吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Brazilian

【Disc Review】“Lagrimas Mexicanas” (2010) Vinicius Cantuaria & Bill Frisell

“Lagrimas Mexicanas” (2010) Vinicius Cantuaria & Bill Frisell

Vinicius Cantuária (vocals, percussion, acoustic guitar) Bill Frisell (acoustic guitar, electric guitar, loops)

Lagrimas Mexicanas
Vinicius Cantuaria
Imports
2011-03-22


 ブラジルのシンガーソングライターVinicius CantuáriaとBill FrisellのDuo作品。
 Bill Frisellがゲスト参加したジャジーなMPB“Samba Carioca” (2010) Vinicius Cantuariaと同時期の制作。
 Vinicius Cantuáriaのいつもの作品とは少々印象が異なります。
 静かなMPBではなく、アメリカ南西部~メキシコが入り混じる、少しざらついた空気感、フォークロックな音。
 タイトルは”メキシコの涙”。
 ギターのDuoにいくらかのオーバーダビングを加えた静かなサウンド。
 中米、南米が交錯するような哀愁のメロディに、Bill Frisellのソリッドながら一風変わったギター、クールで甘い囁きヴォイスが乗ってきます。
 柔らかで沈み込むVinicius Cantuáriaの音楽に、ソリッドな芯を作りつつあちこちに動き回るBill Frisell。
 甘すぎず辛すぎない、落ち着きすぎず暴れすぎない、そんなバランスの中で、さりげなく複雑に絡み合うギターのアンサンブル。
 強い浮遊感、何曲かではハワイなムードさえ漂う楽園ムード。
 Ry Cooder流Tex-Mex“Chicken Skin Music” (1976)、あるいはブラジルMinasな“Antigas Cantigas” (1999) Renato Motha, Patricia Lobatoにもそんな感じがありましたが、どこか繋がっているのでしょうねえ。


 

posted by H.A.


【Disc Review】“Congo” (2017) Rodrigo Tavares

“Congo” (2017) Rodrigo Tavares

Rodrigo Tavares (guitars)
Pedro Santana (bass) Felipe Continentino (drums) 
Fred Selva (vibes, congas) Marcus Abjaud (Fender Rhodes) Thiago Nunnes (guitar) Felipe Bastos (percussion) Breno Mendonça (tenor sax)

CONGO [12 inch Analog]
RODRIGO TAVARES
HIVEM
2018-03-09


 ブラジル、ミナスのギタリストRodrigo Tavaresの現代フュージョンミュージック。
 Bill FrisellJakob Bro、あるいはいわゆる音響系的なギターを中心とした、ジャズともロックともつかない不思議感たっぷりな音。
 ロックがベースなのだと思いますが、静かで複雑な現代的なビート感のギタートリオを中心として、ゲストの音が彩りを付けていく構成。
 たっぷりのリバーブ、ディレイ?で揺らぐ音ながら芯が明確なギターと、静かで乾いた音のリズム隊。
 多くの場面で鳴っているビブラフォン、あるいはエレピがクールで幻想的な空気を作る心地よい空間。
 オーソドックスなシングルーンのインプロビゼーションの場面は少なく、アルペジオあるいはシンプルなフレーズ、コードの繰り返しを中心とした音作り。
 瞑想的なフレーズの繰り返し、次々と緩やかに景色が変わっていくような音の流れは、ジャズというよりもソフトなミニマルミュージック+αってな感じでしょうか。
 メロディアスなような曖昧なような淡い空気感、懐かしいような先端的なような不思議な音の流れ、薄い乳濁色のような曖昧な時空。
 整っているようで不思議感たっぷり。
 どことなく哀し気で懐かし気、やはりSaudadeな空気感が流れているのでしょう。
 が、この界隈では珍しく、少々ダークな質感。
 伝統やジャンル、フォームにこだわらない、今の時代のブラジルの音。
 ジャケットのアート、そのままな音。




posted by H.A.


【Disc Review】“Erudito opular e Vice Versa” (2014) Teco Cardoso & Tiago Costa

“Erudito opular e Vice Versa” (2014) Teco Cardoso & Tiago Costa

Teco Cardoso (Sax, Flute) Tiago Costa (Piano)

Erudito Popular E Vice-Versa
Teco Cardoso & Tiago Costa
Maritaca
2017-03-24


 ブラジリアン二人、ピアノと管によるクラシック寄りコンテンポラリージャズ。
 二人ともブラジル系アーティストのアルバムでしょっちゅう見かける名前。
 Teco Cardoso はJoyce、Tiago CostaはMaria Ritaのハンドメンバー。
 そんな押しも押されもせぬファーストコールな名人二人による、クラシックの香りも漂う上品で上質なブラジリアンジャズ。
 MPBがカッコいい理由は、そんな名手がキッチリ背景を固めているからなのでしょう。
 オリジナル曲を中心にブラジルの伝統曲。
 ジャズ~ラテンだけではなく、クラシック~ヨーロッパの香りがするピアノに、これまたクラシックな感じも散りばめた上品な管楽器。
 二人だけゆえに、加速と減速を繰り返すビートが伸び縮みするような演奏が中心ですが、決して奇をてらわない、穏やかで上質な時間。
 たくさんありそうであまりないジャズ系のピアノと管のDuo作品。
 アメリカンな“1975: The Duets” (1975) Dave Brubeck, Paul Desmond, “Songs of Mirth and Melancholy” (2011) Branford Marsalis, Joey Calderazzo、
 アフロキューバンな“And the Cuban Piano Masters” (1996) Jane Bunnett、
 フリージャズな“Double Time” (1993) Paul Bley / Jane Bunnett、
 ヨーロピアンな“On the Edge of a Perfect Moment” (2005) Rita Marcotulli, Andy Sheppard、“Hagar's Song” (2012) Charles Lloyd(アメリカ人ですが・・・)・・・
 本作はクラシック寄りのブラジリアンジャズ。
 さてお好みは・・・?




posted by H.A.


【Disc Review】‎“Angelus” (2012) André Mehmari

‎“Angelus” (2012) André Mehmari

André Mehmari (piano)
Betina Stegmann, Nelson Rios (violin) Marcelo Jaffé (viola) Robert Suetholz (cello)
Sérgio Burgani, Diogo Maia, Luca Raele (clarinets) Luis Eugênio Afonso Montanha, Nivaldo Orsi (clarones)
Davi Sartori (piano) Antonio Loureiro (vibraphone) Gabriel Schwartz, Sebastião Interlandi Jr (flute) Raiff Dantas Barreto (cello) Vinícius Lacerda (pandeiro)

Angelus
Andre Mehmari アンドレメーマリ
Tratore
2013-10-28


 ブラジルのスーパーピアニストAndré Mehmari、クラシック寄りの作品。
 “Orquestra À Base De Sopro De Curitiba & André Mehmari” (2011)はホーン中心でしたが、本作はストリングスカルテットとのアンサンブル、クラリネットとのアンサンブル、コンボの三部構成。
 元々クラシック色の強い音使いが多い人ですが、本作はジャズ色、MPB色を排したクラシックなアルバム。
 ここまでクラシック色が強いのは“Ernesto Nazareth Ouro Sobre Azul” (2014)と本作ぐらいでしょうか?
 全編クラシックなアルバムですが、ヨーロッパ系の洗練された感じのクラシックとは少し違う、より古典的?な感じと現代音楽が混ざったような、いかにもこの人のクラシック。
 一部は少し沈んで敬虔な感じ、哀しげなメロディ、変幻自在のストリングスとピアノが絡み合う”Angelus”組曲。
 二部はクラリネット群を従え、妖しげに徘徊するような”A Vida das Moscas”。
 ストリングスを絡めた楽曲を挟んで、三部はチェロ、ビブラフォン、フルートが絡み合うクラシカルブラジリアンジャズフュージョン”Pequena Suíte Popular Brasileira”。
 好みからすれば少々のジャズの香りがするコンボの演奏がいいのですが、クラシックを好んでは聞かない耳には前半の演奏も新鮮に聞こえます。
 ジャズやポップスに疲れた耳と脳への清涼剤・・・にしてはちょっと激しいのかな?
 とにもかくにも、優雅で上品、ちょっと激しいAndré Mehmariの音楽、そのクラシック版。




posted by H.A.



【Disc Review】‎”Orquestra À Base De Sopro De Curitiba & André Mehmari” (2011) Orquestra À Base De Sopro De Curitiba, André Mehmari

‎”Orquestra À Base De Sopro De Curitiba & André Mehmari” (2011) Orquestra À Base De Sopro De Curitiba, André Mehmari

André Mehmari (Piano)
Mário Conde (Electric Guitar) Davi Sartori (Electric Piano) Marsal Nogueira (Acoustic Bass) Graciliano Zambonin (Drums) Iê Dos Santos (Percussion)
Douglas Chiullo, Ozéias Veiga (Trumpet) Alexandre Santos, Osmário Estevam Júnior (Trombone) Sergio Monteiro Freire (Tenor Sax) Alexandre Ribeiro (Bass Clarinet) Jacson Vieira, Otávio Augusto (Clarinet) Sebastião Interlandi Junior (Flute) Gabriel Schwartz, Victor Gabriel Castro (Flute, Alto Sax) Clayton Rodrigues (Flute, Piccolo Flute)

 ブラジルのスーパーピアニストAndré Mehmari、ホーンのオーケストラとの共演ライブ作品、コンサートの映像のDVDとのセット。
 いわゆるビッグバンドに近い編成で、確かにビッグバンドでのコンテンポラリージャズな音楽が中心ですが、クラシックな色合いも強いこの期のAndré Mehmariの音楽。
 金管でドカーンとくる場面よりも柔らかなフルートが前面に出る優しい場面が印象に残ります。
 楽曲は有名どころを少々と過去の作品で演奏されていたオリジナル曲のカバーが中心。
 冒頭はMilton Nascimentoナンバーのメドレー。
 “Native Dancer” (1974)の冒頭を飾った”Ponta de Areia”がメロディの芯だけを残して解体され、舞い落ちてくるような静かなピアノの高音~クラシカルな雰囲気のアンサンブルに模様替え。
 続くは“Speak Like a Child” (Mar.1968) Herbie Hancockな感じのコンテンポラリージャズ、ラテンなジャズ、あるいは“Lachrimae” (2003)のタイトル曲がまろやかな管の音で包み込まれつつさらにドラマチックになっていたり、得意の優雅なワルツだったり、さり気なく取り上げられたToninho Hortaのバラードがアップテンポになっていたり。
 ピアノはいつも通りに突っ走っています。
 大所帯ゆえか、いつもよりも少し後ろに下がった感じにも聞こえますが、やはり強烈です。
 ホーンのアンサンブル、あるいはジャジーなギター、サックス、トロンボーンなどと絡み合いながらのスーパーピアニストぶり。
 終盤、楽し気に盛り上がって締め、アンコール的な追加はクラシカルなピアノとフルートとのDuo。
 ブラジリアンなコンテンポラリー・クラシカル・ビッグバンド・ジャズ。
 妙な言葉ですが、そんな感じ。
 いつもながらに上品で前向きで気持ちいいなあ。




posted by H.A.


【Disc Review】“In Tokyo” (2003) Joao Gilberto

“In Tokyo” (2003) Joao Gilberto

João Gilberto (guitar, vocals)

イン・トーキョー
ジョアン・ジルベルト
ユニバーサル ミュージック
2018-06-13


 Joao Gilberto、東京でのライブ録音。
 囁くような“KonBanWa”・・・で沸いた後、おもむろに始まる静謐な世界。
 大きなホールの広大な空間に響く、淡々と刻まれるギターのビートと、いつもにも増して小さな声。
 同じ弾き語りのライブでも“Live in Montreux” (1985)、“Eu Sei que Vou Te Amar" (1994)、"Live at Umbria Jazz" (1996)とも、あるいはスタジオ録音の作品“João Voz e Violão” (2000)とも違います。
 もっと静謐で幽玄な音。
 只事ではない緊張感、静かな凄み。
 とても柔らかで低くて遠いところから響いてくるようなギターと、力が抜けた沈んだ声。
 詫び錆び・・・なんて言葉が似合うかどうかはわかりませんが、そんな空気感。
 日本に似合うアート。
 そんな感じを勝手にささやかに楽しむことができる一日本人としては、とても幸せです。





※神様Joao Gilberto、実際にどのくらいの音源があるのかは把握していません。
 私が知る限りは以下ぐらい。
 稀代の天才スタイリストですが、時代の変化に翻弄されたというか、迎合できなかったというか、するつもりはなかったというか、だからカッコいいというか・・・
 終始変わりまくったもうひとりの神様Miles Davisとは対照的なカッコよさ。
 いずれにしても全て名作です。

Chega de Saudade” (1959)
O amor, o sorriso e a flor” (1960)
Joao Gilberto” (1961)
(“The Warm World of João Gilberto” (1958-1961))
  “Getz/Gilberto” (18,19,Mar.1963)
  “Getz/Gilberto Vol. 2” (Oct.1964) 
  "Herbie Mann & João Gilberto with Antônio Carlos Jobim" (1965)
João Gilberto” (1972-1973)
  “The Best of Two Worlds”(May.1975) 
  “Getz/Gilberto'76” (May.1976)
Amoroso” (1976)
 "João Gilberto Prado Pereira de Oliveira" (1980) 
Brasil” (1981)
 “Live in Montreux” (1985)
João” (1991)
 "Eu Sei que Vou Te Amar" (1994)
 "Live at Umbria Jazz" (2002)
João Voz e Violão” (2000)
 “In Tokyo” (2003)


posted by H.A.


【Disc Review】“João Voz e Violão” (2000) Joao Gilberto

“João Voz e Violão” (2000) Joao Gilberto

João Gilberto (guitar, vocals)

JOAO VOZ E VIOLAO
Joao Gilberto
Polygram Records
2000-06-13


 João Gilberto、ギター弾き語り作品。
 ひとつ前のスタジオ録音“João” (1991)と同じくVerveからですが、ブラジルでの録音のようです。
 淡々と爪弾かれるギターと沈んだヴォイス。
 他には何もない混じりっけなしのJoão Gilberto。
 ひたすら静か。
 同じくスタジオ録音でのほとんど弾き語りの作品に“João Gilberto” (1972-1973)がありますが、そちらよりは柔らかな感じ。
 低く後ろに下がった感じのギターに耳元で囁かれているような生々しいヴォイス。
 静かで柔らかで優しい音は、さながら催眠術の呪文のようにも響きます。
 次々と紡がれる優しくて寂しげ、Saudadeなブラジル曲。
 最後に収められたボサノバの生誕曲“Chega De Saudade”は、40年を経て21世紀になってもギターとヴォイスはそのまま、よりシンプルになったサウンド。
 プロデュースはCaetano Veloso。
 アメリカ人だとここまでシンプルにはできないんだろうなあ。
 他の楽器が入った方が、愛想があって普通に聞きやすいんだろうけども、これは別次元のカッコよさ。
 アートですねえ・・・




posted by H.A.


【Disc Review】"Live at Umbria Jazz" (1996) João Gilberto

"Live at Umbria Jazz" (1996) João Gilberto

João Gilberto (guitar, vocals)

live at umbria jazz
Joao Gilberto
Egea
2013-04-18


 João Gilberto、イタリアのジャズフェスティバルでのライブ録音。
 スタジオ録音では“João” (1991)と““João Voz e Violão” (2000)との間の時期。
 大観衆なのだと思いますが、とても静かなライブ。
 曲間の拍手以外はノイズなし。
 “Live in Montreux” (1985)はもとより、“Eu Sei que Vou Te Amar" (1994)よりも静かでシャープ。 
 淡々と刻まれるギターと吐息のようなピアニシモな声まで聞こえてくる静謐な空間。
 さらにハイテンションで、躍動感の強いギター。
 そのビート、テンポを無視するかように漂い揺らぐ声。
 それぞれが別次元から出ているような不思議なバランス感は、同じ人が出している音とは思えません。
 それでいてもちろんピッタリな音。
 そんな神業の細部までとらえられたライブ録音。
 いつもの定番曲から、締めは定番中の定番”Chega De Saudade”,”Garota De Ipanema”二連発、期待を裏切らない構成。
 さて、弾き語りのライブ作品群、どれがいいでしょう?
  “Live in Montreux” (1985) 華やか
  “Eu Sei que Vou Te Amar" (1994) リラックス
  "Live at Umbria Jazz" (2002) ハイテンション
  “In Tokyo” (2003) 幽玄


 

posted by H.A.


【Disc Review】“Eu Sei Que Vou Te Amar" (1994) João Gilberto

“Eu Sei Que Vou Te Amar" (1994) João Gilberto

João Gilberto (guitar, vocals)

Eu Sei Que Vou Te Amar
Joao Gilberto
Sony U.S. Latin
1995-03-07


 João Gilberto、ブラジルでのライブ録音。
 "Live at Umbria Jazz" (1996)の少し前、スタジオ録音では“João” (1991)と“João Voz e Violão” (2000)との間の時期。
 サンバのライブっぽく大盛り上がりかと思いきや、観客の音は曲間の拍手のみの静かなライブ。
 同じ弾き語りでも、賑やかな“Live in Montreux” (1985)、シャープな"Live at Umbria Jazz" (1996)、幽玄な“In Tokyo” (2003)とは印象が異なります。
 落ち着いた感じですが、明瞭な声と躍動感の強いギター。
 音が前に出てくる感じなので、"Live at Umbria Jazz" (1996)、“In Tokyo” (2003)ほど緊張して聞かなくてもいい感じのほどよいゆるさ。
 上記二作にも収められていた”Pra Que Discutir Com Madame”を聞き比べると、それぞれニュアンスが違って面白いなあ。
 あるいは、本作と”In Tokyo” (2003)に収められた”Rosa Morena”、”Aos Pés Da Cruz”は、朗々とした感じの本作に対して、ふれると崩れてしまいそうなほど繊細な”In Tokyo” (2003)・・・
 ・・・とかなんとかマニアックなことはさておき、オーソドックスで自然なバランス、リラックスした感じにも聞こえるJoão Gilbertoのライブを聞きましょう。




posted by H.A.


【Disc Review】“João” (1991) Joao Gilberto

“João” (1991) Joao Gilberto

Joao Gilberto (voice, guitar)
Clare Fischer (keyboards) Jim Hughart (acoustic bass) Joe Correro (drums) Michito Sanchez (percussion) and Orchestra

Joao (I Really Samba)
Joao Gilberto
Polygram Records
1991-07-23


 Joao Gilbertoのジャズスタンダード、ポップスを交えた演奏集。
 ギターとピアノトリオにパーカッション、オーケストラ。
 録音はLos Angels、アレンジ、オーケストラを仕切ったのはジャズメンClare Fischerのようです。
 いかにもVerve、あるいはCTI的。
 “Amoroso” (1976)に近い感じですが、バックがもっと躍動的。
 優雅でノスタルジックな感じもあるのですが、これでもかこれでもかと入ってくるようなオーケストラのオブリガードがとてもモダン?で攻撃的?な感じ。
 そんなアメリカンで攻めのサウンドをバックに、御大のギターと歌はいつも通り。
 というよりも、動きの激しいバックのサウンドを抑制するようにも聞こえる柔らかなギターと、いつもにも増して力が抜けてたような沈んだ声。
 その囁き声が大きめの音でミックスされ、目の前から聞こえてくるような、何とも言えない不思議なバランス。
 この躍動と静謐、優雅さとクールネスの対比、絶妙なバランスが最高にカッコいい。
 凄いバランスの凄いアート。
 楽曲はブラジルの楽曲にCole Porterなどなど、この期のいつもの選択。
 そして最後に恥ずかしそうに収められた ベタなシャンソン”I Wish You Love"。
 私はとても素敵だと思います。




posted by H.A.


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