“Já Tô Te Esperando” (2005) Edu Ribeiro
Edu Ribeiro (drums)
Chico Pinheiro (guitar) Fábio Torres (piano) Thiago Espírio Santo, Paulo Paulelli (bass)
Toninho Ferragutti (accordeon) Daniel D'Alcântara (trumpet, Flugelhorn)



 ブラジリアンジャズ?のドラマーEdu Ribeiroのリーダー作。
 Chico PinheiroRosa Passosなど、ブラジル系のジャズ、フュージョン、MPBのアルバムでよく見かける人。
 その界隈ではファーストコールな人なのでしょう。
 本作はプロデューサーに現代最高?のブラジリアンジャズギタリストChico Pinheiroも名を連ね、いかにもそんな感じの現代的ブラジリアンジャズ。
 何曲かでエレキベース、エレピは入りますが、基本的にはアコースティックなジャズ。
 Chico Pinheiroが入ると都会的な色合い、クールなジャズ色が強くなるのだけども、もちろんブラジリアンジャズの独特のフワフワした感じは出ていて、心地いいバランス。
 ピアノトリオ+ギターを背景に、アコーディオンの柔らかい音がフワフワと漂い、キリッとしたトランペットとギターが全体を締める、そんな構成。
 ドラム、ギターはもちろんの事、ベースのグルーヴが凄いし、ピアノも、トランペットも、超一線級の演奏。
 さらに、これまた凄い演奏力のアコーディオンが、普通のジャズとは違う空気感を醸し出しています。
 もちろん普通のジャズフュージョンとして聞いても最高にカッコいい演奏だし、CD終盤に向けてドカーンと盛り上がっていく構成もお見事。
 全曲、リーダー、Chico Pinheiroのオリジナル曲。
 キリッとしたジャズ曲、エレキベースがうなるフュージョン曲、さらに南米エキゾチックな曲が交錯しつつ進む、元気いっぱいの演奏。
 アメリカ産のジャズ、フュージョンと比べると、なぜかしなやかで柔らかに感じるリズムと音の流れ。
 ノってくるとなぜかサンバに聞こえてしまうのは気のせいでしょうか?
 その要因はビート感なのか、コードの流れなのか、いまだによくわかりません。
 アメリカンなジャズ、フュージョンに食傷した時、でもヨーロッパ系や重かったり暗かったりする音、さらには直球な南米系もピンとこない時には、こんな感じのジャズが一番気持ちいいですかね。
 明るくて爽やかだしね。




posted by H.A.