吉祥寺JazzSyndicate

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Andy_Sheppard

【Disc Review】“Romaria” (2017) Andy Sheppard

“Romaria” (2017) Andy Sheppard

Andy Sheppard (soprano, tenor sax)
Eivind Aarset (Guitar) Michel Benita (Double Bass) Sebastian Rochford (Drums)

Romaria
Universal Music LLC
2018-02-16


 イギリスのサックス奏者Andy Sheppardのカルテットの最新作。
 前作“Surrounded by Sea” (2015)と同じメンバー。
 “Trio Libero” (2012)から変わらないヨーロピアン勢のベースとドラムにEivind Aarset。
 トリオでのオーソドックスなジャズに先端的ギターが妖しい響きで不思議な背景を付けていく形。
 トリオだけだと、いいジャズだねえ・・・で終わってしまいそうなところに、何だこれは・・・?の色合いを付けるギター。
 冒頭は物悲し気なスローバラード。
 漂うリズムに薄く妖し気な背景を作るギター、美しい音、適度な起伏を伴ったスムースなフレーズを奏でるテナーサックス。
 最高の心地よさ。
 二曲目、テンポが上がると強烈な疾走。
 そんな演奏が交錯します。
 サックスとギターもさることながら、全編通じて強い躍動感ベースに、静かにヒタヒタとしたビートを刻むクールなドラムがカッコいい。
 この二人がジャズ度が高いアルバム作る際の新しい世代のECMハウスリズム隊になるのかな?
 どこか懐かし気なメロディのオリジナル曲群。
 リーダーの作る音は20世紀型ジャズなのかもしれないけども、若手リズム隊の現代的なジャズ感覚と、先端的な、でもとても静かなギターのいい感じのバランス。
 妖しいギターが、前作よりも居場所を見つけた感じで、上手く自然にバンドに溶け込んでいます。
 ハイテンションに過ぎず緩すぎず、抽象的に過ぎず具体的に過ぎず、これまたいい感じのバランス。
 そんな古いようで新しい、新しいようで懐かしいジャズ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Surrounded by Sea” (2015) Andy Sheppard

“Surrounded by Sea” (2015) Andy Sheppard

Andy Sheppard (soprano, tenor sax)
Eivind Aarset (Guitar) Michel Benita (Double Bass) Sebastian Rochford (Drums)

Surrounded By Sea
Universal Music LLC
2015-04-17


 イギリスのサックス奏者Andy Sheppardの変則カルテットの普通なようで不思議なジャズ。
 前作“Trio Libero” (2012)のトリオにギターのEivind Aarsetが加わる形。
 静かながら躍動感が前面に出た前作に対して、本作は漂うようなバラード中心。
 Eivind Aarset は前々作“Movements in Colour” (2008)以来の参加。
 Nils Petter Molværバンド的な深刻な感じではなく、あくまで静かでスペーシーな背景作りに徹しています。
 サックストリオがキッチリとジャズを演奏する後ろで、薄い膜を作るような、あるいは緩やかに時空をゆがめていくようなギター。
 幻想的な色合いはBill Frisell入りのPaul Motianのトリオのようでもあるのですが、もっともっとジャズ寄り。
 主導するのは、あくまでどことなく懐かし気なメロディと、心地よさ最高の音のジャズサックストリオ。
 でもなんだかトリオだけの音とは印象は異なります。
 毒気まで行かずとも、不思議感を増幅するギター。
 ルバートでのスローバラードを間に挟みつつ、穏やかでゆったりとしたジャズが続きます。
 締めも“Looking for Ornette”と題された穏やかなバラード。
 本作はあまりにも穏やかなのでそれは感じていなかったのですが、やっぱり根っこはOrnette Colemanだったのかあ・・・




posted by H.A.


【Disc Review】“Trio Libero” (2012) Andy Sheppard

“Trio Libero” (2012) Andy Sheppard

Andy Sheppard (soprano, tenor sax)
Michel Benita (Double-Bass) Sebastian Rochford (Drums)

Trio Libero
Universal Music LLC
2017-07-28


 Andy Sheppard、“Movements in Colour” (2008)に続くECMでの制作作品。
 とても妖しい前作のメンバーを刷新し、オーソドックスなジャズ色合いのフランス人ベーシストにイギリス人ドラマー。
 サウンドもまるっきり違う色合い。
 インド的な不思議なグルーヴの前作に対して、本作はジャスト、ジャズ。
 但し、Ornette Coleman的なジャズ。
 それを思いっきり静かにソフトにスムースにした感じでしょうか。
 Charlie Haden的だけども、もっともっと柔らかい感じ、低い重心でぐんぐん前に進むベースに、静かなドラム。
 サックスはいつも通りにスムース。
 たっぷり余裕のある空間の中を漂うたっぷりのエコーが効いたサックスの音と、ボコボコと音を置くベース、静かに背景を作るようなドラム。
 心地よさ最高。
 ECMのお約束、ルバートでのスローバラードも交えつつ、不思議感たっぷりに、但し、終始明るく前向きなムードで進む音。
 さらに、普通のジャズのようでどこか幻想的な雰囲気は、ECMだからこそなせる技か、百戦錬磨の名手のなせる技か。
 ま、両方なのでしょう。
 オーソドックスなようで不思議感たっぷり。
 わかりやすいのだけども、異色。
 日常と少しだけズレたような空気感と、音の響きがとても心地よい一作。

※こちらはギター入り。


posted by H.A.


【Disc Review】“Movements in Colour” (2008) Andy Sheppard

“Movements in Colour” (2008) Andy Sheppard

Andy Sheppard (soprano, tenor sax)
John Parricelli (acoustic, electric guitar) Eivind Aarset (guitar, electronics) Arild Andersen (double bass, electronics) Kuljit Bhamra (tabla, percussion)

Movements in Colour (Ocrd)
Andy Sheppard
Ecm Records
2009-06-30


 イギリスのサックス奏者Andy Sheppardの変則カルテットによるエスニック~近未来ジャズ、ECMでの制作。
 Carla Bleyバンドのイメージが強く、そこでは奇をてらわないオーソドックスでスムース、手練れたサックスのイメージ。
 本作でもサックス自体はそのままですが、バンドのサウンドは摩訶不思議。
 激烈ジャズベースArild Andersen、音響系未来系ギターEivind Aarsetのノルウェー勢に、イギリス人ギタリストJohn Parricelli、加えて打楽器の主役はタブラ。
 それら各人のイメージそのままがフュージョンしたような不思議なジャズ。
 ビートは淡々と進み次第に熱を帯びていくインド風、メロディはスパニッシュかインドっぽいエスニック風味、ベースは強烈なジャズ、フロントに立つサックスとギターはオーソドックスなジャズ、さらにときおり電子音が空間を支配して近未来的に・・・ってな感じ。
 何が何だかよくわからないフュージョン。
 そんな音が中心ですが、最後にさり気なく収められた“International Blue”なる妖しいギターとサックスの哀しく漂うような絡み合いが、これからの作品を予見しているような、そうでもないような・・・
 ECM流のエスニックジャズではあるのですが、あっちの世界には行かないオーソドックスさ。
 そんな不思議なバランスの一作。

※別のバンドでの作品から。


posted by H.A.


【Disc Review】“On the Edge of a Perfect Moment” (2005) Rita Marcotulli, Andy Sheppard

“On the Edge of a Perfect Moment” (2005) Rita Marcotulli, Andy Sheppard

Rita Marcotulli (Piano) Andy Sheppard (Saxophone)

 イタリア人女性ピアニストRita Marcotulliとイギリス人サックス奏者Andy Sheppard、両大御所のDuo作品。
 どちらもヨーロッパのコンテンポラリージャズの人。
 不思議感たっぷりの音楽の中でオーソドックにジャズ演奏しているイメージが共通しているような感じでしょうか。
 本作も不思議なようなオーソドックスなような、不思議な音。
 淡いメロディのオリジナル曲と静かな演奏。
 Rita Marcotulliはあの疾走を封印し穏やかな音、Andy Sheppardはいつものスムースな音。
 ときおりフリーな場面を挟みつつ、どことなく遊んでいるような、どことなくクラシカルで上品な感じもこの二人のイメージ通り。
 今にも止まりそうなスローバラード、“Les Mains d'Alice”、“On the Edge of a Perfect Moment”がとても悲しくて美しい。
 さらに、そんなオリジナル曲の中にさり気なく挟まれたPink Floyd ”The Dark Side of the Moon” (1973)の“Us And Them”。
 Ritaさんが他でも取り上げていたように思うので、よほど好きなのでしょう。
 確かにどことなく似た空気感のようにも思います。
 そんな不思議なジャズ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Trios” (2013) Carla Bley

“Trios” (2013) Carla Bley
Carla Bley (piano)
Steve Swallow (bass) Andy Sheppard (sax)

Trios
Bley
Ecm Records
2013-09-10
カーラ ブレイ

 冒頭曲”Utviklingssang”。
 Carla Bleyが書く素敵なバラード。
 とてもシンプルで、とても悲しい曲。
 でも、どことなくハードボイルド。
 この人の書く曲はいつもそう。
 どこか醒めていて、諦めているようで・・・
 逆にそこに希望が見えるのかもしれない・・・そんな音。




posted by H.A.
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