“Find the Way” (2016) Aaron Parks
Aaron Parks (piano)
Ben Street (bass) Billy Hart (drums)
前のECM作品“Arborescence”(2011)はソロピアノでの静かなインプロビゼーション。
いかにもECM的ではあるものの、ニューヨーク系コンテンポラリージャズピアノのAaron Parksのイメージからすると、あれれ?な意外な音。
が、本作、オーソドックスな編成のトリオで、ジャズなAaron Parksが戻ってきました。
冒頭曲、複雑だけども軽快なビート。
ブルース色の無い、かといってクラシックっぽくもない、現代的なクールなムード。
タメと疾走が交錯する浮遊感の強い軽快なピアノ。
大御所Billy Hartのドラムは、”Invisible Cinema”(2008)のEric Harlandのように今風な軽快さや疾走感はないのかもしれないけども、変幻自在。
現在の自身のバンドのBen Streetとともに、あの時代の少々重々しく深刻な感じを醸し出しているようにも聞こえます。
ジワジワと高揚してくるような展開。
景色が変わっていくように遷移するコードの流れ。
景色が変わっていくように遷移するコードの流れ。
テンションを上げつつも激情にはならない、センチメンタルなようで涙ちょちょ切れにはならない、いかにも現代の若者らしいクールな音の流れ。
Aaron Parksの音です。
Aaron Parksの音です。
二曲目はボッサなビート。
同じようにほんの少しだけセンチメンタルで淡いメロディとフワフワしたピアノ。
そんな演奏が続きます。
似合っているかどうかはさておき、ECMのお約束、フリーなビート、ルバートでのバラードな場面もあります。
フワフワとした奇数拍子系の浮遊感の強い演奏が多めでしょうか。
締めも穏やかなバラード。
オシャレです。
”Invisible Cinema”(2008)のような、浮遊感とともに強烈に突っ走る感じ、斬新さはありません。
むしろ、オーソドックスな組み立てでよくできたピアノトリオジャズ。
毒気は無く、安心して聞けるアメリカンな音。
その意味ではECMな感じではないのでしょうね。
Aaron Parksの音とECMの音、融合の方法、模索中、ってな感じでしょうか。
さて次はどんなメンバーを集めて、どんな音を作るのやら?
この人しかないような相性のMike Morenoとやって欲しいなあ・・・って、ECMかあ・・・?
※少し前ですが、メンバーは同じ。ECMが引き合わせた訳ではないのかな?
さて次はどんなメンバーを集めて、どんな音を作るのやら?
この人しかないような相性のMike Morenoとやって欲しいなあ・・・って、ECMかあ・・・?
※少し前ですが、メンバーは同じ。ECMが引き合わせた訳ではないのかな?