吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

Argentine

【Disc Review】“Cantando a Elsy” (2018) Nora Sarmoria

“Cantando a Elsy” (2018) Nora Sarmoria

Nora Sarmoria (Piano, Voice, etc.)
Facundo Ferreira (Percussion) Patricio Bottcher (Winds) 
Mati Mormandi (Piano, Voice) Alisa Kaufman (Guitar, Voice) Catalina Sarmoria (Voice) Verónica Parodi (Poem, Voice)



 現代フォルクローレのピアニスト&ボーカリストNora Sarmoria、アルゼンチンの児童文学作家 Elsa Bornemannの詩を楽曲化した作品集。
 この期に多い子供向けの企画、確かにそんな感じの楽曲もあったり、娘さんも参加されたりしているようですが、全体的にはちょっとハードで大人な感じ。
 例によってピアノの弾き語りに、ときおりのパーカッションと管、弦の編成。
 跳びはねるピアノに演劇めいた歌。
 楽曲ごとにゲストボーカリストを迎えて、賑やかだったり、少し哀しげだったり。
 これまでの素直なファンクジャズや少し変わった電子音よりも、メロディや展開そのものがひねった感じ、演劇性が強くなっているかもしれません。
 インタールド的な短い演奏を含めて全20曲。
 あれよあれよと、めまぐるしく景色は変わっていきます。
 いずれにしても、元気で明るくて楽し気で、ほんの少しアバンギャルドで不思議な音。
 現代フォルクローレでもない、南米ファンクジャズでもない、独自の世界が出来上がっているんだろうなあ、と思います。




posted by H.A.




【Disc Review】“Tres Libbros” (2016) Nora Sarmoria

“Tres Libbros” (2016) Nora Sarmoria

Nora Sarmoria (piano, voice, percussion, accordion, keyboards)
Facundo Ferreira (percussion) Damián Verdún (charango)
Teresa Parodi, Chiqui Ledesma, Marina Santillán, Catalina Ward Sarmoria (voice)



 アルゼンチンのピアニスト&ボーカリストNora Sarmoriaの現代フォルクローレ、あるいはアルゼンチンポップス。
 ピアノの弾き語りにパーカッションやアコーディオンその他が加わるシンプルな編成。
 副題が「0から100までの少女のための歌」、1分~3分の短い楽曲全20曲。
 序盤は子供のコーラスを含めて、“おかあさんといっしょ”の世界。
 これはちょっと・・・と思いつつ、徐々に対象年齢が上がっていく構成なのでしょうか?、中盤からはちょっと哀感が強いバラードなども交えながら、一曲ごとに表情が変わる、さながらおもちゃ箱をひっくり返したような音。
 ハードなファンクジャズの色合いは少な目ですが、メロディアスなボーカル曲が中心。
 コミカルなようで極めて上質な南米ジャズフュージョンに、現代フォルクローレな郷愁感もたっぷり。
 のどかで平和、明るくて前向き。
 こんな感じが女性には受けるのかな?




posted by H.A.


【Disc Review】“Silencion Intenso” (2013) Nora Sarmoria

“Silencion Intenso” (2013) Nora Sarmoria

Nora Sarmoria (piano, voice, etc.) 
and others

 現代フォルクローレ、あるいはコンテンポラリージャズのピアニスト&ボーカリストNora Sarmoriaのファンクジャズフュージョン&ポップス。
 ピアノの弾き語りに楽曲によって管楽器、アコーディオンなどが加わる編成。
 いつものハイテンションな南米ファンクジャズ。
 硬質な音であちこちに動きまくるピアノに、裏表を交えた変幻自在のヴォイス。
 Herbie Hancock、Chick Coreaあたりの影響が強いのかな、と思っていましたが、ピキピキパキパキとした感じはEgberto Gismontiっぽくもあるし、Thelonius Monkの色合いもあるし、それでいてなぜか柔らかな質感はHermeto Pascoal な感じもするし・・・。
 難解さは皆無なのに、不思議感たっぷりな感じは他にはいないタイプでしょう。
 図らずも体が揺れるビートに、どこまでも続いていきそうなインプロビゼーション。
 ポップな感じながらも複雑なメロディに、これまた複雑怪奇なユニゾン、スコーンと決まるブレーク・・・・
 さらに演劇的な仕掛けも交えつつの、コミカルなようで硬派なファンクミュージック。
 いつもながらにキャッチーな楽曲揃い、これまた名作。




posted by H.A.


【Disc Review】”Bichos Y Malezas” (2004) Nora Sarmoria, Marcos Cabezas

”Bichos Y Malezas” (2004) Nora Sarmoria, Marcos Cabezas

Nora Sarmoria (piano, electric piano, accordion, voice) Marcos Cabezas (marimba, vibraphone, voice)

 アルゼンチンのピアニスト&SSWとマリンバ奏者のDuo作品。
 ファンクジャズなNora Sarmoriaと“Libre De Consenso” (2002)にも参加していたMarcos Cabezas、二人のだけのシンプルな編成。
 インスツルメンタル曲が中心、ボーカル曲は数曲ですが、いつも通りのノリノリのジャズファンクピアノ。
 それに陰影を付けるのが全編で鳴り響くマリンバの音。
 いつものファンクジャズがベースではあるものの、少し明度が落ちたダークな空気感。
 冒頭二曲はハイテンションなジャズファンク、ボーカル入り。
 変幻自在なマジカルヴォイスとピアノとマリンバの激しいチェイスが映えるメカニカル曲。
 たった二人の演奏ながら、息をつく暇がない凄まじい演奏。
 以降、ボーカル曲は数曲で、インスツルメンタル中心のジャズファンクが並びます。
 ハイテンションの連続かと思えば、すっとぼけ系でコミカルな感じ、漂うような幻想的なバラード、・・・、ってな感じでいろんなイメージの楽曲が交錯します。
 ボーカル曲が少ない分、ジャズな空気感も強くてマニアックな成分が十二分。
 ときおり登場するエレピとビブラフォンがこれまたクール。
 そんなこんなで少し色合いの違ったNora Sarmoria作品。
 ん?ここまでも十分にマニアックだったかな?
 とにもかくにも、とてもカッコいいアルゼンチン・コンテポラリー・ファンク・ジャズ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Libre De Consenso” (2002) Nora Sarmoria

“Libre De Consenso” (2002) Nora Sarmoria

Nora Sarmoria (piano, vocals)
Quique Sinesi (guitar) Facundo Ferreira (percussion) Marcos Cabezaz (vibraphone) Martín Pantyrer (winds)

 
Libre De Consenso SARMORIA NORA 2014-02-11

 アルゼンチンのピアニストNora Sarmoriaのコンテンポラリージャズ。
 コンボというよりもピアノの弾き語りをベースに、ギター、管楽器、パーカッションなどが彩りを付ける構成。
 ピキピキパキパキしたハイテンションなピアノに変幻自在のヴォイス。
 いつもベースレスなのは制約を嫌っているんでしょうかね。
 フリーになる場面はないのですが、自由奔放に跳びはねまくるファンクなピアノ。
 Quique Sinesiのギターとのハイテンションなバトルで幕を開け、幻想的でしっとりとした哀愁曲あり、ゴリゴリファンク、あるいはジャジーなソロピアノあり、妖しいバリトンサック入りのラテンジャズあり、クールなヴィブラフォン入りあり、フォーキーな演奏あり・・・
 各曲がそれぞれ別の表情な演奏、変幻自在。
 ピアノ自体も変幻自在であることも加えて猥雑な感じもあるのですが、なぜか一貫した統一感があります。
 これでもかこれでもかと畳み込んでくる彼女独特のファンクネスとポップネスが溢れる音。
 こりゃカッコいいや。




posted by H.A.


【Disc Review】”Sonideras” (2001) Nora Sarmoria, Liliana Saba

”Sonideras” (2001) Nora Sarmoria, Liliana Saba

Nora Sarmoria (acoustic, electric piano, voice, accordion, udu, berimbau) Liliana Saba (acoustic, electric piano, percussion)

Sonideras (Con Lilian Saba)
SARMORIA NORA
VARS
2014-02-11


 現代フォルクローレのNora SarmoriaとLiliana Saba、女性ピアニストDuo作品。
 ピアノ二台での演奏を中心としつつ、エレピ、スキャットヴォイス、その他諸々を絡めながらのカラフルな音。
 本作も現代フォルクローレというよりも南米コンテンポラリージャズの方がしっくりきます。
 二人とも内省系ではなく、元気で明るい雰囲気のいわゆる男前系、豪放系。
 飛び回り、攻めまくるピアノ。
 硬質な感じの方がNora Sarmoriaなのだろうと思いますが、明確な区別はつきません。
 いずれもテクニシャンでグルーヴィー、跳びはね、突っ走るピアノ。
 明るく現代的なポップな楽曲、いかにもラテンな哀感を漂わせつつのキャッチーなメロディーに、ときおりタンゴっぽいというか、演劇的というか、不思議感たっぷりの楽曲。
 何曲かのバラードを挟みつつの、しなやかな躍動感のある明るいコンテンポラリージャズ。
 その上を漂うように、あるいはときに踏みつけるような、可憐で不思議なヴォイスが幻想的なムードを醸し出します。
 ポップなようで、普通なようで、とてもクリエイティブ。
 女傑コンビのカッコいい南米コンテンポラリージャズ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Vuelo Uno” (1995) Nora Sarmoria

“Vuelo Uno” (1995) Nora Sarmoria

Nora Sarmoria (piano, voice, accordion)
Quique Sinesi (guitar) José Balé (percussion) Nuria Martinez (ethnic winds) Liliana Herrero (voice) and others

Vuelo Uno (1995)
Nora Sarmoria
Argendisc
1999-04-30


 現代フォルクローレの草分けの一人Nora Sarmoriaのデビュー作。
 ギター、パーカッションに優しい音の管が彩りを加える南米定番の編成ですが、ちょっと強めの元気なビート。
 ジャズ、ファンク、ポップス、クラシックが入り混じるピアノに変幻自在のヴォイス。
 アルゼンチン現代フォルクローレの定番”Danza Sin Fin” (1998) Quique Sinesi、”Carlos Aguirre Grupo (Crema)” (2000)に先立つ時期。 
 それらよりもジャズ・フュージョン、ファンク寄り、Hermeto PascoalHerbie HancockChick Corea、CarmoのEgberto Gismonti、あるいはFlora Purimな感じでしょうか。
 跳ねまわるような音の動きはフォルクローレというよりも南米コンテンポラリーファンクジャズの方が似合います。
 後の作品ではピアノの弾き語り+αでのファンクジャズなイメージが強いのですが、本作では少しダークな色合いもあるバンドサウンドが中心。
 妖しいジャズギタリストなQuique Sinesiの音もたっぷり。
 動きまくるピアノ、変幻自在のぶっ飛んだスキャットとバンドの激しい絡み合いは、他ではなかなか聞けないスゴイ演奏。
 さらに全編に南米系特有の浮遊感と幻想的なムードを漂わせつつのポップなメロディ。
 これは凄いアーティストのぶっ飛んだデビュー作・・・だと思うのだけども、例によって廃盤かあ・・・




posted by H.A.


【Disc Review】“Fogo” (2009) Rolo Rossi

“Fogo” (2009) Rolo Rossi 

Rolo Rossi (piano)



 アルゼンチンのピアニストRolo Rossiのソロピアノ作品。
 キッチリとしたビートと美しいメロディの端正な演奏集。
 ジャズ的なビート感ではなく、その意味ではクラシック的なのですが、もっとポップでわかりやすい感じの音。
 Shagrada Medraには、“Caminos” (2006) Carlos Aguirre、”Piano Solito” (2016) Sebastian Macchi、”Paino Pampa” (2016) Sebastian Benassiなどなど、ソロピアノ作品がたくさんありますが、その中でもポップス寄りな感じでしょうか。
 カクテルピアノ、なんて言葉がありますがそんな感じでもなく、テンポが速くて次々と連なるように繰り出される音。
 フォルクローレな奇数系の浮遊感のあるビート、バラードではほどほどにタメと揺らぎを効かせて音が置かれていきますが、なぜかキッチリした感じ。
 とてもセンチメンタルなメロディがなぜか恋々とせず、キリッとして聞こえます。
 朗々としたピアノ・・・なんて形容も違和感がありますが、そんな感じ。
 全くもって普通な感じなのですが、それがかえって不思議というか、個性的というか・・・
 フォルクローレを含めた現地のポピュラーミュージックの色合い、現地の空気感が内包された音なのでしょう。
 センチメンタルでも明るくて前向きなのはいかにもアルゼンチン。
 そのキッチリとした端正なソロピアノの一作。




posted by H.A.

【Disc Review】“Ecos Del Sendero” (2008) Duo Tritten Bonfiglio

“Ecos Del Sendero” (2008) Duo Tritten Bonfiglio

Andres Tritten, Leandro Bonfiglio (guitar)
Oscar Manassero (udu, percussion) Guillermo Copello (violin) Carolina Velazquez (guitar) "Chey" Ramos (bombo)



 アルゼンチンのギタリストのDuoアルバム。
 ギター二本のアンサンブルを中心として、楽曲によって加わるエスニックな楽器が加わる構成。
 おそらく二人ともクラシックの人なのでしょう。
 ビート感はとても穏やかですが、純クラシック、フォルクローレとは少々違う質感。
 インタプレー的な絡み合いに加えて、リフ的なのアルペジオの繰り返しが印象に残るアンサンブル。
 その場面はミニマルミュージック的なのかもしれませんし、全体を通して作り込まれたクラシック音楽というよりも、サラサラと水が流れているような、風が吹いているような音の流れ。
 甘すぎないメロディと、強烈な疾走、浮遊の場面が少ないことも、そんな淡くてさり気ない感じにつながっているのかもしれません。
 このレーベルの立地にちなんで“川沿いミュージック”なんて言葉があるようですが、まさにそんな音、そのクラシックギター版。




posted by H.A.


【Disc Review】“Parece Pajarito” (2005) Coqui Ortiz

“Parece Pajarito” (2005) Coqui Ortiz

Coqui Ortíz (voice, guitar)
Julio Ramírez (accordion, verdulera, bandoneón) Fernando Silva (contrabass) Cacho Bernal, Corcho Benítez (percussión) 
Luis Barbiero (flute, píccolo) Raúl Junco (cuento breve, glosas) Carlos Aguirre (piano) Juan Quintero (voice)

 アルゼンチンのシンガーソングライターCoqui Ortizの現代フォルクローレ。
 “En Grupo” (2002) の次作に当たるのでしょうか?
 とても平和な音。
 “チャマメ”というフォルクローレのカテゴリがあるようで、その作法に従ったギターとアコーディオン、バンドネオンの絡みを中心として、フルートが加わる構成が中心。
 ギターがつま弾く軽快なリズムに、のほほんとしたアコーディオン。
 その上に乗っかる優し気で朗々とした男声。
 平原のトウモロコシ畑の中の街の長閑で平和なお祭り・・・的な空気感は、メキシコやテキサスにも通じるサウンド。
 北米と南米、距離は離れていますが、根っ子のスペイン時代からの空気感が残っているんでしょうねえ。
 楽しげな中にあるそこはかとない哀しさは、もちろん南米Saudade。
 ときおり聞こえるピアノが美しくてタメが効いていてカッコいいなあと思っていると、御大Carlos Aguirreだったりします。
 わずか二曲への参加ですが、さすがの存在感。
 そんなオシャレな感じも少々。
 おおらかでのんびりした南米ミュージック。




posted by H.A.


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