“Marilyn Mazur's Future Song” ‎(1990) Marilyn Mazur's Future Song 

Marilyn Mazur (Percussion, Drums, Voice)
Elvira Plenar (Piano, Keyboards) Klavs Hovman (Bass) Audun Kleive (Drums)
Nils Petter Molvær (Trumpet) Aina Kemanis (Vocals)



 Marilyn Mazur、1990年のコンテンポラリージャズフュージョン。
 かつてMiles Davisを支えた人。
 それと前後しながら動いていたのがこのバンドでしょうか。
 拠点はデンマークのようで、北欧含めてその周辺のメンバーを集めたユニット。
 リーダー作としては初なのかもしれません。
 複雑なビートとシンセサイザーな音があの時代を感じさせつつも、1980年代のガッチリしたアメリカンなフュージョンとは違う柔らかさ。
 “Time Unit” (1984) Lars Danielsson、“Motility” (1977) Steve Kuhn、“The Colours Of Chloë” (1973) Eberhard Weberあたりのヨーロピアンなジャズフュージョンに近い色合いでしょうか。
 それらにエスニックな色合いも混ぜつつ、妖しくした感じ。
 そんな音の中を漂う、ときに南米的、ときに呪術的、ときにAOR的、ときにフォーキーに聞こえる柔らかなスキャットボイス。
 とても幻想的。
 さらに寂寥トランペット、いかにもヨーロピアンな美しいピアノ、ときおりおとずれる強烈な疾走、フリージャズな混沌。
 てんでバラバラなような要素が、全部まとめて洗練されたジャズフュージョンとして積み上げられています。
 三十年経過した今の耳で聞いても古くは感じません。
 妖しくて柔らかでエキサイティング、そして美しい。
 名作。




posted by H.A.