“Psalm” (1982) Paul Motian
Paul Motian (drums)
Bill Frisell (electric guitar) Ed Schuller (bass)
Joe Lovano (tenor sax) Billy Drewes (tenor, alto sax)
Paul Motian、1982年作。
前作“Le Voyage” (1979)からまたまた全メンバーを交代し、本作は二管サックスクインテット。
ここでBill Frisell、Joe Lovanoが参加し、後々まで続くトリオのメンバーが揃います。
例のスペーシーなギターの音が聞こえると、とても幻想的、あのトリオな音。
ドロドロとしたジャズな感じに未来感も加わりつつの尖端サウンド。
物悲しさはそのまま、全編ルバートのスローバラードの時間もたっぷり。
ロックなビートもディストーションなギターもたっぷり。
かといって、1980年代流行りのスッキリ系ゴージャズ系のフュージョンになる由もなく、妖しくダーク、過激で複雑怪奇なジャズ。
強烈な緊張感、沈痛さも強まって、少々ヘビー。
怖いかも・・・と思っていると、例の能天気なカントリーっぽいギターが聞こえてきたり、もう何が何だか・・・
桃源郷か、はたまた地獄の一丁目か、この世ではないどこかを彷徨っている感たっぷりのトリップミュージック。
この後、本作のメンバーを絞り定番トリオ、ECMでは“It Should've Happened a Long Time Ago” (Jul.1984)、へと続いていきます。
posted by H.A.