass
Ojc
2010-03-30


 Joe Pass、ギターの独奏。
 Joe Passといえばこれ、なのでしょう。
 エレキギターでもクリーントーンなら涼し気な音にもなりそうなのですが、そうはいきません。
 優雅でロマンチックなジャズスタンダード、バラード中心の選曲、ゆったりと始まりますが、徐々にではなく、あっという間に指の速度が上がります。
 ゆったりとしたテーマの合間々に挿まれるハイテンションで高速なオブリガード。
 コンボでの怒涛の速弾きそのままに、さらにコードを織り交ぜつつの怒涛のような音の流れ。
 ゆっくり弾こうと思っていても、我慢できません、ってな感じ・・・かどうかは分かりませんが、次から次へ、これでもかこれでもかと、湧き出してくるように音符が並びます。
 色気のない硬い音、いかにも鉄線を弾いています、ってなギターの音も相まって、静かでロマンチックってよりも、ハードでアグレッシブ、とってもスウィンギー。
 落ち着いた方がよければ、コンボの“Simplicity” (1967)、トリオの“Intercontinental” (1970)あたりの方がいいかもしれませんが、それらはこの人にしては特殊なアルバムなのかな?
 こちらは、最初から最後まで、ギターの音が激しく湧き出し続ける魔法の泉、そんなアルバム。




posted by H.A.


【Disc Review】“Simplicity” (1967) Joe Pass

“Simplicity” (1967) Joe Pass

Joe Pass (guitar)
Hagood Hardy (vibraphone) Julian Lee (piano, organ) Bob Whitlock (double bass) Colin Bailey (drums)

シンプリシティ
ジョー・パス
EMIミュージックジャパン
2011-12-21


 Joe Pass、1967年作。
 とても落ち着いたジャズ&ボサノバの演奏集。
 サポートはオーソドックスなピアノトリオと涼し気なヴィブラフォン、ときおりオルガン。
 “For Django” (1964)あたりの怒涛の音符攻撃は封印した・・・、かどうかはわかりませんが、音数を絞ったゆったりとしたギター。
 優雅で落ち着いたボサノバ、ジャズの演奏が続きますが、ギターも再生速度が間違っているんじゃない、ってな落ち着き具合。
 それがとてもいい感じ。
 丁寧にキレイに置かれていく音符の心地よさ。
 もちろんとてもメロディアス。
 ときおり顔を出す例の高速フレーズがアクセント。
 このくらいがちょうどいいと思うんだけどなあ。
 Joe Pass諸作、世評はさておき、私的にはこれとさらに優雅な“Intercontinental” (1970)、あるいはボッサな“Tudo Bem!” (1978)、はたまた漂うような“Unforgettable” (Aug.1992)がお気に入り。
 とても涼し気、ジャズギターの私的名作。




posted by H.A.


【Disc Review】“For Django” (1964) Joe Pass

“For Django” (1964) Joe Pass

Joe Pass (guitar)
John Pisano (guitar) Jim Hughart (bass) Colin Bailey (drums)

フォー・ジャンゴ
ジョー・パス
ユニバーサル ミュージック
2014-10-08


 Joe Pass、初期の人気作。
 この頃から超高速全開。
 冒頭、哀し気なはずの“Django”から全力疾走。
 これでもかこれでもかと音符を並べていく怒涛の演奏。
 バラードになると音数が減って涼し気で落ち着いた演奏になるのですが、アップテンポでは最初から全開、ミディアムテンポでも気がつけばマシンガンのような高速フレーズの連続。
 よくもまあ、ここまで指が動くなあ、と感心しきり。
 もしこれがサックスだったら、あるいはピアノでも、うるさいのだろうなあと思いつつ、クリーントーンのエレキギターのクールな音なら、ほどほどのバランス。
 1970年代以降の演奏には火が出そうなモノがたくさんありますが・・・
 また、何曲かのバラードでゆっくりと音符が並べられていく様は、心地よさは最高。
 そちらがお好みの向きには終始落ち着いたムードの“Simplicity” (1967)、あるいはエコーたっぷり、丸い感じで録音された“Intercontinental” (1970)あたりの方がいいのでしょうね。
 さておき、硬軟織り交ぜたJoe Passさんのコンボでの神技が聞ける一作。




posted by H.A.

【Disc Review】“Catch Me” (1963) Joe Pass

“Catch Me” (1963) Joe Pass

Joe Pass (guitar)
Clare Fischer (piano, organ) Ralph Peña, Albert Stinson (double bass) Colin Bailey, Larry Bunker (drums)

キャッチ・ミー+5(紙)
ジョー・パス
EMIミュージック・ジャパン
2003-02-26


 Joe Passの初期作品。
 ピアノトリオまたはオルガントリオとのオーソドックスなジャズ。
 いかにも西海岸風、ちょっと洒落た感じにアレンジされたジャズスタンダードたち。
 涼し気でまずまず落ち着いた演奏ですが、後の超絶速弾き、ってな感じがたくさん。
 スロー、ミディアムテンポでも、旋律の合間々に高速なオブリガードが挿まれ、アドリブになるとたくさんの音符が並べられていきます。
 もっと弾かせろー、なんて思っていたのかどうかはさておき、そんな風に聞こえてきます。
 ま、この頃から規格外だったのでしょう。
 もちろん、速く弾いてもスムースでメロディアス。
 それが西海岸的な軽くて洗練されたサウンドとマッチしていい感じ。
 Joe Passさんの後の作品、血管切れそうな超絶系と柔らかで涼し気系に分かれるように思いますが、ここではその中間、少々後者寄り。
 Joe Passさん、まずは序章、軽快で心地よいジャズ。




posted by H.A.


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