Vinicius Cantuaria (Vocals, Guitar, Drums, Keyboards, Percussion)
posted by H.A.
"Creciente'' (2016) Claudio Bolzani
Claudio Bolzani (guitar, voice, mandolin, electronics)
Sebastian Macchi (piano, keyboard, percussion, voice) Carlos Aguirre (piano, keyboard, accordion, flute, voice) Bernardo Aguirre (guitar, percussion) Juan Quintero (guitar, voice) Fernando Silva (bass) Gonzalo Diaz (percussion, voice, aerofonos) Luis Barbiero (flute, voice) Leandro Drago (electronics) Daniela Leste (voice)
アルゼンチンのギタリスト&ボーカリストClaudio Bolzaniのリーダー作。
とても静かな現代フォルクローレ。
リーダーは名作“Luz de agua: Canciones”(2005)、”Luz de agua: Otras canciones”(2015) Sebastian Macchi, Claudio Bolzani, Fernando Silvaのメンバー。
洗練された現代のフォルクローレ、Carlos Aguirreの路線に一番近そうな音が上記の二作、その三人のメンバーのように思います。
盟友Fernando Silvaの“Miro por la ventana” (2013)は少々元気系、フュージョン寄りでしたが、本作はアコースティックで繊細、とても静かな音。
上掲の作品の中でも一番穏やかで静謐かもしれません。
繊細なギターに、半数ほどの楽曲ではあの少しささくれた儚げなボイス。
少人数の限られた音数で、全編、静かで繊細な音の流れ。
ピアノとギターに、ベース、つつましやかなパーカッション、フルートにアコーディオン、水の音、ほんの少しの電子音・・・
とても静かですが、ジワジワとくるドラマチックな音の流れ。
一時期のPat Metheny Groupを想い起こす場面もいくらか。
Carlos Aguirreナンバーで始まり、Sebastian Macchi、現代タンゴの Diego Schissi、オリジナル、さらにはRalph Towner、Egberto GismontiといったECM系の人たちの名前も並びます。
彼ら作るサウンド、どこかで繋がっているのでしょう。
前半のCarlos Aguirre的な音もさることながら、中盤、Sebastian Macchiの”Corazon”あたりから、最後のRalph Townerの”Green and Golden”まで、静かな凄みが漂う音の流れのカッコいいこと。
全編通じて少し沈んだ感じが醸し出す、この人独特のクールネス、ハードボイルドネス。
名作です。
※こちらは“Luz de agua”バンド。
posted by H.A.
“Cantos Sin Dueno” (2012-2014) Agueda Garay
Águeda Garay (composer, piano)
Carlos Aguirre (piano, voice) Celina Federik (piano) María Inés López, Pablo Ascúa, Luis Medina, Rubén Paolantonio (guitar) Silvio Bisegna (accordion)
Gonzalo Carmelé (bass) Edu Bavorovsky, Gonzalo Díaz, Nahuel Ramayo (percussion, drums) Gabriela Peirano (cello)
Diego Núñez, Darío Céspedes (soprano sax) Agustina Cortés, Francisco Cecchini (alto sax) Martin Testoni (tenor sax) Guillermo Astudillo (clarinette)
Natalia Pérez, Andrea López Ibáñez, María Paula Rodríguez (voice)
アルゼンチンの女性作曲家、ピアニストÁgueda Garayの現代フォルクローレ作品。
Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
全曲オリジナル曲。
自身のピアノ演奏は半数ほどに留まり、楽曲ごとにゲストを迎えて編成も変えていく構成。
おそらくはクラシックの人なのでしょう。
それらしい楽曲を間にちりばめながら、いかにもな現代フォルクローレの優し気な音の流れ、ポップでキャッチーな楽曲が交錯します。
冒頭はとてもセンチメンタルなCarlos Aguirreのピアノの弾き語り。
彼の曲でしょ、と思ったらリーダーの曲。
続いてギター、アコーディオン、女性ボーカル絡み合うフォーキーな演奏から、クラシカルなピアノソロ。
但し、演奏はゲストピアニスト。
四曲目でようやく本人がピアノを弾きギターと女性ボーカルをフィーチャーしたバラード。
このピアノがカッコいい。
美しく繊細な音。
ピコーンパコーン、ピキピキパキパキ・・・と書くと趣も何もないけども、そんな高音が舞い降りてくるような、Carlos Aguirre、Andre Mehmari的な音使い。
タメもしっかり効いています。何で全部自分で弾かないんだろ?
・・・ってな感じの演奏が続きます。
そして最後に収められた、静かで穏やかなサンバ調の”Agua y sal”のさり気ない哀感の素晴らしいこと・・・
各曲の表情は異なりますが、あくまでフォーキーで前向きな、現代フォルクローレ。
柔らかなビートと優しいメロディ、哀し気な男声女声にそのコーラスワーク、ガットギターとピアノの静かで上品な音の流れ。
現代フォルクローレ、あるいはフォルクロレリックジャズのショーケースのようなアルバム。
穏やかで優しい現代アルゼンチンの音。
名作です。
“Resonante” (2011) Luis Chavez Chavez
Luis Chávez Chávez (guitar)
Antonio Restucci (mandolin) Fernando Silva (cello, bass) Luciano Cuviello (drums) José Luis Viggiano (perccusión)
Carlos Aguirre (accordion) Sebastián Macchi (piano, Rhose) Juan Falú (guitar) Luis Barbiero (flute)
Ramiro Gallo (violin) Francisco Lo Vuolo (piano) Eugenio Zeppa (clarinet, claron) Leandro Drago (keyboard) Nahuel Ramallo, Gonzalo Díaz (perccusión)
チリのギタリストLuis Chávez Chávezによる現代フォルクローレ・・・ではなさそうで、南米ジャズとも違って・・・何と申しましょうか・・・まあ、クラシック系・・・
とにもかくにも、静かでメロディアスながら不思議感たっぷり。
強い寂寥感と静けさに凄味すら漂う作品。
Carlos Aguirre, Sebastian Macchi , Fernando Silvaなどの有名どころを含めて、たくさんの人が参加していますが、基本的にはギターと楽曲ごとに入れ替わる少人数のサポートで進む、少し沈んだ感じの音。
冒頭はギターとチェロが漂いながら絡み合う、静かながらハイテンション、哀し気なコンテンポラリージャズ風。
続くは優雅で流麗なCarlos AguirreのアコーディオンとのDuo、切なげなSebastian Macchi, Fernando Silvaとのトリオ、寂しげなギターDuoのワルツ、穏やかな木管との絡み、Astor Piazzola的なバイオリンが唸るタンゴな演奏、などなど、さまざまな編成、さまざまな表情の演奏が続きます。
いずれもキャッチーなメロディ、とても優雅な演奏なのですが、沈んだムードの音の流れ。
そんな流れをそのまま引き継いで、後半は組曲”Rayuela”。
そのタイトル曲、わずか三分半のワルツが凄い。
今にも止まりそうなスローテンポ、遅れ気味に美しいメロディを置いていくギター、つつましやかにカウンターをあてるチェロと、これまた聞こえないほどにつつましやかなエレピと電子音。
それだけ。
それだけで数十作分の価値がありそうな素晴らしい演奏。
これは鳥肌もの・・・
クラシカル、ノスタルジックなようで、先端的。
名作です。
posted by H.A.
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