吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

American

【Disc Review】“Thelonious Monk quartet with John Coltrane at Carnegie hall” (1957) Thelonious Monk quartet, John Coltrane

“Thelonious Monk quartet with John Coltrane at Carnegie hall” (1957) Thelonious Monk quartet, John Coltrane
Thelonious Monk (piano) John Coltrane (Tenor Sax)
Ahmed Abdul-Malik (bass) Shadow Wilson (Drums)



 冒頭の“Monks Mood”。
 ピアノとテナーサックスのDuoから始まるルバートでのスローバラード。
 曖昧なビート、二人の呼吸のペースで進む時間。
 漂い、転げまわるピアノに、飛びまわるテナーサックス。
 伸び縮みする時間と少しずつ歪む空間。
 時折の高速なロングフレーズが、歪んだ時空をさらに掻きまわす。
 モダンジャズ?
 はるか60年前、静かで穏やかなトリップミュージック。




posted by H.A.

【Disc Review】“21 Broken Melodies At Once” (2000) Alfredo Triff

“21 Broken Melodies At Once” (2000) Alfredo Triff 
Alfredo Triff (Violin, Piano, Mandola)
Andy Gonzalez (Acoustic Bass) Negro Horacio Hernandez, Robbie Ameen (Drums) Román Diaz (Congas)
Yosvany Terry Cabrera (Reeds) Xiomara Lougart (Voice)

21 Broken Melodies at Once
Alfredo Triff
Justin Time Records
2001-06-26


 キューバ出身、Kip HanrahanバンドのバイオリニストAlfredo Triffのリーダー作。
 もちろんAmerican Claveから。
 Kip Hanrahan作品への参加は “Days and Nights of Blue Luck Inverted” (1988-1989)からでしょうか?
 彼の作る音のイメージ、妖しさと緊張感を決定付けていたのが、物悲し気なバイオリン。 
 特に“A Thousand Nights And A Night: Red Nights” (1996)のシリーズなどはその音が無ければ全く違うイメージになっていたようにも思います。
 本作、過激なジャケットアートにタイトル通りに21曲の変則な構成は、さぞかし過激な内容かと・・・?
 確かにそんな場面もありますが、基本的にはあのKip Hanrahanワールド。
 Kip Hanrahanの楽曲の断片があちこちに・・・というか、そのイメージを決定づけていたのがこの人の出す音、メロディだったのかもしれません。
 変幻自在のビートに、妖しく絡み合う悲し気なバイオリンと女性のボイス。
 次と景色が変わるように、Kip Hanrahanの音楽の妖しいショットのみを抜き出したコラージュのような音の流れ。
 でもKip Hanrahan諸作と比べると、オシャレな感じが無くなり、よりマニアックな世界に潜り込み、さらにそれがどこかあっけらかんと聞こえるのが、この人の色合いなのでしょうか?
 それに逆に凄みを感じてしまうのは警戒しすぎでしょうか?
 ニューヨーク、あるいはハバナの危険ゾーンの香り。
 やはり危ない。




posted by H.A.

【Disc Review】“The Passage” (2004) Andy Narell

“The Passage” (2004) Andy Narell
Andy Narell (Steel Drums)
Mathieu Borgne (Drums, Percussion) Paquito D'Rivera (Alto Sax) Michael Brecker (Tenor Sax) Hugh Masekela (Flugelhorn) 
and Calypsociation Steel Orchestra

Passage
Andy Narell
Heads Up
2004-03-23


 ジャズフュージョン系スチールパン奏者Andy Narell、スチールパンのオーケストラを中心としたアルバム。
 ここまでの作品は、基本的にはジャズ、フュージョン系の編成でしたが、本作では本場のパンの集団演奏スタイルに近づけてみた、といったところでしょうか。
 後に少人数のパンの集団演奏を中心とした次作にあたる”Tatoom”(2006)がありますが、現在のところ、パンのオーケストラの形態ではそれと本作のみ。
 音楽のムードは、1970年代フュージョンな感じではありませんが、直球なカリビアンネイティブな感じでもなく、Andy Narellのそれ。
 都会的で洗練された哀愁が漂うメロディに、タイトなフュージョンドラム。
 が、他の音はパンのオーケストラなので、少人数のフュージョンコンボのタイトさとは一線を画す、ゆらぎというか、ゆるさのある音。
 これがいい感じのバランス。
 パン一台とパーカッションだけだとフュージョンっぽさが勝っていたのが、都会的に洗練されたムードを維持しながら、カリブっぽさが強くなっている感じでしょう。
 タイトさよりもゆらぎが勝り、クールだった音が楽し気になった感じ。
 最初から最後までフワフワしまくり。
 何曲かで登場するゲストの豪華ホーン陣が音を出すと、ちょっとだけ空気感が締まる感じもしますが、彼らもバンドのゆらぎに引っ張られているようで、心地よさげなインプロビゼーション。
 パン一台の方が、あるいは背景の音も薄めの方が、響きのニュアンスがきっちり感じられて、儚げで悲し気なムードも強くなるように思うのですが、ま、これはこれでとても楽し気でいい感じでしょう。
 カリビアン・フュージョンってな語感にはこっちの方が合っているんだろうなあ。
 南国ムードたっぷり。
 コンボ作品のようなエアコンが効いたリゾートホテルのラウンジな感じではなく、”Tatoom”と同様、リゾートホテルのラウンジでもオープンエアー。
 ちょっと温めの湿り気を帯びた風。
 エアコンに慣れてしまった体には、かえって心地よいのではないのかな?
 この手の音は野暮なことなど考えないで、ボケーっと聞くのが吉、なのでしょうね。




posted by H.A.

【Disc Review】“Live in South Africa” (2001) Andy Narell

“Live in South Africa” (2001) Andy Narell
Andy Narell (Steel Pans)
Louis Mhlanga (Guitar) Andile Yenana (Keyboards)
Denny Lalouette (Bass) Rob Watson (Drums) Basi Mahlasela (Percussion)

Live in South Africa
Andy Narell
Heads Up
2001-04-24


 ジャズフュージョン系スチールパン奏者Andy Narellのライブアルバム。
 ここまでの作品から人気曲?、キャッチーな楽曲を集めて、サポートはオーソドックスなジャズフュージョン編成でのコンボでの演奏。
 ギタリストは前作“Fire in the Engine Room” (2000)と同様ですが、他のメンバーは“Sakésho” (2002)とは違う面々。
 サウンド的には前作と似た感じでシンプルなのですが、楽曲のムード含めて、結果的には“The Long Time Band” (1995)ぐらいまでのアメリカンフュージョンなAndy Narellと、それ以降のナチュラルなカリビアンジャズフュージョンが交錯する作品。
 キャッチーなメロディの楽曲を揃え、タイトなバンドの完璧な演奏。
 ライブながらスッキリした演奏が揃っています。
 バンドはオーソドックスなラテンフュージョンバンドですが、哀愁のメロディと、憂いを含んだパンの音もライブでもそのまま。
 ライブでの冒険のような場面はありませんが、各曲ともスタジオ録音よりも長尺、充実したインプロビゼーションあり、終盤に向けて盛り上がっていくドラマチックな構成もあり。
 都会的で洗練されたフュージョンあり、ナチュラルなフュージョンあり、いかにもカリビアンな陽気な演奏あり。
 ここまでの集大成、たっぷり二枚組。
 ここまでのAndy Narellのさまざまな音、代表的な楽曲がまとめて聞けるという意味ではちょうどいい作品なのかな?




posted by H.A.


【Disc Review】“Fire in the Engine Room” (2000) Andy Narell

“Fire in the Engine Room” (2000) Andy Narell
Andy Narell (Steel Drums)
Dario Eskenazi, Mario Canonge (Piano) Louis Mhlanga (Guitar) Michel Alibo, Oscar Stagnaro (Bass) Jean-Philippe Fanfant (Drums)
Jesús Diaz, Luis Conte (Congas) Luis Conte (Percussion) Luis Conte (Timbales)

Fire in the Engine Room
Andy Narell
Heads Up
2000-04-25


 スチールパン奏者Andy Narellのカリビアン・フュージョン。
 ピアノとのDuo+パーカッションを中心としたナチュラルな前作“Behind The Bridge” (1998)から一転、再びフュージョンバンドでの作品。
 が、前々作“The Long Time Band” (1995)と比べるとナチュラルな感じでしょうか。
 楽曲も全曲オリジナルに戻りましたが、都会的な哀愁感はそのままに、これまたナチュラルなカリビアンな感じのメロディライン、いい曲が揃っています。
 いずれにしても、よりシンプルになったサウンド。
 ま、単に録音の具合なのかもしれませんし、聞く側の勝手な思い込みなのかもしれませんが・・・
 さておき、楽し気な現代的カリビアンフュージョンミュージック。
 後の元気いっぱいアコースティックフュージョンバンド作品“Sakésho” (2002)のメンバーも集結し、その予告編といえば、そうなのかもしれません。
 動き回るエレキベースといかにもラテンジャズな楽し気なピアノ、ドラム。
 “Sakésho”ではパーカッションが抜けてしまいますが、本作ではいい感じで効いています。
 デビュー時からのメンバーと交代したギターはロック系の人でしょうか?
 少々やんちゃ系な感じですが、クリーントーン中心なので、ほどよくバンドに溶け込んでいますかね。
 一番憂いを含んだ音がスチールパンかもしれません。
 微妙に立ち上がりが遅れきて、さらに微妙に消えゆくのが早い感じのパンの響きが、後ろ髪を引かれるようで、少々寂し気で、しかも優雅。
 パンの音は静かな泣き声のようにも聞こえます。
 ともあれ、そんなパンの音と、シンプルかつ強烈な推進力の元気なバンドとの対比が、何ともいい感じ。
 “Sakésho”は炎天下な感じ・・・と書いていたようですが、本作はそれとかつてのエアコンの効いたリゾートホテルな感じの中間的なイメージ。
 タイトルのイメージほど熱い感じでもはなく、ほどよく憂いを含んだ音。
 作品が進むにつれ少しずつ作風が変わっていっているのだと思いますが、よくできていますね。
 ま、それも聞く側の思い込みのせいなのかもしれませんが・・・
 とにもかくにも、とても心地いい、21世紀、現代的なカリビアンジャズフュージョン作品。



posted by H.A.


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