“Rouge” (1991) Louis Sclavis 

Louis Sclavis (Clarinets, Soprano Saxophone)
François Raulin (Piano, Synthesizer) Bruno Chevillon (Bass) Christian Ville (Drums)
Dominique Pifarély (Violin)

Rouge
Christian Ville
Ecm Records
2001-03-20


 フランスのクラリネット奏者Louis Sclavis、1991年、ECMレコードでの第一作。
 サポートはピアノトリオとバイオリン。
 ありそうな編成ですが普通のジャズではありません。
 妖しく不穏なムードに覆われた音。
 あちこちに飛んでいくビートと聞き慣れない音階、ところどころに表出するすっとぼけたようなムード。
 おもむろに始まる強烈な疾走。
 加速しながら突っ走るクラリネット、バイオリン、シンセサイザー。
 重いビートの場面はバイオリンの絡みを含めてKing Crimsonな感じ、ジャズなビートの場面はWeather Reportな感じ。
 が、次の場面は一転して静かで魔訶不思議な音の絡み合い・・・
 たっぷりのリバーヴが効いたクラリネットは美しい音、ジャズなインプロビゼーション。
 が、気が付けば不穏なコードが鳴り響き・・・
 通して理不尽、不可解な事柄をテーマにした映画、あるいは演劇のような音。
 どんなストーリーなのかは・・・さて、どうでしょう?
 抽象的なようでそうでもありません。
 ある意味怖い音、沈痛、陰鬱系なのですが、絶望的な暗さではありません。
 妖しいジャケットのポートレートのような音。
 とても怖い構図、が、白ベースの明度、パステルな挿し色が似合っていると思います。


 

posted by H.A.