吉祥寺JazzSyndicate

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Maria_João

【Disc Review】"Fabula" (1996) Maria João

"Fabula" (1996) Maria João
Maria João (voice)
Ralph Towner (guitar) Dino Saluzzi (bandoneón) Manu Katché (drum) Kai Eckhardt de Camargo (bass) Mario Laginha (piano) Ricardo Rocha (portuguese guitar)

Fabula
Maria Joao
Verve
2007-10-16
マリア ジョアン

 デビューから10余年?ジャズっぽかった前掲の“Cem Caminhos”(1985)からは大きく変化。
 ボーカルの表現力はさらに大幅に増幅。いったいどこから声が出ているのやらよくわかりません。
 裏返しているのか、鼻に抜いているのかよくわからない強烈な高音ボイスは、ここまで来ると普通のジャズやボサノバボーカルの範囲は逸脱。
 少し変わった音階の使い方も含めて、少々エキセントリックな彼女だけの世界。
 空間を漂うような浮遊感と、怒涛のように突っ走る疾走感が交錯するボイス。
 緊張感の塊のような凄みのあるボイス。
 オールスターのバンドは少し落ち着いた演奏ながら、不動のメンバー、夫君のグルーヴの強いカッコいいピアノを中心にした名演奏。
 Manu Katchéの少々ロックっぽいドラムがこのアルバムの色合いを決めているかな?
 いずれにしても多彩な楽曲を多彩な演奏でカラフルな音。
 普通のジャズではないし、ワールドミュージックと呼ぶには国籍が見えてこないし、ポップスっぽくもあるけども少々アバンギャルドに過ぎるか。
 メンバーからすればECMあたりのヨーロピアンジャズの音になりそうだけども、温度感は高目だし、それも違う。
 ま、Maria Joaoの音と呼ぶしかないのでしょうねえ。 



posted by H.A.

【Disc Review】“Cem Caminhos” (1985) Maria João

ブログネタ
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“Cem Caminhos” (1985) Maria João
Maria João (vocal)
Carlos Martins (sax) David Gausden (bass) Carlos Vieira (drum) Mário Laginha (piano)
 
Cem Caminhos
Maria Joao
West Wind
2014-02-18
マリア ジョアン




 吉祥寺のBar Foxholeで教えてもらったポルトガル人ボーカリストの初期?作品。
 何ともジャンル分けしづらい人。とりあえずコンテンポラリージャズと呼ぶしかないかな。
 このアルバムではMy Favorite Things、Take Fiveとかもやっているし、バックもサックスカルテット、素直な4ビートも何曲かあるので、ジャズっぽい。
 だけども何かちょっと変わっています。
 かといって奇をてらったアレンジをしているわけではないし、難解でもありません。
 何とも言えない不思議な質感。スタンダードには少々飽きが来ている身にとっては新鮮でカッコいい。
 リーダーのボーカルは表現重視?の超絶技巧。
 後の作品と比べるとまだまだ普通、強烈な高音ボイスは多用していません。
 スタイルを確立する前なのだと思いますが、それでも万華鏡のような表現力。
 さらに、バンドのメンバー全員がとてつもなく上手い。
 単に早く音が動くとかではなく、これまた表現力が豊か。
 普通っぽい音で普通っぽい演奏しても何かが違う。
 おまけに凄いグルーブ感、疾走感。
 世評がどうかはわかりませんが、私にとってはほどほどに普通で、ほどほどに変わった、お気に入りのコンテンポラリージャズボーカルアルバム。



posted by H.A.
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