“Xieyi” (1999,2000) Anders Jormin
Anders Jormin (bass)
Robin Rydqvist (trumpet, flugelhorn) Lars-Goran Carlsson (trombone) Nicolas Rydh (bass trombone) Krister Petersson (French horn)
スウェーデンの名ベーシストAnders JorminのECMでのリーダー作。
ECMでの録音は“Notes from Big Sur” (1992) Charles Lloyd、“Matka Joanna” (1994) Tomasz Stankoあたりからでしょうか。
たくさんの作品に参加していますが、このレーベルでの初リーダー作。
あくまでソロ演奏が中心。
ホーンのアンサンブルは一分前後の短いインタールード的な楽曲のみ。
堂々たるベースソロ。
余分な音のない一人だけ、ベースだけの音。
ジャズであれフリーであれ、スローテンポでも静かな音でもグルーヴを作る人ですが、一人であってももちろんそれ。
静かなバラード演奏が中心。
メロディアスな演奏もあれば、断片的なフレーズの連続、次々と景色が変わっていくようなインプロビゼーション的な演奏もあり。
どこかで聞いた記憶があるようなメロディが現れては消えていく時間が続きます。
静謐な空間に響く低い弦の響き、静かなグルーヴは心地よさ最高。
どこか懐かしいような、遠くを眺めているような、断片的な記憶を探しているような不思議な感覚。
ハードボイルドで静かな時間。
posted by H.A.