吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

1980-1989

【Disc Review】“Playing” (1980) Old and New Dreams

“Playing” (1980) Old and New Dreams
Don Cherry (pocket trumpet, piano) Dewey Redman (tenor sax, musette) Charlie Haden (bass) Ed Blackwell (drums)
 
Playing
Old & New Dreams
Ecm Records
1994-10-25


 Ornette Coleman所縁のメンバーのバンドOld and New Dreams、ライブ作品。
 ECMではこれが最後ですが、もう一作、ライブ録音”A Tribute to Blackwell” (1987)があるようです。
 前作“Old and New Dreams” (1979)と比べると、よりジャズ的。
 ここまでの作品と同様に、Ornetteナンバーが数曲、他はメンバーのオリジナルですが、エスニック色は抑えめ、普通にインプロビゼーションの場面が多い分、よりジャズっぽく聞こえるのでしょう。
 たっぷりフィーチャーされるDewey Redman が普通にジャズなサックスを吹いていることも大きいのかもしれません。
 ミュゼットを吹き出すと別世界に行ってしまいますが・・・
 フロント陣はもちろん、Charlie Haden、Ed Blackwellも快調に飛ばしています。
 カッコいいハイテンションなピアノレスジャズ。
 Dewey Redman のサックスソロの場面を聞いていると、Keith Jarrettアメリカンカルテットを想い起こす場面もしばしば。
 あのバンドはOrnette色が強いバンドだったこと、フロントに立つDewey Redman もさることながら、Charlie Hadenの存在も大きかったんだなあ・・・とかあらためて思ったり。
 先に進むにつれだんだん妖し気な曲、演奏が増えてきますが、そこもこのバンドならではの色合い。
 この時点で1960年代フリージャズから十数年。
 果たしてその進化はあったのか、無かったのか?
 Keith Jarrett諸作からECM、さらに一定の枠組みのあるフリージャズぐらいまではまずまずいけるくらいの立場としては、まだまだこの先の深い世界は不勉強で・・・




posted by H.A.

【Disc Review】“The New Tango” (Jul.1988) Astor Piazzolla with Gary Burton

“The New Tango” (Jul.1988) Astor Piazzolla with Gary Burton
Astor Piazzolla (Bandoneón) Gary Burton (Vibraphone)
Horacio Malvicino (Guitar) Pablo Ziegler (Piano) Hector Console (Bass) Fernando Suárez Paz (Violin)

THE NEW TANGO
ASTOR PIAZZOLLA
WEA
2004-06-01
ゲイリー バートン
アストル ピアソラ


 Astor PiazzollaのバンドにGary Burtonが客演したモントルーフェスティバルライブ録音。
 “Tango: Zero Hour” (May.1986) Astor Piazzollaの二か月後のステージのようです。
 Piazzollaが逝去した後にトリビュート作品“Astor Piazzolla Reunion: A Tango Excursion” (1996)、“Libertango: The Music of Astor Piazzolla” (1999)が制作されますが、こちらは本家本元との共演。
 楽器の編成は同じ、演奏者も御大を除けば同じ、アレンジも大きくは変わらないかもしれないけども、なんだか雰囲気が違います。
 軽快なイメージのGary Burton の作品に対して、こちらは当然ながらAstor Piazzolla の世界。
 ズーンと沈んでいくというか、漆黒というか、緊張感が全く違うというか。
 Gary Burtonが前面に出る時間が長い分、Astor Piazzollaはあまり前に出ず、後ろにドカッと構えている印象ですが、ピリピリした空気を感じます。
 Gary Burtonの音は相変わらず華やかなのですが、これまたピリピリした感じがするのは気のせいでしょうか?
 本来、フワフワしたヴィブラフォンとドッシリとしたAstor Piazzollaバンドの対比が面白いのでしょう。
 確かにそんな感じもあります。
 が、もっと浮遊感が合って華やかなになってもよさそうなヴィブラフォンが、Piazzollaバンドの空気にすっかり取り込まれてしまったようにも聞こえます。
 何というAstor Piazzollaの求心力。
 Astor Piazzollaを聞き込んだ人からすればどう聞こえるのかはわかりません。
 Piazzollaのライブならもっと他にいい作品もあるのでしょう。
 それでもこの微妙な組み合わせ、微妙なバランスは貴重な記録なんだろうなあ、と思います。
 Gary BurtonがPiazzollaを演奏する、といったイメージに近いのは現代的で軽快な上掲の二作でしょう。
 このアルバムはもっと別の何か。
 あくまでAstor Piazzollaの世界。
 とてもカッコいいと思います。 




posted by H.A.


【Disc Review】“João Bosco 40 nos Depois” (1996) João Bosco

“João Bosco 40 nos Depois” (1996) João Bosco
Joao Bosco (voice, guitar)
Nelson Faria, Ricardo Silveira (guitar) Jorge Helder, Joao Baptista (bass) Kiko Freitas (drums) Armando Marsal (percussion)
Guest : Cristovao Bastos, Chico Buarque, Joao Donato, Milton Nascimento, Roberta Sa, Toninho Horta, Trio Medeira Brazil
 
40 Anos Depois
Joao Bosco
Imports
2013-04-30
ジョアン ボスコ

 ブラジルの大御所シンガーソングライターJoao Bosco、豪華ゲストを迎えての活動40周年記念作品。
 素朴でアコースティックなボサノバ~サンバ~MPBではなく、AOR(死語?)的、フュージョン的な洗練された音。
 冒頭からMilton Nascimentoが歌声とToninho Hortaのエレキギター。
 これは名前だけでも楽園ミュージックですが、想像されるまんまの音。
 過剰に作りこまれた感じではなく、あくまでナチュラルで上品な洗練。
 そこそこジャジーな感じですが、アメリカンな感じはなくて、柔らかくて浮遊感の強い現代的ブラジリアンな音。
 要所でエレキギターを奏でるToninho Horta, Nelson Faria, Ricardo Silveiraがとてもいい感じ。
三人ともクリーントーンで、洗練された系の現代的ブラジリアンフュージョンのカッコよさ全開。
 さらにはTrio Medeira Brazilとのトラディショナルサンバやら、その界隈の姫Roberta Saとのデュエット、ギター弾き語りのボサノバ、ブラジリアンバラードなどなど・・・
切れ目なく素晴らしい演奏が続きます。
 オリジナル曲を中心として、ジャズなアレンジのJobimナンバー”Fotografia”など、どれも素晴らしい楽曲、完璧なアレンジ、素晴らしい演奏揃い。
 ゲストは豪華なのですが、音の作りは全体的に薄めで、シンプルなようで複雑な個々の楽器の動きがよく見通せ、さらに中心となるボイスとの絡み方が絶妙。
 さり気ない歌い方がカッコいいボーカリストJoao Boscoも最高です。
 締めは大御所Chico Buarque自らによるクールなボッサ・・・
 大御所メンバー寄せ集めた過去楽曲集と侮ること勿れ、全曲、名曲、名演の大名作。
 ベストテイクはToninho Horta入り、強烈な浮遊感、郷愁感の二曲かな?これは単に私の好みでしょう・・・
  “Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) が代表作なのでしょうが、そちらは凄みが全面に出た作品。
 こちらは聞きやすさと洗練が前面に出ているともに、古今東西?のさまざまなブラジリアンミュージックのカッコよさがギュッと詰まった作品。
 ボッサに限ることのない、ブラジリアンミュージック入門編になる、かな?




posted by H.A.

【Disc Review】“Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) João Bosco

“Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) João Bosco
Joao Bosco (voice, guitar)
 
Ao Vivo: 100 Apresentacao
JOAO BOSCO
Universal Brazil
1983-01-01
ジョアン ボスコ

 ブラジルの大御所シンガーソングライターJoao Bosco、ギター弾き語りでのソロライブアルバム。
 ギターの弾き語りといえば神様Joao Gilbertのしっとり、まったりとしたイメージが強いのかもしれませんが、この人は元気いっぱい。
 ギターをジャカジャカかき鳴らし、ボイスもウイスパーではなく、ソウルフル。
 優雅で上品というよりも、エネルギッシュ。
 Elis Reginaへ楽曲提供して人気に、なんてことですが、確かにそんなムード。
 ボサノバは静かでエレガントなJoao Gilbertのスタイルがスタンダードなのでしょうが、広くブラジル音楽、サンバあるいはMPBでとらえれば、こちらのスタイルの方がオーソドックスなのでしょう。
 根底に高速なビートが流れていながらも変幻自在のギター。
 ジャズ系とは違うブラジリアングルーヴ、突っ走っているようでピタッと尺の中に収まる心地よさ。
 ボーカルもまた然り。
 あっちこっちに跳んで行っているようで収まるところに納まります。
 天才のみがなせる技、ってな感じ。
 冒頭すぐの「ブラジルの水彩画」を除けばすべてオリジナル曲。
 ボッサ、サンバその他含めて、名曲、代表曲のオンパレードなのでしょうが、いい意味で曲が何とか・・・が気にならない圧倒的な演奏力。
 ギター一本の弾き語りながら退屈さゼロ、CD一枚スルッと聞けてしまいます。
 最後はElis Reginaの人気曲「酔っ払いと綱渡り芸人」。
 あざとい締めといえばそうなんだけど、カッコいいので仕方ありませんね。




posted by H.A.

【Disc Review】“There Must Be a Better World Somewhere” (1981) B.B. King

“There Must Be a Better World Somewhere” (1981) B.B. King

B.B. King (Guitar, Vocals)
Dr. John (Keyboards) Wilbur Bascomb (Bass) Pretty Purdie (Drums)
Hugh McCracken (Rhythm Guitar)
Hank Crawford (Alto Sax) David "Fathead" Newman (Tenor Sax) Ronald Cuber (Baritone Sax) Tom Malone (Trombone) Waymon Reed, Charlie Miller (Trumpet)
Donny Gerrad, Carmen Twillie, Vennette Gloud (Background vocals)
 
There Must Be A Better World Somewhere
B.B. King
Beat Goes On
2002-04-08
B.B.キング

 B.B. King、Dr. Johnとのコラボレーション、ニューオリンズファンクな一作。
 Crusadersとの“Midnight Believer” (1978)、“Take It Home” (1979)と同じ路線かもしれませんが、よりジャジーな感じでしょうか。
 冒頭からリラックス度120%のジャズバラード。
 ニューオリンズファンクなバラードの方が正解なのかな?
 ゆるゆるのホーンに例の艶々なボイスとギター。
 気合が入ったボイスが聞こえても、ふにゃー・・・と全身から力が抜けていくような心地よさ。
 こりゃ最高。 
 以降はいかにもDr. Johnなアーシーでルーズな感じのファンクとジャズフュージョン的な音が交錯します。
 アメリカ南部の香りがたっぷりな音だったり、ニューヨークな音だったり。
 アーシーなようでなんとなくオシャレで洗練されている気もする不思議な音。
 1940-60年代っぽくもあるし、現代的でもあるし。
 人生の皺が刻まれたような大人の音。
 さすがB.B.、さすがDr. John。
 余裕度120%の緩さ加減。 
 こりゃカッコいいわ。
 
 


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