“Always Let Me Go” (Apl.2001) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Always Let Me Go-Live in Tokyo
Keith Jarrett / Jack DeJohnette / Gary Peacock
Ecm Records
2002-10-15


 Keith Jarrett Standars、2001年、オリジナル曲、あるいはインプロビゼーション集、東京でのステージ。
 後の2009年にリリースされた“Yesterdays” (Apl.2001)に収められたスタンダード演奏と同ツアーの録音。
 “Inside Out” (Jul.2000)と同じコンセプトで演奏したのかもしれませんが、よりフリーで抽象度の高い印象。
 長尺な演奏は徐々に変化し、フォーキーでメロディアスなバラード、小粋にスイングするジャズへと姿を変えていきます。
 あるいはその逆。
 ある曲では静かに敬虔に、ある曲ではメロディアスに、ある曲ではジャジーに始まりつつ、徐々に抽象的に変わっていく音の動き。
 “Wave”, ”Tsunami”といったタイトルの演奏がありますが、確かに波のように一定のパルスがあり、連続していて、どこかに収斂していくのですが、不規則で予想できない音の流れ。
 神が降りてくる時間を待っているような、息が詰まるような緊張感の高い演奏が続きます。
 と思っていたら、例のエンヤットットな祝祭ファンクがいきなり始まったり、超高速フリージャズだったり、もう何が何だか・・・
 諸作の中でモダンジャズ度最高が“Whisper Not” (Jul.1999)、不思議度最高は本作。
 さて、本ステージでは“La Scala” (Feb.1995)のごとく神は舞い降りたのか?
 これまた個々にご判断を・・・

※別のステージから。


posted by H.A.