“Rivages” (2018) Jean-Louis Matinier

Jean-Louis Matinier (Accordion) Kevin Seddiki (Guitar)

Rivages
Jean-Louis Matinier, Kevin Seddiki
ECM
2020-05-29


 フランスのアコーディオン奏者Jean-Louis Matinier、同じくギタリストKevin SeddikiとのDuo。
 Jean-Louis Matinier、ECMレコードではAnouar BrahemFrançois Couturierの諸作に参加している人。
 それらの中近東~地中海エスニックでも、心の深層覗き込む系でもない、いわゆるミュゼットの雰囲気も混ざっているのでしょうか、いかにもフレンチな洒落たムード。
 但し、現代的で静かで哀しげ、落ち着いた音。
 ECMらしくひんやりとした感じも漂っていますが、気難しさはなく、わかりやすくメロディアス。
 オリジナル曲を中心に映画音楽、クラシック曲を加えたメロディは、穏やかで懐かしくて、少し哀しげ、そしてキャッチー。
 それらを奏でる揺らぐアコーディオン、キリッとしたガットギター。
 奇をてらったところのない、かつ過不足のないアンサンブル。
 控えめなインプロビゼーション、揺れ動くアコーディオンの音が消え入る瞬間に入ってくるオブリガードがいい感じ。
 ジャズとしては抑制的、ニューエイジ(死語?)としては揺らぎの多い音。
 これ見よがしではないそこはかとなく漂う懐かしい感じ、やるせないムード。
 ECMならではの美しい音、澄んだ空気感。
 全部含めて絶妙なバランス。
 何か懐かしいモノが見えてくるような心地よい音。
 ジャケットのポートレートもそんな感じ、近年出色のカッコよさ。
 これまたSaudade。
 ジワジワきます。


 

posted by H.A.