吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

2000-2009

【Disc Review】“Live à FIP” (2006) Omar Sosa

“Live à FIP” (2006) Omar Sosa

Omar Sosa (Piano, Electronics, Vocals)
Childo Tomas (Bass, Vocals) Steve Argüelles (Drums, Electronics) Miguel "Angá" Díaz (Percussion) Luis Depestre (Saxophone, Percussion)

Live a Fip
Omar Sosa
Ota Records
2006-10-10


 キューバのピアニストOmar Sosa、フランスでのライブ録音。
 同じくライブ録音の“Promise” (2007)に近い時期ですが、メンバーは全く異なります。
 そちらよりもオーソドックスなキューバン・ジャズフュージョンな感じでしょうか。
 静かなピアノソロから始まり、ゆったりとしたキューバンビートへ。
 徐々にテンションと音量が上がっていき、ベースが終始ブンブン唸っていますが、直近のアルバムに当たる “Mulatos” (2004)と同様に、落ち着いた系のOmar Sosaミュージック。
 そちらからも何曲か選曲され、洗練されたキューバンジャズフュージョン演奏が続きます。
 強いグルーヴを作るベースと静かにビートを刻むドラム、その上で漂い、時に激しく突っ走るピアノ。
 オーソドックスな現代ジャズ的フレーズを奏でるサックスも手練れた感じ。
 ライブながら、本作もスッキリ落ち着いたOmar Sosaミュージック。
 かつての闘士からすっかり作風が変わったOmarさん、イタリアンPaolo Fresuとのライブの“Promise” (2007)、さらには極めつけに静謐なソロピアノ作品“Sensec” (2012)などへと続いていきます。




posted by H.A.


【Disc Review】“Mulatos” (2004) Omar Sosa

“Mulatos” (2004) Omar Sosa

Omar Sosa (piano, synthesizer, Fender Rhodes, vibráphone, marimba, percussión, voice)
Dhafer Youssef (oud) Aziz Arradi (guembri) Dieter Ilg (bass) Steve Argüelles (percussión, scratches) Philippe Foch (tabla) Renaud Pion, Paquito D’Rivera (clarinet)

Mulatos
Omar Sosa
Ota Records
2004-10-12


 キューバのピアニストOmar Sosa、無国籍なワールドワイド・ジャズフュージョン。
 かつての怒涛のような激烈な演奏から熱が下がり、洗練された落ち着いた音。
 ゆったりと落ち着いたキューバンビートに名手Paquito D’Riveraのクラリネット、さらには中近東、インドなどの楽器が交錯する無国籍なフュージョンミュージック。
 ときおり加わるヴォイスも叫び系ではなく、鼻歌っぽい柔らかさ。
 ウードとバンドとの絡み合い、複雑な管楽器のアンサンブル、タブラを背景にした静かでゆったりとしたピアノの響き、などなど、抑制されたさまざまな楽器の絡み合い。
 静かな空気感の中、ピアノも端正でクラシカルな上品さが目立っています。
 ここまで落ち着いてしまうと、“Prietos” (2001) などのような、これでもかこれでもかが聞きたくなってしまう感、無きにしも非ずですが、これはこれでとてもいい感じ。
 静かで落ち着いたOmar Sosaミュージック。




posted by H.A.


【Disc Review】“Sentir” (2002) Omar Sosa

“Sentir” (2002) Omar Sosa

Omar Sosa (piano, percussion, voice)
Gustavo Ovalles, Martha Galarraga, John Santos (percussion, voice) 
El Houssaine Kili (guembri, qarqabas, tan tan, voice) Mulay M´Hamed Enneji Fakijan (guembri, darbukkah) Yassir Chadly (guembri, palmas) Bouchaib Abdelhadi (oud, violín marroquí) Terence Nicholson “Sub Z” (poesía rapera, palmas) Randy Rood (didgeridoo)  Justo Soler (voice)

Sentir
Omar Sosa
Ota Records
2002-03-12


 キューバのピアニストOmar Sosaのアフロキューバンなワールドミュージック。
 本作はジャズ的編成のピアノトリオ+管楽器ではなく、ピアノとパーカッションをベースとして、ヴォイス、コーラス、そして民族楽器を乗せてくる編成。
 厚みと音量が抑えられ、落ち着いた音。
 静かな音を背景に、アフリカその他が入り混じっているのであろうヴォイスの絡み合いが幻想的に響きます。
 何曲かハイテンションな疾走曲もありますが、ピアノとパーカッションの個々の響きが鮮明に聞こえ、音の塊が怒涛のように押し寄せてくる“Prietos” (2001) などの激しい系の諸作とはまた違う色合い。
 静かで内省的、耽美な音に変わってゆくのは、このアルバムの頃のようです。
 素朴なような懐かしいような、不思議なメロディの楽曲たち。
 幻想的な空気感をあわせて、どこか遠い所の遠い時代に連れて行ってくれる、心地よいトリップミュージック。
 危険な感じがあまりしないので、安心してトリップできそうです。




posted by H.A.


【Disc Review】“Prietos” (2001) Omar Sosa

“Prietos” (2001) Omar Sosa

Omar Sosa (Piano, Timbales, Vocals)
Geoff Brennan (Bass) Elliot Kavee (Drums) Limberg Valencia (Marimba, Percussion) Harouna Dembele, David Frazer, Gustavo Ovalles, John Santos, Puntilla Jr. (Percussion)
Sheldon Brown (Saxophone, Clarinet) Nestor Zurita (Alto Sax) Robbie KwockCarlos Avila (Trumpet) 
Will Power (Rap) Martha Galarraga, María Márquez, Darina Ortiz, La Voz del Niño Dios, Michel Ferre (Vocals) Heleno Goulart, Vladimir Espinoza, Abdejalil Kodssim, Aziz Arradi, Shariff, José Raul Garcia (Vocals, Percussion) Yassir Chadly (Vocals, Percussion, Strings, Oud)
John Santos (Bata, Udu, Berimbau, Waterphone) Aly Keita (Balafon) Moulay M'Hamed Enneji Fakihan (Mandolin) Puntilla Jr. (Yoruba Prayer) María Auxiliadora Figueiredo (Brazilian Poetry)

Prietos
Omar Sosa
Ota Records
2001-05-08


 キューバのピアニストOmar Sosa、怒涛のアフロキューバンジャズファンク。
 ピアノトリオをベースに、パーカッション、ホーン、ヴォイス、その他諸々の分厚い音が乗ってくる激しい音。
 これでもかこれでもかとねじ込んでくる、徹底的に血沸き肉躍る体育会系、あるいは戦闘系。
 前作に当たる“Bembón” (2000)よりも分厚く激しい音に聞こえます。
 ど激しく動きまくるベースラインに、ドラム、キューバン、アフリカン、ブラジリアンが入り混じるパーカッションが分厚く鳴り響き、怒涛の管楽器にキューバンコーラスはもとより、魂の叫び系のヴォイスやらラップやら。
 さらに突っ走り、叩きまくられるピアノ。
 それらが絡み合いカオス化し、かき混ぜられ、塊になって押し寄せてきます。
 聞き終わるとスカッと爽やかというか、疲れてヘトヘトというか、頭クラクラというか、まー何と申しますか・・・
 後に“Sensec” (2012)など、静謐な内省系の作品を作る人には思えません。
 クールな“Tenderness” (1988-1990) Kip Hanrahan、ド派手な“Live In Havana” (1986) Gonzalo Rubalcaba、“Spirits of Havana” (1991) Jane Bunnettなどの名作とはまた違った感じの、アフロキューバン・ハード・ジャズフュージョンの極めつけ。
 タイトル通り“黒い”情念、ここに極まれり。




posted by H.A.


【Disc Review】“Bembón” (2000) Omar Sosa

“Bembón” (2000) Omar Sosa

Omar Sosa (Piano, Marimba, Percussion)
Geoff Brennan (Bass) Elliot Kavee, Josh Jones (Drums)
Carlos Caro (Bongos, Percussion) Papá Roncón (Marimba, Percussion, Vocals) John Santos (Percussion) Orestes Vilató (Timbales) 
Gerardo Cilvetti (Violin, Viola) Daniel Khachatrian (Cello)
John Calloway (Flute) Robbie Kwock (Trumpet, Flugelhorn) Sheldon Brown (Saxophone, Clarinet)
Will Power (Rap) Maria Márquez, Marquita Garcia, Erodita Wila Valencia, Maria Vernaza, Rosa Wila Valencia (Vocals)

Bembon
Omar Sosa
Skip
2000-04-14


 キューバのピアニストOmar Sosaのアフロキューバンジャズ。
 後にいろいろな表情の音楽を作る人ですが、本作は“Free Roots” (1997)の流れを汲む怒涛のアフロキューバン・ジャズファンク。
 ハイテンションなそちらからさらにギアを上げた、超弩級のハードネス。
 分厚いパーカッションが繰り出す複雑でしなやかなアフロキューバンビートにホーン陣、激しく動きまくるドスの効いたベースに、キューバン、あるいはアフリカンなコーラス。
 さらにはラップやらストリングスやらも加わる、とてもとても豪華な編成。
 ピアノはHerbie Hancockに、クラシックとラテンの色合いを強く混ぜて、テンション上げまくった感じ。
 転げまくり疾走しまくる、いかにもキューバンなカッ飛びピアノ。
 ラテンな哀感たっぷり漂うメロディ、ときおりの幻想的なバラード演奏にホッとしつつも、押して押して押しまくるハイテンションな演奏、てんこ盛り。
 血管切れそう。
 激しさ、妖しさ100%。
 さらにもっと激しく妖しい“Prietos” (2001)へと続きます。




posted by H.A.


【Disc Review】“Christmas Songs” (2005) Diana Krall

“Christmas Songs” (2005) Diana Krall

Diana Krall (piano, vocals)
The Clayton/Hamilton Jazz Orchestra
Jeff Hamilton (drums) Robert Hurst (bass) Anthony Wilson (guitar) Gerald Clayton, Tamir Hendelman (piano) Jeff Clayton (alto sax, flute) Keith Fiddmont (alto sax, clarinet) Rickey Woodard, Charles Owens (tenor sax, clarinet) Adam Schroeder (baritone sax, bass clarinet) Rick Baptist, Sal Cracchiolo, Clay Jenkins, Gilberto Castellanos (trumpet) William Barnhart, Ira Nepus, George Bohanon, Ryan Porter (trombone) Tommy Johnson (tuba) Rick Todd, David Duke, Joe Meyer, Brad Warnaar (French horn) Joe Porcaro (percussion)

Christmas Songs
Diana Krall
Verve
2005-11-01


 懐かしいクリスマスアルバム。
 ものすごーく久々に聞いてみると、巷にあふれるアルバムとはちょっと違う、徹底的に洗練された音。
 いわゆるポップス仕立てではなく、ブルージーでジャズなこの人らしい音。
 よき時代のアメリカンなノスタルジー。
 


【Disc Review】“Cymbals” (2007) Vinicius Cantuaria

“Cymbals” (2007) Vinicius Cantuaria

Vinicius Cantuária (Vocals, Acoustic, Electric Guitar, Percussion, Drums)
Brad Mehldau (Piano) Marc Ribot (Acoustic Guitar) Marivaldo Dos Santos (Percussion)
David Binney (Tenor Sax) Michael Leonhart (Trumpet) Jenny Scheinman (Violin) Eric Friedlander (Cello)

Cymbals
Vinicius Cantuaria
Naive
2008-01-21


 ブラジルのシンガーソングライターVinicius Cantuariaの2007年作。
 とても洗練されたカラフルなサウンド。
 メキシコ~キューバ、中南米、伝統的サンバ、速いボッサ、ホーンが絡むクラブジャズな感じ、そしていつものギターとストリングスとパーカッションの静かなボッサ。
 ときおり聞こえるBrad Mehldauの少ない音数のピアノがカッコよかったり、電子音やエフェクティングしまくったギター、プリミティブなパーカッションがが妖しかったり、キューバな曲はKip Hanrahanっぽかったり。
 そんな音を背景にした囁きヴォイス。
 バラバラな色合いのようで、なぜか統一感のあるVinicius Cantuáriaサウンド。
 いずれも静かで沈んだやるせない空気感が流れているからでしょう。
 その上でほんの少しだけアバンギャルド。
 考え抜かれたのであろう過不足のないアレンジ、透明度の高い空間が広い録音を含めて、とても洗練されています。
 “Horse and Fish” (2004)の音がさらにこなれた感じは、電子音が絡む系、ファンク混じり系のVinicius Cantuariaの完成盤といったところ。
 とてもクール、少しひねくれた感じがとてもカッコいいと思います。




posted by H.A.


【Disc Review】“Silva” (2005) Vinicius Cantuária

“Silva” (2005) Vinicius Cantuária

Vinicius Cantuária (Vocals, Guitars, Fender Rhodes, Loop, Drums, Percussion)
Jun Miyake (Fender Rhodes, Flugelhorn, Sampling) Chacal, Sidinho Moreira (Percussion) Michael Leonhart (Trumpet) Strings

Silva
Vinicius Cantuaria
Hannibal
2005-10-25


 Vinicius Cantuária、2005年作。
 とても静かなジャジーMPB。
 ギターかストリングスを背景にしたクールな囁きヴォイス。
 電子音を含めてときおりのサポートが入りますが、あくまでギターとストリングスとヴォイスの音。
 少し沈んだ感じで淡々と進む空気の流れ。
 ときおりの静寂。
 いつものさり気ない哀愁、あるいはカリブ~メキシカンな感じも含めたオリジナル曲にJobim一曲。
 ボッサが半分ぐらいに残りが先端的な香りのポップス~ロック。
 いずれもとても静かです。
 いろんな音が聞こえてきてカラフルな“Cymbals” (2007)、オーソドックスなボッサの“Samba Carioca” (2010)よりもさらに油気が抜けた感じ、シンプルで飾り気がない感じ。
 この人にしてはちょっと?なジャケットを含めて地味な一作なのかもしれません。
 が、シンプルながら洗練された、やるせない音。
 シンプルで仕掛けが少ない分、あのChet Bakerの音のようにも聞こえてきます。
 さり気なくて、淡々とした空気感がとてもいい感じの一作。




posted by H.A.


【Disc Review】“Horse and Fish” (2003) Vinicius Cantuária

“Horse and Fish” (2003) Vinicius Cantuária

Vinicius Cantuária (Vocals, Guitar)
Paul Socolow (Bass) Paulo Braga (Drums) Mauro Refosco, Nanny Assis (Percussion) Michael Leonhart (Trumpet, Keyboards, Percussion)

Horses & Fish
Vinicius Cantuaria
Hannibal UK
2008-01-13


 Vinicius Cantuária、2004年作。
 ファンクと静謐が交錯する南米AORなVinicius Cantuária。
 この人の作品にしては珍しくベースが激しく動きまくり、ジャズな感じながら激しいドラム、トランペット、エフェクティングしまくったギターが漂い疾走する、激しい演奏からスタート。
 続いてガットギターがボッサなリズムを刻み始めるといつもの静かなVinicius Cantuária。
 そんな感じでエレキベース、あるいはオルガンの音がしっかり効いたファンクな演奏、AORな演奏と、ベースレスでの静かなボッサ、フォークが交錯します。
 この期になるとBeatles的な楽曲、1970年代MPBな色合いは影を潜め、ファンクやフォーキーな演奏の中、あるいは先端的ギターの響きの中に溶け込んでしまったようにも感じます。
 同じコードをひたすら繰り返すクラブ~ラウンジ向けっぽい演奏も何曲か。
 終盤にさりげなく収められた、妖しいアレンジのJobimナンバー”Ligia”なんて絶品。
 変わらないのは儚げなヴォイス。
 が、その音量は下がり、ダークで沈んだ空気感。
 多用され始めたクリーントーンエレキギターの響きがとてもクールだし、ハイテンションなファンクもいい感じ。
 全部含めて、クールでやるせなくてお洒落、そして沈んだ音がこのあたりで確立した感じ、そんな一作。




posted by H.A.


【Disc Review】“Live: Skirball Center” (2003) Vinicius Cantuária

“Live: Skirball Center” (2003) Vinicius Cantuária

Vinicius Cantuária (Guitar, Vocals, Percussion)
Sergio Brandao (Bass) Paulo Braga (Drums) Nanny Assis (Percussion)
Jenny Scheinman (Violin)

Live Skirball Center 8-7-03
Vinicius Cantuaria
Kufala
2005-01-11


 Vinicius Cantuáriaのライブ録音。
 “Vinicius” (2001)からゲストが抜けたメンバー、ギタートリオにパーカッション、バイオリンが彩りをつける形。
 “Horse and Fish”(2003)の録音の少し前の時期のステージのようで、同アルバムの楽曲が多く選択されています。
 スタジオ録音のような静かで繊細な感じとは異なります。
 各曲が長尺、インプロビゼーションのスペースもたっぷりの激しい音。
 終始激しく鳴り響くパーカッションに、ブンブン唸るエレキベースVinicius Cantuária自身のBill Frisellもビックリの先端的エレキギターが炸裂。
 音量が大き過ぎな気もしますが、クリーントーンを中心にエフェクティングもほどほど上品。
 冒頭から10分を超え、二曲目も7分を超える強烈なブラジリアンファンク。
 “Horse and Fish” (2003)の冒頭曲はそれに近いのだけども、二曲目の“Sol Na Cara” (1996)の冒頭曲はクールな感じだったはずなのに・・・
 とにもかくにも激しいビートとギター、バイオリン、動きまくるベースの絡み合い。
 続く静謐なはずのJobimナンバー“Ligia”もヘビーで激しい系。
 バラードはなく、最後までアコースティックギターに持ち換えることもありません。
 意外にもCD二枚分、アンコールの熱狂サンバまで、全編そんな感じ。
 これでもかこれでもかのハイテンションブラジリアンファンク。
 実は暴れん坊のVinicius Cantuária。




posted by H.A.


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