“Ornette on Tenor” (1962) Ornette Coleman
Ornette Coleman (tenor saxophone)
Jimmy Garrison (bass) Ed Blackwell (drums)
Don Cherry (pocket trumpet)
Ornette Coleman、1960年作。
全編テナーサックスを吹いた一作。
いつもと同じくDon Cherryが加わるピアノレスカルテット。
楽曲のイメージも変わりませんが、演奏の印象は異なります。
アップテンポ中心の演奏、不思議感も少なめのクールなジャズ。
重心が下がってヘビーになったような、その逆、ベースが軽くなって浮遊感が出たような、複雑な質感の変化。
ひしゃげたようなダーティーな音のテナーサックス、Archie Sheppをスッキリさせたような感じでしょうか。
重心と音は変わっても加速、疾走はアルトサックスに同じ。
やさぐれた感じがカッコいい。
なぜテナーサックスを吹いたのかは知りません。
が、何の違和感もなくいつもの音楽にピッタリはまっているとともに、エキセントリックさが薄まって、より普通にジャズっぽい感じ。
諸作に比べると不思議な安定感、男臭いハードボイルドネスたっぷり。
とてもカッコいいのですが、テナーを吹く作品が限られるのはなぜでしょう?
アルトでの軽く舞い上がる感じが表現できないから?
アルトでの軽く舞い上がる感じが表現できないから?
さて?
ともあれ、カッコいいテナーサックス奏者Ornette Colemanの希少な一作。
posted by H.A.