“Absence” (2017) Kristjan Randalu
Kristjan Randalu (piano)
Ben Monder (guitar) Markku Ounaskari (drums)
エストニアのピアニストKristjan RandaluのECMでの第一作。たぶん。
ギターはアメリカのとんがった系、ドラムはフィンランドの人のようです。
メンバーの出自の通り、東欧、北欧、西欧、米国、諸々の空気感がフュージョンする不思議系コンテンポラリージャズ。
ピアノはクラシック色が強い典型的なヨーロッパ系、端正で明度が高い音使い。
Ben Monder はあの毒気を抑えて丸いクリーントーンでジャズなギター。
ドラムは硬軟織り交ぜたうるさくない系。
ベースレスゆえの強い浮遊感。
そんなトリオで抑制的ながら複雑なビートと、不思議系のメロディ、リフの繰り返しが目立つ、少々ミニマル掛かったいかにも現代的な楽曲と演奏。
美しいピアノに絡み合う丸い音のエレキギターのシングルトーン、寄り添うようにヒタヒタとした静かなビートを刻み、時に激しく煽るドラム。
ビートを作っているのはリーダーのピアノが中心ですが、それが後ろに下がると漂うようなフリービートでのギターとドラムの絡み合い、ギターが下がると突然疾走を始めるピアノとドラム、あるいは三者揃っての今にも止まりそうなスローな浮遊から、気がつけば疾走・・・
・・・ってな感じの浮遊と疾走の交錯、三者の変幻自在の絡み合い。
Pat Metheny & Lyle Maysコンビな感じもあるのだけども、そこまでキャッチーではなく、その分クールでスタイリッシュ。
これでベタな美曲、ジワジワ~ドカーンとくる展開が二、三曲あれば一気に人気作になりそうですが、そうはしないのもいかにもクールな現代の音。
とてもクールで少し不思議な現代ジャズ。
このトリオ、近々ブレークするのではないかな?
さて・・・?
このトリオ、近々ブレークするのではないかな?
さて・・・?
posted by H.A.