“Layin' in the Cut” (2000) James Carter
James Carter (saxophones)
Jef Lee Johnson, Marc Ribot (electric guitar) Jamaaladeen Tacuma (electric bass) G. Calvin Weston (drums)
ジェームス カーター
James Carter、この前作“Chasin' the Gypsy” (2000)から一転して真っ黒けなファンクの一作。
James Carter、この前作“Chasin' the Gypsy” (2000)から一転して真っ黒けなファンクの一作。
Jamaaladeen Tacumaの繰り出すどヘビーなファンクビートをバックにしたドスの効いたファンクジャズ。
このバンドのメンツがその世界でどのくらい凄い人なのかは情報を持っていないのですが、まあ、ただ事ではないド迫力の音。
ドスの効いたJames Carterのサックスに輪をかけたようなドスの効いたファンク。
ヘビーなビートを叩き出すベースとドラムに、ロックでもジャズでもないカッコいいカッティングに歪んだサウンドのズルズルグチョグチョインプロビゼーションのギター。
さすがにこうなると、激しくてもどことなくノスタルジックでエレガントなJames Carterではありません。
ちょっと怖いというか、地下から響いてきそうな音、あるいは激走超大型タンクローリー、ってな感じ。
フリーキーな音、最初から最後まで超過激に吹き倒しまくるサックスは、とてもヤクザな感じのバンドサウンドにピッタリ。
アコースティック4ビートでここまで吹くとちょっとやり過ぎ感もあるのだけども、このバンドサウンドにサックスを乗せるとすればこれしかないでしょう。
多くのJames Carterのオリジナル曲に、一部がギタリストJef Lee Johnsonの曲。
これまたド迫力のファンク曲が揃っています。いかにも不良な音。
聞いている方の体温が上がってしまいそうな凄まじさ。
素直なアコースティック4ビートジャズではないし、ファンクでもなし。
この手の音楽ってジャズファンからもファンクファンからも敬遠されるのでしょうかね?
私的には“JC on the Set” (1993)と並ぶお気に入りのJames Carter。
ジャズとしても聞いても、おそらくファンクとして聞いても凄いアルバム。
名作だと思うけどなあ。
posted by H.A.