吉祥寺JazzSyndicate

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Eric_Dolphy

【Disc Review】“Out There” (Aug.1960) Eric Dolphy

“Out There” (Aug.1960) Eric Dolphy

Eric Dolphy (flute, bass clarinet, alto saxophone, clarinet)
Ron Carter (bass, cello) George Duvivier (bass) Roy Haynes (drums)

Out There
Eric Dolphy エリックドルフィー
Original Jazz Classi
1989-12-12


 Eric Dolphyの第二作。
 不思議感120%のモダンジャズ。
 4か月前に制作した前作“Outward Bound” (Apl.1960)は普通にモダンジャズな形でしたが、ここではそれを壊しに行っているように思います。
 異次元空間からやってきましたあ・・・ってな感じ十分な音。
 コードを縛るピアノは外して空間を広げて、これでやっと爆発的な演奏が収まりそうな空間ができたかも・・・
 でも、まだ4ビートを刻むウォーキングベースとドラムが邪魔かなあ・・・
 ってな感じで、リズムの二人はキッチリジャズを演奏していますが、Eric Dolphyはもちろん、Ron Carterはぶっ飛び気味。
 このアルバムはぶっ飛んでますが、ここから先しばらくは“Olé Coltrane” (May.1961)、“Live! at the Village Vanguard” (Nov.1961)などのJohn Coltraneとの共演も含めて、少し時計の針を戻したようなオーソドックな色が強いジャズ。
 時代が進み、Tony Williams その他、多くのアーティストがぶっ飛んだ演奏を始めてやっと“Out To Lunch” (1964)にたどり着いた・・・ってな感じでしょうか。
 ジャケットはなんだかよくわからないChirico風の不思議な絵。
 そのままの音。
 他者を寄せ付けない爆発的な演奏力もさることながら、モダンジャズ離れした本作と“Out To Lunch” (1964)がEric Dolphyの真骨頂、なのでしょう。
 それを引き継いだのは果たして・・・?
 ちょっと違うか・・・
 ヨーロッパ系にいたような気もするのだけも、思い出せないなあ・・・?




posted by H.A.


【Disc Review】“Outward Bound” (Apl.1960) Eric Dolphy

“Outward Bound” (Apl.1960) Eric Dolphy

Eric Dolphy (flute, bass clarinet, alto saxophone)
Freddie Hubbard (trumpet) Jaki Byard (piano) George Tucker (bass) Roy Haynes (drums)

Outward Bound
Eric Dolphy
Ojc
1991-07-01


 Thelonious Monkに次いで、同じく歪む時空の音を奏でるEric Dolphy、デビュー作。
 若くして亡くなったクリエイティブなアーティスト、時間が短すぎて全部やり切れてはなかったんだろうなあ・・・ってな印象。
 亡くなる少し前の“Out To Lunch” (1964)、“Point of Departure”(1964) Andrew Hillなどが凄まじい演奏。
 亡くなった1964年以降にフリージャズ、フュージョン、その他諸々新しい動きが盛り上がったのでしょうから、この人がいればもっと凄いことになっていたんだろうなあ・・・と思います。
 本作はその時代よりも少し前、ジャズとブルースが中心の作品。
 全編アコースティック4ビート、スタンダード曲も入っていますが、それでもなんだか変わっています。
 先行していた?Ornette Coleman的といえばそうなのかもしれないけども、もう少しオーソドックス寄り。
 加えて爆発的なサックス他の演奏力。
 サポートメンバーは名手揃いですが、Eric Dolphyの音が鳴ると空気感が一変するようにも感じます。
 トランペットが先導する“On Green Dolphin Street”などはその典型。
 天才Freddie Hubbardがキッチリテーマを出し、流麗なソロを展開しますが、その間のバスクラリネットのソロはなんだか別世界。
 後の強烈さこそまだないにせよ、ソロが始まると、あるいはテーマを吹くだけでも急に緊張感が高くなるように感じます。
 他のメンバーが平和なモダンジャズな演奏だけに好対照。
 ちょっと変わったオリジナル曲も含めて全編そんな感じ。
 Freddie Hubbardが対抗しよう?としている感じの場面もありますが、ナチュラルにブチ切れ気味のソロを展開するEric Dolphyにはかないませんかねえ・・・
 由緒正しき形式のバース交換の場面、ブルースの演奏などもそんな感じ。
 普通にジャズをやってみようと思っているのだけども、無意識に枠組みから外れてしまいますぅ・・・って感じ。
 後のスタジオ録音アルバムでは枠組み自体を壊してしまえ・・・ってな感じのものもありますが、ライブでの録音などは、オーソドックスなフォーマットとそれに納まりきらないサックス、その不思議なアンバランス。
 やはりこの頃から全く普通ではない音使い。
 それをキッチリと収める形ができたのは“Out To Lunch” (1964)?
 そこでもまだ未完だった感じもするなあ・・・




posted by H.A.


【Disc Review】“Out To Lunch” (1964) Eric Dolphy

“Out To Lunch” (Feb.1964) Eric Dolphy
Eric Dolphy (alto sax, bass clarinet, flute)
Freddie Hubbard (trumpet) Bobby Hutcherson (vibraphone) Richard Davis (bass) Tony Williams (drum)

エリック ドルフィー

 Eric Dolphyの人気アルバム。
 前掲Andrew Hill “Point of Departure”(Mar.1964) 、あるいは“Crescent” (Apl.Jun.1964)、“A Love Supreme” (Dec.1964) John Coltraneに近い時期。
 まだまだ健全な “Point of Departure”やこの期のJohn Coltraneに比べてかなり過激な楽曲。
 それまでのジャズとは一線を画するものなのでしょう。
 確かにその通り。
 異次元空間から来ましたあ・・・ってな不思議感がたっぷり。
 とても素敵で意味深なタイトル、ジャケットともに、不思議で考える余地の多いアートなムード、とてもクールな空気感。
 そんな音を背景にした爆発型、エネルギー放出型インプロビゼーション。
 強烈ながらまとまっている“Point of Departure”に対して、こちらは背景のサウンド含めて不思議系の音空間の中での爆発。
 かつての盟友John Coltraneと比べてエネルギー放出型は共通だとしても、どこまで続くのかわからないColtraneに対して、Dolphyは不思議系ながらコンパクト。
 とことんまで吹き切ろうとするColtraneに対して、不思議さを含めて考えながら落としどころをコントロールしているDolphy、ってなところなのでしょうか。
 などなど含めて、いろんな意味で挑戦的、アートなアルバム。
 空間が多い楽曲、またfluteとvibraphoneの響きが涼しげなので、意外にも暑苦しさはなし。
 この季節には合わないのかもしれませんが・・・




posted by H.A.

【Disc Review】“Point of Departure” (1964) Andrew Hill

“Point of Departure” (1964) Andrew Hill 
Andrew Hill (Piano)
Kenny Dorham(Trumpet) Eric Dolphy (sax) Joe Henderson(sax) Richard Davis (bass) Tony Williams (drum)

アンドリュー ヒル

 寒いとアメリカのジャズを聞きたくなります。たぶん温度感が高いから。
 ECMとかだとほんとに室温が下がりそうだし・・・ 昨日の様な雪景色には似合うんだけどねえ・・・
 で、何故かAndrew Hill。
 この時代のフリー色の強いアルバムにものすごくカッコいいモノが多いことは確か。私が知る限りのそのうちの一枚。
 もろもろ凄いのですが、一番はEric Dolphy。
 一曲目”Refuge”のアルトサックスソロの凄まじさ。
 ピアノソロに続いて、いきなりエネルギー全開の爆発的ブチ切れソロ。
 基本的には起承転結が明確なソロが好みなのですが、ここまでいってしまうと何も申し上げることはありません。
 心地よいことこの上なし。
 アグレッシブになり過ぎると無秩序でうるさい演奏になりがちですが、ここではそれなりの秩序にならって、しかもコンパクト。
 二曲目以降も強者のリーダーAndrew Hillがかすんでしまうような大暴れ。
 Eric Dolphy、恐るべし。
 このあたりでブルージー、あるいは小粋なジャズが旬だった時代が終わったのかなあ、と思わせる凄まじい演奏。
 ここまで激しいエネルギーの放出を聞いていると、頭の中が空っぽになるというか、体の中のどんよりしたものが全部吹き飛んでしまうというか、そんな感じ。
 あまり長いと聞いている方もヘロヘロになりそうなのですが、コンパクトにまとめてくれるのでちょうどいい具合。 
 ということで、気分転換の気付け薬としてたまに使っています。
 結構効きます。




posted by H.A.
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