吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

-1969

【Disc Review】“At the Golden Circle Stockholm Vol.1,2.” (1965) Ornette Coleman

“At the Golden Circle Stockholm Vol.1,2.” (1965) Ornette Coleman

Ornette Coleman (alto saxophone, violin, trumpet)
David Izenzon (double bass) Charles Moffett (drums)

ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol.1(紙ジャケット仕様)


 Ornette Coleman、トリオでの北欧ライブ録音、Blue Noteから。
 テーマ一発、後は怒涛のアルトサックス吹きまくり。
 他の管楽器がいない分、ずーっとOrnetteさんが鳴りっぱなし。
 個々のフレーズはさておき、繋がり、展開が全く読めないアルトサックス。
 こっちで吹いていたと思うと、次の瞬間は別の場所。
 流れ出したかな、と思うと突然舞い上がり、あるいは潜り込むような音の動き。
 ワルツになっても、スピードを抑えても、バラードになってもその動きは変わりません。
 Vol.2に移って、バイオリン、トランペットに持ち換えると、激情系フリージャズな場面もありますが、その間、ひたすら淡々とビートを刻み続けるドラムとベース。
 テンションが上がりそうになると音量とテンションを上げるものの、次の瞬間には肩透かしされ、別の流れに、なんて場面もちらほら。
 そんな感じがいかにもOrnette Colemanな音の絡み合い、不思議な駆け引き?インタープレー?がひたすらひたすら続くステージ。
 甘さ無しのクールネス、ハードボイルドネス。
 疾走と浮遊、激情と鎮静、変幻自在な音楽。
 ビートを除いた束縛から解放された自由なOrnette Colemanてんこ盛り。




posted by H.A.


【Disc Review】“Ornette!” (1961) Ornette Coleman

“Ornette!” (1961) Ornette Coleman

Ornette Coleman (alto saxophone) 
Scott LaFaro (bass) Ed Blackwell (drums)
Don Cherry (pocket trumpet)

Ornette
Ornette Coleman
Atlantic / Wea
2003-11-03


 Ornette Coleman、1961年のピアノレスカルテット。
 “The Shape of Jazz to Come” (1959)と同じ編成ですが色合いは異なります。
 クールでハードボイルド、沈んだイメージのそちらに対して、明るく躍動感の強い音。
 “Free Jazz” (1960)の左チャンネルのメンバーを中心に、ドラマーだけ右チャンネルの人。
 素っ頓狂なテーマ一発、後は怒涛のインプロビゼーション。
 Scott LaFaroが激しく上下し続ける中、順次ソロのオーダーが回り、これでもかこれでもかとインプロビゼーションが続きます。
 定常なビートが続きますが、なぜか落ち着かないムード。
 例によって普通のフレーズを吹いているようで、何故かあちこちに飛びまくる印象のサックスの動きは予測不可能。
 トランペットもまた同じ。
 ビートを維持しながらも、その自在な変化に対応するドラムとベース。
 が、次の瞬間、サックス、トランペットは明後日の方向に飛んでいきます。
 ハードバップはもとより、モードとも違う、確かに“フリー”なジャズ、明るい系。




posted by H.A.


【Disc Review】“Free Jazz: A Collective Improvisation” (1960) Ornette Coleman

“Free Jazz: A Collective Improvisation” (1960) Ornette Coleman

Ornette Coleman (alto saxophone) Don Cherry (pocket trumpet) Scott LaFaro (bass) Billy Higgins (drums)
Eric Dolphy (bass clarinet) Freddie Hubbard (trumpet) Charlie Haden (bass) Ed Blackwell (drums)



 Ornette Coleman、世紀の問題作。
 ピアノレス二管カルテット二隊での同時演奏、全一曲。
 大人数、二つのバンドが同時に音を出しているが故の混沌感はありますが、バラバラに演奏している訳ではなく、テーマを含めて要所でしっかりと合奏し、リズム隊は定常な4ビートを刻み続けます。
 モダンジャズの王道スタイル、オーダーに従って一人がフロントに立ち、徐々に他のメンバーが音を加えていく展開。
 それも無秩序ではなく、ソロ奏者の音に合わせるように他のメンバーのインプロビゼーションが加わっていきます。
 このスタイルを踏襲した“Ascension” (1965) John Coltraneは絶叫系も交錯しますが、本作はあくまで調性を維持したジャズな音。
 そんな中でベースが激しく動き続け、Eric Dolphyが爆発し、Ornette Colemanは明後日の方向に飛んでいきます。
 混沌の場面はわずか、むしろ淡々と音楽は進んでいきます。
 ソロのオーダーが順次廻り、終盤はScott LaFaroとCharlie Hadenの長尺なバトルを経て、ドラム二人のソロからテーマで幕、といった律儀な流れ。
 全部合わせて、自由な即興演奏というよりはキチンと構成された音楽。
 4ビートを二つのバンドで同時に進行させた上で、ソリストのオーダーは決めておいて、そこにコレクティブインプロビゼーションを加えていこう、ってな感じでしょうか。
 フロントに立つ人に留意して聞いていくと、違和感のないジャズに聞こえなくもないのですが、さてどうでしょう。
 いずれにしても強烈なチャレンジ、いろんな意味でぶっ飛んでいます。




posted by H.A.

【Disc Review】“The Shape of Jazz to Come” (1959) Ornette Coleman

“The Shape of Jazz to Come” (1959) Ornette Coleman

Ornette Coleman (alto saxophone)
Charlie Haden (bass) Billy Higgins (drums) 
Don Cherry (cornet)



 Ornette Coleman、やはりこれが代表作になるのでしょうか。
 冒頭”Lonely Woman”。
 静かに高速に刻まれるシンバルと下の方で蠢くベース。
 哀しいメロディを奏でつつ、明後日の方向に飛んでいくサックスとトランペットのアンサンブル。
 ピアノレスゆえのクールさ、ハードボイルドネス。
 何かがヒタヒタと迫ってくるような緊張感。
 曲が移って高速なビートになっても、あの素っ頓狂なメロディがでてきても緊張感は消えません。
 静かに細かなビートを刻み続けるドラムとベースが作る空間を舞うサックス、トランペット。
 オーソドックスな展開を無視したかのような、あちこちに跳びまわるインプロビゼーション。
 崩れそうで崩れない、不思議な不安定感と安定感。
 全員がたっぷりの音数を出しながらも、なぜか静謐な空気感。
 バラードでもアップテンポでもミディアムでも、静かな、でも強い緊張感。
 それが最初から最後まで。
 フリージャズ云々、というのは少々イメージが異なります。
 クールでハイドボイルド、静謐な緊張感、そしてぶっ飛んだジャズ。
 諸作の中でも特別な音。




posted by H.A.


【Disc Review】“Something Else!!!!” (1958) Ornette Coleman

“Something Else!!!!” (1958) Ornette Coleman

Ornette Coleman (alto saxophone)
Walter Norris (piano) Don Payne (double bass) Billy Higgins (drums)
Don Cherry (cornet)

Something Else [12 inch Analog]
Ornette Coleman
Imports
2015-06-12


 Ornette Coleman、1958年、おそらくデビュー作。
 ピアノが入ったオーソドックスな二管クインテット。
 時代は“Kind of Blue” (1959) Miles Davisの少し前、”Milestones” (1958), “Soultrane” (1958) John Coltraneあたり、まだまだ平和なモダンジャズの世。
 本作も然り。
 難解さや不穏なムードなどは全くなく、むしろCharlie Parker的な少し前時代な感じ、あるいは軽快な西海岸的ジャズな感じ。
 が、そこはかとなく漂うなんだかよじれたムード。
 素っ頓狂にも聞こえるメロディ、ときおり出現する伸び縮みするビート、ぶっ飛び気味のアルトサックス。
 調性の中に留まりながらも、どこか遠くに飛んでいってしまいそうなフレージング。
 が、他のメンバーは平和で長閑、モダンジャズな演奏。
 テーマに戻るとちょっと不思議な、でも普通のジャズ。
 普通なようで違和感の塊。
 その根幹は、あちこちに飛びまくる普通ではない流れのメロディと、起承転結を含めたオーソドックスな展開を無視したようなインプロビゼーションなのでしょうか?
 それが新しいアプローチで、多くアーティストを惹きつけていったのでしょうか?
 ともあれ、ハードバップはもとよりモードともまた違った新しい感覚のジャズ、確かに自由、Something Else。




posted by H.A.

【Disc Review】“Benson & Farrell” (1976) George Benson, Joe Farrell

“Benson & Farrell” (1976) George Benson, Joe Farrell

George Benson (guitar) Joe Farrell (flute, bass flute, soprano saxophone)
Don Grolnick (electric piano) Sonny Bravo (piano) Eric Gale, Steve Khan (guitar) Will Lee, Gary King (bass) Andy Newmark (drums) Nicky Marrero (percussion) Jose Madera (congas) Michael Collaza (timbales) 
Eddie Daniels, David Tofani (alto flute)

ベンソン&ファレル
ジョージ・ベンソン
キングレコード
2017-12-06


 George Benson、1976年作、CTIから。
 レーベルのスター?二人を冠したジャズフュージョンですが、これがCTIからの最終作?
 録音は “Breezin'” (1976)の後のようです。
 前作“Good King Bad” (1975)と同様に、David Matthewsの楽曲がたっぷりのポップなサウンド。
 エレピを中心としたジャズフュージョンコンボに、ゴリゴリのテナーサックスやトランペットではなく、フルート、ソプラノサックスの柔らかな彩り。
 前作以上にシンプルで軽快、ソフトなジャズフュージョン。
 が、ギターは少々ハードなインプロビゼーション。
 前作のようにちょっとひねった感じではなく、あの超高速ジャズギター弾きまくりのGeorge Bensonさんが戻っています。
 Joe Farrellもたっぷりとは吹いていますが、こちらは意外にもソフトな感じでしょうか。
 契約消化云々・・・だったのかもしれませんが、かえって妙な仕掛けが無くてスッキリした印象。
 全部合わせて不思議なバランス。
 サラサラと淡々と流れていくソフトでポップなジャズフュージョンなような、ギターだけを聞いてみるとハードなジャズなような。
 そんな不思議な感じを残しつつ、ソフトソウルジャズフュージョンの決定盤、ソフト&メロウな”Breezin'” (1976)へと時代は移っていきます。




posted by H.A.


【Disc Review】“The George Benson Cookbook” (1967) George Benson

“The George Benson Cookbook” (1967) George Benson

George Benson (guitar, vocals)
Lonnie Smith (organ) Albert Winston (bass) Jimmy Lovelace, Marion Booker, Jr. (drums)
Ronnie Cuber (baritone saxophone) Bennie Green (trombone)

The George Benson Cookbook
George Benson
Sony Budget
2001-07-02


 スーパースターGeorge Benson、1967年作。
 この期は完全なジャズギター。
 ブルージーでソウルな楽曲、オルガンを中心とした高速4ビートに乗って、音数たたっぷり、徹底的に弾きまくり。
 ポップな新しい感じも醸し出しつつ、ヤクザなバリトンサックス、ジャズなトロンボーンが絡むハイテンションなジャズ。
 これでもかこれでもかの速弾きギター。
 指が動く動く。
 タメたり緩めたりあちこちにぶっ飛びつつもキチンとメロディが聞こえてくる名人芸。
 さらに二曲ほどのボーカルも、この期にして名人芸。
 さて、“Miles in the Sky” (Jan.May.1968) Miles Davisにはこの時期あたりの演奏を聞いて呼ばれたのでしょうが、果たしてイメージは合っていたのでしょうか?
 超人的なギターですが、サウンドはブルージーで元気なジャズにすぎるようにも。
 “Miles in the Sky”はさておき、”Circle in the Round” (Oct.27.1955-Jan.27.1970)に収められたセッションの落ち着かなさがわかるような、わからないような・・・
 さておき、黒々としたソウルなジャズ、ノリノリの一作ではあります。




posted by H.A.

【Disc Review】“Money Jungle” (Sep.1962) Duke Ellington

“Money Jungle” (Sep.1962) Duke Ellington 

Duke Ellington (piano)
Charles Mingus (double bass) Max Roach (drums)

Money Jungle
Duke Ellington
Blue Note Records
2002-06-13


 Duke Ellington、ピアノトリオでの1962年作。
 聖典。
 Ellingtonさんの音楽には、粋とかエレガントってな言葉が似合うと思っているのですが、さて、これはどうでしょう。
 冒頭“Money Jungle”、弦が切れるんじゃないの、ってなベースの唸りとともに戦闘開始。
 情け容赦無用のどつき合い。
 ゴンゴンガンガンするゴツゴツピアノに、ブンブンベース、バコバコドラム。
 丁々発止のせめぎ合い。
 続く“African Flower”で戦線は妖し気な様相に変わり、さらに”Very Special”なブルースでドスを効かせたせめぎ合いから、 LPレコードA面は“Warm Valley”で小休止。
 B面に入っても抗争は続き、”Caravan”で全員がボコボコになりつつ、締めの “Solitude”でようやく手打ち。
 今日はこのくらいで許してやろう、ってな感じ。
 やはりとてもエレガント。
 とてもモダンなジャズ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Duke Ellington Meets Coleman Hawkins” (Aug.1962) Duke Ellington

“Duke Ellington Meets Coleman Hawkins” (Aug.1962) Duke Ellington

Duke Ellington (piano) Coleman Hawkins (tenor saxophone)
Aaron Bell (double bass) Sam Woodyard (drums)
Johnny Hodges (alto saxophone) Harry Carney (baritone saxophone, bass clarinet) Lawrence Brown (trombone) Ray Nance (cornet, violin)

デューク・エリントン・ミーツ・コールマン・ホーキンス
デューク・エリントン
ユニバーサル ミュージック クラシック
2001-08-01


 神Duke Ellington、スモールコンボでの1962年作。
 時代はそろそろモード期なのだと思いますが、どこ吹く風の優雅なジャズ。
 キッチリとアレンジされたホーンのアンサンブルと、これまたキッチリとオーダーされた名人たちのソロ。
 ゆったりとしたブルージーな演奏がたっぷり。
 なんだかとても平和です。
 タイトル通り、もう一人の主役はColeman Hawkins 。
 他のホーン奏者とソロを分け合っていますが、一番いい場所を任されている感じでしょうか。
 大親分と舎弟たちが場所を整えた後に登場する、ブッとい音、ビブラートたっぷり、サブトーンたっぷり、黒々としたテナーサックス。
 全部まとめて粋の塊。
 ほぼ同時期、類似企画の名作“Duke Ellington & John Coltrane” (Sep.1962)とはまた違った粋。 
 繊細なそちらに対して、余裕たっぷり男臭さたっぷりな粋。
 あの時代、というよりはもう少し前、1940~50年代の香りが、明瞭でノイズの少ない美しい音で流れていきます。
 パラダイス。




posted by H.A.


【Disc Review】“Soul Call” (1964) Kenny Burrell

“Soul Call” (1964) Kenny Burrell

Kenny Burrell (guitar)
Will Davis (piano) Martin Rivera (bass) Bill English (drums) Ray Barretto (congas)

Soul Call
Kenny Burrell
Ojc
1995-06-20


 Kenny Burrell、1964年作、Prestigeから。
 “Midnight Blue” (1963)の少し後、ピアノが入ったギターカルテット+コンガ。
 そちらは沈んだ感じが特別なのですが、こちらはピアノが入った分、華やいで普通な感じ、何の奇も衒わないジャズ。
 冒頭のスローバラードから、あのブルージーなジャズギター全開。
 テンポが上がると気沸き肉躍る系、Art Blakey御大が叩いていたとしてもよさそうな賑やかしいハードバップ、そしていつものブルース。
 コンガが入って攻めたようで、やっぱり普通にハードバップ。
 その普通っぽさがカッコいい。
 クールでハードボルイルド、ブルージーなジャズギターが聞こえているからでしょう。
 この人の音が聞こえるだけで周囲の温度、湿度が少し下がる気がします。
 が、爽やかって感じでもない、微妙な色合い。
 少し先の私的お気に入り、爽快な“A Generation Ago Today” (1967)よりも少しアーシーですかね。
 やはりクールでハードボルイルド。




posted by H.A.


Profile

jazzsyndicate

【吉祥寺JazzSyndicate】
吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。
コンテンポラリー ジャズを中心に、音楽、映画、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

記事検索
タグ絞り込み検索
最新記事
  • ライブドアブログ