“That's For Sure” (2000) Marc Copland
posted by H.A.
Marc Copland (piano)
John Abercrombie (guitar) Kenny Wheeler (flugelhorn)
マーク コープランド 前のアルバムと少しメンバーが違うこれまた室内楽的ジャズ。
ピアノが入るとどんな感じになるのかな?思いながら取り出した一枚。
ま、プレーヤー、音の組み立て方に拠るのでしょうが、結果はあまり変わありませんね。
これも静かで上品、センチメンタルなジャズ。
これはリーダーがMarc Coplandなのでしょうね。でも、これ見よがしな派手なことはせず、あくまでしっとりとした演奏。前掲の作品のギターがピアノに変わるときらびやかになるかなと思いきや、そうでもありません。他の二名の演奏を上品に支える演奏に徹しているようにも思えます。
John Abercrombieのギターは少々寂しげ、寂寥感が溢れるいい味わい。この人難しい音楽を始めると難解になるし、元気が良すぎると妙にロック色、フュージョン色が強くなるのだけども、この手のメロディアスな音楽だと、オーソドックス、でもほどよい妖しさが出ていていい感じ。
Kenny Wheelerはいつものテンションを押さえて、しっとりとメロディを置いていく感じ。
結果、興奮するような音楽ではないし、ECMのような冷たさや緊張感、アバンギャルドさも薄いのだけども、その分安心して聞けるし、BGMとしてもピッタリ。さりげないんだけも、甘くて寂寥感のある各人のオリジナル曲が際立つ演奏。
さらりとして、ほどほどにセンチメンタルな素敵な音楽。
気持ち、周囲の空気が淀んできたときの清涼剤になる、かな?