吉祥寺JazzSyndicate

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Contemporary_Jazz

【Disc Review】“Solo: Improvisations for Expanded Piano” (1998) Lyle Mays

“Solo: Improvisations for Expanded Piano” (1998) Lyle Mays

Lyle Mays (Piano, etc.)

Solo Improvisations for Expanded Piano
Lyle Mays
Warner Bros / Wea
2000-06-12


 Lyle Maysのリーダー作、第四弾、完全なソロ作品。
 Pat Metheny Groupとしては"Imaginary Day” (1997)と”Speaking of Now” (2001)の間の制作。
 ピアノのソロ演奏を中心として、ときおりシンセサイザーなどのサポートが入る形態。
 ビートを定めず、次々とフレーズを紡いでいくような音の流れ。
 とても静かで幻想的な時間。
 フリーなインプロビゼーションなのかもしれませんし、あらかじめ楽曲が用意されていたのかもしれません。
 ジャズっぽさはなく、ポップス、フォーク、ロックの色合いもありません。
 クラシックに一番近いのでしょうが、情景描写のような音楽。
 “Let Me Count the Ways”のようなとてつもなく甘いメロディ、あるいは淡く美しい音の流れから、厳しい表情を見せつつも、最後の”Long Life”は幻想的なとても美しいバラード。
 ゆったりとした不規則な音の流れは寄せては返す波のようにも聞こえるし、静かで温度、湿度の低い空気感はジャケットのような夜空を眺めているような感じかもしれません。
 非現実の世界へのトリップミュージックのようにも聞こえます。
 行き着く先はWichitaなのか、Alaskaなのか、それとも宇宙なのか・・・
 いずれにしても幻想的な場所。
 他のリーダー作はさておき、本作はECM的な音。
 私的にはこれが一番好きなLyle Maysのアルバム。
 2018年初現在、しばらく音信が途絶えていますが、ECMでリーダー作を作らないでしょうかねえ・・・




posted by H.A.

【Disc Review】“Fictionary” (1992) Lyle Mays

“Fictionary” (1992) Lyle Mays

Lyle Mays (Piano)
Marc Johnson (Bass) Jack DeJohnette (Drums)

Fictionary
Lyle Mays
Geffen Records
1993-03-16


 Lyle Maysのリーダー作、第三弾。
 “The Road to You” (1991)で南米路線が終わり、“We Live Here” (1995)までの間の制作。
 ここまでとは打って変わって、アコースティックなジャズピアノトリオ作品。
 冒頭、アイドルなのであろうBill Evans縁のメンバーとあの"Waltz for Debby” (1961) Bill Evansの冒頭を想わせるバラード、その名も”Bill Evans”からスタート。
 ほんの少しだけ遅れ気味に置かれる静かなピアノと、ブラシの音がとても繊細で、あの空気感がたっぷり。
 以降、アップテンポな演奏が多く、トリオが一体となって畳みかけてきます。
 ブルージーではなくクラシックの色合いも強いヨーロッパ的なような、やはりアメリカ的なような、微妙なバランス。
 Pat Metheny Groupではピアノを弾きまくる場面は少ないのですが、本作は全編それ。
 フュージョン色はなく、全編もろジャズなのですが、Pat Metheny Group風の音の流れも少々あり、もしそのリズム隊この二人だったら・・・なんて妄想も楽しめる・・・かな?
 三人とも凄まじい演奏力。
 攻めまくりのピアノと、ちょっとJackさん、叩きすぎなのでは?
 カッコいいけど。
 Lyle Maysのジャズピアノを浴びるように聞くことが出来る貴重な一作。




posted by H.A.


【Disc Review】“Street Dreams” (1988) Lyle Mays

“Street Dreams” (1988) Lyle Mays

Lyle Mays (Piano, Keyboards)
Bill Frisell (Guitar) Marc Johnson, Steve Rodby (Bass) Peter Erskine, Steve Gadd, Steve Jordan (Drums) Glen Velez, Vicki Randle (Percussion)
Dave Taylor (Bass Trombone) Bob Malach, Bob Mintzer (Tenor Saxophone, Flute) Chris Seiter, Dave Bargeron, Keith O'Quinn (Trombone) Laurie Frink, Randy Brecker, Bob Millikan (Trumpet) Emilia Barros (Voice) Vicki Randle (Vocoder) and strings

Street Dreams (Reis)
Lyle Mays
Warner Bros / Wea
1998-12-15


 Lyle Maysのリーダー作、第二弾。
 名作“Still Life (Talking) ” (1987)、これも名作”Letter from Home” (1989)の間での制作。
 前作“Lyle Mays” (1985)はPat Metheny Groupに近いサウンドでしたが、本作は少々面持ちが異なります。
 前半は、よりアメリカンフュージョンに近い色合い。
 ドラム、サックスを中心として、その系の人が多いからなのか、もっとわかりやすい音楽にしたかったのか、その時代のサウンドなのか、とにもかくにも明るいフュージョンサウンド。
 少々デジタル臭もするキッチリしたビートに、豪華でこれまたキッチリとしたホーンのアンサンブル。
 Pat Metheny人脈では珍しいブルージーなジャズの雰囲気の演奏もあったりして・・・
 といってもファンキーでもキメキメのフュージョンでもスムースジャズでもない、淡くて柔らかな雰囲気はLyle Maysの音楽。
 ピアノトリオとBill Frisellで演奏されるフワフワした”August”や、幻想的な”Before You Go”なんてとてもいい感じ。
 後半は組曲。
 エスニック色、あるいはオーケストラも交えながら、幻想と躍動、強烈なインプロビゼーションが交錯するとてもドラマチックな構成の力作。
 などなど含めて、いろんなテイストがてんこ盛り。
 それら合わせて後の”We Live Here” (1995)、さらに”Imaginary Day” (1997)、”The Way Up” (2003,2004)のような大作路線につながっていくのでしょうね。
 時期的にはちょっと遠いか・・・




posted by H.A.


【Disc Review】“Lyle Mays” (1985) Lyle Mays

“Lyle Mays” (1985) Lyle Mays

Lyle Mays (piano, synthesizer, autoharp)
Bill Frisell (guitar) Marc Johnson (acoustic bass) Alejandro N. Acuña (drums) Nana Vasconcelos (percussion) Billy Drewes (alto, soprano sax)







 現代のアルゼンチン、ブラジル勢からリスペクトされているのであろう、Pat Metheny Group、Lyle Maysのリーダー作。
 “Cruces” (2012) Andrés Beeuwsaert、”As Estacoes Na Cantareira” (2015) André Mehmariなどで、さり気なくカバーされていたり、近い空気感の場面がしばしば登場します。

 Pat Metheny共同名義で“As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls”(Sep.1980)がありましたが、単独では第一作目。
 ECM最終作 ”First Circle” (1984)とGeffen移籍第一作 “Still Life (Talking) ” (1987)との間の時期。
 ECMでの録音は、Pat Metheny関連と“Home” (1979) Steve Swallow、“Later That Evening” (1982) Eberhard Weberぐらいでしょうか?
 そちら系の人たちとリーダー作品を制作していると面白かったのでしょうが、なかなかうまくいきません。
 本参加のBill Frisellも“Rambler” (1984)を制作の後、ECMから移籍した時期と思われ、そういう時代だったのでしょう。
 柔らかなビート感、あの柔らかなシンセサイザー、リリカルなピアノの音の流れは、Pat Metheny Groupのサウンド。
 複雑に展開するドラマチックな構成もこれまたPat Metheny Groupと同様。
 さらに、柔らかなサウンド、明快なようでどことなく幻想的な空気感も含めて、やはりPat Metheny Groupサウンドは、Lyle Maysサウンドでもあるのでしょう。
 それはさておき、本作、”Mirror of the Heart”のような、ただただ美しいピアノソロでの演奏や、電子楽器とアコースティックな演奏、ジャズとロック、クラシック、エスニックまでが交錯する、幻想的な情景描写のような組曲”Alaskan Suite”などの独自路線もたっぷり。
 そして、最後に収められたバラード”Close to Home”のこの上もない美しさ。
 とてもドラマチックです。
 Pat Methenyの単独リーダー諸作からすると、Groupの作品の色合いはLyle Maysの色合いが強かったのだろうなあ・・・と勝手に思っているのですが、本作を聞くとやはりそうだったような、そうでもなかったような・・・?




posted by H.A.


【Disc Review】“Contra La Indecision” (2017) Bobo Stenson

“Contra La Indecision” (2017) Bobo Stenson
Bobo Stenson (piano)
Anders Jormin (bass) Jon Falt (drum)

Contra La Indecision
Bobo -Trio- Stenson
Ecm Records
2018-01-19


 スウェーデンの大御所ピアニストのトリオ作品。
 “Indicum” (2011)から久々のアルバム。
 メンバーは変更なく、音のイメージも同様のバラード集。
 静かだった前作よりもさらに静かで淡々としたイメージかもしれません。
 本作のアルバムタイトルはこれまでの作品でもよく取り上げていたキューバの楽曲。
 Bobo Stensonのオリジナル曲は一曲、盟友Anders Jorminが5曲、Bela BartokにErik Satieなどのクラシック曲、とても切ないスペイン曲。
 深く沈み込みながら静かなグルーヴを作るベースに、自由に動くドラム、漂うような美しいビアノ。
 しばしば現れるルバートでのスローバラード、ときおりの疾走・・・
 このバンドのいつものコンビネーション。
 Anders Jorminのいつになく饒舌なベースに、終始穏やかなピアノ。
 いまや“Underwear” (1971)の頃のKeith Jarrettを凌駕するような、あるいは血の出るようなハイテンションな演奏はありません。
 穏やかで漂うような近年のBobo Stensonの、あるいは近年のECMの色合い。
 静かに舞い落ちてくる雪のようなピアノ。
 とても淡くて穏やか。
 全編を覆うそこはかとない寂寥感。
 そんな静かなジャズ。

※近年の演奏から。



 Bobo Stenson参加作品、私が知る限り。

(1969)  “One Long String” Red Mitchell 
(1971)  “Listen to the Silence” George Russell 
(1971) “
Underwear” 
(1971)  “Terje Rypdal” Terje Rypdal 
(1971)  “Sart” Jan Garbarek 
(1973) “Witchi-Tai-To” with Jan Garbarek 
(1975) “Dansere” with Jan Garbarek 
(1983)  “The Sounds Around the House” 
(1984)  “Nordic Lights” Anders Jormin 
(1986) “Very Early” 
(1986)  “New Hands” Lars Danielsson 
(1989)  “Fish Out of Water” Charles Lloyd 
(1991)  “Notes from Big Sur” Charles Lloyd 
(1991)  “Poems” Lars Danielsson 
(1993)  “Dona Nostra” Don Cherry 
(1993)  “The Call” Charles Lloyd 
(1993)  “Bosonossa and Other Ballads” Tomasz Stanko 
(1993) “Reflections” 
(1994)  “Matka Joanna” Tomasz Stanko 
(1994)  “Far North” Lars Danielsson 
(1994)  “All My Relations” Charles Lloyd 
(1996)  “Leosia” Tomasz Stanko 
(1996)  “Canto” Charles Lloyd 
(1997)  “Litania:Music of Krzysztof Komeda” Tomasz Stanko 
(1997)  “Live At Visiones” Lars Danielsson 
(1997) “War Orphans” 
(1999) “Serenity” 
(2001)  “Rica” Parish
(2003) “Bobo Stenson/Lennart Aberg”
(2004)  “Parish” Thomas Stronen
(2005) “Goodbye” 
(2007) “Cantando” 
(2011) “Indicum
(2017) “Contra La Indecision

posted by H.A.

【Disc Review】“Obsidian” (2017) Kit Downes

“Obsidian” (2017) Kit Downes
Kit Downes (church organs) Tom Challenger(tenor sax)

Obsidian
Kit Downes
Ecm Records
2018-01-19


 イギリスのピアニストKit Downes、パイプオルガンのソロ演奏。
 “Time Is A Blind Guide” (2015) Thomas Strønenでカッコいいピアノを弾いていた人。
 ECMからの初リーダー作は、その疾走するピアノではなく、ちょっとビックリのパイプオルガン演奏。
 一曲のみサックスが加わりますが、オルガンの独奏。
 とても静かで淡い音。
 宗教的な雰囲気やクラシックな感じが強いわけではなく、シンセサイザーで奏でる幻想的なフューチャージャズ、あるいはフリーインプロビゼーションにも聞こえます。
 次々と音色を変えていくゆったりと漂うような音と、淡くて幻想的な音の流れ。
 抽象的なメロディと、変幻自在な先が読めない展開が続きます。
 そんな中に置かれたスタンダード“Black Is the Color of My True Love's Hair”の懐かしいメロディ。
 不思議感120%。
 最高のピアノニストが弾くパイプオルガンは、近年のECMの定番?、時代、場所が曖昧なトリップミュージック。
 楽器と音楽が全く予想外で、他の人とは違うパターンではありますが、ECM移籍第一弾は淡い色合いになる、の法則がこの人にも・・・かな?




posted by H.A.

【Disc Review】“Lucus” (2017) Thomas Stronen,‎ Time Is a Blind Guide

“Lucus” (2017) Thomas Stronen,‎ Time Is a Blind Guide
Thomas Strønen (drums, percussion)
Ayumi Tanaka (piano) Ole Morten Vågan (double bass)
Håkon Aase (violin) Lucy Railton (cello)

Lucus
Thomas Stronen
Ecm Records
2018-01-19


 ノルウェーのドラマーThomas Strønenの静かなコンテンポラリージャズ。
 前作”Time Is A Blind Guide” (2015)のタイトルを冠したバンド。
 前作からパーカッションが抜け、ピアニストが日本人女性に変わっています。
 時空が歪むような弦の妖しいアンサンブルと静かなグルーヴが絡み合う、フリージャズ混じりの北欧ジャズ。
 基本的な空気感は同じですが、ここまでの作品よりもフリー度が下がったイメージでしょう。
 メロディ、コードが明確で、ビートも定常な場面が多くなっています。
 バンドが一体となって静かななうねりを作りながらヒタヒタと迫りくるようなアンサンブル。
 ベースが土台を作り、つかず離れずうねるように揺れるように旋律を奏でるバイオリンとチェロ、さらに別の周期で揺れるピアノ、自由に動くドラム・・・
 全体を通じた淡い色合い。
 その中からときおり浮かび上がるピアノ、バイオリン、チェロのシングルトーンがとても美しく響きます。
 が、その時間は束の間、また次の音のうねりへ・・・
 それらが織り重なるような繊細な音の綾。
 前作の”I Don't Wait For Anyone”のような突出した名曲はないのかもしれませんが、タイトル曲をはじめとして、概ね全編でメロディ、ビートが明解な分、全編がそんな感じ。
 明確なような曖昧なような、どこか遠い所を眺めているような非現実的な時間。
 とても静かで繊細で、それでいてハードボイルドな一作。




posted by H.A.

【Disc Review】“The Windmills of Your Mind” (2010) Paul Motian

“The Windmills of Your Mind” (2010) Paul Motian
Paul Motian (drums)
Bill Frisell (electric guitar) Thomas Morgan (bass)
Petra Haden (vocals)

The Windmills of Your Mind
Paul Motian
Winter & Winter
2011-08-09


 Paul Motian、これがリーダー作としては最終アルバムになるのでしょう。
 静かなジャズスタンダードのバラード集。
 盟友Bill Frisellが再び参加し、“Small Town” (2016)など彼と近年までも共演する静かな名ベーシストThomas Morganとのギタートリオに、ボーカルは“Petra Haden & Bill Frisell” (2003)でBill Frisellと共演していたCharlie Hadenの娘さん。
 楽曲は演奏しつくされたスタンダード。
 "Tennessee Waltz"、"The Windmills of Your Mind"、"Let's Face the Music and Dance"、"Lover Man"・・・
 少し枯れた感じの寂寥感の強い演奏。
 普通に演奏される当たり前のジャズスタンダードのメロディも、Paul MotianとBill Frisellのコンビだと強い浮遊感の不思議な音。
 そこに静かなグルーヴを出す希少なベース、かわいらしい系の女性ボイス。
 少しダルな感じが、とても力が抜けて心地よいジャズ。
 Bill Evans, Keith Jarrett、そしてECMを支えた芸術的なドラマーPaul Motian、2011年逝去。




posted by H.A.



【Disc Review】“Lost in a Dream” (2009) Paul Motian

“Lost in a Dream” (2009) Paul Motian
Paul Motian (drums)
Chris Potter (tenor saxophone) Jason Moran (piano)

Lost in a Dream (Ocrd)
Paul Motian
Ecm Records
2010-03-09


 Paul Motian、ECMでのリーダー作としては最終作になるのでしょう。
 旬なアーティストを従えてホームグラウンドであろうVillage Vanguardでのライブ録音。
 メンバーは変わりましたが、少人数での限られた音数、ベースレスゆえ、またPaul Motian の音楽ならではの強烈な浮遊感はあります。
 が、“Time and Time Again” (2006)などとは少々異なる輪郭が明確なサウンド。
 Bill Frisellの漂うようなギターではない、しっかりとした地面のようなピアノ。
 サックスもよりシャープでメカニカル、今風になったイメージ。
 楽曲はあの漂うようなバラードを中心として、Ornette Coleman風フリージャズなど、ここまでのバンドと大きくは変わりませんが、新しい編成、新しいトリオで新しいサウンドを作ろうとしていたのでしょう。
 強い浮遊感を維持しつつ、オーソドックスなジャズっぽさを強くして、それとは逆に現代的なサックス、ピアノのサウンドを取り入れて、漂う、あるいは激烈なフリーだけでなく、軽快に疾走する時間を増やして・・・
 が、残された時間は長くなく・・・
 リーダー作としては遺作にあたるのであろう“The Windmills of Your Mind” (2010) へと続きます。

※別のバンドから。


posted by H.A.


【Disc Review】“Time and Time Again” (2006) Paul Motian

“Time and Time Again” (2006) Paul Motian
Paul Motian (drums)
Joe Lovano (tenor saxophone) Bill Frisell (electric guitar)

Time & Time Again (Slip)
Paul Motian
Ecm Records
2007-04-03





 Paul Motian, Joe Lovano, Bill Frisellのトリオ、そのおそらく最終作。
 ECMでは“It Should've Happened a Long Time Ago” (1984)、“I Have the Room Above Her” (2004)に続く三作目。
 基本的には前作と同じテイスト、オリジナル曲を中心に、ジャズスタンダード、Monkナンバーを一曲ずつといった構成も同じ。
 少々印象が違うのは、アップテンポでハードな場面が減少し、淡いメロディのゆっくりとしたフワフワとした時間が続きます。
 ルバートでのバラード演奏集。
 夢と現を行き来するような不思議感、本作は夢の時間がさらに長くなったようなイメージ。
 幽玄。
 そんな不思議な時間の中で、フロントの二人を無視するかのようにひたすら刻み続けられる乾いたビート・・・
 このバンドにPaul Bleyのピアノが加わっているともっと過激で甘美なバンドだったのかもしれないし、Marilyn Crispellだともっと情熱的になっていたのでしょう。
 あるいはAnders Jorminのベースが加わると、もっと安定感のあるサウンドになっていたのでしょう。
 が、この極上の不安定感とクールネスは消え失せ、全く別の音楽になってしまうのでしょう。
 やはり唯一無二の素敵なバンド。




posted by H.A.


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