吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Free_Jazz

【Disc Review】“The Third Decade” (1994) The Art Ensemble of Chicago

“The Third Decade” (1994) The Art Ensemble of Chicago

Lester Bowie (trumpet, fluegelhorn)
Joseph Jarman (saxophones, clarinets, percussion, synthesizer) Roscoe Mitchell (saxophones, clarinets, flute, percussion) Malachi Favors Maghostut (bass, percussion) Don Moye (drums, percussion)

Third Decade
Art Ensemble Of Chicago
Ecm Import
2000-09-12


 The Art Ensemble of Chicago、ライブ録音を挿んでECMでのスタジオ録音第三作。
 本作も摩訶不思議な音がてんこ盛り、でも穏やかな音が中心。
 冒頭はスペーシーなシンセサイザーの響きと穏やかな木管楽器のアンサンブル。
 続くは明るい色合いのファンクチューン。
 さらにはノスタルジック風味のジャズバラード。
 いろんな不思議な音が飛び交い、ぶっ飛んでいくような、ぶっ壊れていくようなムードを醸し出しつつも、落ち着いたところに納まっていくアンサンブル。
 後半に入ると、鐘の音を中心とした摩訶不思議なアンサンブルが入り、それらしくなりますが、続くはBlue Noteっぽささえも漂うようなバップチューン。
 キリッとしたウォーキングベースに整然としたソロ回し。
 それなりによじれた感じではあるのですが、その普通のジャズ感が逆に摩訶不思議。
 締めはようやく登場、アフリカンなパーカッション群に導かれた、怒涛のコレクティブフリーインプロビゼーション。
 激烈で沈痛な面持ち。
 そこに至るまでの明るさを想い出すと、これまた摩訶不思議。
 ファンタジックで明るくて穏やか・・・、って感じには落ち着かない、Art Ensemble of Chicagoワールド。
 摩訶不思議。




posted by H.A.


【Disc Review】“Full Force” (1980) The Art Ensemble of Chicago

“Full Force” (1980) The Art Ensemble of Chicago

Lester Bowie (trumpet, celeste, bass drum)
Joseph Jarman (saxophone, clarinet, percussion, vocal) Roscoe Mitchell (saxophone, clarinet, flute, percussion) Malachi Favors (double bass, percussion, melodica) Don Moye (drums, percussion, vocal)

Full Force: Touchstones Series (Dig)
Art Ensemble Of Chicago
Ecm Records
2008-10-28


 The Art Ensemble of Chicago、ECMでの第二作。
 “Nice Guys” (1978)のイメージを踏襲、フリージャズ・・・では括れない、不思議感たっぷりのブラックミュージック・・・でも括れそうにはない、摩訶不思議なジャズ。
 冒頭は漂うようにさまざまな音が絡み合うフリーインプロビゼーションが続く事10分、強いビートが入るとアフリカなエスニック色たっぷりの怒涛のジャズ。
 “Live Evil”(1970)あたりのMiles Davisと“Live at the Village Vanguard Again!” (May.1966) あたりのJohn Coltraneが共演しているように錯覚してしまいそうになる場面もちらほら、そんな激しい系。
 続いてCharlie Mingus風ジャズに、Ornette Coleman風疾走ジャズ・・・いや、もっと激しく複雑。
 怒涛のビートと沈痛なサックス、触ると血しぶきが飛びそうな切れ味のトランペットがかっ飛んでいく凄まじい演奏。
 そして最後に収められたタイトル曲は、フリーなコレクティブインプロビゼーション、クールなミディアムテンポの4ビート、アフリカンエスニックなフリージャズが交錯します。
 自由な即興演奏なようで、おそらくは計算し尽くされたアンサンブルが中心なのでしょう。
 いろんな時代のジャズ、アフリカまでも含めたブラックミュージックのショーケースのようでもあるし、激情と不満をエネルギーと面に放出しているようでもあるし、どこか醒めたクールネスが漂っているようでもあるし・・・
 クールな感じがするのは、このバンドにもECMマジックがかかっているのでしょうね。
 難解さはなし、でも複雑怪奇で摩訶不思議、それでいてクールな感じがカッコいいジャズ。




posted by H.A.

【Disc Review】“Nice Guys” (1978) The Art Ensemble of Chicago

“Nice Guys” (1978) The Art Ensemble of Chicago

Lester Bowie (trumpet, celeste, bass drum)
Malachi Favors Maghostut (bass, percussion, melodica) Joseph Jarman (saxophones, clarinets, percussion, vocal) Roscoe Mitchell (saxophones, clarinets, flute, percussion) Don Moye (drums, percussion, vocal)

Nice Guys
Art Ensemble of Chicago
Ecm Records
1994-06-14


 The Art Ensemble of Chicago、ECMでの第一作。
 フリー、トラディショナル、ブルース、ゴスペル、スピリチュアル、アフリカン、演劇?、その他諸々が混ざり合い、交錯するジャズ。
 Lester BowieとしてもECMへの参画を始めた時期、“Divine Love” (1978) Leo Wadada Smith、“New Directions” (1978) Jack DeJohnetteに近い時期の制作のようですが、それらとは全く違うテイスト。
 複雑で摩訶不思議なThe Art Ensemble of Chicagoの世界。
 冒頭はゆったりとしたフリービート、沈痛なジャズがスピリチュアルでユーモラスな歌モノに突然変異し交錯する、不思議感たっぷりな演奏。
 続いてプリミティブな笛系とパーカッション、Voiceが絡み合う、静かでアフリカンなコレクティブインプロビゼーション風からお祭りビートへの11分超。
 さらに疾走する4ビートのフリージャズ、摩訶不思議なフリージャズ、締めはミュートからオープン、クールなトランペットが鳴り続けるミディアム4ビートから、ハイテンションな高速ジャズの怒涛のエンディング。
 全く色合いの違う演奏が並びますが、個々の楽曲にそれぞれ意味があって、さらに全体が構成されているのだろうと思います。
 ブラックミュージックを俯瞰して云々、なのだろうと思いますが、何ともいえない複雑で屈折した感じがします。
 その得体の知れない不思議なムードに浸るか、メッセージを解きほぐしにかかるか、怒涛のインプロビゼーションを楽しむか。
 いずれにしても、過激で凄い演奏が揃った不思議なジャズ。
 さらにECMの透明度が高く冷たい色合いが混ざり合って、スッキリとした感じのフリー系ジャズ、そんな感じがよろしいのでは。




posted by H.A.


【Disc Review】“Free Jazz: A Collective Improvisation” (1960) Ornette Coleman

“Free Jazz: A Collective Improvisation” (1960) Ornette Coleman

Ornette Coleman (alto saxophone) Don Cherry (pocket trumpet) Scott LaFaro (bass) Billy Higgins (drums)
Eric Dolphy (bass clarinet) Freddie Hubbard (trumpet) Charlie Haden (bass) Ed Blackwell (drums)



 Ornette Coleman、世紀の問題作。
 ピアノレス二管カルテット二隊での同時演奏、全一曲。
 大人数、二つのバンドが同時に音を出しているが故の混沌感はありますが、バラバラに演奏している訳ではなく、テーマを含めて要所でしっかりと合奏し、リズム隊は定常な4ビートを刻み続けます。
 モダンジャズの王道スタイル、オーダーに従って一人がフロントに立ち、徐々に他のメンバーが音を加えていく展開。
 それも無秩序ではなく、ソロ奏者の音に合わせるように他のメンバーのインプロビゼーションが加わっていきます。
 このスタイルを踏襲した“Ascension” (1965) John Coltraneは絶叫系も交錯しますが、本作はあくまで調性を維持したジャズな音。
 そんな中でベースが激しく動き続け、Eric Dolphyが爆発し、Ornette Colemanは明後日の方向に飛んでいきます。
 混沌の場面はわずか、むしろ淡々と音楽は進んでいきます。
 ソロのオーダーが順次廻り、終盤はScott LaFaroとCharlie Hadenの長尺なバトルを経て、ドラム二人のソロからテーマで幕、といった律儀な流れ。
 全部合わせて、自由な即興演奏というよりはキチンと構成された音楽。
 4ビートを二つのバンドで同時に進行させた上で、ソリストのオーダーは決めておいて、そこにコレクティブインプロビゼーションを加えていこう、ってな感じでしょうか。
 フロントに立つ人に留意して聞いていくと、違和感のないジャズに聞こえなくもないのですが、さてどうでしょう。
 いずれにしても強烈なチャレンジ、いろんな意味でぶっ飛んでいます。




posted by H.A.

【Disc Review】‎”White” (2016) Marc Sinan, Oğuz Büyükberber

‎”White” (2016) Marc Sinan, Oğuz Büyükberber

Marc Sinan (Guitar, Electronics) Oğuz Büyükberber (Clarinet, Bass Clarinet, Electronics)

White
Marc Sinan
Ecm
2018-05-18

 トルコ、アルメニアをルーツとするギタリストMarc Sinanとトルコの管楽器奏者Oğuz BüyükberberのDuo。
 Marc Sinan は“Fasıl” (Mar.2008) でアコースティックギターでヨーロッパ寄りな音楽をやっていた人。
 本作でもエスニック色はあまり強くない、静かでフリー色の強い不思議な音楽。
 定まらないビートとコードの中のエレキギターと電子音、クラリネットの絡み合い。
 ギターはクリーントーンながら1970年代サイケを想い起こすような音使い、クラリネットは艶やかで朗々としつつも不思議な音階。
 フリーなインプロビゼーションばかりではなく、合奏の場面もありますが、不思議なメロディ、そして気がつけばまた強烈な浮遊と淡い混沌の中。
 ときおり現れる祈りのようなヴォイスが醸し出す敬虔なムード、電子音の宇宙的なムード、さらに突然現れるディストーションの掛かったギターの強烈な音・・・
 深刻で沈痛な面持ちと、何が出てくるのか、どこにたどり着くのか全く予想できない不安感。
 そして極めて透明度の高い美しい音。
 美しいだけにかえって不思議感、不安感120%。
 強烈な非日常へと誘う、摩訶不思議なトリップミュージック。




posted by H.A.

【Disc Review】“Olu Iwa” (1986) Cecil Taylor

“Olu Iwa” (1986) Cecil Taylor

Cecil Taylor (piano)
William Parker (bass) Steve McCall (drums) 
Thurman Barker (marimba, percussion) Earl McIntyre (trombone) Peter Brötzmann (tenor saxophone, tárogató) Frank Wright (tenor saxophone)

Olu Iwa
Cecil Taylor
Soul Note Records
1994-06-20


 Cecil Taylor、1986年のピアノトリオにマリンバのカルテット、さらに三管を加えた編成の2ステージのライブ録音、イタリアのSoul Noteから。
 まずは管入り編成でのステージ。
 アンサンブルでの陰鬱なテーマ提示、ベースのアルコでのインプロビゼーション、静かに妖しく始まる宴、いや、格闘技戦。
 再びテーマらしきアンサンブルの後、ピアノトリオとマリンバの超高速バトル開始。
 凄まじい、ホントに凄まじい演奏。
 管楽器だと激烈・沈痛・陰鬱になりそうなところ、マリンバの柔らかな響きも相まって静かでクールにも響く、超絶な疾走。
 抜きつ差されつ、どちらが先行するともない凄まじいチェイスが続くこと十数分。
 ピアノがマリンバを力でねじ伏せ独走した後、少し音量とスピードを落としてトロンボーンに選手交代。
 さらに加わる魂の叫び系の激情サックス。
 やはり激烈・沈痛・陰鬱。
 全部まとめて叩き潰してやるぅ、ってなピアノ。
 断末魔のようなサックスの叫び。
 最後はテンポを落として儀式のようなのたうちから、呪文のようなヴォイスの中で静かに幕。
 いやはや何とも・・・
 前日のステージはホーンを排したカルテット。
 ピアノトリオで静かに始まりつつも、あっという間の加速、気がつけば怒涛の中。
 中盤から満を持したようにマリンバとのバトル勃発。
 菅入り編成でのステージにも増して激しいピアノ、必死で対抗するマリンバ。
 いつ果てるとも知れない戦いの後、マリンバが力尽きたか、おとなしくなった最終五分ぐらい、ピアノの雄叫びのカタルシス。
 もー、なんなんでしょ、この人たち。
 畏れ入りました。

※別のバンドでの演奏から。


posted by H.A.

【Disc Review】“For Olim” (1986) Cecil Taylor

“For Olim” (1986) Cecil Taylor

Cecil Taylor (piano)

For Olim
Cecil Taylor
Soul Note Records
1993-09-11


 Cecil Taylor、1986年のソロピアノ、コンボでの“Olu Iwa” (1986)に先立つ日のステージ、ライブ録音、イタリアのSoul Noteから。
 15分を超えるタイトル曲と短めな演奏7曲とクレジットされていますが、少々のブレークを挿みつつも全一曲のように演奏は続いていきます。
 冒頭、静かに断片的に音を置いていくシーンからスタート。
 どの方向に動くか探っているようにも、鍵盤と戯れているようにも聞こえます。
 しばしばの間断を挿みつつの短いパッセージの繰り返し、不規則で断片的に形を変えるパルスのような動き。
 徐々にスピードが上がるにつれて音の断片が集まっていき、気がつけば何かが崩れ落ちてくるような、あるいは舞い上がっていくような高音の嵐。
 激しい動きの高音と叩きつけるような不協和音、低音のアンサンブルで一曲目は幕。
 その流れをそのまま引き継いだ二曲目。
 さらに上がるテンションとスピード・・・
 わずかな時間、哀し気なバラードのメロディが奏でられるパートを経て、再び始まる疾走と連打・・・
 コンボでは他の音と混ざって聞こえてこなかったピアノの動きの詳細がよく見えてきます。
 短い周期での瞬断とフレーズの変化は、不規則に打ち寄せる波のようでもあるし、感情の起伏、あるいは鼓動のようにも聞こえます。
 そして方向を見定めたかのように始まる疾走、怒涛・・・
 コンボでの凄まじいエネルギー放出とはまた違った、生々しいCecil Taylorサウンド。




posted by H.A.

【Disc Review】“Winged Serpent” (1984) Cecil Taylor

“Winged Serpent” (1984) Cecil Taylor

Cecil Taylor (piano, vocals)
William Parker (bass, vocals) Rashid Bakr (drums, vocals) Andre Martinez (drums, percussion, vocals)
Enrico Rava, Tomasz Stanko (trumpet, vocals) Jimmy Lyons (alto saxophone, vocals) Frank Wright (tenor saxophone, vocals) John Tchicai (tenor saxophone, bass clarinet, vocals) Gunter Hampel (baritone saxophone, bass clarinet, vocals) Karen Borca (bassoon, vocals)
 Cecil Taylor、1984年の大型コンボ作品、イタリアのSoul Noteから。
 ピアノトリオにホーン7名。
 トランペットにヨーロッパのスタイリスト、ECMのスターEnrico Rava, Tomasz Stanko
 もちろん音楽はCecil Taylorのそれですが、大人数ゆえ決め事が多かったのでしょう、他の諸作よりもアンサンブルが多い演奏。
 テーマを決めた後もときおり顔を出すホーンのアンサンブル、ドラムとベースも定常なビートを出している場面が多い感じでしょうか。
 キッチリ楽曲を演奏している感は十分、静かな場面もあります。
 が、突っ走り転げまわるピアノはいつも通り、タガが外れるとフロントに立つホーン陣は入りつ混ざりつの凄まじいコレクティブインプロビゼーション。
 キッチリとオーダーに従い、役割分担もされているようですが、ぶっ飛びつつのソロ回し、そして他のメンバーが背後あるいは前面に出ての咆哮、絶叫。
 大人数の分だけ、いつもにも増して大音量。
 沈痛・陰鬱なテーマ、サックスの絶叫などなど含めて、緊張感の塊のような音が怒涛のように押し寄せてきます。
 さらにはアフリカンなパーカッションと妖しい祝祭ヴォイスなどなど、もう何がなんだか・・・
 Enrico RavaTomasz Stankoの掛け合いなんて場面もあり、とてもカッコいいのですが、激しい音に気を取られているうちにあれよあれよと・・・
 ハードです。
 とても。
 もっとフリーなCecil Taylor諸作よりも、こちらの方が怖い。
 この怒涛のようなエネルギー放射を浴び続けると、別の何かに生まれ変われるかも・・・




posted by H.A.


【Disc Review】“Historic Concerts” (1979) Max Roach and Cecil Taylor

“Historic Concerts” (1979) Max Roach and Cecil Taylor

Max Roach (drums) Cecil Taylor (piano) 

Historic Concerts
Max Roach
Soul Note Records
1994-06-15


 モダンジャズの大御所Max Roachとフリージャズの大御所Cecil TaylorのDuo、ライブ録音、イタリアのSoul Noteから。
 モダンジャズではなく、激しい系フリージャズ。
 まずまず静かなドラム、ピアノのソロ演奏からスタート、経つこと十数分、そこから怒涛のDuoがスタートします。
 各四十分の二つのパート。
 テーマらしきパートを経てビートが入ると、激しい打撃音と超高速転げまわりピアノ。
 ピアノの音の変化に合わせて追随するドラム。
 地雷の炸裂のようなバスドラ、重戦車のような打撃音の洪水の中を飛び、泳ぎ、転げまわるピアノ。
 他のCecil Taylor諸作と比べると、バスドラが強い事も含めて重めに聞こえます。
 重量級の取っ組み合い。
 ドラムはモダンジャズよろしく、かどうかはさておき、キッチリと変化に対応します。
 ブレーク的な部分、音量が落ちる場面などなど、抑揚もあり、少しずつ景色は変わります。
 が、激しい音の洪水、エネルギーの放射に唖然とするばかり。
 これは凄まじい。
 そして、高揚感の中、ピタリと止まるドラムと名残惜し気に細かく高音を刻むピアノ、第一部のエンディング。
 第二部、さまざまなパーカッションの妖しい音とメロディとコードが前に出た感じのピアノの絡み合いで静かに始まり、徐々にテンション、音量、スピードを上げながら開始される戦闘・・・
 終盤、ようやく落ち着きを見せ、ソロピアノでの静かでメロディアスな場面が訪れますが、それも束の間、再び激しい戦闘が開始され、激情のクライマックス。
 お化けのような二人。
 超人たち。




posted by H.A.


【Disc Review】“Silent Tongues” (1974) Cecil Taylor

“Silent Tongues” (1974) Cecil Taylor

Cecil Taylor (piano)

Silent Tongues
Cecil Taylor
Black Sun Music
2019-02-15


 Cecil Taylor、1970年代のソロ演奏、モントルージャズフェスティバルでのライブ録音。
 方向感を探るような漂うような陰鬱な演奏から静かにスタート。
 数分でスイッチが入ったかのように、一気に始まる疾走。
 もだえるような低音と、それを開放するかのような高音の疾走。
 一瞬の間断挿みつつ、次々と変わっていく展開。
 鳴り響く不協和音、疾走と徘徊の交錯。
 あるフレーズを繰り返していると思えば、また形を変えた次のフレーズの繰り返し。
 同じ形、同じ強さの無い、それでいて一定の鼓動を持つ波のような音の動き。
 数えきれない大小の波動は徐々に激しさを増し、超絶な疾走のクライマックスへ。
 それが突然ピタリと止まって一編終了。
 これは凄い。
 さらに第一編の流れを引き継いだように激しい動きから始まる第二編。
 約二十分、テンションが落ちることのない波動、凄まじい演奏が続きます。
 後はアンコールなのかどうか、数分の短いパートが二編。
 クールダウンするかのように始まるものの、気がつけば怒涛の連打・・・
 あな畏ろしや・・・
 さて、余談ではありますが、激烈で美しいKeith Jarrett “La Scala” (Feb.1995) のジャケットのデザインがこれと似ているのは何か意味があるのでしょうか?
 確かにこの種の音楽を意識していたようにも聞こえたりもしますねえ。
 が、こちらのオリジナルジャケットはデザインが違うようですね・・・
 さて・・・? 




posted by H.A.

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