“Albores” (2019) Dino Saluzzi
Dino Saluzzi (Bandoneon)
アルゼンチンの重鎮Dino Saluzzi、バンドネオンソロ作品。
コンボでの“El Valle de la Infancia” (2014)以来?、ソロ演奏では”Andina” (1988)以来でしょうか?
そこから三十余年が経過していますが、変わらない優しく暖かい音、変わらない郷愁感。
タイトルは「夜明け」の意。
静かに漂うように始まり、ゆっくりと変わっていく景色。
バンドネオン、さらに独奏ゆえの止まらない揺らぎ。
ビートが定まりときおりスピードを上げ疾走つつも、気が付けば揺らぎの中。
明確なメロディが見えそうで見えない、見えたと感じるのは束の間、また揺らぎの中。
たびたび訪れるフォルクローレ的、あるいはタンゴ的なコードチェンジの瞬間に覚醒しつつ、また揺らぎの中。
同じ空気感ながら同じフレーズは二度とはない、そんな音の動き。
しばらくするとどこか別の世界へ転移したような、あるいは波に洗われ続けているような錯覚。
明確なメロディが見えそうで見えない、見えたと感じるのは束の間、また揺らぎの中。
たびたび訪れるフォルクローレ的、あるいはタンゴ的なコードチェンジの瞬間に覚醒しつつ、また揺らぎの中。
同じ空気感ながら同じフレーズは二度とはない、そんな音の動き。
しばらくするとどこか別の世界へ転移したような、あるいは波に洗われ続けているような錯覚。
ここまでの諸作には何らかの物語、起承転結が明示されているように感じましたが、本作は違う印象、さりげないイメージ。
緩急、紆余曲折が交錯しながら、哀しいような懐かしいような、ゆったりとした音の流れが続きます。
緩急、紆余曲折が交錯しながら、哀しいような懐かしいような、ゆったりとした音の流れが続きます。
そして終盤に準備された長尺な二曲、アルバム全体を集約したような演奏。
定まらないゆったりとしたビート、現れては消えていく断片的なメロディ。
郷愁に包まれる時間。
定まらないゆったりとしたビート、現れては消えていく断片的なメロディ。
郷愁に包まれる時間。
“Kultrum” (1982)
”Theatre” (1983) George Gruntz
”Once Upon a Time - Far Away in the South” (1985)
“Volver” (1986) Enrico Rava
”Andina” (1988)
“World Sinfonia” (1990) Al Di Meola
”Mojotoro” (1991)
“World Sinfonia II - Heart of The Immigrants” (1993) Al Di Meola
”Rios” (1995) Dino Salussi, Anthony Cox, David Friedman
“Cité de la Musique” (1996)
“Fábula” (1996) Maria João
“Di Meola Plays Piazzolla” (1990-1996) Al di Meola
“From the Green Hill” (Aug.1998) Tomasz Stańko
“Kultrum” (Oct.1998) Dino Saluzzi, Rosamunde Quartett
”If” (Jun.2001) Myriam Alter
”Responsorium” (Nov.2001)
”Trio Tage” (Oct.Nov.2002) George Gruntz, Thierry Lang, Dino Saluzzi
”Senderos” (Nov.2002)
“Juan Condori” (2005)
”Ojos Negros” (2006)
“El Encuentro” (2009)
“Giya Kancheli, Themes From The Songbook” (2010) Dino Saluzzi / Gidon Kremer / Andrei Pushkarev
”Navidad de Los Andes” (2011)
“El Valle De La Infancia” (2014)
“Albores” (2019)
posted by H.A.