“The Out-of-Towners” (Jul.28.2001) Keith Jarrett
Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)
Keith Jarrett Standars、2001年、ECMレコードのお膝元、ミュンヘンのステージ、スタンダード演奏集。
一年後の演奏“Up for It” (Jul.2002)に遅れて2004年のリリース。
静かにメロディアスに始まるステージ。
ゆったりとしたフォーキーな音の流れの後は一転して疾走するジャズ。
続くバラードも徐々に熱が上がっていくジャズ。
いつものStandarsではあるのですが、ピアノは1970年代諸作を想わせる疾走するロングフレーズがたっぷり。
本ステージでは普通のジャズではない独特の疾走が戻ってきたようにも感じます。
ハイライトはニ十分近い“The Out-Of-Towners”でしょうか。
カッコいいベースが前面に出るされる不思議なファンクからブルースへ、一通りの演奏の後は長尺なアウトロとドラムソロ。
あの陶酔へと誘う楽曲変化(へんげ)とまではいかずともそんな感じの展開、ちょっと変化球な新しさ。
そして締めは”It's All In The Game”のソロ演奏、あまり演奏されない曲なのだと思いますが、これが“The Melody At Night, With You” (1998)的達観を感じさせる絶品バラード。
いろんな意味で少々変わった印象のStandars。
が、先にリリースされたのは次年の演奏“Up for It” (Jul.2002)の変わらないStandars。
どちらがいいかはお好み次第。
※別のステージから。
posted by H.A.