吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Bossa_Nova

【Disc Review】“Baião De Domingo” (2009) Alexandre Gismonti Trio

“Baião De Domingo” (2009) Alexandre Gismonti Trio
Alexandre Gismonti (Guitar)
Mayo Pamplona (Double Bass) Felipe Cotta (Percussion)

Baiao De Domingo
Alexandre Trio Gismonti
Microservice Brazil
2005-10-31


 Egberto Gismontiのご子息Alexandre Gismontiのおそらく初リーダー作。 
 善きにつけ悪しきにつけ御父上のイメージをもって聞いてしまうのですが、本作はまずまずオーソドックスなボサノバ混じりのブラジリアンジャズ。
 オリジナル曲、高速なフレージングのギターに父Gismontiの影は感じますが、その毒というか、妖しさというか、ちょっと普通ではない感じはなく、穏やかです。
 オーソドックスなギタートリオ編成でのオーソドックスな音。
 父Gismonti とのDuoによる“Saudações” (2006,2007)よりも優しい表情かもしれません。
 オリジナル曲にいくつかのブラジルの巨匠たちの楽曲群。
 “Saudações” (2006,2007)を聞く限り、スパニッシュ色が強くなるのかな?と勝手に想像していましたが、むしろ父上よりもブラジルブラジルしている感じでしょうかね。
 アグレッシブではなく、むしろノスタルジック。
 少々センチメンタルな音の流れ。
 ベタつかないクールな質感は現代の若者の音の特徴なのでしょう。
 さて、ここから姉Biancaさんのように、現代的でポップな感じで行くのか、父Egbertoさんのようにアグレッシブで求道的な線でいくのか、それはこれからのお楽しみ。
 まずは普通に心地よいブラジリアンギタートリオを、気楽に聞くのが吉。
 ・・・っても、父上と同様に新作がなかなか来ないなあ・・・


 

posted by H.A.


【Disc Review】“Recriação” (1979) Rosa Passos

“Recriação” (1979) Rosa Passos
Rosa Passos (vocal, guitar)
Jose Menezes (guitar) Gilson Peranzzetta (keyboards) Luizao (bass) Wilson das Neves (drums) Ubirajara (bandneon) Jorginho (Flute) Zdenek Svab (trompa) and others



 現代ボサノバ~MPB最高のボーカリストRosa Passosのデビュー作。たぶん。
 この後の作品は“Amorosa” (1988), “Curare” (1991)のようなので、かなり間が空いていて、私の知る限りの作品とはかなりイメージが異なります。
 ちょっと時代を感じさせるオーケストラ、シンセサイザー?も含めたアレンジ、ポップス仕立てな音作りが目立ちますかね。
 1970年代MPBな音作り、いろいろやってみました、ってな構成。
 何となく手練れた感じがしないボーカルは、瑞々しいといえばそうかもしれないし、素朴で可憐ともいえばそうかもしれません。
 別の言葉にすれば、洗練される前の音。
 現代的な音ではなく、1970年代を感じるちょっとノスタルジックな音。
 後にはあまりない?フェイザーがたっぷり聞いたローズがフワフワしていて、この人にピッタリな空気感。
 半数以上を占めるボッサなビートの曲は後の作品のムードなのですが・・・ 
 変わらないのは独特のボイスと共作によるオリジナル曲のメロディ。
 そこはかとない哀愁、郷愁が漂う、さり気ない音の流れ。
 沈んでいるようでそうでもない、普通なんだろうけども泣きだしそうにも聞こえる微妙なボイスはこの頃から。
 微妙に遅れがちで少々沈んだ感じの絶妙なギターはまだかな?・・・
 Joao Gilbertとこの人しか出せない(と思っている)空気感までもう少し。
 天才登場・・・ってな感じではないのかもしれませんが、悲し気なようでのほほんとしているムードは特別でしょう。
 などなど含めて、完成してくる前の、初々しい、とてもいい感じの音・・・だと思います。
 やはりこの人の音は和みますねえ。




 posted by H.A.

【Disc Review】“Rebentação” (2016) Daniel Dias

“Rebentação” (2016) Daniel Dias
Daniel Dias (guitar, voice)
Toninho Horta (guitar) Walmir Gil (trumpet)
 
Daniel Dias ダニエル ディアス
Imports
2016-11-04

 ブラジルのギタリスト&ボーカリストDaniel Dias、デビュー作なのでしょう。
 Toninho Horta _Guitarra (エレキギター)のクレジットに惹かれて入手した一作。
 基本的には弾き語りのボサノバ。
 Toninho Hortaは三曲に参加し、数曲にトランペットが加わります。
 予想通りのとても柔らかい音。
 Jobim, Luis Bonfa, Caetano Veloso, Dorival Caymmi, Ary Barroso、さらに Miles Davisを含めてジャズスタンダードを数曲。
 どこにでもありそうな音になりそうで、確かにそうなのですが、なんだか不思議にとても心地よいバランス。
 Joao GilbertoRosa Passosのように沈んだ感じではないのですが、妙に落ち着いていて、アメリカ系にはない特別な音。
 柔らかなビート、美しく瑞々しい音のギターと、ウイスパーではないけど優し気なボイス。
 現代的で上品なJoao Boscoってな感じでしょうか?
 それに丸っこいクリーントーンのToninho Hortaのエレキギターが乗ってくると・・・
 フワフワとしているようで、シャキッとしているようで、何とも言えないいい感じの浮遊感。
 春っぽいなあ・・・
 春眠暁をなんとか・・・もちろん誉め言葉です。
 
 


【Disc Review】“Amazon River” (1993) Wanda Sa & Celia Vaz

“Amazon River” (1993) Wanda Sa & Celia Vaz
Célia Vaz, Wanda Sá (Vocals, Guitar)
Gal Costa, Joyce, Marcio Malard, Nana Caymmi, Quarteto Em Cy (Vocals) Reginaldo Vargas (Percussion)

ブラジレイラス (BOM17008L)
ワンダ・サー & セリア・ヴァス



 ボサノバを歌う女性ボーカリストはいったい何人ぐらいいるのでしょう?
 古今東西合わせれば10万人?100万人?1000万人?・・・
 その頂点の人たち、ベテランのビッグネームが集まった企画アルバム。
 鳥の声なども絡めながらの楽園サウンド。
 安易な企画と疑うことなかれ、これが素晴らしいアルバム。
 歌いつくされ、演奏しつくされた楽曲、ギターとパーカッションのみのシンプルなサポート、奇をてらうことのないアレンジ。
 それでも全曲名曲、名演、名唱。普通に豪華な編成、アレンジではなく、シンプルなのがカッコよさの決め手なのかもしれません。
 主役のボーカリストが入れ替わり立ち替わりでも、サウンドイメージは一貫性しています。
 とても優雅な歌、コーラス。
 あくまでさりげない音がなんとも言えないカッコよさ。
 やはりこのあたりの人たちには、巧拙とか年齢とか何とかを超えた何かがあるんでしょうねえ。
 何か持っている人たちによる素敵なボサノバ・ボーカルアルバム。




posted by H.A.

【Disc Review】“Brasil '65” (1965) The Sérgio Mendes Trio, Wanda De Sah, Rosinha De Valenca

“Brasil '65” (1965) The Sérgio Mendes Trio, Wanda De Sah, Rosinha De Valenca
Sérgio Mendes (Piano) Wanda De Sah (Vocals) Rosinha De Valenca (Guitar)
Sebastião Neto (Bass) Chico Batera (Drums) Bud Shank (Flute, Sax)

ブラジル’65
セルジオ・メンデス・トリオ~ワンダ・ヂ・サー



 Sérgio Mendes、Wanda De Sahを半数の曲でフィーチャーしたアルバム。
 ジャズファンからすれば“Getz/Gilberto” (1963)の方が馴染みがあり、Sérgio Mendesを好まない人もいるのかもしれません。
 が、タイプは違えど、こちらもアメリカ制作ジャズサンバの名作。
 沈んだ凄み、湿り気のある“Getz/Gilberto”に対して、乾いた質感の本作。
 こちらの方が本場のムードには近いのでしょう。
 Sérgio Mendesとしてもこの作品がアメリカ進出の端緒だったのでしょうかね?
 Jobimナンバーはもちろん、キャッチーな曲を選りすぐったような、今から見ればベタベタな選曲。
 どこかで聞いたメロディ揃い。
 Wanda De Sahはいつも通りのハスキーな声で淡々とした歌。
 神様Joao Gilbertoと比べても仕方ないのですが、同じような沈んだムード。
 かわいらしい云々だけでなく、どことなく凄みが漂っているような気もします。 
 もう一人のフィーチャリングアーティストRosinha De Valencaのギターもタメを活かしたしっとり系。
 Sérgio Mendesのピアノもそれにつられたかどうか、少し沈んだ面持ち、淡々としたビート。
 Bud Shankのサックスだけが明るく元気です。
 気のせいなのかもしれませんが・・・ 
 といったところで、明るく元気になりすぎないジャズサンバ、素晴らしいコラボレーション。




posted by H.A.
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