“The Call Within” (2020) Tigran Hamasyan

Tigran Hamasyan (Piano, Voice, Synthesizer, etc.)
Evan Marien (Bass) Arthur Hnatek (Drums) 
Tosin Abasi (Guitar) Areni Agbabian (Voice) Artyom Manukyan (Cello) Varduhi Art School Children’s Choir (chorus)

Call Within
Hamasyan, Tigran
Nonesuch
2020-08-28


 Tigran Hamasyan、2020年作。
 ECMレコードでの静かな作品Nonsuchでのピアノソロなどの作品が続いていましたが、再びハードでハイテンションなワールドミュージック的・変拍子・プログレッシブロック・ジャズ。
 この色合いは“Mockroot” (2014)以来でしょうか。
 ピアノトリオをベースに楽曲ごとにゲストが加わる構成。
 激情をほとばしらせるようなハードでヘビーなビート。
 ここまでくると変拍子というよりも、楽曲の動きに合わせて動いていくビートアンサンブル。
 疾走と突然のストップ、緩急の目まぐるしい展開。
 変幻自在。
 ときおりのデジタルなビートと電子音も加えつつ、その中で響くクラシカルなピアノ。
 そんな音の流れの中、そこかしこに散りばめられる緩急交えた妖しいヴォイス。
 祈祷系なのか太古の声系なのか、はたまた未来からの声なのか何なのか、とにもかくにも現世では聞こえてこないような音。
 とても幻想的。
 が、まどろめるような時間はほんのわずか、強烈に覚醒を促す音。
 度々現れるトゲトゲした変拍子でのハードなリフの繰り返しが誘う、脳みそ掻き回される系の危ない陶酔感・・・
 とてもドラマチック。
 あの軽やかに疾走するジャズピアノインプロビゼーションの場面はありません。
 それにこだわる方の考えが古いのでしょう。
 これまたジャズ、ロック、クラシック、民族音楽の枠などどこ吹く風の新しい音。
 それにしてもごっつい音楽。




posted by H.A.