“Friends” (1977) Oregon

Ralph Towner (French Horn, Guitar, 12Strings Guitar, Percussion, Piano) Glen Moore (Bass, Bass Flute, Piano) Collin Walcott (Congas, Hi Hat, Percussion, Sitar, Tabla) Paul McCandless (Bass Clarinet, English Horn, Oboe)
David Earle Johnson (Congas, Timbales) Larry Karush (Piano) Bennie Wallace (Tenor Sax)

Friends
Oregon
Wounded Bird Records
2019-07-26


 無国籍フュージョンバンドOregon、1977年作。
 カルテットに加えて何曲かにゲストが加わる構成。
 大きく景色が変わるわけではありませんが、ゲストが出す非Oregonな音で、ジャズな側面を強調された感じでしょうか。
 いつもの疾走、浮遊の交錯はそのまま、ピアノがたっぷりとフィーチャーされ、パーカッションが妖しいタブラの音の印象を中和し、テナーサックスが牧歌的なというよりもアメリカンカントリー、あるいはブルージーな感じ、はたまたフリージャズな感じを助長する、そんなイメージ。
 メンバー各人のオリジナル曲に加えて、アイドルBill Evans、さらになぜか“Timeless” (Mar, 1974) John Abercrombieのタイトル曲が加わるのは、ECMでの“Sargasso Sea” (May, 1976)の流れなのでしょう。
 ハイテンションさ、妖しさはJohn Abercrombieのバージョンと同様ですが、全く違った色合い。
 メンバーを絞った演奏が散りばめられていることも加えて、少し各曲の印象がバラけた感じもありつつも、なんだかんだでOregonぽさも全編に流れているのも、スタイリスト集団ゆえなのでしょう。
 少々ジャズ寄り・・・でもなくて、やはりいつもと変わらないこの期のOregonな一作。




posted by H.A.