“Eastward” (1970) Gary Peacock Trio
Gary Peacock (bass)
Masabumi Kikuchi (Piano) Hiroshi Murakami (Drums)
Gary Peacock、1970年、日本で制作したピアノトリオ。
ピアノは菊池雅章氏。
ピアノは菊池雅章氏。
フリー色はありませんが、モダンジャズからははみ出したコンテンポラリージャズ。
少々硬質な質感の録音、とても繊細な音、キリッとした質感のクールなジャズ。
ベースは饒舌ながらハードボイルドなあの佇まい。
楽曲はあのごっつくて気難しい印象ではなく、日本的な音の動きを交えつつのコンテンポラリージャズ。
零れ落ちるような、ハラハラと舞い落ちるような、そんな場面がそこかしこ。
クールなジャズに優し気なワルツ、雅な展開、ジャズロック風、そして後々まで繰り返し演奏される”Little Abi”。
とても繊細に聞こえるのは、リリカルなピアノ、あるいは日本の空気感故でしょうか。零れ落ちるような、ハラハラと舞い落ちるような、そんな場面がそこかしこ。
あの“Paul Bley with Gary Peacock” (1963, 1968) からはずいぶん経ち、“Tales Of Another” (Feb.1977)はまだまだ先。
バタ臭い(死語ですか?)感じのそれらに対して、あくまで端正で楚々とした感じ。
1970年代初頭の日本、モダンジャズから一歩踏み出たジャズ。
繊細さ、そこはかとない日本っぽさがとてもモダン。
posted by H.A.