吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Brazilian

【Disc Review】“João Bosco 40 nos Depois” (1996) João Bosco

“João Bosco 40 nos Depois” (1996) João Bosco
Joao Bosco (voice, guitar)
Nelson Faria, Ricardo Silveira (guitar) Jorge Helder, Joao Baptista (bass) Kiko Freitas (drums) Armando Marsal (percussion)
Guest : Cristovao Bastos, Chico Buarque, Joao Donato, Milton Nascimento, Roberta Sa, Toninho Horta, Trio Medeira Brazil
 
40 Anos Depois
Joao Bosco
Imports
2013-04-30
ジョアン ボスコ

 ブラジルの大御所シンガーソングライターJoao Bosco、豪華ゲストを迎えての活動40周年記念作品。
 素朴でアコースティックなボサノバ~サンバ~MPBではなく、AOR(死語?)的、フュージョン的な洗練された音。
 冒頭からMilton Nascimentoが歌声とToninho Hortaのエレキギター。
 これは名前だけでも楽園ミュージックですが、想像されるまんまの音。
 過剰に作りこまれた感じではなく、あくまでナチュラルで上品な洗練。
 そこそこジャジーな感じですが、アメリカンな感じはなくて、柔らかくて浮遊感の強い現代的ブラジリアンな音。
 要所でエレキギターを奏でるToninho Horta, Nelson Faria, Ricardo Silveiraがとてもいい感じ。
三人ともクリーントーンで、洗練された系の現代的ブラジリアンフュージョンのカッコよさ全開。
 さらにはTrio Medeira Brazilとのトラディショナルサンバやら、その界隈の姫Roberta Saとのデュエット、ギター弾き語りのボサノバ、ブラジリアンバラードなどなど・・・
切れ目なく素晴らしい演奏が続きます。
 オリジナル曲を中心として、ジャズなアレンジのJobimナンバー”Fotografia”など、どれも素晴らしい楽曲、完璧なアレンジ、素晴らしい演奏揃い。
 ゲストは豪華なのですが、音の作りは全体的に薄めで、シンプルなようで複雑な個々の楽器の動きがよく見通せ、さらに中心となるボイスとの絡み方が絶妙。
 さり気ない歌い方がカッコいいボーカリストJoao Boscoも最高です。
 締めは大御所Chico Buarque自らによるクールなボッサ・・・
 大御所メンバー寄せ集めた過去楽曲集と侮ること勿れ、全曲、名曲、名演の大名作。
 ベストテイクはToninho Horta入り、強烈な浮遊感、郷愁感の二曲かな?これは単に私の好みでしょう・・・
  “Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) が代表作なのでしょうが、そちらは凄みが全面に出た作品。
 こちらは聞きやすさと洗練が前面に出ているともに、古今東西?のさまざまなブラジリアンミュージックのカッコよさがギュッと詰まった作品。
 ボッサに限ることのない、ブラジリアンミュージック入門編になる、かな?




posted by H.A.

【Disc Review】“Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) João Bosco

“Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) João Bosco
Joao Bosco (voice, guitar)
 
Ao Vivo: 100 Apresentacao
JOAO BOSCO
Universal Brazil
1983-01-01
ジョアン ボスコ

 ブラジルの大御所シンガーソングライターJoao Bosco、ギター弾き語りでのソロライブアルバム。
 ギターの弾き語りといえば神様Joao Gilbertのしっとり、まったりとしたイメージが強いのかもしれませんが、この人は元気いっぱい。
 ギターをジャカジャカかき鳴らし、ボイスもウイスパーではなく、ソウルフル。
 優雅で上品というよりも、エネルギッシュ。
 Elis Reginaへ楽曲提供して人気に、なんてことですが、確かにそんなムード。
 ボサノバは静かでエレガントなJoao Gilbertのスタイルがスタンダードなのでしょうが、広くブラジル音楽、サンバあるいはMPBでとらえれば、こちらのスタイルの方がオーソドックスなのでしょう。
 根底に高速なビートが流れていながらも変幻自在のギター。
 ジャズ系とは違うブラジリアングルーヴ、突っ走っているようでピタッと尺の中に収まる心地よさ。
 ボーカルもまた然り。
 あっちこっちに跳んで行っているようで収まるところに納まります。
 天才のみがなせる技、ってな感じ。
 冒頭すぐの「ブラジルの水彩画」を除けばすべてオリジナル曲。
 ボッサ、サンバその他含めて、名曲、代表曲のオンパレードなのでしょうが、いい意味で曲が何とか・・・が気にならない圧倒的な演奏力。
 ギター一本の弾き語りながら退屈さゼロ、CD一枚スルッと聞けてしまいます。
 最後はElis Reginaの人気曲「酔っ払いと綱渡り芸人」。
 あざとい締めといえばそうなんだけど、カッコいいので仕方ありませんね。




posted by H.A.

【Disc Review】“Herz e Loureiro” (2014) Ricardo Herz, Antonio Loureiro

“Herz e Loureiro” (2014) Ricardo Herz, Antonio Loureiro
Ricardo Herz (violin) Antonio Loureiro (vibraphone)
 
Herz & Loureiro
Ricardo Herz
CD Baby
2014-05-26


 ブラジリアンコンビによるDuo作品。
 ギターもピアノもパーカションもフルートもなし、バイオリンとヴィブラフォンの珍しい編成でのインスツルメンタルミュージック。
 Antonio LoureiroはAndré Mehmariと "MehmariLoureiro duo" (2016)を制作、本作のプロデューサーにもAndré Mehmariがクレジットされています。
 諸々鑑みるとしっとり系、あるいはクラシック色が強いことを想像してしまいますが、そんな感じではなく、元気いっぱいの音。
 冒頭のアップテンポ曲から強いビート感。
 Antonio Loureiroはミナス出身、上掲のAndré Mehmari作ではそんな感じの浮遊感の強い音でしたが、ここでは力強さが勝ります。
 バイオリンは上下に激しく動くジェットコースター型。
 二人合わせてあっちに行ったりこっちに行ったり、忙しい音の流れ。
 スローバラードの前奏から始まる二曲目も、いきなりテンポを上げての複雑なユニゾンへ。
 ベースはミナスサウンドというよりも、Egberto Gismonti的な音なのでしょうかね。
 そんなハイテンションな演奏が続きます。
 それでも少人数ゆえ、なんだかんだでフワフワとしたヴィブラフォンの音、浮いたり沈んだり、突っ走ったりタメまくったり、表現力豊かなバイオリンゆえ、うるさかったりキツかったりはしません。
 楽曲は各人のオリジナルに、Egberto Gismontiナンバーなど。
 サンバ、ボッサ、ミナスっぽさはありません。
 南米系特有の郷愁感も強くなく、ちょっと元気がよすぎて陰影、哀愁に欠けるのかな?
 かといってアメリカっぽさはないし、所々に見え隠れするクラシックの香りを含めて新感覚の音であるのは確か。 
 期待していた音とは違うのですが、この雰囲気が新世代のブラジリアンミュージックなのかな?
 ジャケットのデザイン通りの空気感といえばそうかもしれないですね。




 posted by H.A.

【Disc Review】“Saudações Egberto” (2011) Delia Fischer

“Saudações Egberto” (2011) Delia Fischer
Delia Fischer (piano, vocals, Fender Rhodes)
Pedro Mibielli (guitar, violin, cello, mandolin) Pedro Guedes (bass, acoustic & electric guitars) Naife Simões (drums, percussion, flugelhorn)
Sacha Amback (piano) Egberto Gismonti (guitar) Paulinho Moska (vocals)
 
 ブラジルのピアニスト&ボーカリストDelia FischerのEgberto Gismonti曲集。
 Egberto Gismontiの弟子にあたるのでしょう、まさに女Gismonti ってな音。
 実娘のBianca Gismontiにも近い感じですが、もっとポップな感じでしょうか。
 現代的、女性的で柔らかいGismontiサウンド。
 “Em Família” (1981) Egberto Gismontiなどの優しくてわかりやすい系を、さらに緩やかに穏やかにした感じ。
 ピアノトリオに弦楽器を加えた編成にさらにゲストが加わる形、Egberto Gismontiも一曲に参加。
 バイオリンやチェロを交えつつ、ポップスと室内楽・クラシックとジャズが入り混じった、いわゆるオーガニックなサウンドが特徴的な人、バンドでしょうか。
 ビートは硬軟を織り交ぜて、穏やかだったり激しかったり、変幻自在。
 乾いた音のドラムとエレキベースが作る、いかにも現代の若者っぽいビート。
 ハイテンションなはずの”Lolo”が肩の力が抜けた穏やかさ、元々優し気な”Palhaço”は弦が入ってさらに優雅、かつ、のどかな感じ。
 が、激しい”Fravo”はもっと激しくドラマチックな構成。
 などなど、諸々の色合いを織り交ぜながらも、ポップスを経過した現代の若者らしくわかりやすい系。
 ギターだけでは無くて、バイオリン、マンドリンが使われる場面が多いことが、ちょっと変わった感を出しています。
 ボイスは浮いたり沈んだり、これまた変幻自在ですが、基本的には可憐系。
 ピアノはいかにもEgberto Gismontiのお弟子さんぽくあちこちに飛び回り、エキサイティングに突っ走る場面もしばしば。
 が、なんだかんだで女性的な柔らかなタッチ、優しさが前面出ます。
 おまけにポップ。
 オーガニックな Gismontiサウンド。 
 ECMのGismontiの毒気が苦手な人は、こんな感じの方がいいのかな?




 posted by H.A.

【Disc Review】“Rebentação” (2016) Daniel Dias

“Rebentação” (2016) Daniel Dias
Daniel Dias (guitar, voice)
Toninho Horta (guitar) Walmir Gil (trumpet)
 
Daniel Dias ダニエル ディアス
Imports
2016-11-04

 ブラジルのギタリスト&ボーカリストDaniel Dias、デビュー作なのでしょう。
 Toninho Horta _Guitarra (エレキギター)のクレジットに惹かれて入手した一作。
 基本的には弾き語りのボサノバ。
 Toninho Hortaは三曲に参加し、数曲にトランペットが加わります。
 予想通りのとても柔らかい音。
 Jobim, Luis Bonfa, Caetano Veloso, Dorival Caymmi, Ary Barroso、さらに Miles Davisを含めてジャズスタンダードを数曲。
 どこにでもありそうな音になりそうで、確かにそうなのですが、なんだか不思議にとても心地よいバランス。
 Joao GilbertoRosa Passosのように沈んだ感じではないのですが、妙に落ち着いていて、アメリカ系にはない特別な音。
 柔らかなビート、美しく瑞々しい音のギターと、ウイスパーではないけど優し気なボイス。
 現代的で上品なJoao Boscoってな感じでしょうか?
 それに丸っこいクリーントーンのToninho Hortaのエレキギターが乗ってくると・・・
 フワフワとしているようで、シャキッとしているようで、何とも言えないいい感じの浮遊感。
 春っぽいなあ・・・
 春眠暁をなんとか・・・もちろん誉め言葉です。
 
 


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