“After The Fall" (Nov.1998) Keith Jarrett

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

AFTER THE FALL
JARRETT/PEACOCK/DEJO
ECM
2018-03-02


 Keith Jarrett Standars、1998年、ニュージャージーでのステージ。
 先にリリースされていたハイテンションな“Whisper Not” (Jul.1999)の少し前。
 療養を経て“The Melody At Night, With You” (1998)を発表した後の最初の公式音源になるのだと思いますが、リリースは2018年。
 そちらのようにゆったりとメロディを紡いていく・・・ではなく、元気で明るいピアノトリオ。
 演奏は完全復活、絶好調。
 ブランクを感じさせないスピード、切れ味、指動きまくり。
 楽曲はジャズ曲と歌曲が半々。
 冒頭“The Masquerade Is Over”、静かなピアノソロから始まり、テーマが提示されると軽快にスイングを始めるバンド。
 端正なジャズで10分ほどの演奏の後は例の長尺なアウトロ。
 お約束でテンションを上げながらドカーンとファンクで・・・とはならず、軽いジャズのまま、それ でも5分以上続く変化球なエンディング。
 続くジャンピーなジャズ曲になっても端正な表情のまま。
 得意の“Autumn Leaves”のアウトロでラテンからお祭りファンクへと変化していく音。
 お約束が来たか、と思いきや、その時間は短く、テーマの提示で通常のテンションへと戻り、静かなエンディング。
 端正な演奏が続きます。
 そろそろドカーンと来たりグシャグシャとなったりしないかな、と思いつつもそんな場面はなく、全編通じてスッキリしたジャズの演奏集。
 盛り上がる場面もあくまで端正、オーソドックスなジャズ。
 “Tokyo '96” (Mar.1996)と並ぶスッキリ度、そんなStandards。




posted by H.A.