吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Jack_DeJohnette

【Disc Review】“Saudades" (2004) Trio Beyond

“Saudades" (2004) Trio Beyond
Jack DeJohnette (drums) Larry Goldings (organ) John Scofield (guitar)

Saudades
Trio Beyond
Ecm Records
2006-06-06


 Tony Williams Life Timeへのオマージュバンドのライブ録音、ECMから。
 Tony Williams、Larry Young、John McLaughlinの楽曲にジャズスタンダード、ブルースその他諸々。
 が、あまりLife Timeっぽくはありません。
 ま、ギターがJohn McLaughlinとは全く違うタイプなので当然ですか。
 ハードなジャズファンクが中心ですが、John Scofieldの色合いが強いブルージーな音。
 オルガンは今日的な感じだし、Tony Williamsと比べて聞いてみると、意外にもヘビーなJack DeJohnette
 ロックなジャズのLife Timeのイメージに対して、ブルージーなジャズの空気が全体を流れています。
 冒頭はJoe Hendersonのジャズブルース。
 叩きまくるJack DeJohnetteを背景にして、例のウネウネとしたブルージーなジャズギターの怒涛のソロ。
 続くフリービートなLarry Goldingsのバラードは、ECMっぽく幻想的な音を狙った・・・わけではないのでしょう?
 続くタイトル曲は三人の共作、あるいはインプロビゼーションでのファンキーなビート。
 ハイハットの鳴りが“On The Corner”(Jun.1972) Miles Davisっぽい気もするのですが、きっと気のせいでしょう・・・
 John Scofieldのギターが前面に出るとやはりブルージーさが前面に出ます。
 どちらが過激かはさておき、スムースに音が並ぶJohn McLaughlinに対して、引っかかりながらうねるようなJohn Scofield。
 中締めに置かれた激烈なLife Time ナンバー“Spectrum”での暴れ方も、オリジナルよりも過激です。
 その他、強烈に疾走する“Seven Steps to Heaven”, 漂うバラード“I Fall in Love Too Easily”も演奏されていて、所縁の深いMiles Davis、あるいはJohn Coltraneの”Big Nick”も含めて、広くジャズジャイアンツへのオマージュの意味合いもあるのでしょうかね。
 オリジナルの平和なジャズとは全く違う激しい演奏は、Life Time的といえばそうかもしれません。
 などなどを経ながら、締めはLife Timeのオープニングテーマの激烈曲”Emergency”。
 もちろんエネルギー全開のテーマ。
 その後、4ビートに遷移しますが、叩きまくるJack DeJohnette はもちろん、John ScofieldもLarry Goldingsもブチ切れたインプロビゼーションから、激烈なリフのリフレイン~ドラムソロで幕。
 オリジナルアルバムを引っ張り出してきて久々に聞いてみましたが、激烈さは同じですが、意外にもオリジナルの方がスムースかもしれません。
 そんなこんなで、最後は1970年代初頭に戻ったような激烈なエネルギー放出型ジャズ。
 あれ?、これ、21世紀に入ったECM制作だったよねえ・・・?


 

 posted by H.A.


【Disc Review】“To Be Continued” (1981) Terje Rypdal / Miroslav Vitous / Jack DeJohnette

“To Be Continued” (1981) Terje Rypdal / Miroslav Vitous / Jack DeJohnette
Terje Rypdal (Electric Guitar, Flute) Miroslav Vitous (Acoustic Bass, Electric Bass, Piano) Jack DeJohnette (Drums, Voice)

To Be Continued
Terje Rypdal
Ecm Import
ミロスラフ・ビトウス
テリエ・リピダル  
ジャック・ディジョネット



 凄まじい“Terje Rypdal/MiroslavVitous/Jack DeJohnette” (1978)の続編。
 同じメンバー、普通の「ギタートリオ」なのですが、そう書くと違和感のある凄まじいバンド。
 前作と同様の質感ですが、穏やかな音と過激な音が交錯するメリハリの強い展開。
 スペーシーなシンセサイザーを背景として、ベースとギターが自由に暴れ、ドラムがひたすらビートを出すスタイルは同様。
 フリーで激しい演奏ながら、なぜか静謐なムードも同様。
 が、前作のような全編が音の洪水・・・ではなくて、間がある演奏、激烈ロック~ファンク、4ビート、激烈系フリージャズ、など曲ごとに変わる表情。
 心なしかTerje Rypdalが少々抑え目で、Miroslav Vitousの激しい音が目立つようにも感じます。
 ともあれ、Jack DeJohnetteは本作でも静かにヒタヒタと叩きまくり。
 この人にしかできないと思うドラミング。
 派手で激烈な演奏がある分、かえって前作よりも過激なイメージが強いのかもしれません。
 が、曲別に見れば、カッコいいジャズ、カッコいいファンク、妙にセンチメンタルなメロディなどなど、バラエティに富んだ激烈系コンテンポラリージャズ。
 本作もとてもカッコいいのですが、to be continuedはなく、このバンドはこれが最後。
 ECMでよくある二作でバンド変更の流れですが、少々残念な気もします。
 あるいは、この種の激烈系な音楽が流行らなくなったのかもしれません・・・




posted by H.A.

【Disc Review】“Terje Rypdal/Miroslav Vitous/Jack DeJohnette” (1978) Terje Rypdal, Miroslav Vitous, Jack DeJohnette

“Terje Rypdal/Miroslav Vitous/Jack DeJohnette” (1978) Terje Rypdal, Miroslav Vitous, Jack DeJohnette
Terje Rypdal (Guitar, Guitar Synthesizer, Organ) Miroslav Vitous (Double Bass, Electric Piano) Jack DeJohnette (Drums)

Rypdal/vitous/dejohnette
Terje &miroslav V Rypdal
Ecm
ミロスラフ・ビトウス
テリエ・リピダル  
ジャック・ディジョネット

 凄いメンツのギタートリオ。
 ギターがプログレッシブロック系Terje Rypdal。
 強烈な推進力のベースとドラムMiroslav Vitous、Jack DeJohnette。
 これは格闘技になるしかなさそうですが、その通りの演奏。
 同年にJack DeJohnette参加、激しい系の名作ギタートリオ“Batik” (Jan.1978) Ralph Townerがありますが、全く違う音楽ながら、それに近いハイテンション。
 激しい演奏なのですが、なぜか静謐な凄み。
 誰がリーダーかは分かりません。
 楽曲からすればTerje Rypdalかもしれませんが、三者が一体となったような凄み。
 冒頭からヒタヒタと迫ってくるようなビート、妖しいアルコに電子音、ズルズルグチョグチョギター。
 三者三様に好き勝手にやっているようで一体となって押し寄せてくるような緊迫感。
 大きな音を出すわけではなく、静かに淡々とビートを刻み続けるドラムの凄み。
 続くビートの定まらない妖しげなバラードになっても緊迫感、高揚感は消えません。
 ドラマチックなアルコ、時には激しいピチカートのベースに、あちこちに飛びまくる歪んだギター、スペーシーな背景を作るシンセサイザーと静かにビートを刻み続けるドラム。
 これだけで十分、おなかいっぱいですが、まだまだこれでもかこれでもかと続きます。
 楽曲はありますが、インプロビゼーション中心の抽象的な音楽です。
 展開は全く読めません。
 大きな音を出すわけではありません。
 抽象的で難しい音楽かもしれませんが、それでここまで違和感なくスルッと聞けてしまうモノは希少。
 フリーなようでうるさくない、軽快なビートが大きいのでしょう。
 Jack DeJohnetteでなければこの演奏は無理でしょう。
 “First Meeting” (1979) Miroslav VitousのJon Christensenと比べると違いは明白。
 “Batik” (Jan.1978) Ralph Townerや“1969Miles”(1969) Miles Davis以上の名演かもしれません。
 フリージャズも歪んだギターも苦手ですが、これはいけます。
 同じメンバーでもこの演奏をもう一度再現しようとしても難しいのでは?
 そんなことも思わせる、凄いメンバーでの凄い演奏集。




posted by H.A.


【Disc Review】“Parallel Realities Live...” (1990) Jack DeJohnette

“Parallel Realities Live...” (1990) Jack DeJohnette
Jack DeJohnette (drums)
Pat Metheny (guitars) Herbie Hancock (piano, keyboards) Dave Holland (bass)

Parallel Realities Live (2cd) [Import]
Parallel Realities Live (2cd) [Import]
ジャック ディジョネット


 Jack DeJohnetteのスーパーセッション、ライブ録音。
 これはブートレッグですね。が、音はまずまず、演奏は強烈。
 “Parallel Realities” (1990)はちょっと不思議なフュージョンミュージックでしたが、Dave Hollandを加えたライブの本作は凄まじい演奏集。
 叩きまくり、弾きまくり。
 初期エレクトリック・マイルスのベース、ドラムにPat Metheny、Herbie Hancock。
 “Live At The Fillmore East” (Mar.1970) Miles Davisなどのテンション、凄みはないにせよ、強烈なハードジャズ~フュージョン。
 冒頭からずーっとドラムソロのようなビートに、ウォーキングだけでも強烈なボコボコベース。凄まじい4ビート。
 Pat Methenyはブチ切れまくり、Herbie Hancockも超ハイテンション。
 Herbieはブチ切れながらも一線を超えないというか、端正なんですねえ。
 文句なしの演奏ですが、MilesがChick Coreaを欲した理由が見えてきたりして・・・
 以降は少々平和なフュージョンやらOrnetteナンバーやら、各人のナンバーやら。
 演奏のテンションは少し落ちますが、それでもエキサイティングな演奏が続きます。
 半数ぐらいが4ビートでのハードジャズ。
 工夫を凝らしたフュージョンもいいですが、ハードでブチ切れた4ビートだけだと懐古趣味になっちゃうんでしょうかね。
 このメンバーの演奏力をもってすれば、それがカッコいいと思うんだけどなあ。 



posted by H.A.

【Disc Review】“Parallel Realities” (1990) Jack DeJohnette

“Parallel Realities” (1990) Jack DeJohnette
Jack DeJohnette (drums, keyboard bass)
Pat Metheny (guitars, synclavier, keyboard bass) Herbie Hancock (piano, keyboards)

Parallel Realities
Jack Dejohnette
Mca
ジャック ディジョネット


 Jack DeJohnetteのスーパーセッション。
 これは強烈な音楽かと思いきや、意外にもちょっと派手目のフュージョンミュージック。
 複雑な構成、3人とも弾きまくり、叩きまくりなんだけども、肝心のビート感がちょっと重い感じでしょうかねえ。
 ま、無理やり入れた感のあるベースの印象もあるし、あの時代のフュージョンの雰囲気と言えばその通りなのかも。
 ともあれ、Pat Methenyのギターは完成された音使い。カッコいいソロの連発。
 Herbie Hancockがフィーチャーされる場面は少な目かもしれませんが、いったん弾きだすとさすがな鍵盤捌き。
 ベースレスでドラムとのDuoっぽいインタープレーの部分などは、他の人にはマネはできなさそうなカッコよさ。
 さておき、この人たちの真骨頂は“Parallel Realities Live...” (1990) で聞くとしましょう。 




posted by H.A.

【Disc Review】“New Directions in Europe” (Jun, 1979) Jack DeJohnette

“New Directions in Europe” (Jun, 1979) Jack DeJohnette
Jack DeJohnette (drums, piano)
John Abercrombie (guitar, mandolin) Lester Bowie (trumpet) Eddie Gómez (bass)

In Europe
Universal Music LLC
2000-11-16
ジャック ディジョネット

 Jack DeJohnetteのスーパーバンド、ライブアルバム。
 最初から最後までぶっ飛ばすリズム隊、Abercrombie。特に終盤のAbercrombieの凄まじさ。
 それに対して、Lester Bowieの活躍場面が少々断片的な印象。果たして・・・?
 さてこのバンド、さまざまな意見はあるのでしょうが、私的にはLester Bowieをもっともっと前面にフィーチャーすればすごいバンドだったのに、合わなかったのかなあ・・・ってな感想。
 前のバンド含めて、ホントにMilesのDirectionsみたいなことやりたかったのでは?・・・ってな妄想。
 ここで録音が途切れてしまうのは残念。
 なお、このBill Evans所縁のリズム隊コンビは、同時期の“Batik”(1978) Ralph Townerにて、Dave Hollandも真っ青な凄まじい演奏を残しています。
 John Abercrombie視点では“Arcade” (Dec.1978) と“John Abercrombie Quartet”(Nov.1979)の間。
 このバンドでは、ここでも前半は少しくぐもった音(マンドリン?)を使っています。
 でもフレーズは上記リーダーアルバムと同様に、すっかりサイケではない音使い。ハイテンションな終盤ではブチ切れていますが。
 やはり変わったんじゃないかなあ・・・。

※音源がないので、代わりにLester Bowieの雄姿を。


posted by H.A.

【Disc Review】“New Directions” (Jun.1978) Jack DeJohnette

“New Directions” (Jun.1978) Jack DeJohnette
Jack DeJohnette (drums, piano)
John Abercrombie (guitar, mandolin) Lester Bowie (trumpet) Eddie Gómez (bass)

New Directions
Jack De Johnette
Ecm Import
2000-08-15
ジャック ディジョネット

 Jack DeJohnetteのスーパーバンド。
 端正なトランペット、強烈なリズム隊。
 が、John Abercrombieのふわふわと漂う妙にくぐもったギター?の音。
 オーディオの右チャンネルの故障かも・・・あるいはまだサイケから脱していなかったのか・・・冒頭曲でそう思っていると、だんだんとギターの輪郭がはっきりしてきます。
 ギターではなくてマンドリンだったのかあ・・・? などなど、楽器の違いも含めて、まだサイケ、フレーズもロック的なものも混ざりつつも、全体的には後年のAbercrombieの成分多し。
 やはりここらでは既に変わっているのでしょうかね?どうでしょう?
 さておき、明瞭で潔いトランペットと、スモーキーというよりくぐもったギター?の対比、
 重量級のリズムの強烈な推進力、
 Jackがピアノを弾くバラードはトランペットもギターも絶品、 
 などなど、変わりものながら面白いバンド。
 ところで”Directions”とはあのMilesバンド、ライブでの激烈なスタートチューン、Joe Zawinulの曲名由来なのでしょうかね?




posted by H.A.
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