“Mnemosyne” (1999) Jan Garbarek, The Hilliard Ensemble

Jan Garbarek (Soprano, Tenor Saxophone)
The Hilliard Ensemble:
David James, Gordon Jones, John Potter, Rogers Covey-Crump (Vocals)

Mnemosyne
Hilliard Ensemble
Ecm Import
1999-10-05


 Jan Garbarek、クラシックコーラス隊The Hilliard Ensembleとのアンサンブル、“Officium” (1993)に続く第二作、同じくECM New Seriesから。
 たっぷり二時間に近い大作。
 近い時期ECM Recordsからの“Rites” (1998) Jan Garbarekに並ぶ大作、敬虔な空気感も同様ですが、勇壮で沈痛なそちらに対して、静謐、清廉な本作。
 タイトルは記憶、あるいはそれにまつわる女神?とのこと。
 古楽、クラシックの楽曲にオリジナル曲を加えつつ、遠い記憶を呼び戻し、拾い集め・・・なストーリーが込められているのかもしれません。
 全編に流れる仄かな哀しみ、希望なのか落胆なのか絶望なのか、言葉がわからないだけにかえって想像力が掻き立てられる音。
 ともあれ、とても柔らかく優しい音、前作“Officium” (1993)と同じく天上の音。
 前作ではサックスとコーラスが別の位相から聞こえてくるような不思議なバランスでしたが、本作ではサックスとコーラスが同じ場所から聞こえてくる場面が増えたように感じます。
 その分、より自然に響いてくるように、リラックスして聴けるようにも感じます。
 いずれにしても周囲の空気、景色をガラリと変える特別な音、陶酔へと誘う静かな音。
 非日常、非現実への強烈なトリップミュージック。
 全編通して集中して聴くと、心身が浄化され、生まれ変われる・・・かも・・・


 

posted by H.A.