吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

2000-2009

【Disc Review】“Noturno Copacabana” (2003) Guinga

“Noturno Copacabana” (2003) Guinga

Guinga (guitar, voice)
Lula Galvão, Marcus Tardelli (guitar) Jorge Helder (bass) João Cortez (drums) Armando Marçal (percussion)
Carlos Malta (flute) Andrea Ernest Dias (flute, piccolo) Paulo Sérgio Santos (Clarinetes, alto sax, clarone) Nailor Proveta Azevedo (soprano, alto sax) Marcelo Martins (tenor Sax) Flavio Melo, Nelson Oliveira, Jessé Sadoc (trumpet) Jessé Sadoc (trumpet, flugelhorn) Sérgio de Jesus, Bocão (trombone) David Chew (cello) Gilson Peranzzeta (accordion)
Ana Luiza, Leila Pinheiro (voice) etc.

Noturno Copacabana
Guinga
Universal Import
2003-02-12


 ブラジルのギタリスト、シンガーソングライターGuingaのMPB、2003年作。
 ジャズな色合いをベースに、ホーン陣、ストリングス、ゲストのボーカリストなど、さまざなな彩り。
 いつもの耽美的なメロディに、内省的、アンニュイな演奏、声に加えて、室内楽的な柔らかなホーンのアンサンブルがフィーチャーされる場面がたっぷり。
 アップテンポな演奏も多めでジャジー度高め。
 優雅さ、妖しさはそのまま。
 ギターと声中心だと静謐さゆえの儚さ、緊張感、沈痛感が強くなりますが、本作はのほほんとリラックスした感じにも聞こえます。
 半数ほどのインスツルメンタル曲もとても柔らかな空気感。
 少々ノスタルジックで洗練された音。
 ところどころに挿まれる耽美なスローバラードやギターのみの演奏、ワルツ~フォルクローレの奇数系ビートが、本作ではむしろアクセントのように響きます。
 楽曲ごとに違う編成ながら空気感は統一されています。
 ほのかな哀感を湛えたSaudadeな音。
 この人特有の危うさ、妖しさが希釈された感じのさり気なさ。
 が、部屋の空気がガラッと変わるパワー。
 スタイリストのジャジーさたっぷりなMPB。




posted by H.A.


【Disc Review】“Sunrize” (2009) Masabumi Kikuchi

“Sunrize” (2009) Masabumi Kikuchi

Masabumi Kikuchi (piano)
Thomas Morgan (bass) Paul Motian (drums)



 菊地雅章氏、2009年のトリオ作品、ECMレコードから。
 大御所Paul Motian、近年の ECMのファーストコールなベーシストとのトリオ。
 静かで穏やか、とても繊細な音。
 甘いメロディを奏でるわけでも、フリーに飛び交うわけでも、疾走するわけでもない、ゆったりとしたテンポで淡く断片的なメロディを繰り出すピアノ。
 それに寄り添うように静かにビート繰り出すドラム、ベース。
 不思議で先の読めない音の流れの中にときおり表出する、美しいメロディの断片。
 メロディが見えてきそうで見えない、ビートが定まりそうで定まらない、抽象的なようでなぜか美しい音の流れ。
 小さく聞こえる苦悶するようなうなり声、ときおりのフリーで激しい音。
 が、なぜか優しい音。
 全部合わせてとても繊細。
 21世紀前後からECMレコードの音楽は淡く優しくなったように感じますが、それとも違うように思います。
 類似するピアノトリオがすぐには思いつかない、希少な質感。
 日本的な旋律や音階があるわけではありません。
 が、この繊細な感じが日本的な色合いなんだろうなあ、と思う演奏集。

※別のアルバムから。


posted by H.A.



【Disc Review】“Not in Our Name” (2004) Charlie Haden Liberation Music Orchestra

“Not in Our Name” (2004) Charlie Haden Liberation Music Orchestra

Charlie Haden (bass)
Carla Bley (piano, arranger, conductor) Steve Cardenas (guitar) Matt Wilson (drums)
Michael Rodriguez, Seneca Black (trumpet) Curtis Fowlkes (trombone) Ahnee Sharon Freeman (French horn) Joe Daly (tuba) Miguel Zenón (alto saxophone) Chris Cheek (tenor saxophone) Tony Malaby (flute, tenor saxophone)

Not in Our Name
Charlie Haden Liberation Music Orchestra
Verve
2005-08-30


 Charlie Haden、2004年、21世紀に入ってのLiberation Music Orchestra、“Dream Keeper” (1990)以来のアルバム。
 楽器編成は大きく変わっていないのだと思いますが、もう一人の主役Carla Bley以外は全員新しいメンバー。
 初期のフリー色がなくなり、スッキリしたイメージ、メロディアスなコンテンポラリージャズ。
 例のアバンギャルド、あるいは涙ちょちょ切れなセンチメンタル曲中心ではなく、Pat Metheny/ Lyle Mays/ David Bowie, Ornettte Coleman, Bill Frisellなどなど、縁のありそうな面々の楽曲が多く取り上げられています。
 お約束?のスパニッシュテイストあり、レゲエあり、霊歌風あり、ワルツあり。
 手練れた管楽器のインプロビゼーション、ところどころに彩りを加えるギター、沈み込むベース。
 かつての混沌、ドロドロした情念のようなもの、フリーキーな音、嗜虐感などなど、とんがった音が表出される場面はほとんどありません。
 アレンジもひねくれた感じはなく、おおむねオーソドックスでスッキリ爽やか。
 テーマは母国アメリカなのでしょう。
 何かしらの問題を糾弾する、あるいは悲哀で覆われた感じはなく、おおらかな空気感。
 大人になったというか、平和になったというか。
 もちろんリズム隊もフロント陣も名人芸の手練れた演奏。
 個々の楽曲のメロディとインプロビゼーションが前面に出る、洗練された現代的なジャズ。
 くすんだイメージの“Liberation Music Orchestra” (1969)のジャケットを模した明るい雰囲気のカラフルなジャケット、そのままな音。
 メッセージ、あるいは時代感さておき、トゲが取れて丸くなった、そんなLiberation Music Orchestra。




posted by H.A.

【Disc Review】“Somewhere” (May.2009) Keith Jarrett

“Somewhere” (May.2009) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Somewhere
Keith Jarrett
Ecm Records
2013-05-28


 Keith Jarrett Standars、2009年、ドイツでのステージ。
 Standars としては“Up for It” (Jul.2002)以来久々の公式音源になるのでしょう。
 リリースはさらに時間を空けて2013年。
 冒頭の”Deep Space/Solar”、深刻で内省的な面持ち、零れ落ちてくるような繊細なピアノの独奏から始まり、徐々に変わっていく景色。
 普通のジャズではない感たっぷり、静謐と耽美、感傷的なあの世界が戻ってきたか?な導入。
 テーマが提示されリズムが入ると、インタープレーを展開しつつ徐々に上がっていく熱。
 気がつけば怒涛のハイテンションジャズ、高速ロングフレーズ連発のピアノ。
 とても激しい演奏。
 さらに中盤のタイトル曲”Somewhere/Everywhere”は、静かなバラードからお祭りファンクへと変化してドカーンと盛り上がる定番パターン。
 これが出てくると安心というか、これがないとねえ・・というか。
 そして淡々と奏でられ、高速ロングフレーズで彩られるバラードで静かに幕。
 全体的には変わらぬStandardsではあるのですが、ピアノにタメ、粘りが出てきて、さらに疾走が強烈になった感じもします。
 単にこの日の具合なのかもしれませんし、変わる兆しなのかもしれません。
 さて、今後の展開やいかに?
 次作を待ちましょう・・・
 って、もうここから十年以上経過してますか・・・

※別のステージから。


〇:ソロ、除くクラシック ●:Standards

 “Life Between the Exit Signs" (May.1967)
〇“Restoration Ruin"(Mar.1968)
 “Somewhere Before" (Aug.1968)
 “Gary Burton & Keith Jarrett" (Jul.1970) 
 “Ruta and Daitya" (May.1971)
 “The Mourning of a Star" (Jul.Aug.1971)
 “Birth" (Jul.1971)
 “El Juicio (The Judgement)" (Jul.1971)

〇"Facing You" (Nov.1971)
 "Expectations" (Apl.1972)
 "Hamburg '72" (Jun.1972)
 “Conception Vessel” (Nov.1972) Paul Motian
 "Fort Yawuh" (Feb.1973)
 "In the Light" (Feb.1973)
〇”Solo Concerts:Bremen/Lausanne” (Mar.Jul.1973)
 “Treasure Island” (Feb.1974)
 “Belonging” (Apl.1974)
 “Luminessence” (Apl.1974) 
 “Death and the Flower” (Oct.1974)
 “Back Hand” (Oct.1974)  
〇“The Köln Concert” (Jan.1975)
 “Solo Performance, New York ‘75” (Feb.13.1975)
 "Gnu High" (Jun.1975) Kenny Wheeler
 “Arbour Zena” (Oct.1975)
 “Mysteries” (Dec.1975)  
 “Shades” (???.1975) 
 “Closeness” (Mar.1976) Charlie Haden
 “The Survivor's Suite” (Apl.1976)
〇“Staircase” (May.1976) 
 “Eyes of the Heart” (May.1976) 
 “Hymns/Spheres” (???.1976)
 “Byablue” (Oct.1976)
 “Bop-Be” (Oct.1976)
〇“Sun Bear Concerts” (Nov.1976)
 “Ritual” (Jun.1977)
 “Tales Of Another” (Feb.1977) Gary Peacock
 “My Song" (Oct.-Nov.1977)
 “Sleeper” (Apl,16-17.1979)
 “Personal Mountains” (Apl,16-17.1979)
 “Nude Ants:Live At The Village Vanguard” (May,1979)

 "Invocations/The Moth and the Flame" (1979,1980)
 "G.I. Gurdjieff: Sacred Hymns" (Mar.1980)
 "The Celestial Hawk" (Mar.1980)
Concerts:Bregenz” (May.1981)
〇”Concerts:Munchen” (Jun.1981)
●“Standards, Vol. 1” (Jan.1983)
●“Standards, Vol. 2” (Jan.1983)
●“Changes” (Jan.1983)
 "Arvo Part: Tabula Rasa" (Oct.1983,1984,1977) 
 "Spirits" (May-Jul.1985)
●"Standards Live" (Jul.1985)
 “Barber/Bartók” (1984-85)
●"Still Live" (Jul.1986)
 "Book of Ways" (Jul.1986)
 "No End" (Jul.1986)
 "Well-Tempered Clavier I" (Feb.1987)
〇"Dark Intervals" (Apl.1987)
●“Changeless” (Oct.1987)
 “J.S. Bach: Das Wohltemperierte Klavier, Buch I” (1987)
〇”Paris Concert” (Oct.1988)
 “Lou Harrison: Piano Concerto” (1988)
●”Standards in Norway” (Oct.1989)
●“Tribute” (Oct.1989)
 “Hovhaness, Alan: Piano Concerto:Lousadzek (Coming Of Light) ” (1989)
 “J.S. Bach: Goldberg Variations” (1989)
●“The Cure” (Apl.1990)
 “J.S. Bach: Das Wohltemperierte Klavier, Buch II” (1990)
 “G.F. Handel: Recorder Sonatas with Harpsichord Obbligato.” (1990)
〇“Vienna Concert” (Sep.1991)
●“Bye Bye Blackbird” (Oct.1991)
 “J.S. Bach: The French Suites” (1991)
 “J.S. Bach: 3 Sonaten für Viola da Gamba und Cembalo” (1991)
 “At the Deer Head Inn” (Sep.1992)
 “J. S. Bach: 3 Sonatas with Harpsichord Obbligato. 3 Sonatas with Basso Continuo” (1992)
 “Peggy Glanville Hicks: Etruscan Concerto” (1992)
 “Dmitri Shostakovich: 24 Preludes and Fugues op.87” (1992)
 “Bridge of Light" (Mar.1993)
 “G.F. Handel: Suites For Keyboard” (1993)
●“At the Blue Note” (Jun.1994)
 “W.A. Mozart: Piano Concertos, Masonic Funeral Music, Symphony In G Minor” (1994)
〇“La Scala” (Feb.1995)
●“Tokyo '96” (Mar.1996)
〇“A Multitude of Angels” (Oct.1996)
 “W.A. Mozart: Piano Concertos, Adagio And Fugue” (1996)

〇“The Melody At Night, With You” (1998)
●"After The Fall" (Nov.1998)
●“Whisper Not” (Jul.1999)
●“Inside Out” (Jul.2000)
●“Always Let Me Go” (Apl.2001)
●“Yesterdays” (Apl.30.24.2001)
●“My Foolish Heart” (Jul.22.2001)
●“The Out-of-Towners” (Jul.28.2001)
●“Up for It” (Jul.2002)
〇“Radiance” (Oct.2002)
〇“The Carnegie Hall Concert” (Sep.2005)
 ”Jasmine” (2007)
 “Last Dance” (2007)
〇“Testament” (Oct.2008)
●“Somewhere” (May.2009)
〇“Rio” (Apl.2011)
〇“Creation” (2014)
〇“Munich 2016” (2016) 


posted by H.A.

【Disc Review】“Up for It” (Jul.2002) Keith Jarrett

“Up for It” (Jul.2002) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Up for It: Live in Juan-Les-Pins
Keith Jarrett
Ecm Records
2003-05-20


 Keith Jarrett Standars、2002年、フランスのジャズフェスティバルのステージ。
 自信作だったのか、先に録音された“My Foolish Heart” (Jul.22.2001), “The Out-of-Towners” (Jul.28.2001)よりも先にリリース(2003年)された形。
 他のアルバムで聞いことがあるような楽曲が並ぶ、ショーケースのようなステージ。
 少々抑制気味の” If I Were A Bell”から始まり、徐々に熱を帯びテンションを上げていく演奏。
 "Still Live" (Jul.1986)に凄い演奏が記録されている”My Funny Valentine”は同じ感じのイントロながら、早々にテーマが提示され、本演奏へ突入。
 あの沈んだムード、何が始まるのか予想できないドキドキ感がよかったのに・・・なんてのは贅沢なのでしょう。
 さて、お約束の楽曲変化(へんげ)は最後に収められた“Autumn Leaves / Up For It”。
 静々と始まり、凄まじいピアノソロ、ドラムソロ、テーマ、アウトロと来て、気がつけばラテンとゴスペルが入り混じる熱狂の中でドカーンと盛り上がって幕。
 よくできたステージ構成、やはりStandarsのショーケース。
 だから“The Out-of-Towners”より先に世に出たのかな?
 さてどうでしょう。

※別のステージから。


posted by H.A.


【Disc Review】“The Out-of-Towners” (Jul.28.2001) Keith Jarrett

“The Out-of-Towners” (Jul.28.2001) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Out-Of-Towners
Keith Jarrett
Ecm Records
2004-08-31


 Keith Jarrett Standars、2001年、ECMレコードのお膝元、ミュンヘンのステージ、スタンダード演奏集。
 一年後の演奏“Up for It” (Jul.2002)に遅れて2004年のリリース。
 静かにメロディアスに始まるステージ。
 ゆったりとしたフォーキーな音の流れの後は一転して疾走するジャズ。
 続くバラードも徐々に熱が上がっていくジャズ。
 いつものStandarsではあるのですが、ピアノは1970年代諸作を想わせる疾走するロングフレーズがたっぷり。
 本ステージでは普通のジャズではない独特の疾走が戻ってきたようにも感じます。
 ハイライトはニ十分近い“The Out-Of-Towners”でしょうか。
 カッコいいベースが前面に出るされる不思議なファンクからブルースへ、一通りの演奏の後は長尺なアウトロとドラムソロ。
 あの陶酔へと誘う楽曲変化(へんげ)とまではいかずともそんな感じの展開、ちょっと変化球な新しさ。
 そして締めは”It's All In The Game”のソロ演奏、あまり演奏されない曲なのだと思いますが、これが“The Melody At Night, With You” (1998)的達観を感じさせる絶品バラード。
 いろんな意味で少々変わった印象のStandars。
 が、先にリリースされたのは次年の演奏“Up for It” (Jul.2002)の変わらないStandars。
 どちらがいいかはお好み次第。

※別のステージから。


posted by H.A.


【Disc Review】“My Foolish Heart” (Jul.22.2001) Keith Jarrett

“My Foolish Heart” (Jul.22.2001) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

My Foolish Heart: Live at Montreux (Ocrd)
Keith Jarrett
Ecm Records
2007-10-16


 Keith Jarrett Standars、2001年、スイス、モントルージャズフェスティバルのステージ、スタンダード演奏集。
 同時期の“Up for It” (Jul.2002)、“The Out-of-Towners” (Jul.28.2001)に遅れて、2007年リリース。
 東京でのライブ“Always Let Me Go”, “Yesterdays” (Apl.2001)も近い時期。
 かつての王道モダンジャズに近い、ジャズ曲と歌曲が半々になったこの期の選曲。
 タイトル曲のイメージ、あるいは落ち着いた印象の“Yesterdays” (Apl.2001)とは違って、“Whisper Not” (Jul.1999)の熱を引き継いだようなハイテンションな演奏。
 お約束の楽曲変化(へんげ)、あるいはゴスペルチックな展開もない、ど真ん中の直球ジャズ。
 一時期のStandarsには軽快なスイングってな印象がありますが、本作は熱出しまくり、汗噴き出しまくり、血沸き肉躍る系な熱血スイング。
 “The Song Is You”,  “Green Dolphin Street”がどこまで行くの?ってな激烈疾走チューンになり、“Straight, No Chaser”は少々フリー混じりのカッコいいファンク。
 ラグタイム、2ビートっぽい演奏が数曲あるのも印象的。
 もちろんタイトル曲を含めたバラードも挿まれますが、しっとりというよりもきらびやかに聞こえます。
 さて、お蔵に入っていた理由は何でしょう?
 熱血ジャズに過ぎるから?
 おっと、ジャケットもそんな感じになっていましたね。
 そんな血沸き肉躍る系ジャズのStandarsの記録。

※別のステージから。



posted by H.A.


【Disc Review】“Yesterdays” (Apl.30.24.2001) Keith Jarrett

“Yesterdays” (Apl.30.24.2001) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Yesterdays (Ocrd)
Keith Jarrett
Ecm Records
2009-01-27


 Keith Jarrett Standars、2001年、スタンダード演奏集、東京でのステージ。
 リリースは後の演奏のアルバムに遅れて2009年。
 先にリリースされた“Always Let Me Go” (Apl.2001)と同ツアーでのスタンダード演奏集。
 鬼のようなそちらに対して、いつもの小粋にスイングするStandars。
 近作“Whisper Not” (Jul.1999)ようにシンプルなジャズ曲ばかりではなく、歌曲も半数ほど織り交ぜつつのステージ。
 “Always Let Me Go” (Apl.2001)で弾けまくった反動・・・かどうかはわかりませんが、あの楽曲変化(へんげ)あるいはゴスペルチックなファンクの場面は出て来ない事も含めて、オーソドックスでリラックスしたジャズ演奏が並びます。
 お蔵に入っていた理由はそんな感じだからだとも推察されますが、もちろん極上のジャズピアノトリオ。
 刺激が強いヤツをお求めの向きには肩透かしなのかもしれませんが、普通のモダンジャズ好きの人にとっては、本作か“At the Deer Head Inn” (Sep.1992)あたりが一番安心して聞けるかも。
 とても平和なモダンジャズピアノトリオなStandars。

※別のステージから。


posted by H.A.

【Disc Review】“Always Let Me Go” (Apl.2001) Keith Jarrett

“Always Let Me Go” (Apl.2001) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Always Let Me Go-Live in Tokyo
Keith Jarrett / Jack DeJohnette / Gary Peacock
Ecm Records
2002-10-15


 Keith Jarrett Standars、2001年、オリジナル曲、あるいはインプロビゼーション集、東京でのステージ。
 後の2009年にリリースされた“Yesterdays” (Apl.2001)に収められたスタンダード演奏と同ツアーの録音。
 “Inside Out” (Jul.2000)と同じコンセプトで演奏したのかもしれませんが、よりフリーで抽象度の高い印象。
 長尺な演奏は徐々に変化し、フォーキーでメロディアスなバラード、小粋にスイングするジャズへと姿を変えていきます。
 あるいはその逆。
 ある曲では静かに敬虔に、ある曲ではメロディアスに、ある曲ではジャジーに始まりつつ、徐々に抽象的に変わっていく音の動き。
 “Wave”, ”Tsunami”といったタイトルの演奏がありますが、確かに波のように一定のパルスがあり、連続していて、どこかに収斂していくのですが、不規則で予想できない音の流れ。
 神が降りてくる時間を待っているような、息が詰まるような緊張感の高い演奏が続きます。
 と思っていたら、例のエンヤットットな祝祭ファンクがいきなり始まったり、超高速フリージャズだったり、もう何が何だか・・・
 諸作の中でモダンジャズ度最高が“Whisper Not” (Jul.1999)、不思議度最高は本作。
 さて、本ステージでは“La Scala” (Feb.1995)のごとく神は舞い降りたのか?
 これまた個々にご判断を・・・

※別のステージから。


posted by H.A.


【Disc Review】“Inside Out” (Jul.2000) Keith Jarrett

“Inside Out” (Jul.2000) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Inside Out
Keith Jarrett
Ecm Records
2001-10-02


 Keith Jarrett Standarsでのスタンダード曲の演奏ではなく、オリジナル曲、あるいはインプロビゼーション集、ロンドンでのステージ。
 このスタイルのアルバムは“Changeless” (Oct.1987)以来。
 スタンダード曲の演奏から別の楽曲に変わっていくスタイルが定番化されていましたが、そんな演奏をオリジナル曲あるいはフリーなインプロビゼーションから展開していく、そんなイメージの演奏。
 4ビートではない複雑なビート、シンプルなリフと変幻自在のインプロビゼーション。
 そしてしばらくの後に始まるあの楽曲変化(へんげ)。
 変化の先は、沈痛なバラードあり、フリーあり、あのエンヤットットなファンクあり、ゴスペルチックな展開あり。 
 ソロでの“La Scala” (Feb.1995)のように、神が降りてくる時間を待っている、あるいはその瞬間を紡ぐためにもがいているような、そんな流れ。
 硬派でハードな演奏が続きます。
 そして完全にスイッチが入ったと目される中盤、“341 Free Fade”のビート、リフのカッコいいこと。
 最後のスタンダード曲でようやく嵐は収まりますが、そこに至るまでの徹底的にハードでストイックなKeith Jarrett Standars。
 さて、果たして神は降りたのか?
 それは個々にご判断を・・・

※別のステージから


posted by H.A.

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