吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

John_Scofield

【Disc Review】“Combo 66” (2018) John Scofield

“Combo 66” (2018) John Scofield

John Scofield (guitar)
Gerald Clayton (piano, organ) Vicente Archer (bass) Bill Stewart (drum)

COMBO 66 [CD]
JOHN SCOFIELD
VERVE
2018-09-28


 大御所ギタリストの最新作。
 4ビートを中心としたオーソドックスな現代ジャズ。
 ピアノトリオ、またはオルガントリオを背景にした、いつもの軽く歪ませたブルージー成分、ロック成分多めなジャズギター。
 全曲、あの沈んでいくようなダークで不愛想なオリジナル曲、ミディアムテンポ中心。
 私的にはあの“You're Under Arrest” (1984,1985) Miles Davisの超高速タイトル曲が強烈過ぎて、ついついそれを期待してしまうのですが、30年経ってもあれっきり、というかあれが特別だったのでしょうねえ。
 ともあれ、男臭くてヤクザな感じ、意外なところにブレークが入るいつものスタイル・・・と思っていたら、終盤にポップソングのようなキャッチーなバラードも。
 かつてのハイテンションジャズフュージョン、あるいはジャムバンドっぽさも残しつつ、心地よくバウンドする一線級のジャズバンドに、ウネウネとしたギター。
 どこか懐かし気な香りのする、かといってモダンジャズには収まらない、ロック世代以降のアメリカンな音。
 歳を重ねてもなお、何事もなかったように淡々と弾き連ねていく姿が何ともクールでカッコいいなあ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Hot” (1985) Paul Bley

“Hot” (1985) Paul Bley

Paul Bley (piano)
John Scofield (guitar) Steve Swallow (electric bass) Barry Altschul (drums)

ホット
ザ・ポール・ブレイ・グループ
SOLID/SOUL NOTE
2016-09-21


 Paul Bley のハイテンションな激しい系コンテンポラリージャズ。
 イタリアのSoul Noteから。
 同レーベルの“Tango Palace” (1983)、直前のSteeplechase 制作“Diane” (1985) Chet Baker & Paul Bleyの静謐なムードからは全く遠い、激しい系。
 奥様を含めてお友達のSteve Swallowに、叩きまくりのフリー系Barry Altschulまではいいとしても、どうもイメージの合わないブルージーなJohn Scofieldのギター。
 鋭利でクールなPaul Bleyを含めて、四人のイメージそのままが、ごった煮になったような演奏。
 Ornette Colemanのブルースから始まり、Carla Bleyナンバーにオリジナル。
 ブンブンうなるエレキベースにキッチリとリズムをキープしつつもいろんなところにアクセントが入る手数が多いドラム。
 時折のフリーな場面がアクセントとしつつも、アコースティック4ビートで進むバンド。
 が、ギターが鳴り出すと雰囲気は一変。
 グニャグニャウネウネとしたロック混ざり、ブルージー成分の強いへんてこりんなジャズギター。
 少し沈んだ感じながら攻撃的な音にはある種の凄みを感じます。
 それがカッコいいんだろうなあ。
 現代にいたるまでのカリスマなのがよくわかります。
 Paul Bleyを含めたつわものたちも何となく、ギターに合わせてオーソドックスだけども一風変わったジャズを演奏しよう・・・なんてこともないのかな?
 1980年代のオーソドックスなようで不思議感たっぷりの硬派なジャズ。




posted by H.A.

【Disc Review】“Saudades" (2004) Trio Beyond

“Saudades" (2004) Trio Beyond
Jack DeJohnette (drums) Larry Goldings (organ) John Scofield (guitar)

Saudades
Trio Beyond
Ecm Records
2006-06-06


 Tony Williams Life Timeへのオマージュバンドのライブ録音、ECMから。
 Tony Williams、Larry Young、John McLaughlinの楽曲にジャズスタンダード、ブルースその他諸々。
 が、あまりLife Timeっぽくはありません。
 ま、ギターがJohn McLaughlinとは全く違うタイプなので当然ですか。
 ハードなジャズファンクが中心ですが、John Scofieldの色合いが強いブルージーな音。
 オルガンは今日的な感じだし、Tony Williamsと比べて聞いてみると、意外にもヘビーなJack DeJohnette
 ロックなジャズのLife Timeのイメージに対して、ブルージーなジャズの空気が全体を流れています。
 冒頭はJoe Hendersonのジャズブルース。
 叩きまくるJack DeJohnetteを背景にして、例のウネウネとしたブルージーなジャズギターの怒涛のソロ。
 続くフリービートなLarry Goldingsのバラードは、ECMっぽく幻想的な音を狙った・・・わけではないのでしょう?
 続くタイトル曲は三人の共作、あるいはインプロビゼーションでのファンキーなビート。
 ハイハットの鳴りが“On The Corner”(Jun.1972) Miles Davisっぽい気もするのですが、きっと気のせいでしょう・・・
 John Scofieldのギターが前面に出るとやはりブルージーさが前面に出ます。
 どちらが過激かはさておき、スムースに音が並ぶJohn McLaughlinに対して、引っかかりながらうねるようなJohn Scofield。
 中締めに置かれた激烈なLife Time ナンバー“Spectrum”での暴れ方も、オリジナルよりも過激です。
 その他、強烈に疾走する“Seven Steps to Heaven”, 漂うバラード“I Fall in Love Too Easily”も演奏されていて、所縁の深いMiles Davis、あるいはJohn Coltraneの”Big Nick”も含めて、広くジャズジャイアンツへのオマージュの意味合いもあるのでしょうかね。
 オリジナルの平和なジャズとは全く違う激しい演奏は、Life Time的といえばそうかもしれません。
 などなどを経ながら、締めはLife Timeのオープニングテーマの激烈曲”Emergency”。
 もちろんエネルギー全開のテーマ。
 その後、4ビートに遷移しますが、叩きまくるJack DeJohnette はもちろん、John ScofieldもLarry Goldingsもブチ切れたインプロビゼーションから、激烈なリフのリフレイン~ドラムソロで幕。
 オリジナルアルバムを引っ張り出してきて久々に聞いてみましたが、激烈さは同じですが、意外にもオリジナルの方がスムースかもしれません。
 そんなこんなで、最後は1970年代初頭に戻ったような激烈なエネルギー放出型ジャズ。
 あれ?、これ、21世紀に入ったECM制作だったよねえ・・・?


 

 posted by H.A.


【Disc Review】“Second Sight” (1987) Marc Johnson

“Second Sight” (1987) Marc Johnson
Marc Johnson (bass)
Bill Frisell (guitar) John Scofield (guitar) Peter Erskine (drums)

Second Sight
Marc Johnson
Ecm Records
マーク ジョンソン


 Marc Johnson、Bass Desires第二作。
 本作も不思議系ロック系ジャズ・フュージョン。
 基本線は“Bass Desires” (1985)と同様ですが、少し落ち着いたイメージ。
 ゆったりとしたビートの曲が印象に残ることも大きいのでしょう。
 ダークで妖しいムードのロックから明るいロックンロール、ハイテンションな4ビート、超スローテンポのバラード、アバンギャルドも少々、など、本作も多種多様。
 たとえECMっぽくなくとも、ロッカバラードはカッコいいのですが、いかにもアメリカンなロックンロールな演奏にはちょっと引いてしまいます。
 やはり、このメンバーだとハイテンポ、ハイテンションな4ビートが一番カッコいいのでしょう。
 そんな曲もいくつか。
 リーダーのベース、ドラムもそれが一番カッコいいように思います。
 そんな時のBill Frisellはディストーションかけて暴れまくるんですが・・・
 あるいは、超スローテンポのバラード、スペーシーで浮遊感の強い演奏もカッコいい。
 Bill Frisellの真骨頂でしょうが、意外にもJohn Scofieldもいい感じ。
 全体を眺めると、“Bass Desires” (1985)と比べて、こちらのアルバムの方がビート感がこなれて自由度が増し、インタープレーも洗練されてきているようにも思います。
 このバンド、この作品で終了したようですが、もう少し続けばもっと凄い作品ができていたようにも思います。
 残念。




posted by H.A.

【Disc Review】“Bass Desires” (1985) Marc Johnson

“Bass Desires” (1985) Marc Johnson
Marc Johnson (bass)
Bill Frisell (guitar, guitar synthesizer) John Scofield (guitar) Peter Erskine (drums)

Bass Desires
Marc Johnson
Ecm Records
マーク ジョンソン


 Marc Johnson、人気ギタリスト二名を従えたアルバム。
 同じくPeter Erskineとのコンビでの“Current Events” (1985) John Abercrombieが同時期、以降もギタリストを交えたアルバムが多く、ギターがよほどのお気に入りなのでしょう。
 何でもできそうなメンバーですが、ジャズ度は低め、ロックの色合いの方が強いフュージョンのイメージ。
 Pat Metheny、John Abercrombieのこの時代の諸作も同じ空気感はありました。
 そういう時代だったのでしょうし、Marc Johnsonの音楽の本来の色合いでもあるのでしょう。
 が、さすがにECM。少々の毒気。
 手堅いながら推進力の強いビートを背景に二人のギターが暴れまくり。
 John Scofieldはいつもながらのブルージーなギターですが、Bill Frisellは変幻自在、過激モードもしばしば。
 結果、全体のイメージが定まらない感もあるのですが、バリエーションに富んでいていんじゃない、といった見方もあるのでしょう。
 4ビート、8ビート、ルバートでのバラード。
 明るめのロックから、激しいインプロビゼーション、浮遊感の強いフリー、などなど。
 Coltraneの“Resolution”含めて人気曲が入ったアナログA面の方が人気なのかもしれませんが、私的には少々地味ながらインタープレー色が強いB面の方が好み。
 Marc Johnsonのこの種の作品、いくつもありますが、全て不思議なギターアルバムです。




posted by H.A.

【Disc Review】 “I Can See Your House from Here” (1993) Pat Metheny, John Scofield

“I Can See Your House from Here” (1993) Pat Metheny, John Scofield
John Scofield (guitars) Pat Metheny (guitars, guitar synthesizer)
Steve Swallow (bass) Bill Stewart (drums)

I Can See Your House From Here
John Scofield
Blue Note Records
1994-03-23


 人気ギタリスト二人の共演作。
 ダークで沈んだイメージのJohn Scofieldと、軽やかで明るいイメージのPat Methenyのギター、楽曲。
 全体を眺めると、当時のJohn Scofieldの音のイメージ、ブルージーで重めのフュージョンの印象が強い作品。
 それだけJohn Scofieldの音の支配力が強くてPat Methenyが合わせに行ったイメージ。 
 半数はPat Methenyの曲ですが、Patもそんなブルース~ロック~フュージョンな感じを楽しんで演奏しているイメージでしょうかね。
 Pat Metheny Groupの音、あるいはアコースティック4ビートなジャズを期待すると拍子抜けしてしまいそうですが、John Scofield、Pat Methenyのフレージングや音作りの違いを楽しむにはいい作品なのでしょう。
 John Scofieldの少し歪ませたヤクザな感じのブルース寄りギターと、Pat Methenyのクリーントーンの爽やか系ギター。
 どちらも個性的ですが、善し悪し、好み云々はさておき、強い印象を残すのはJohn Scofieldなのかもしれません。
 あるいは、Pat Metheny のギターはさまざまな背景に乗るけとも、John Scofieldのギターは明度の高い曲にはうまく乗ってこない・・・なんてこともあるのかもしれません。
 などど、つまらないことも考えさせられてしまう、面白いアルバムですねえ。
 Pat Methenyとしては、”Letter from Home”(1989)、“The Road to You”(1991)で一段落ついて、また、ECMとの契約が終わって、“Song X” (1985)、“Question and Answer” (Dec.1989)などの試行?気分転換?が続いているところ。
 次の展開に向けた試行3、ととらえられなくもないか・・・?
 次はフュージョン~スムースジャズの”We Live Here”(1995)・・・
 やはり直接的な関係はないのかな?さて・・・?

※上がJohn Scofield、下がPat Methenyの曲。いかにもな感じが面白いなあ。



posted by H.A.
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