【PlayList】No.3 三月の雨
ボサノバの定番曲、Jobimさんのあまた名曲群の中で一番好きな曲。
ひたすら続くコードチェンジとメロディ、淡々と並べられていく言葉。
ソウルのように、サンバの終盤のように、あるいはゴスペル、はたまたお経のように、陶酔へと誘うリフレイン。
落ち着いたボサノバのビート、ウイスパーなヴォイスで聞こえてくれば、そこはもう桃源郷・・・
南半球の三月なので夏の終わりの歌なのでしょうけど、冬の終わりでも春の始まりでも、この際なんでもよしとしましょう。
「雨」なのか「水」なのかもよくわかりませんが、なんとなく趣があるので「雨」としておきましょう。
1.Águas De Março /“Elis & Tom” (1974) Elis Regina
ジャズコンボを従えたもう一人の神様Joaoさん。
決定版な弾き語りバージョンとは違う雰囲気ですが、Stan Getzが加わって悪いはずがありません。
3.Águas De Março /“Astronauta~Songs of Elis” (1998) Joyce
現代の女王の三月の雨。
いつものブラジリアンジャズコンボでのいつもな演奏。
シャキッとした女声とモゴモゴした男声の組み合わせ、これまた定番。
4.Águas De Março /“Via Brasil” (1975) Tania Maria
ブラジリアンポップス界のドンと思しきお姉さんの三月の雨。
ちょっとテンポを落として、粘りながら跳ねるブラックでソウルな感じ。
静かで落ち着いていますが、さすがドスが効いています。
5.Águas De Março /“Made In Brazil” (2015) Elias Feat. Take 6
AOR(死語か?)な三月の雨。
弾むエレクトリックベースにエレピ、洒脱なコーラスと沈んだ感じの低音ウイスパーボイス。
オシャレです。
6.Waters Of March /“Breakaway” (1975) Art Garfunkel
この人も歌っていました。
やはりフォーキーな感じの三月の雨。
AOR移行期だったのでしょう、あの時代のシンセの音が加わり、これまたいい感じ。
7.Waters of March /“Belly of the Sun” (2002) Cassandra Wilson
コンテンポラリージャズの女王バージョン。
ドブロギターが鳴る三月の雨。
もちろん素直には歌っていませんが、原曲は崩れない絶妙なフェイク。
8.Waters Of March /“The Essential” (2014) Swing Out Sister With Akiko
イギリス系代表+日本代表の三月の雨。
アシッドジャズなのかブリティッシュファンクなのかよくわかりませんが、ゴージャスなのにスッキリ。これまたオシャレ。
9.Águas De Março /“Les Voyages” (2000) Clémentine & Marcos Valle
フレンチポップスな三月の雨。
激甘ヴォイスにちょっといやらしい感じの男声も加わりまずが、ベトつかない程度でいい感じ。
10.Waters Of March /“The New Bossa Nova” (2007) Luciana Souza
アメリカ寄りブラジリアンジャズな三月の雨。
ほどほどのテンションとスモーキー&ハスキーヴォイスがとても心地よい。
11.Águas De Março /“Me and My Heart” (2001) Rosa Passos
現代最高のボサノバボーカリストの三月の雨。
シンプルな編成での穏やかな演奏ですが、なぜか漂う疾走感がカッコいい。
12.Águas De Março /“João Gilberto” (1973) João Gilberto